優と理子の1on1は2vs2と互角の試合を繰り広げていたが、互いの3回目において、優は手数の多さを見せつけて理子を相手に勝利を掴んだ。一方の理子は敗北という事実に涙するのだった………
それから十数分後、理子は涙からまだ体育館に戻れずにいた。その為か、優がやって来た。
優「戻って来ないと思ったらまだ泣いてんのか」
優はそう言うと、水道の水を頭から被った。
理子「………私、負けず嫌いなんです。スペインでどんな相手にも負けないようかなりもがいたつもりなんですけどね………」
理子は優に自らの苦心を呟いた。優は頭を引っ込めてタオルで頭を拭くと………
優「負けず嫌いか………フフっ、良い精神じゃないか」
優は笑いながらそう呟く。
理子「そんなんじゃないです………過去に、勝てなかった相手がいただけ………その相手に勝つ為に、誰にも負けない事を誓っていたはずなのに………」
理子はそう言って、また涙を見せる。
優「な、泣くなって………! ほ、ほら! 僕のタオル使っていいから!」
優はそう言って、頭を拭いていたタオルを理子に手渡そうとする。
理子「………どうして………どうしてキャプテンはそんなに私を気遣うんですか………?」
理子は涙目で優に対する疑問をかけた。
優「愚問だな。仲間なんだから気にするさ」
優はそう言って、理子に笑顔を向ける。そして、優はタオル越しに理子の頭を撫でると………
優「………別に君みたいな負けず嫌いの問題児なんて過去に何度も見てきた。僕はそういう奴の背中を押せるキャプテン………だったか分からないけど、そういう想い抱えて巫魔でやって来たしね」
続けて理子に対してそう言い放つ。それを聞いた理子は驚いた様子を見せていたが、少しして表情を強ばらせると………
理子「………なら、デビルカップは全部勝つって言いきれますか?」
優に対しそう問い掛け直した。
優「それも愚問だな………当たり前だ!」
優はそう言って理子の頭をわしゃわしゃと撫でる。
理子「ううっ………撫でないでくださいよ………」
理子は嫌そうな表情を見せながらそう呟く。しかし、優が力強く勝利への意志を見せた事に僅かながら嬉しさを見せると………
理子「私………負けたくないんです。世界と戦う以上………私の足を引っ張らないでくださいね、キャプテン………!」
そう言って、彼女も勝利に対する意志を顕にした。それを聞いた優はフッと笑いを零しながら理子の頭を三度撫でると………
優「言うじゃねえか………こっちのセリフだ!」
そう言って、理子に劣らない想いを明かすのだった………
それから数分後、優と理子は体育館に戻ったのだが………
春香「………で、申し開きはありますか?」
優はニコニコ笑いながらキレている春香にボコボコにされて地面へ倒れていた。
優「あ、ありまへん………ぐえっ………」
………どうやら先程の理子に対する行為が春香にバレていたらしい。
理子「………ちょっとかっこいいと思ってしまった私がバカだったかも………」
理子は呆れた様子を見せていた。しかし、春香は音も立てずに理子の後ろへ回り込むと………
春香「理子ちゃんもーこういう目に遭いたくなかったら気をつけてねー? この際問題児なのは目を瞑るからー」
満面の笑顔で脅しをかけた。
理子「ひえっ………!」
この時ばかりは理子も青ざめたらしい………
戦記「………春香が絡むと締まらない男だ。やれやれ………」
普段冷静な戦記ですら、この時ばかりは呆れていたのだった………
理子との会話を経て、優は微かに仲を深める事が出来た。そして、2人は勝利への意志を共有し合い、世界に向けた覚悟を決めるのだった………
To Be Continued………
次回予告
1週間後、準備を終えた優達は空港に集結した。そして、優達は飛行機でアメリカへと向かうのだった………
次回「行くぞアメリカ」