幻想籠球録~低身長バスケ部の記録~   作:Uさんの部屋

565 / 650
前回までのあらすじ
イタリアチームのカウンター戦術を前にした芽衣は、ベンチへ座る優達へのヒントを与えるべくわざと無鉄砲に当たる。事実、全ニホンチーム側への絶望はそこまで大きなものではなかったのだった………


第565話 反撃といこうか

それから第3Q残り5分のタイミングにて、スコアは52vs40の12点差に追い込まれる全ニホンチーム。しかし、芽衣の表情は至って冷静なものであり、そこまで危機的なものでも無かった。

 

パトロン「(なんだコイツら………俺達にここまで押されてなお諦めるどころか落ち込みもしない………何を考えてやがるってんだ!!)」

 

パトロンは苛立ちが止められない様子を見せていた。そして芽衣がボールを持ってパトロンの前へと立ったその時、パトロンの苛立ちは爆発する。

 

パトロン「お前達では俺には勝てない………その事がまだ分からないのか!!」

 

パトロンは勢い任せにボールをスティールする。芽衣はボールを奪われてしまったものの、パトロンが落ち着きを無くしている事をこの時に察知したのだ。

 

芽衣「(そろそろかな………)」

 

芽衣は気が熟したとでも言わんばかりに優へ視線を向ける。それを見た優は頷き………

 

優「監督、奴等の攻略法が分かりました。僕を出して下さい」

 

監督の三浦に対し再出場を懇願する。

 

三浦「………分かった」

 

三浦は優の言葉に頷く様子を見せる。そして、パトロンがまたレイアップを決めたタイミングにて………

 

審判「ニホン、交代です!」

 

審判は全ニホン側の交代を宣言する。

 

三浦「月渡、十原に変わって優、戦記の2人を投入する。行け」

 

三浦は芽衣と十原に変わり、優と戦記の2人を出す事を宣言する。2人はその言葉に頷くと、ジャージを脱いだ後にコートへと立った。同時に芽衣と十原がベンチの方へ戻ってきて………

 

芽衣「後は頼むよ、ミドレーユくん」

 

優に後を任せる形で彼等を送り出す。優はコートに立つと、スローインを行おうとする春香に対して手を挙げ………

 

優「僕にパスしてくれ、春香」

 

自らへのパスを要求する。

 

春香「分かりました!」

 

春香は迷わず優へのパスを行う。優がボールを受けた時、イタリアチームの選手5人はディフェンスラインを下げており、またカウンター戦術を狙っている事を物語る様子を見せていた。

 

パトロン「無駄だ………! 俺達の戦術は誰にも破れない!!」

 

パトロンは優に対して強気にそう言い放つ。しかし、優は………

 

優「破れないか………果たしてそうかな?」

 

イタリアチームに向けてそう言い放つと共に目の輝きを放出させる。そして、地面に強く左足を踏み込むと………

 

優「くらえ! {槍の投擲(スピアースローイング)}!!」

 

優は槍投げのような片手投げの大技{槍の投擲}を発動。ボールは天高く舞い上がり、最高地点に達したタイミングにて急降下。ボールはゴールリングの中へと突き刺さったのだった。

 

パトロン「な、なんだと!?」

 

パトロンは、優が必殺技によって動く事無くイタリアチームの戦術を攻略した事に動揺する様子を見せていた。そして、試合を見ていたアメリカチーム側は………

 

フリエ「あの動き………{槍の投擲}に加えて{短き100%領域(ショートハンドレッドリジョン)}も発動していますね………フランス戦で見せたあの動きをここでも見せるとは………」

 

優が先のフランス戦で見せた動きを見せた事に驚く様子を見せていた。

 

メイヤ「………この場面でユウが出てきた以上、試合の流れははっきりと決まったも同然ね………」

 

そしてメイヤは、試合の流れがどちらに傾くかが決まったと言わんばかりの様子でそう呟く。そして、コートでイタリアチームの選手達が動揺する様子を見ていた優は………

 

優「………さあ、反撃といこうか」

 

試合へ勝ちに行く事を口にするのだった………

 

 

 

10点差に詰め寄られたタイミングにてコートに立った優は、大技によるシュートでイタリアチームの戦術を攻略して見せ、反撃の狼煙を上げた。果たして、全ニホンチームはここからイタリアチームを再び突き放せるのだろうか………?

To Be Continued………




次回予告
優が再出場した事で、イタリアチームの中では{短き100%領域}に対する疑念が再来する。パトロンが優に立ち向かうが、この2人の差は明確なものとなっていたのだった………
次回「勝てる訳が無い」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。