幻想籠球録~低身長バスケ部の記録~   作:Uさんの部屋

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前回までのあらすじ
戦記は大牧との戦いで見せたボックスワン戦術で{100%領域(ハンドレッドリジョン)}状態のクラウトのシュートを止める事に成功する。しかし、これではジリ貧でしか無かったのだった………


第591話 このままでいいのか

その後、第2Qが終了した時には33vs26の7点リードで抑え抜き、全ニホンチームは強豪ドイツを相手に負けじと食らいついていた………まではよかったが、試合に出ていたメンバーは、それぞれ疲労を見せ始めていた。

 

芽衣「だ、大丈夫ですか………?」

 

芽衣は戦記達を心配するようにそう問いかける。

 

戦記「………即席で行った割には上手く進んでいるが………慣れていない事をすれば、選手達に与える疲労も増える」

 

戦記は選手達の疲労についてそう呟いた。実際、十原や湯津など、ニホンではトップクラスの選手すら疲弊しているこの状況を、戦記本人は喜ばしいとは微塵も思っていなかった。

 

三浦「後半では山吹に変わり、春香を出す。この状況で無理して攻めろとは言わん。ディフェンスに重点を置いて逆転を止めろ」

 

三浦はそう言うと、琴乃に変わって春香を出す事を宣言。彼も戦記のディフェンス戦術を肯定し、点を取るよりも点を取られる事を危惧していた。

 

春香「………はい」

 

春香は表面上こそ頷いたものの、これでは何も変わらない事を察知しており、地面に横たわる優に対する視線は、不安なものだった。

 

戦記「………優の様子はどうだ?」

 

戦記は、春香の内心を察しつつも優の状況について問いかける。

 

椿「優さんのお体の汗は止まりました。もう少しすれば再プレイも可能でしょうが………第3Q中は厳しいかもしれません………」

 

椿はもう少しすれば復活出来ると言いつつも、優はすぐには復活出来ない事を語る。

 

戦記「………仕方あるまい。お前達、戦術はこのままディフェンスを中心に戦う」

 

戦記は仕方がない事と割り切ると、戦術をこのままディフェンスに重点に置く事を語り、遠回しに三浦の戦術を肯定する様子を見せた。春香達はこれに頷く様子を見せていたものの、やはり不安は隠しきれなかった。そんな様子を座りながら見ていた修也は歯がゆそうに膝の上に置いた握り拳を震えさせていた。

 

修也「(………このままでいいのか………俺は怯えて何もせず、ミドレーユや春香さん達に任せっきりで………そんな臆病者でいいのか………!? ………このままじゃ、この試合に勝とうが負けようが………俺はただの臆病者だぞ………!!)」

 

修也は内心葛藤していた。そんな彼の葛藤を、地面に横たわる優はひしひしと感じていたのだった………

 

 

 

リードを維持しつつも、ジリ貧の状況に苦しむ全ニホン。そんな中、修也は自らの葛藤と戦っていた。果たして、崩壊が近づく全ニホンチームは、ドイツチームの強さに屈してしまうのだろうか………?

To Be Continued………




次回予告
葛藤する修也だが、本能的な震えに逆らえずにいた。そんな彼に、優が口を開いた。その内容は意外にも優の弱音だった………
次回「君だけじゃない」
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