幻想郷縁起物語~忘れ去られる少年~   作:つかピン

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10話です!
今回は5000字です!
本当に遅れて申し訳ない…。
これからも少し更新速度は落ちてしまうかもしれません…。
で、ですが!
それでも出来る限り早く書きますのでよろしくお願いします!


ではでは楽しんでいってください。


少年、冥界へ逝く。

「心忘~。こっち来なさーい」

「霊ねぇ、待って~」

 

 今、僕たちはメイカイという場所に向かっている最中です。

 今日は僕の仕事が休みなので(週に二回休みがあります)朝から霊ねぇがメイカイと言う所に行くぞ、と言い出したので着いていっています。

 

「メイカイってどういうところなの?」

「ん~?そのままの意味だけど?」

「そのまま?」

 

 僕が霊ねぇの話を理解できずに首を傾げます。

 霊ねぇは文字通りよって言います。

 文字通り?

 メイカイ…明解?

 違う気がする。

 メイカイ…明海?

 いや、これ大学の名前だし…。

 じゃあ…。

 冥…界…。

 

「霊ねぇ」

「何?」

「早まっちゃ駄目だよ!帰ろう!」

「え?え?」

「まだ僕たち若いんだし!霊ねぇと一緒なら僕も怖さは半減だけど!やっぱり嫌だよ!」

「ちょっ…心忘?」

「霊ねぇもまだ長い人生あるんだし!お願いだからぁ!」

「落ち着きなさい」

 

 コツンと霊ねぇは僕の頭を小突きました。

 地味に痛いです。

 

「私が悪かったわ。心忘が誤解するような言い方しちゃったわね」

 

 霊ねぇは僕の頭を撫でながらいいます。

 僕がその心地よさに身を委ねていると霊ねぇは説明を始めるためか何処からか眼鏡を取り出しました。

 霊ねぇに似合う赤色の眼鏡です。

 てか似合いすぎです。

 霊ねぇが人差し指をピンッと立てます。

 

「幻想郷と冥界はね、結界で隔てられていたんだけど。昔、何処かの誰かさんが面倒事を起こしたせいで、その結果が薄くなってるの。私たちでも行き来できるぐらいにね」

「薄く?」

「そうよ、これも文字通りってやつね。だから心忘が思ってるような事はないから安心しなさい」

 

 霊ねぇはそう言うと眼鏡をしまいました。

 そのままでも良かったのに…。

 

「でも、あそこは死がもっとも近い場所だから気をつけなさい。まあカイトが色々と”おまけ”してくれてるみたいだからあんたが誘われる事はないでしょうけどね。あいつも大概面倒見がいいわよね」

「誘われる?」

 

 僕が霊ねぇの言葉にハテナマークを浮かべているとバサリと空から黒い羽を生やした人が降りてきました。

 なんというか凄く幻想的なそんな光景でした。

 黒い羽に何かの制服のような服、見た事もないような帽子、そしてそこにあるのが当たり前のように手にカメラを持った女の人が空から舞い降りてきたんです。

 勿論、美人さんですよ。

 

「げ」

「あー、霊夢さん『げ』とはなんですか!『げ』とは~」

「幻想郷で遭いたくないやつトップ3に入ってるからよ」

「ちょっと酷くないですか!?」

「黙れマスゴミ」

「マスゴミ!?」

「霊ねぇ知り合い?」

「知り合いでありたくはないんだけどねぇ。こいつの名前は『射命丸 文(しゃめいまる あや)』、ないことしか書かない新聞記者よ」

「失礼ですねー。ある事しか書きませんよ、それを面白くしてるだけです。それより霊夢さん、この子が霊夢さんの隠し子の心忘君ですか?」

「隠し子じゃない!弟よ」

 

 霊ねぇがそう言うと射命丸さんは僕の方に向き、ほうほうと僕を見回します。

 

「はじめまして!清く正しく毎度お馴染み文々。新聞の記者、射命丸文です。私のことは文と呼んでいただいて構いませんよ」

「ど、どうもはじめまして。博麗心忘です。文さん」

 

 僕は文さんの気迫に気をされて一歩後ずさりました。

 

「初々しいですねぇ~。いいですねぇ~」

「文、それぐらいにしてくれる?」

「あややや。怒られちゃいましたか、霊夢さんが心忘君に溺愛は本当っと…カキカキ」

「あんたまたいらない事書いてるんじゃないんでしょうね…」

「いえいえ、そんな事ないですよ~。そんな事より心忘君!」

「はい?」

 

 文さんはなんとも清清しく笑って僕の方を向きました。

 何でしょう?

