100%のメイヤに何度もマッチアップさせられ、圧倒され続ける優。体力が奪われる中、優は偶然ながらメイヤからファールを貰った。その時、優に対するメイヤの危機感は強まる事となったのだった………
試合が再開し、修也から芽衣にボールが渡るが、メイヤは素早い動きで芽衣からボールをスティールしてみせた。
メイヤ「試合時間はあと僅か………試合の勝敗は既に決まったも同然だけど………ユウが私と同じ領域に入ってきたのか………それだけは確認する必要がある………!」
メイヤはそう考えると、素早い動きで優と再びマッチアップする。メイヤは微かに左足を動かすが………
メイヤ「(この左はフェイント………私の心の狙いは………右足によるドライブ………!)」
メイヤは素早い切り返しによるドライブを狙う。だが切り返しを行っているその一瞬、優の目は強く輝き、鋭いスティールでメイヤのボールを落とした。
メイヤ「なっ………!?」
メイヤは目の前の光景に驚きを隠せなかった。この時の優はスティールにおいて声すら漏らさない程に静かだったが、ゴールに向かうスピードはメイヤが驚いている2、3秒も経った時には、優は既にフリースローラインを越え、ダンクに向かっていた。
フリエ「レッカ………!」
優の前にはレッカが立ちはだかるが、優は気にしていなかった。そして、レッカは跳躍して優を止めようとするが優はダブルクラッチを行い、レッカをかわしてダンクを沈めた。
メイヤ「(疲労困憊なら普通はダンクなんて狙おうとしないし、ましてやダブルクラッチなんて決められる訳が無い………本当に入ったの………!? ………100%の世界に………!)」
メイヤは驚くと共に本気で予感していた。優が大牧やメイヤと同じ100%の世界に入った事を………だが、ここでブザーが鳴り響き………
審判「試合終了!」
審判が試合の終了を宣言。スコアは42vs75。第4Qにおいて全ニホンが決めたのは優のダンク1本のみとたったの2点であり、対してスターデビルはこのQで26点を決め、しかもすべてメイヤのスコアである事から、その恐ろしさを物語っていた。アマやレッカ、ベンチにいるスターデビル選手達は勝負に勝った事を喜んでいた。しかし、フリエやシュガーは特に喜んでおらず、メイヤもまた、リングにぶら下がる優に視線を奪われていた。だが、優はリングを掴む握力を失ったのか、少しして地面へ落下した。
春香「優さん!!」
春香達は慌てて優の元へ駆け寄ろうとする。するとその直後、メイヤは優の元へ走り、落下する優を受け止め、優の肩に腕を回して彼を支えた。優はメイヤの目に視線を向ける。すると彼の目の光は弱まり、最終的に消えた。
メイヤ「(………まだ全力を出す為の状況が不安定………未完成系ではあるけれど、あの4番とは比にならないポテンシャルを秘めている事だけは分かる………私の目に狂いは無かった………!)」
メイヤは優の底知れないポテンシャルを感じ取り、嬉しそうな様子を見せた。
優「はあっ、はあっ………あれ………? メイヤ………?」
優はまた意識が朦朧としていたが、メイヤが自分の肩を支えている事だけは何となく分かった。
メイヤ「………ナイスプレイ、ユウ」
メイヤは今の彼に対して一言だけそう呟くのだった………
一方、メイヤが優の健闘を称えていた時、体育館の2階においてこっそりと試合を見ている人物が2人いた。その1人はこの日用事と言って来ていなかった全ニホンコーチの夢流であり、もう1人は全ニホンチームのジャージを着た少女だった。
夢流「どう、全ニホンチームは?」
夢流は優しい声で少女に問いかける。
??「………まだ世界のレベルでは無いかな。でも、あの白髪の人はちょっと気になるかも………」
少女は全ニホンチームのレベルが低い事を指摘するものの、優には興味を向けていたのだった………
