幻想籠球録~低身長バスケ部の記録~   作:Uさんの部屋

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前回までのあらすじ
積牙の活躍が加わり、巫魔はとうとう同点にまで追いつく。だが、ドライブを決めた積牙はファールを取られてしまい、退場してしまうのだった………


第63話 執念だ

速野「残りは41秒! この1本を決めて、爆速が決勝リーグに行くぞ!」

 

速野はそう言うと岡崎のスローインで試合再開。速野はボールを受け取るが、直後に美矢が速野をマークする。

 

速野「(厳しいディフェンス………! ならパスで………なっ!?)」

 

速野はパスをしようとするが優達3人が映鳴達をマーク。羽柴がフォローに走ろうとするが、そこに春香が駆けつけ、羽柴へのパスコースを封じる。

 

優「ここを死守する!」

 

優はそう言うと、速野達を絶対に抜かせまいとする懸命なディフェンスを繰り返す。

 

戦記「………両チームとも理解しているようだな………次の1本を決めた方が、この試合を制する事を………!」

 

観客席で見ていた戦記達は、次の1本が結果を決める事を呟く。両チームともそれを理解しているからこそ、爆速は慎重に攻めの時を待っており、巫魔は懸命なディフェンスをしていた。結果、20秒近く経っても爆速は珍しく攻めあぐねていた。そして、時間は残り20秒。爆速の24秒まで後3秒にまで減っていた。

 

羽端「速野くん! 攻めなさい! ここで点を取って、勝つわよ!!」

 

爆速監督の羽端は珍しく攻める事を求めた。それを聞いた速野は、点を取りに行くと同時に頭を冷静にさせる。それにより、懸命なディフェンスを行う美矢のほんの一瞬の隙を見た。

 

速野「(ここだ………!)」

 

速野は一瞬の隙を突き、鋭いドライブでかわす。

 

伊吹「残り2秒!!」

 

速野「まだだ!」

 

速野はなんと、たった2秒にも関わらず大ジャンプする。

 

光一「決めさせねぇ!!」

 

光一はジャンプし、速野のシュートコースを防ぐ。

 

速野「くあああ!!」

 

速野はダブルクラッチで光一をかわす。しかし………

 

優「まだだぁ!!」

 

速野のかわした先には、大ジャンプした優がブロック体勢に入っていた。

 

速野「優………俺はここで負ける気は………ねぇんだよ!!」

 

だが、速野はまたしてもクラッチを行い優をかわしてしまった。

 

美咲「と、トリプルクラッチ!?」

 

速野「はあっ!!」

 

速野は0秒になる前にボールをゴールに向けて放り投げた。速野の放ったボールはゴールに入った。同時に24秒を知らせるブザーが鳴るが、スコアボードには爆速側のスコアが2点加わる。

 

映鳴「よーし! やったぜ! 速野!!」

 

爆速の選手達は喜びの声を見せていた。残り17秒、速野が奇跡のトリプルクラッチを決め、爆速が2点リード。

 

芽衣「と、トリプルクラッチなんて高校生で出来る人、初めて見ました………!」

 

観客席の芽衣は、速野の奇跡のプレイに驚いていた。

 

戦記「速野が勝利の為に見せた………執念だ………」

 

戦記も速野の執念のプレイには、珍しく驚いていた………だが、修也は優の顔を目にした時、速野のプレイとは違う理由で驚いていた。

 

修也「優………まだ諦めてねぇのか………!?」

 

優の目はこの絶体絶命の危機に燃えていた。優は両手を力強く叩くと………

 

優「まだだ!! 後17秒!! ここで1本決めればまだ勝てる!!」

 

優はそう呟くと、ゴール近くのボールを拾い、ベンチに視線を向ける………

 

優「ベンチの皆も声を上げろ!! 暗い気持ちで逆転出来るものか!!」

 

優の言葉に驚くあずさ達だったが………

 

あずさ達「巫ー魔! 巫ー魔!!」

 

巫魔への応援の声をあげる。

 

ゆうか「優くん………!」

 

優の勝利を諦めない姿に、ゆうかは感心する。

 

戦記「絶望で流されそうになるこの場面を一瞬にして変えて見せた………流石、巫魔を束ねるだけの事はある………!」

 

優の鼓舞で巫魔の闘志が保たれた事に、戦記はまた感心を見せたのだった………

 

 

 

66vs68の厳しい展開の中、巫魔は残る17秒に全てを賭ける事に。果たして、長きに渡るこの勝負の行方は………!?

To Be Continued………




次回予告
余力が無い優達が勝つには、スリーポイントシュートを決める事が絶対条件。それを理解している爆速は、スリーが撃てる春香を中心に徹底マーク。絶体絶命の巫魔を救うのは………!?
次回「奇跡」
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