 

「取材を受けてください!」

「行くわよ心忘」

「え?え?」

「ちょっと待ってくださいよ~」

 

 霊ねぇは文さんのその言葉を聞くや否や僕を引っ張って歩き始めました。

 どうしたと言うんですか。

 

「いいじゃないですか~」

「良くないわよ。あんたに記事にされると面倒な事しか起きないんだから」

「それは失礼ですね!」

「真実でしょ」

「そこを何とか!」

「駄目よ」

「鬼!」

「呼んであげましょうか?」

「やめて下さい、死んでしまいます」

「なら諦めなさい」

「ぐぅ…」

 

 文さんはうな垂れるようにフワフワと浮きながら僕たちを追いかけます。

 すると文さんは「仕方ないですね」と一言ぼやき僕に抱きついてきました。

 

「むぐ!」

「なっ!?」

「ふふーん、そういう事をするのなら今日は私ずっと着いて行きます。もう決めました、密着取材と言うやつですね!」

「本当に密着するな!離れなさい!」

 

 がばっ!

 はぁはぁ、死ぬかと思った…。

 天国か地獄か分からない感触の中死んでしまうところだった…。

 

「あやや、剥がされちゃいましたかー。でも心忘君も男の子なんだなと言うのが分かりましたよー。カキカキ」

「こんの、クソ天狗!」

「お、落ち着いて霊ねぇ」

「心忘君は良い子ですね~。もう一回ギュッとして上げましょうか?」

「い、いえもういいです」

「文…一回死んどく…?」

「!?じょ、冗談ですよー。さてお二人とも何処に行く予定だったんですか?」

 

 なんて言うか凄くマイペースな方ですね。

 一気に話を切り替えましたよ。

 これが記者の話術と言うやつでしょうか?

 

「…はぁ、冥界よ。冥界」

「冥界ですか?一体何をしに?」

「心忘の顔見せね」

「ふむふむ、顔見せ…ですか。それはどうしてですか?」

「それは心忘が紛いなりにも『博麗』の名を持ったから、後は普通に挨拶みたいなものよ」

「ははぁ~。それなら宴会でもいいんじゃないですか?」

「真面目な場所でもしておきたいからね。宴会でも良いんだけれど」

「そういう事ですか。ではいつか天魔様の所にも行かれるおつもりで?」

「そうしたいのは山々なんだけれどね。あそこ入れさせてくれないじゃない?文、どうにかならないの?」

「そうですねぇ…」

 

 文さんは考え込むうに飛びながら胡坐をかいて手を顎におきます。

 凄く器用なことをしますね。

 

「少し話を通してみます。アポなしはやばいんで止めて下さいね?」

「分かってるわよ」

「本当に分かってるのかなこの人は…」

「なんか言った?」

「いえ、何も言ってませんよ」

 

 すると霊ねぇがふと立ち止まって空を見上げました。

 どうしたんでしょうか?

 

「霊ねぇ?」

「心忘、ここから飛ぶから私の背中に乗りなさい」

「え?あ、うん。わかった」

「よいしょっと」

「霊夢さんが躊躇いなくおんぶをしている…だと…」

「何驚いてるのよ。心忘は飛べないから仕方ないでしょ」

「いつもの霊夢さんならまず『飛ぼうとしなさい!てか飛べ』って言ってますよ」

「失礼じゃないかしら?」

 

 何ででしょう、その光景が目に浮かびます。

 

「心忘も余計な事を思ってないでしょうね…」

「!」

 

 僕はブンブンと霊ねぇの背中で首を横に振ります。

 なんで、こんなに幻想郷の人は聡いんですか。

 

「はぁ、文、行くわよ」

「いいんですか?」

「追い払っても来るでしょ」

「バレてましたか」

「当たり前よ」

 

 そう言って霊ねぇと文さんは上に飛び上がりました。

 空に階段のようなものが見えますあれが冥界の入り口でしょうか?