その翌日、優は春香、戦記と共にメイヤ達を見送る為空港にやって来た………のだが………
優「………あの、メイヤさん? なんで僕の右腕に抱きついてるんですかね………?」
優はメイヤに右腕を抱かれていた。
メイヤ「細かい事はどうでもいいじゃない。ねえ?」
メイヤはそう言って、優の答えを遮った。
フリエ「メイヤが相手を認める事自体稀ですけれど………懐くのは本当に稀な事ですね。良かったですね、ユウ」
フリエは今のメイヤが、優に懐いている事を呟く。
優「良くねーわ! ってか僕彼女いるんだけど!?」
優はそう言って春香の方へ視線を向ける。すると春香は分かりやすく頬を膨らませて怒っていた。
戦記「大変そうだな、優」
戦記は他人事のようにそう呟いた。
優「そう思ってるなら助けてくれませんかね………」
優は戦記に助けを求めるようにそう呟く。そしてその直後、春香が優の左腕に抱きつき………
春香「優さんは私のです! 離れてください、メイヤさん!!」
そう言って、彼女としての立場を存分にアピールし、優を引っ張る。直後にメイヤも優の腕を引っ張った。
優「痛い痛い!! 腕取れちゃうから!!」
優は涙目になって訴えかける。
シュガー「ミドレーユがここでもモテモテで良かったよ」
そんな中、シュガーはソフトクリームを舐めながらそう呟いた。
優「思っても無い事言わないでくれよー!!」
しかし、優はそれがシュガーの出任せから出た言葉だと悟りそう言い返した。そうしたやり取りは数分続いた後、優とメイヤは改めて握手をする。
メイヤ「今度会う時は大会の時ね。詳しい詳細はそっちの監督経由で教えるから楽しみにしててね」
メイヤはそう言って、優との再会を楽しみにする様子を見せた。
優「………こっちこそ。それに、次は今回の借りを返してみせるからね………!」
優もそう言って、再会と次の勝負におけるリベンジを約束する。そして、メイヤ達が飛行機に向かおうとしたその直後、メイヤは優の方に視線を向けると………
メイヤ「あっ、アメリカ着いたら電話するからね!」
初っ端からプライベートな事を言ってきた。どうやら連絡先を交換した事が伺えるが、あまりにも距離感が近付いた事に優は驚いていた。そして、隣で優の左腕へ強く抱き着く春香を目にした優は苦笑いしながら見送るのだった………
一方その頃、守城高校では、合宿場で1人部屋にいた大牧は昨日の試合の事を思い出していた。
大牧「(あのメイヤって女………完全に俺を圧倒する実力だった………俺が初めて負けたと思い知らされた相手だ………それに優がそんな相手に一矢報いた………俺はまだ最強じゃ無いって訳か………だったら、俺だってもっと強くなってやる………! 強くなって………あの女の全力の域へ立ってやる………!!)」
大牧はメイヤという格上を目にし、自らの更なる成長を求めるようになった。そして、大牧はその決意と共に突如として置き手紙を書いて合宿場を飛び出したのだった………
そしてまた翌日が経過した時、戦記はその置き手紙を優達の元へ持ち込んだ。
優「はあっ!? 大河さんが行方をくらました!?」
大牧が姿をくらました事は、全ニホンチームに大きな衝撃を与えてしまったのだった………
全ニホンチームはスターデビルに敗れたものの、優はメイヤを驚かせる程の領域に立ち始めていた。一方、大牧は更なる強さを求めてチームから姿を消してしまった。果たして、この問題は全ニホンチームにどう影響を与えるのだろうか………!?
To Be Continued………
次回予告
大牧が無断で姿を消した事で、三浦は大牧のキャプテンの座を取り上げる事を宣言。そして戦記も怪我によって副キャプテンを降りると宣言し、チームの二大巨頭が崩れる事となってしまう。そんな中、戦記は次のキャプテンに相応しい人物を指名する。それは………!?
次回「新キャプテンは」