高等部への推薦を蹴り、バスケへの情熱を失っていた優は進路に悩む。そんな彼の元に現れた春香は優に対し、遠くへ行かないかと誘われる………
優「遠く………? どういう事かな?」
優は首を傾げる。
春香「実は、イバラキに白宮家が持っている家があるんです。一緒にイバラキの高校を受験するっていうのはどうですか?」
春香が誘ったのはイバラキの高校だった。
優「イバラキか………」
イバラキならある程度は優を知らない者もいる。トウキョウにいたらまたバスケをさせられるに違いないと考えていた優にとっては、いい条件だった。
優「それはいいかもね。でも、僕勉強そこまで得意じゃないからなぁ………」
優は納得しつつも、学力の事で頭を悩ませる。
春香「なら、学力がそこまで必要無い学校にしましょう。お父様やお母様は、私の行きたい学校ならどこでもいいと言ってくださったので」
すると春香は、そこまでレベルの高くない学校を提案する。
優「君はそれでいいのかい………? 白宮中学って私立だから結構レベル高いはずじゃ………?」
優は春香の勉強レベルが落ちてしまう事を指摘するが………
春香「大丈夫です。学校とは別に塾にも通っていたので、高校レベルの勉強はほぼ理解しているつもりです」
春香は既に勉強への興味を無くす程勉強を重ねていたようだ。
優「………なら、いいの………かな?」
優は首を傾げながら、春香の提案を受けようと考えていた………そして………
優「………分かった、君と同じ学校に行こう。でも条件が2つある」
提案を受けると共に、条件が2つあると呟いた。
春香「条件ですか?」
春香は首を傾げる。
優「まず、僕はバスケを続けるか迷っている。高校に行ってバスケをやるかどうかは………自分の意思で決めさせて欲しい」
1つ目は、バスケに関する事だった。春香も、優がバスケに関係した悩みをもっているのは知っていたのか、黙って頷いた。
優「もう1つ………名前を変えたい」
優はイバラキへ行くなら改名をしたいと考えていた。
椿「改名………今の名前じゃダメなのですか?」
横で聞いていた椿は優に対し疑問を投げかける。
優「うん。正直さ、ミドレーユって名前は少し有名になり過ぎたかなって思うんだ。名前を変えてしまえば、イバラキの人間にはほぼバレないと思ってる。だから、名前を変える手続きがしたい………その手伝いをして欲しいんだ」
優は春香に頭を下げる。
春香「………分かりました。それで構いません。じゃあ、一緒にイバラキの高校を探すと共に、いい名前を考えましょうね」
春香は優の条件を受けいれ、共に行動を起こす事にした………
それから数ヶ月。受験シーズンが終わり、卒業を控える日々。この日も、優は校門を出ると、そこで春香が待っていた。
春香「今日も一緒に帰りましょう、優さん」
春香は、現在の彼の名前である優という名前で呼んだ。
優「ああ、そうだね春香」
優はそう言って春香の横に立ち、一緒に下校する。この2人が共に帰る様子に、友力中学の面々はザワついたようだが、この時の優は、頭の中でこう考えていたという。
優「(改名手続きも終わったし………これでミドレーユは死んだ………今の僕は、白宮優だ………!)」
名前を変え、優は過去の自分を捨てた。これこそが、今の優が白宮優を名乗る理由だった………
イバラキへ行く事を決め、更に名前も変えた優。彼は過去の苦しみから目を背ける。そう決めたのだった………
To Be Continued………
次回予告
優と春香の様子に、梶原達はまた嫉妬で突っかかってくる。しかし、優はそんな彼等を冷めた様子で突き放す………
次回「君には関係ないだろ」