幻想籠球録~低身長バスケ部の記録~   作:Uさんの部屋

9 / 650
前回までのあらすじ
力豪に敗れた巫魔だが、変わらずに練習に励んでいた。するとそこへ、部活参加を禁止されていた相田 光一が復帰する。しかし、彼はある意味かなりの問題児だった………


第9話 巫魔の最強Cは俺だ!

優「さて、やっと光一のバカが戻ってきた事で、ゲームをやるぞ。人数は14人だから………監督、審判をお願いしてもよろしいでしょうか?」

 

ゆうか「お易い御用よ。」

 

優「チーム分けは………」

 

優はチームを7人ずつに分ける。そのメンバーは下記の通り。

 

優チーム

PG 雷 美咲

SG 宮野 あかり

SF 三木あずさ、夢野 明日香、水野 由香

PF 白宮 優、佐野 伊吹

 

春香チーム

PG 時乃 のぞみ

SG 白宮 春香、風野 鈴香

SF 江野 積牙、闇光レイ

PF 炎塚 ほのか

C 相田 光一

 

優「………以上だ。僕のチームが黒のビブスを、春香のチームが白のビブスだ。番号はユニフォームのものと同じ番号のやつを着てくれ。」

 

光一「おっ、そうだ。優、俺の番号は何番なんだ?」

 

優「17番。」

 

光一「へぇ………17番………ってええ!? そんなに下の番号!?」

 

優「問題起こした罰と、人の未来の奥さん寝取ろうとした罰だ、バカ。」

 

のぞみ「(半分私怨が混じってるわね………)」

 

優「ルールなんかはいつもと一緒だ。タイムアウトや交代はチームキャプテン………僕と春香が、監督に申告する形で行う。」

 

こうして、試合の準備は整うのだった………後は両チームのスターティングメンバーを決めるだけだ。

 

優チームベンチ………

 

伊吹「今日も私が先発でいいかい、優?」

 

優「ああ、頼むよ。」

 

あずさ「SFはどうするの?」

 

優「初手はあずさと明日香にお願いするよ。由香はいつでも出られるようにしといてくれ。」

 

由香「分かったわ。」

 

こうして、優チームのスタメンは下記の通りになった。

 

7番 PG 雷 美咲

13番 SG 宮野 あかり

6番 SF 三木 あずさ

12番 SF 夢野 明日香

11番 PF 佐野 伊吹

 

一方、春香チームベンチ………

 

春香「恐らく、初手から優さんは出てこないわ。」

 

鈴香「となれば、こちらも無理に春香を出す理由は無い。私が先発で出る。」

 

春香「お願いね、鈴香ちゃん。それと積牙くん、君も初手から出てもらうわ。」

 

積牙「はい!」

 

春香「油断せずに、きちんと勝負していくわよ!」

 

春香チームのスタメンは下記の通りに決まった。

 

9番 PG 時乃 のぞみ

15番 SG 風野 鈴香

10番 SF 江野 積牙

14番 PF 炎塚 ほのか

17番 C 相田 光一

 

 

両チーム共にスタメンがコートに立つ、ジャンプボールは伊吹と光一なのだが………

 

優「まあ、まずジャンプボールは落とすだろうね。光一の身長は197もある。伊吹とは35cmもあるし、明らかに差があり過ぎる。」

 

由香「佐野さんじゃ全く相手にならないとなると、優くんくらいしか相手にできないんじゃないかしら、それ………?」

 

優「まあ、僕くらいしかアイツに真っ向から挑めないだろうな。でも、最初からアイツとマッチアップしてたら、スタミナが持たねぇよ。だから、こうして様子を見つつ、スタミナを温存しようって考えてるのさ。まあ、春香がスタメンに居ない時点で、相手もまだ本気とは言い難いけどさ。」

 

優がそんな事を口にしていると、ジャンプボールにより試合開始。勝負はやはり光一が勝ち、ボールは積牙に渡る。すると、光一は途端に前線に上がり………

 

光一「セッキー! 俺にボールを渡してくれ!」

 

積牙「は、はい!」

 

積牙は前線に走る光一にボールを渡した。

 

伊吹「何っ!?」

 

伊吹は意表を突かれ、光一をフリーにしてしまった。

 

光一「喰らえ! これが復活した俺の………ツーハンドダーンク!!」

 

光一はいきなりツーハンドダンクを炸裂させた。

 

優「初手からいきなり来るじゃんか………やはり、衰えてないな、あいつのパワープレイは………」

 

優は表情に微かな笑みを浮かべていた。すると………

 

生徒1「すげぇ………! アイツ、本当にバスケ部に復帰したんだな。」

 