 正直怖かったりします。

 霊ねぇがいるから大丈夫かな、なんて楽観的な自分もいるわけですが。

 

 

 

 

 

 

 

 そして僕たちは冥界に着き、長い長い階段を上った後、妖夢さんと言う人に案内されて冥界の長い庭のような所を歩いていました。

 

「相変わらずな所ね」

「霊夢、それどういう意味?」

「雰囲気がね~。それより心忘、しっかり私の横にいなさい。カイトがおまけしてくれたとしても近づきすぎると危ないから」

「うん…」

「なんか調子が狂う」

「そうですよね。この霊夢さん優しすぎて正直怖いです」

「なんか言った?」

「いえ、何も。霊夢さんは相変わらず、お優しいと思いまして」

「わかってるじゃない」

「やっぱりいつもの霊夢さんです。優しさなんて欠片もありません(ボソッ」

 

 妖夢さんと文さんは前でひそひそと何かを話していますが僕は聞こえない振りをします。

 巻き込まれると嫌だし…。

 そんな会話をしていると大きな家が見えてきました。

 その横には大きな桜の木があります。

 何と言うか近づいてはいけないような雰囲気を感じます。

 

「心忘、この木だけは見ちゃ駄目」

「え?」

「分かった?分かったら返事」

「は、はい」

「よろしい」

 

         ――あらあら、そんなに邪険にしてあげなくてもいいのに

 

 そんな声が聞こえたかと思うと僕の目の前にスゥッと浮かび上がるように水色の和服を着た、ピンクの髪の人が現れました。

 おっとりとした感じの人なんですけど何故か掴めないようなそんな雰囲気を出している女性です。

 その人は僕の目の前で膝を折り僕と目の高さを合わせ、ニッコリと笑って「貴方がそうなのね」と言いました。

 

「僕の事を知っているんですか?」

「ええ、知っているわ。紫からよく話を聞くからね」

「紫さんから?」

「そうよ~。可愛い子を見つけたってはしゃいでたわね~」

「か、可愛い…ですか?」

「可愛いじゃな~い。ふふ、坊やは可愛いわよ」

「ッ…///」

「だ、抱きしめたい!」

「駄目よ」

「駄目です」

「駄目ですね~」

「なんで!?」

 

 なんか前で色々と言っていますが、何でしょう全然頭に入ってきません。

 この人とは凄く相性が悪い気がします。

 この雰囲気は僕は味わった事がないそんな雰囲気です。

 正直どうしたら良いのか分かりません。

 

「完全に沸騰しちゃいましたね」

「幽々子様のせいですよ」

「ふふふ、若くていいわ~。欲しくなっちゃう」

「あげないわよ」

「心忘君は物じゃないでしょ~」

「はぁ、やっぱりあんたとは疲れるわ…」

「取敢えず心忘君が帰ってくるまで中に入ってて。お茶も出すよ」

「妖夢~、羊羹が食べたいわ~」

「駄目です、幽々子様はさっき煎餅食べたでしょう」

「ええ~、いいじゃない~」

「駄目です」

「いけずぅ」

「いけずじゃありません」

 

 

 

    ―――一時間後

 

「はっ!僕は何を!」

「あ、帰ってきたわね」

「意外と長かったですね」

「はい、これお茶ね」

「え?あ、ありがとうございます」

 

 さっきまでの記憶がない僕は取敢えず妖夢さんが出してくれたお茶で一息つきます。

 あ、霊ねぇが入れるお茶よりぬるいです。

 

「心忘落ち着いた?」

「うん。霊ねぇ何がどうなったの?」

「貴方がただショートしてただけよ」

 

 ショート、ショート…あ、そうだあの綺麗な人に可愛いって言われてそれからの記憶がないです。

 そうか、僕の処理能力を完全に超えてしまったんですね。

 

「やっと帰ってきたわね~」

「!!」

「あら、そんなにビクッてなって本当に可愛いわ~」

「幽々子、もうやめてあげて…」

「ふふ、そうねそろそろ止めて上げましょうか。じゃあ自己紹介からね、私の名前は『西行寺 幽々子(さいぎょうじ ゆゆこ)』。よろしくね、心忘君」

「よ、よろしくお願いします」

「真っ赤になっちゃって~本当に可愛いわ~。もこたんINしたよ!状態ね~」

「もこたん?」

「ふふ、こっちの話。霊夢、他にすることは?」

 

