幻想籠球録~低身長バスケ部の記録~   作:Uさんの部屋

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前回までのあらすじ
優の元を訪れたメイヤは、大会終了後、優をスターデビルへ引き入れる為のスカウトを提案してきた。だが、それを密かに聞いてしまっていた春香は動揺を隠しきれなかったのだった………


第512話 いなくなってしまう

春香が密かに聞いてしまった優のスターデビルへのスカウト。優がバスケの本場に行けるチャンスを喜ぶ反面、優が自分の元から離れてしまうのではないかという不安の心が春香の中にはあった。

 

春香「(優さんは私なんかのように不純な理由でバスケをやっている方じゃない………高校生であんな大きなお誘い、間違いなく受けるに決まってる………でもそうなったら私はどうなってしまうの………? 優さんが………いなくなってしまう………?)」

 

春香は優が目の前から消える光景を頭に思い浮かべる。だが3秒と持たず、目に涙を浮かべながら吐き気を感じ、膝から崩れ落ちた。

 

春香「はあっ、はあっ………」

 

この時の春香の精神は複雑かつ苦痛なものであり、胸の中から激しい痛みが襲ってきた。そんな中、優とメイヤの会話は終わり………

 

メイヤ「………分かった、貴方がそうしたいならそんな条件軽々と受け入れるわ。じゃ、ちゃんとした答えはまた近いうちに頂戴。電話で構わないから」

 

メイヤはそう言うと、ランニングに戻る為にコートを去った。優はメイヤを見送った後に練習へ戻ろうとしていたが、そんな中、近くの建物の影から、春香が苦しそうに座り込んでいるのを目撃した。

 

優「は、春香………!?」

 

それを目にした優は慌てて春香の元へ走った。

 

優「だ、大丈夫!? どこか痛いのか!?」

 

優は春香の様子に大きく慌てていた。

 

春香「ゆ………優さん………?」

 

春香は目に涙を浮かべながら優の名前を呟く。そして間もなくハッとした様子を見せると、目の涙をハンカチで拭いた。

 

春香「………ごめんなさい、差し入れを持ってきたのに転んでしまって………」

 

春香は転んでしまったと嘘をついた。

 

優「そうだったのか………怪我は無いか?」

 

優は春香の話を信じ、彼女の様子を問いかける。

 

春香「怪我は大丈夫です。でも、折角の差し入れが………ごめんなさい………」

 

春香は差し入れを落とした事について謝罪をする。

 

優「いいや、君が怪我していないだけで僕は安心してるよ。でも念の為もあるし………よし、ちょっと早いけど練習は切り上げだ」

 

優は春香が怪我をしていない事に安堵するが、彼女を気遣って練習を終える事にした。

 

春香「わ、悪いですよ、そんなの………!」

 

春香は申し訳なさそうにそう呟く。

 

優「いや、いいんだ」

 

優は特に気にする素振りを見せながら、落とした差し入れを拾う。しかし、春香の不安はそう簡単に晴れる事は無かったのだった………

 

 

 

春香の中で突如舞い込んだ優のスターデビルへのスカウトの話は、優と離れ離れになる恐怖を生み出していた。果たして、春香の動揺はどこまで響いてしまうのだろうか………?

To Be Continued………




次回予告
優のスカウトの話に動揺を抑えられない春香は、練習において思うようなプレイができた。優は春香の調子が悪い事への心配が隠せない様子を見せるのだった………
次回「まだ気にしているのかな」
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