カノン対策でコートに立った優。彼にしては珍しくノープランな展開の中、カノン率いるスペインチーム相手に善戦する様子を見せた。そして、優の目の輝きから、カノンは優もまた{100%領域(ハンドレッドリジョン)}に入る可能性を見出すのだった………
スペインチームのボールで試合再開。カノンがドリブルで上がっていく中、彼女の頭の中には優が{100%領域}に入る可能性を持っている事が思い浮かんでいた。
カノン「({100%領域}はそう簡単には狙って入れるようなものでは無いし、入れるのだってごく一部の天才だけ………1国に1人いればいい方だって言われる位には奇跡的な現象………ニホンにもそんな人はいるとネットの噂で聞いていたけど………まさか彼がその奇跡的な現象を引き起こせる人なのかな………だとしたら………)」
カノンが優に対する疑問を抱えていると、優はカノンが考え事をしている為に動きが鈍くなっている隙を突き、ボールをスティールして見せた。
修也「よーし! またスティール! 流石ミドレーユだぜ!!」
優のスティールに湧く全ニホンチームのメンバー。カノンがスティールされた事に慌てるスペインチームの声………だが、この時、カノンにはどちらの声も聞こえていなかった。
カノン「(………久しぶりにとても楽しくなりそう………!!)」
彼女が内心で抱えていた感情は優という存在に対する喜びだった。そして次の瞬間、カノンは目にも止まらぬ早さで優の前に回り込み、彼からボールをスティールした。
優「………!! (な、何だ………!? 今のはカノン………? でも見えなかった………!!)」
優すら目で追えない一瞬の出来事。そして次の瞬間、カノンはこんな事を呟いた。
カノン「………そうだった。私のトリガーは………こういう心の底から楽しめる相手との対峙だった………!」
カノンは自身が楽しんでいる事を感じていた。そして、淡い輝きだったカノンの目の輝きは完全なものとなっていた。
優「ま、まさか………入ったのか………!?」
優は恐る恐るカノンにそう問いかける。カノンは口を開きこそしなかったが、目にも止まらぬ速さでゴールへ走る動きを見せた事で、優への答えははっきりとYESである事が証明された。
修也「と、止めるぞ!!」
修也達がディフェンスに回ろうとした直後、カノンは修也達にディフェンスさせる間もなく中央を突破した。
理子「えっ………!? (は、速すぎる………!!)」
カノンの余りに速いスピードに言葉を失う全ニホンチーム。しかし、その数秒後にはカノンがシュート体勢に入っていた。
湯津「止める!!」
湯津はカノンの前に立ち、シュートのブロックを試みる。
カノン「これが私の必殺シュート………{キャノンシュート}!!」
カノンが放った必殺のシュートは大砲から放たれた玉のように勢いよく放り投げた。カノンの放ったシュートは湯津の右手を吹き飛ばし、ボールはゴールリングの中へと入った。
グリィ「き、決まったー! 過去一番の威力の{キャノンシュート}だ!!」
スペインチームはカノンが再びゲームを支配するようになった事を呟いた。更に………
湯津「うあっ………! ううっ………!!」
キャノンシュートを止められなかった湯津の右手からは血が吹き出していた。
戦記「ゆ、湯津………!!」
湯津の負傷には全ニホンチームの誰もが慌てていた。審判によるレフェリータイムが取られた事で一時試合は止まったものの、右手の出血は湯津に大きなダメージを与えており、湯津は試合続行が出来ない状況だった。
三浦「相田、湯津の代わりに出場だ………!」
こうなれば控えCの光一が試合に出るしか無かった。これには光一も複雑な感情を持っていたが………
光一「お、おう! 任せろ!!」
湯津の代わりに出る事に頷き、コードへと立つ事になった。そして、観客席でこの状況を見ていたメイヤ達は………
メイヤ「これで試合は一気にスペイン優位になったわね………並の選手では{100%領域}に入った選手を止める事は不可能に近い………勝つ為にはユウが同じく{100%領域}に入るしか無い………もし無理ならこの試合はスペインの勝ちで決まりね」
全ニホンに残された策は、優が再び{100%領域}に入る必要があるという事だった………
カノンが{100%領域}に入るという、恐れていた事が現実となった展開に追い詰められる全ニホンチーム。勝ち筋が1つしかないという展開を前に、その鍵を握っている優は果たしてこの状況を打開する事が出来るのだろうか………!?
To Be Continued………
次回予告
{100%領域}に入った事で、カノンは誰にも止められない強さを発揮する。これにより、全ニホンチームの抵抗は殆ど意味をなさないものとなってしまうのだった………
次回「まさに無双」