スペインとアメリカが順調に決勝トーナメントに登ってきた事で、準決勝の対戦カードが決定する。萎縮しそうな相手達を前に平静を保つ優と春香だが、全ニホンチームの中には怖気付く者が現れていたのだった………
その後、合宿場に戻った優達だったが、ドイツ等の試合を見て怖気付いた者は多く、残っていたのは優、春香、戦記、十原、芽衣、琴乃、理子、湯津の8人だった。
優「ものの見事に半分以上が練習に来やがらない………怖気付いた奴は来なくていいとは言ったが………」
ニホンにおいても上位クラスの強さを持つ者達ですら、精神的に動揺している事態には優も驚きを隠せずにいた。
戦記「………仕方あるまい。ここまで残っているチームはアメリカ、スペイン、ドイツとどのチームもトップクラスかつ{100%領域(ハンドレッドリジョン)}に入れる選手がいる。並の選手は最早歯が立たない相手の更に上を行く選手ばかりのチームに動揺するのは何もおかしい事では無い」
戦記はこの場にいない者を擁護するようにそう呟く。
優「そうですね………寧ろ僕含めて8人も残ってくれるだけで嬉しいよ………」
優もそれに頷く様子を見せると共に、8人も残っているだけ嬉しいと考えていた。怖気付いた選手達の事を考えても仕方がない………優はキャプテンの立場に立っている為か、割り切る様子を見せていた。いや、そうせざるを得なかったと考えるのが正しいと言うべきだろうか………?
優「しかし、こうなると不安なのはゴール下だ。今残っているメンバーの中でゴール下でプレイが出来るのは僕、清九郎さん、張磨さんの3人だけだ………僕はスタミナに難があるし、張磨さんの右手の怪我はまだ完治した訳じゃない………これまでは光一が頑張ってくれていたが………ここで張磨さんに無理をさせるのは………」
しかし、これによって全ニホンチームはインサイド面で不安が生じる事となった。現在残っているメンバー8人のうち、PFやCとしてゴール下で戦えるのは、優、十原、湯津の3人のみであり、優はスタミナの問題、湯津は先の怪我がまだ完治していない問題があり、不安が大きかった。
湯津「大丈夫さ、優くん! ボールを掴むだけの握力はちゃんとあるし、他は元気なんだ。俺ならやれる、心配するなって!」
しかし、湯津はやる気だった。チームの危機的状況下の中で、湯津の言葉は優に微かな不安を残しつつも、今は彼を頼りたくなる程の頼もしさを感じていた。
優「張磨さん………分かりました。でも危険だと感じたら即下げますからね………!!」
優はそう言って、湯津を頼る事を決めつつも、危険と感じた際にはすぐに下げる事を宣告するのだった………
現状で平静を保っている選手は8人であり、更にインサイド面の不安が問題となる危機的状況となってしまった。果たして、この危機的状況下においてこの状況を乗り越える事は出来るのだろうか………?
To Be Continued………
次回予告
翌日、全ニホンチームvsドイツチームの試合が行われる事となった。しかし、チームメンバーの半数以上が怖気付いている現状において、監督の三浦は平静を保つ8人以外は試合で使わない事を最初に宣告するのだった………
次回「臆病者の力はいらん」