生徒2「というか、この間のバスケ部凄かったらしいぞ。県ベスト4相手に1点差まで行ったんだってさ!」

 

バスケ部でない生徒10人くらいが、ゲームを見に来ていた。

 

由香「最近、バスケ部の練習を見に来る人が増えたわね………」

 

優「力豪戦であそこまで行けば、学校中も興味を持ってくれるよな。うちはバスケ部はそこまで強くは無かったからこそかもしれんが………」

 

優はそう語った。様子を見に来た生徒のうち、黒髪のロングヘアーに、清楚そうな美少女が、試合そっちのけで優の方をじっと見つめていた。優は彼女が自分を見つめてくる理由が分からず、目を点にして首を傾げた。

 

 

 

………話を試合に戻し、優チームの反撃が始まる。

 

美咲「(光一くんの壁が結構厚い………そう考えると、無理して攻めるのは危険………ここは様子を見ながら………!)」

 

美咲はそう考えると、自身を起点にしながら、ボールをメンバーに回していく。

 

優「そうそう、無理して攻めても光一の壁に阻まれるだけ。ここは様子を見ながら攻めるのが吉ってものよ。」

 

優も美咲と同じ考えをしていたようで、彼女のパスを繋ぐ選択を良く見ていた。しかし、いつまでもボールを回せる訳ではなく、ボールをパスしている間に、残り時間は10秒を切り、僅かにまで迫ってきた。そんな中、ボールはあずさに回る。

 

あずさ「(よし、ここで私が!)」

 

あずさはシュートを放つ。だが………

 

光一「この俺がいる限り………どんなシュートだって入れさせないぜ!!」

 

そのシュートは、ゴール下に立つ光一によって撃ち落とされた。

 

あずさ「うわわっ!?」

 

光一「反撃だ!!」

 

ボールはのぞみに渡ると、のぞみは素早い速度で上がる。優チームはマンツーマンで上手く押さえ込もうとしていた。だが………

 

のぞみ「あの男子2人の部分がほぼがら空きね………光一!」

 

のぞみは光一に向けて、やや高めのボールを放つ。光一はジャンプしてパスを受け取ると、1度地面に着地し、大きく飛び上がり………

 

光一「くらえ!!」

 

光一の鮮やかなゴール下シュートが炸裂し、点を入れる。

 

伊吹「くそっ………! (やはり身長差によるハンデは重たいな………そう易々と止められないぞ、コイツは………!)」

 

光一「どうだ! 巫魔の最強Cは俺だ!」

 

その後は、光一の独壇場だった。優チームのメンバーのシュートは尽く撃ち落とされ、結果的に第1Qは、0vs22というワンサイドゲーム状態で終わってしまった。

 

優チームベンチ………

 

伊吹「はあっ、はあっ………変態野郎だけど、やはりCとしては強いな………」

 

あずさ「そうだね………高さを取られると不利かも………」

 

あかり「おまけに、のぞみちゃんが上手い具合に私にパスを出させない指示をするから、スリーポイントシュートを打つ暇も無かったわね………」

 

優「………よし、僕が出よう。」

 

伊吹「頼む。悔しいが、お前くらいしかアイツには対抗出来そうにない………!」

 

2人はハイタッチをかわすと………

 

優「選手交代! 伊吹に変わって僕が出ます!」

 

ゆうか「OK、認めます。」

 

春香「………ここで優さんが来ましたね………光一くん、頼むわよ。」

 

光一「分かってらい。見てな、俺とアイツ、どっちの方がカッコいいか!」

 

春香「断然、優さんの方がカッコいいわね。」

 

光一「即答!? まあ、いいか………ん?」

 

光一はギャラリーの方を見ると、先程から優を見つめてる少女を目にし………

 

光一「おっ、あの子可愛いな………よし、俺のシュートとディフェンスでキュンとさせてやる!!」

 

と、光一は張り切っていた………

 

 

 

第2Q開幕、ボールは優チームであり、美咲がドリブルで上がる。

 

光一「よーし、守るぞ!!」

 

光一は優をマークする。流石の優も、身長差が27cmもある為、苦戦する………と、見られていたが………

 

優「まずは1本取って流れを取る!」

 

美咲達「おおー!!」

 

優達の気合いは充分だった。美咲はしばらく様子を見ていたが………

 

美咲「行くよ、優くん!!」

 

美咲はそう言うと、リングに向けてシュートを放つ。それと同時に、優は大きくジャンプし、ボールを空中でキャッチする。

 

生徒1「す、すげぇ!! アイツ何cm飛んでるんだ!?」

 

ゴールリングを超える高さまで飛んだ優のジャンプ力に、ギャラリーが驚く。

 

光一「そのままアリウープなんてさせてたまるか!!」

 

