強豪チームを相手に怖気付いたメンバーが続出し、全ニホンチームでまともに戦えるのは8人のみとなってしまった。これにより、残るメンバーだけで戦う事となってしまうのだった………
第576話 臆病者の力はいらん
翌日、全ニホンvsドイツの試合の日がやってきた。しかし、昨日練習に来なかったメンバーは相変わらず萎縮しており、戦意を感じられなかった。
優「………昨日からの予想通り、僕含めて8人で戦う他無いか」
優は呆れ混じりにそう呟いた。それを聞いた修也達はハッとする様子を見せると………
修也「わ、悪い! やっぱり俺も………!!」
自分達も戦う………そう言おうとした際に、三浦が口を開いた。
三浦「………臆病者の力はいらん! この試合、心の底から戦意があるもので戦う、いいな!!」
それは、現時点でまともに戦える者以外はこの試合で使わないという宣告だった。
修也「………分かりました」
修也達は嫌々ながら納得させられてしまった。優もこの判断が残酷である事を理解しつつも、キャプテンとして三浦の言葉を受け入れる様子を見せた。そんな中、ドイツチームのキャプテンであるクラウトが優の元へとやってきた。
クラウト「失礼………君がキャプテンのユウ・シロミヤだな? 俺はドイツのキャプテン、クラウト・ベルリンだ、よろしく頼む」
クラウトは優に対して挨拶の言葉を口にすると共に、握手を求めるように手を伸ばした。
優「こちらこそ。いい試合にしましょう」
優はそう言いながら、握手に応じる様子を見せる。しかし、クラウトは優の目に視線を向けており、彼の中で眠っている{100%領域(ハンドレッドリジョン)}の力を感じ取っていた。
優「(………! この人、僕の{100%領域}がどの状態に立っているかを測っているのか………!?)あの………何か?」
優はクラウトの行動を内心察していたが、敢えてとぼけた様子で彼が自身の目を見続ける事に首を傾げる様子を見せた。
クラウト「………いや、綺麗な色の目だと感じてな。つい見入ってしまった」
クラウトはそう呟くが、優から見て100%誤魔化しの言葉である事は明白だった。
優「そうですか………」
優はそう言って、クラウトの目に視線を向ける。一見するとただの灰色の目だが………?
優「(目の輝きがやや濃い………多分この人、自分の意思で引っ張り出せるタイプだ………僕と同じレベルと見るべきだろう………)」
優から見ても彼の{100%領域}のレベルは高いように感じられる程で、優も内心驚き、思わず視線を逸らした。
優「………では、いい試合にしましょうね」
優はそう言って会話を打ち切る様子を見せる。クラウトは彼に背を向けながらドイツチームのベンチへと歩き出すが………
クラウト「(………恐らく奴も気づいているだろう。俺の{100%領域}は自由に引き出せる第2段階に立っている事を………!)」
クラウトは、優が自身の目を見ていた事に気づいており、自身の{100%領域}の状況を悟られたと見ていたのだった………
全ニホンチームの半数以上が機能しない中で行われようとする最強チームとの試合。果たして、半壊する全ニホンチームに勝ち目はあるのだろうか………?
To Be Continued………
次回予告
全ニホンチームは辛うじて優を温存する形で勝負に出る事になった。しかし、現状のチームに不安が差し掛かっている事から、全ニホンチームは、チーム内トップクラス格の1人である戦記を先発で出す事となったのだった………
次回「良太さんに託します」