幻想籠球録~低身長バスケ部の記録~   作:Uさんの部屋

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前回までのあらすじ
全ニホンチームは{100%領域(ハンドレッドリジョン)}の優によって、そのまま優位の点差のまま逃げ切った。これにより、決勝トーナメントへとコマを進める事が出来たのだった………


第542話 やっと来れたんだ

試合の後、優達は合宿場へと戻る事となった。その移動中に優はようやく{100%領域}から抜け出す事ができたものの、勝利を喜んではいなかった。

 

春香「………優さん、試合が終わってからずっと嬉しそうな様子が見られないんですよね………」

 

春香は戦記と湯津に対し、優の様子を相談した。

 

湯津「うーん、あれだろ。戦記の悪い所が似てきたんだよ」

 

湯津は戦記の悪い所が似ていると指摘する。

 

戦記「酷い言い方だな………まあ、勝利に過信しない事はいい事だ」

 

一方戦記は別に悪い事でもないと語った。意見が真逆であるため、春香は反応に困る様子を見せていた。そんな会話をしている中、合宿場の前にある人物が立っていた。

 

光一「………? 誰だアイツ………?」

 

優達は首を傾げながら恐る恐る近づく。そこには2mはある全ニホンチームのジャージを着た大柄の男が立っていた。

 

戦記「………! お前は………大河か!?」

 

その姿を見た戦記は、目の前に立っていた男が、全ニホンチームで唯一離脱中のままだった大牧大河である事に気付いた。

 

大牧「おう、良太。久しぶりだな」

 

大牧は戦記に対し声をかける。だが、その態度は無断離脱した人物とは思えないものであった。

 

優「………なんで貴方がここに?」

 

優も大牧が目の前に現れた事には疑問に感じていた。

 

大牧「なんでって………そりゃお前達を助けに戻って来たんだよ! 勝手に抜けたのは悪いと思ってるけど………ずっと特訓を続けてやっと来れたんだ! それに、湯津が怪我したって聞いてたから、俺が戻ってきた事は大きなアドバンテージになると思うぞ………!?」

 

大牧は自身が全ニホンチームを助ける為に戻って来た事を語る。しかし、優は全く嬉しそうではなかった。そして、優達の中に混ざっていた監督の三浦が大牧の前に立つと………

 

三浦「………今更何のつもりで戻ってきた? お前が戻ってきた所でお前の入る余地は無い………いいか、今大会はお前は使わん」

 

なんと大牧を試合で使う気は無い事を言い放った。

 

大牧「な、なんだって!?」

 

大牧は当然これに驚いていた。

 

優「………僕も同じ意見です。大河さんが今戻って来ても、今すぐチームに戻ってきてくれて嬉しいなんて思いません。寧ろなんで勝手に出て行ったんですか。それじゃあ1度キャプテンの座を譲った事が馬鹿みたいに思えますよ」

 

優もこれには反対する様子を見せる。どうやら、チームを組んで間もなくの話し合いでキャプテンの座を譲る形で辞退したのにも関わらず、勝手に抜け出した事が彼の中で許せないようだった。

 

大牧「そ、それはすまねえと思ってる………けど! このチームを世界一にしたい気持ちは俺も同じだ!」

 

大牧は彼なりの理由があった事を説明する。しかし、優にその想いが届く事は無かった。

 

優「………別にここにいるのは好きにすればいいですよ。でも、今の貴方には試合に出る権利なんて無い」

 

優はそう言うと、大牧の横を通り過ぎる形で合宿場へと入った。

 

大牧「優、お前………この大会負ける気か!?」

 

大牧は優に対し、毒突く様子を見せる。だが、優は全く動じる事は無いまま合宿場へと入ってしまうのだった………

 

 

 

決勝トーナメント出場が決まったタイミングで全ニホンチームに戻ってきた大牧大河。しかし、優と三浦の2人が彼の復帰に反対する事態となってしまい、チームは再び混乱する事となってしまったのだった………

To Be Continued………




次回予告
合宿場の自室に戻った優を心配する春香は、彼の真意を問いかける。優は春香に対し、彼自身の弱みが混じった本心を吐露するのだった………
次回「ムカついたんだ」
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