フランスチームのゾーンディフェンスに苦戦する全ニホンチーム。無限に失点する地獄に陥る中、優はゾーンディフェンスの攻略を考えていたのだった………
ゾーンディフェンスによる攻めが始まってから3分半経過し、スコアは35vs51へと広がった。ここまでのあまりにも大きな失点は全ニホンチームに大きな危機を与えていた。そんな状況を前にし、全ニホンチーム監督の三浦も席を立ち、審判団の方へ向かう。
審判「………ニホン、メンバーチェンジ!」
それは全ニホン側の交代を指すものだった。
三浦「………優、春香。お前達2人にこの状況の攻略をしてもらう。いいな?」
三浦が指名した交代選手は優と春香の2人だった。優がジャージを脱ぎ捨て、春香と共にコートに立った事で、試合を見ていたスペインチームのカノンや、アメリカチームのメイヤは喜ぶ様子を見せた。
メイヤ「やっとユウが出てきたか………でも、彼がここで来たという事は………このゾーンディフェンスを潰しに来たって事ね………」
メイヤは優が入ってきた事で、全ニホンチーム側がフランスチームのゾーンディフェンスを崩そうとしている事を理解する。
優「春香、ちょい」
そんな中、優は春香の肩に腕を回すと、春香の耳元に口を近づける。
春香「ふえっ!? な、なんですか………!?」
春香は頬を赤く染める。だが、優の言葉を聞き………
春香「………分かりました。それで行きましょう!」
彼の言葉に頷く様子を見せた。2人の密かな会話を前に、オール達は首を傾げていたが、交代の為にベンチへ戻ってきた修也とアリサの2人は、優と春香が何かをしようとしている事に納得する様子を見せたのだった………
そして試合は全ニホンチームボールのゴールからのスローインで試合再開。スローインを行うのは春香だった。
オール「(誰がボールをコートに投げ入れようとも無意味な事だ………俺達のゾーンディフェンスは止められない………)」
オールは自分達のディフェンス絶対の自信を持っていた。優も案の定オブシディアンにマークされており、一見すると、誰にもパスが出来ない状況だった。
春香「確かにこれはパスが出せませんね………では発想を変えて………はあっ!」
春香はわざとらしくパスが出せないと口にするや、突如としてボールを投げる。しかし、ボールは高く打ち上がり、スリーポイントラインをゆうに越えていた。
オール「はあっ!?」
これにはフランスチームの面々が完全に呆れており、動きが止まってしまった。どうやら彼等には春香のパスが誰にもパスする気がないスローインだと思えたのだろう。しかし、そんなパスを前にしても優だけは動いていた。オブシディアンが呆気に取られている隙にマークをかわし、ハーフラインにまで飛んでいたボールの落下地点を読み、これを跳躍と共にキャッチしたのだ。
オール「な、なにいっ!?」
優と春香の奇想天外な攻めにオール達は困惑。優は完全にノーマークになると、スリーポイントラインの直前に走り、スリーポイントシュートを放ち、見事これを沈めた。
修也「よし! 流石ミドレーユと春香さんだぜ!!」
修也は2人の活躍に喜ぶ様子を見せる。
オール「ば、バカな………! こんな子供騙しの戦術で俺達を出し抜いただと………!?」
オールは2人の戦術を前に失点した事が信じられないようだった。
戦記「………俺も信じられこそしないが………あの2人には俺も持ち合わせていない強い絆がある。お前達には子供騙しと思えた戦術を即興でやれたのも、2人の信頼あってこそだ」
戦記もこれには動揺していたようだが、得点に繋がったのにさ、2人の強い絆による信頼によるものだと解釈していた。戦記自身も信じられない光景を前に、オール達は動揺を隠せない様子を見せたのだった………
再び点差が開く中で見せた、Uと春香が見せた予想外のコンビプレー。2人が見せた奇想天外のコンビプレーは、全ニホンチームへ流れを押し戻す大きなきっかけとなったのだった………
To Be Continued………
次回予告
戦記は優と春香の2人のコンビプレーが逆転のきっかけになると判断し、2人を主軸とした戦法へと切替える。優と春香の圧倒的な信頼により、フランスチーム側が予測が出来ない状況を形成するのだった………
次回「他に無いコンビだ」