光一はジャンプして優のアリウープの妨害に出る。だが、優は途端にダンクを中断すると、ボールを左手に持ち替え、光一に触れないギリギリで彼をかわし、そのままアリウープを決めた。

 

光一「だ、ダブルクラッチだと!?」

 

積牙「す、すげぇ………!」

 

??「………!!」

 

これには、春香チームのメンバーやギャラリーは当然ながら、例の少女も驚き、顔を赤くしていた。

 

優「さあ、反撃と行こうか!!」

 

優のアリウープで、チームの勢いが変わった。光一に唯一無二対抗出来る優がダンクを駆使して戦い、隙を突いてあかりのスリーポイントシュートで攻める。この戦法によって、優チームは一気に点差を縮めていく。

 

光一「て、点が取られていく………な、なら! その分奪えばいいんだ!!」

 

光一はそう考えていた。やがて、のぞみからもらったボールを受け取ると、大きく飛び上がる。マッチアップの相手は明日香で、彼女は高さでは敵わなかった………しかし!?

 

明日香「うわっ!?」

 

明日香はわざと後ろに転んだ。ゆうかにはそれが接触に見えた為………

 

ゆうか「プッシング! 白17番!!」

 

光一「マジかよ!?」

 

明日香「ふふっ………身長高いからって調子に乗らないでよね………!!」

 

光一「ぐっ………!」

 

明日香のファールトラップにより、光一はファールを取られてしまう。

 

………結果、試合は優チームに良い風が吹き始め、第2Qにおいて、24vs32にまで追いつく大健闘を見せた………

 

ゆうか「インターバル、10分!」

 

優達はベンチに座り休んでいた。すると、例の少女が優の元にやってきた。

 

優「あれ? 君は………さっきまで僕を見てた子………だよね?」

 

??「は、はい! あの………私、1年の朝顔 結衣(あさがお ゆい)と申します。えっと………先輩が最初に決めたシュート………カッコよかったです!」

 

光一「な、何ー!? あの子も優に惚れやがったー!!」

 

積牙「あの子も………? どういう事ですか、コウさん?」

 

光一「アイツ自身、春香が大好きだから気づいてねぇが………アイツは結構モテるんだよ! この学校でも、俺なんかよりずっと好感度も高いし、信頼もされているとか、この世の中は間違ってるー!!」

 

のぞみ「まあ、アイツはアンタ達問題児よりかはずっと紳士だからね。オマケに顔もいいんだからモテるわよ、そりゃ。何を考えてるのかさっぱり分からないのが欠点だけど。」

 

のぞみがそんな事を語っていると、優は………

 

優「………ありがとう。でも、僕はそれしか能が無いから………」

 

と、半ば謙遜するような言葉を見せたのだった。

 

のぞみ「それより、作戦を考えるわよ………あら? 春香は………?」

 

のぞみは途端に春香がいなくなった事に、首を傾げる。優の方を見ると………

 

春香「はいはい、お話はおしまいよ。」

 

優「いだだだだだだ!?」

 

春香はニコニコとしていたが、優の背中を抓っていたので、ヤキモチを焼いていたんだろう。

 

のぞみ「全く………春香も優との恋愛絡みになると面倒臭いわね………」

 

と、のぞみは呆れていたのだった………

 

 

 

光一はCとしての力を発揮して、圧倒的な力を見せる。しかし、優もまた力を発揮し、光一に対抗するのだった………

To Be Continued………




次回予告
春香チームは、いよいよ春香が加入し、インサイド、アウトサイド共に隙の無いチームとなる。しかし、そんな相手を前にしても、優の力は爆発し………!?
次回「落ち着いて取りに行くよ!」

今回のバスケ用語解説
初めまして………かな? 私は三木 あずさだよ。今回は初歩のシュートとも言われている、レイアップシュートについて解説していくよ。レイアップは速攻なんかでよく使われるシュートで、ゴールの近くで飛び上がって、片手でゴール目掛けてボールを上げるシュート。特に力を込める必要が無く、1、2、3のタイミングで打つのが基本とされているね。このシュートは身長なんかとは無縁に近いとも言えるシュートで、他のシュートと比べると、特に難しい技術も無いから、初心者が最初に覚えるのに打ってつけってわけだね。まあ、優くんの自己流レイアップは、人間技とは言い難いけど………ただ、基本的に速攻や相手の守りをかわして、確実に決めたいって時に使う時が効果的だから、常に狙いに行くってシュートではないから気をつけてね。ここまでダンク、ゴール下、レイアップと説明されているみたいだから、次に説明されるのは何か………もう分かるよね? じゃあ、次の説明は別の人にバトンタッチ。いつか、このコーナーでまた会おうね!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。