幻想籠球録~低身長バスケ部の記録~   作:Uさんの部屋

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前回までのあらすじ
ジャンプボールをクラウトに取られる全ニホンチームだったが、これに対して戦記がカウンター戦術を展開する。しかし、クラウトの圧倒的な実力によって、後一歩届かない形となったのだった………


第579話 俺は止められん

審判「ツーショット!」

 

試合は湯津のフリースローから再開。湯津は1本目のシュートについては緊張した様子を見せながらも投げる。ボールはリングの上へと乗り、数秒回った後にリングの中へと沈んだ。

 

戦記「(取り敢えず先制点か………しかし、湯津は決してフリースローが得意ではない………)」

 

戦記は無表情で全ニホンチームが先制した事に頷きつつも、湯津がフリースローを決められる可能性が低い事を考慮しているのか、リバウンドに備えようとしていた。そして、湯津の2投目。湯津はまだ緊張しているらしく、ボールを投げるが、手前寄り過ぎた為に、ボールはリングに弾かれてしまった。

 

湯津「し、しまった………!!」

 

湯津は動揺する様子を見せる。

 

戦記「リバウンドだ!」

 

戦記は冷静にリバウンドを指示する。しかし、クラウトが一足早く跳躍。弾かれたボールをキャッチして地面へと落下した。

 

理子「ええっ………!? (この人、SGなのに1人で何でもこなしてる………! 目の絵で見ると嫌でも分かる、この人、キャプテンみたいなオールラウンダーだ………!?)」

 

理子はクラウトのプレイを目の前で見る事により、彼がオールラウンダーである事を嫌でも察してしまう様子を見せていた。そして、地面に落下したクラウトはすぐさまドリブルで前線へと走り出す。

 

湯津「あ、アイツ速ぇ!?」

 

湯津はクラウトのスピードに驚いていた。そんな中、クラウトはベンチに座る優へ視線を向けていた。

 

クラウト「(見ているか………? お前がスタメンで出なかったのは作戦か、お前の意思か………まあどちらでもいい。俺はどの試合も手を抜く事はしない。お前達が意図して手を抜いているなら抜いていればいい………その前に俺が決着をつけるだけだ………!!)」

 

クラウトは優への対抗心を向けていた。それはクラウト本人も理解してきた。しかし、理解していて自らの対抗心に身を委ねていた。

 

クラウト「その程度の実力では、俺は止められん!」

 

クラウトはゴール下で大きく跳躍すると共に、レイアップシュートを決める。しかし、この時点でクラウトは8割程調子に乗れており、{100%領域(ハンドレッドリジョン)}とまではいかなくとも、他選手を寄せ付けない強さだった。だが、そんな中でも優は冷静だった。

 

優「(あの状況であの人が優位に立っているのは分かってる。僕がやるべきは、単独で攻略するまでとは行かなくとも、チームプレイで互角に持ち込む事………つまりあの人一強の空気を壊す事だ………!)」

 

優は自分のやるべき事を自覚しながら情報収集の分析を行い始めるのだった………

 

 

 

全ニホンチームが先制点を獲得したものの、試合の流れはクラウトが支配しようとしていた。果たして、それに対して全ニホンチームはどう対抗するのだろうか………?

To Be Continued………




次回予告
試合開始から7分。戦記の戦術で最低限の失点に抑える全ニホンチームだが、クラウト優位の壁は崩れない。そのタイミングにて、全ニホンチームは切り札の優を投入する事となったのだった………
次回「生命線だ」
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