幻想籠球録~低身長バスケ部の記録~   作:Uさんの部屋

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前回までのあらすじ
大牧が合宿場に滞在する事となったが、大牧に対する不満がチームの不和を生み出していた。戦記が介入する事でチームとしては何とか保たれていたが、チームの雰囲気は最悪なものとなってしまったのだった………


第546話 僕だって辛いさ

その日の夜。練習を終えて夕食を済ませた後、修也とアリサは優の部屋に向かっていた。芽衣は2人を引き留めようと手を引いていたが、芽衣が軽過ぎるせいで逆に2人に引っ張られていた。

 

芽衣「やめようよ2人とも! そんな事でミドレーユくんに迷惑かけるのは違うよ………!!」

 

芽衣は懸命に引き留める為の言葉をかけるが、2人は無視し、優の部屋の前まで到着した。

 

修也「おい! ミドレーユ! いるだろ!!」

 

修也はそう言って強く扉をノックする。直後に優が扉を開けてきた。

 

優「………修也達か。何しに来たんだよ………」

 

優は修也の様子を見るなり呆れながら問いかける。

 

修也「大牧についてだよ! なんで勝手に抜けた奴の合宿場滞在を受け入れちまったんだよ!!」

 

修也達がしに来た話は言うまでもなく大牧の事だった。優も心のどこかで分かりきった訴えだった為、溜息を吐いた。

 

優「修也とアリサ。芽衣は………引き留めてただけか。まあいいや、僕から言えるのは、大河さんの滞在に頭を下げてきたのは良太さんなんだ。他でもないあの人の頼みだし、別に試合に出さないならって条件ならいいかなと思って………というか、そうしないと面倒な事になってただろうし………」

 

優はこの時に、大牧滞在の認可を出した理由には、戦記が関係している事を語る。それを聞いた修也達は驚いていた。

 

優「………皆にはすまないと思ってる。決勝トーナメントを控えた中でこんな事になってしまって………」

 

優は決勝トーナメント間近にトラブルを引き起こす事となった事を詫びる。

 

優「事情を分かってくれとは言わないけど、これだけは確かな事だ………僕だって辛いさ。なんでのうのうと戻って来れたんだって腹立たしかったさ」

 

優は修也達にも自らの内情を語る。それを聞いた修也達は、優の苦労に思わず言葉を失ってしまった。

 

修也「そうか………すまねえな、馬鹿みたいな理由で押しかけて………」

 

修也とアリサはこの時に我に返り、優に謝る様子を見せる。

 

優「………これから春香と散歩に出るんだ。他に苦情があるならまた明日にでも聞くよ」

 

優はそう言ってジャージを羽織る。その直後に春香が部屋から出てきた為、部屋に鍵をかけると、2人は合宿場の外に向かってしまった。

 

アリサ「なんというか………ユーも苦労してるのね………」

 

アリサは苦労を重ねる優に思わず同情する様子を見せた。

 

芽衣「………2人のせいでより一層優くんが苦しくなっちゃった………2人とも、明日は謝りに行かないとね」

 

そして、2人を引き留めようとしていた芽衣は優に心労をかけてしまった事と、中学時代の優の苦悩する姿が重なってしまったのか、2人に対し、翌日優への謝罪をするよう促した。

 

修也「………分かってる」

 

修也達は芽衣の言葉に対し、罪悪感を感じながら頷く様子を見せたのだった………

 

 

 

修也達から不満が漏れ出る事に苦悩する優。修也達への訴えは結果的に流れる形に終わったが、優の負担を更に増す事態となってしまったのだった………

To Be Continued………




次回予告
近くの公園を散歩する優は、重ね重ね襲いかかる心労に苦しめられていた。そんな彼の元に、偶然メイヤ達が現れたのだった………
次回「酷く疲れてるわね」
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