 幽々子さんは真剣な面持ちになり霊ねぇに言いました。

 こんな顔もするんだ。

 なんかさっきとは打って変わってご令嬢のようなそんな印象を受けます。

 

「ないわ、今回は顔合わせが目的だからね。あるとしたら心忘を守って欲しいって事を伝えるぐらいかしら」

「あら?貴女が守らないの?」

「勿論、私が守るわ。でも少しでも心忘を守ってくれる人を増やしておきたいのよ。どんな状況になってもね」

「ぞっこんね~」

「ぞっこんですね」

「霊夢さんは心忘君にぞっこんっと(カキカキ」

「あんたら殺すわよ?」

 

 僕、この場にいていいんでしょうか?

 凄くいちゃいけないようなそんな感じがします。

 後、幽々子さんせっかくのシリアスが台無しです。

 妖夢さんも文さんもノリいいですよね。

 

「冗談よ~。まあそうね、分かりました。心忘君が大変で貴女でもどうにも出来そうになかったら手を貸しましょう」

「え?頼んだ私が言うのもなんだけど、そんな簡単に引き受けていいの?」

「構わないわ。今回の事は紫にも頼まれてるしね」

「紫が…」

「心忘君は愛されてるわね~」

「え…は、はい…」

 

 ここで僕に振りますか…。

 恥ずかしい…非常に恥ずかしいです。

 幽々子さん絶対に僕で遊んでますよね…。

 

「当たり前じゃない♪」

「!?」

「幽々子様、何が当たり前なんですか?」

「こっちの話よ~」

 

 や、やりずらい…。

 本当にこの人は苦手です。

 

「さて、私たちは帰るわ」

「あら、もう帰っちゃうの?」

「あまり長居出来ないからね」

「そうね、貴女はまだしも心忘君はそろそろ限界かしら」

「え?僕?」

 

 何が限界なんでしょう?

 体に異常なんてないですし。

 

「そうよ、此処は冥界あまり生者が長く居れる場所じゃないの。私みたいにある程度の力があるならどうにかなるけれどそろそろ心忘は限界なのよ。気付いてない今が帰り時だわ」

「そうなんだ」

「じゃあ、またおいで心忘君♪」

「は、はい」

「次はあんたたちが来なさい!」

「いいの?じゃあそうさせて貰おうかしら~。宴会楽しみにしてるわ」

「なんで宴会になるのよ…。いらない事を言ってしまった気がするわ」

「では帰りますか、霊夢さん」

「そうね、心忘掴まって」

「うん」

「あ、送るわ」

「ありがとう、妖夢」

 

 これで顔見せが終わりました。

 まさか生きてるうちに冥界に来るなんて思わなかったです。

 次は何処に行くのでしょうか?

 霊ねぇがいれば何処にでも行けてしまうようなそんな気がします。

 

 

 

 

 

 ―――翌日。

 

「新聞ですよー!」

「あ、霊ねぇ文さんが新聞届けてくれたよ」

「へー、どれどれ…?」

 

 

 

       博麗の巫女デレデレ!!!!自分の弟に溺れて道を踏み外すしてしまう!?

 

 

 

「こ、これって…霊ねぇ…」

「違うわ!!断じて違うから!!この出鱈目記事を鵜呑みにしちゃ駄目よ心忘!!」

「う、うん…(サッ」

「変に距離を取らないで!」

「だ、大丈夫だよ。僕は霊ねぇはそんな事しないってしってるから(ガクガク」

「あんのクソ天狗ーーーーーー!!!!!」




今回で清く正しい文さん登場です
そして冥界組みのお二人にも登場してもらいました
心忘は幽々子が苦手な様子です
霊夢に眼鏡あると思います!
私の趣味全開ですけどね!
さらに説明の仕方はある方を元にしています
分かる人は分かると思います
そうですね
『あかいあくま』です
そして気付いた人はいると思いますが、心忘と霊夢の距離が縮まっています
心忘が霊夢に対して敬語を使わなくなりましたね!
霊夢はさらに心忘に溺愛してたりしてますね!
まあ天狗のせいで距離が少し開いたかもしれませんが(笑)←
天狗じゃ!天狗の仕業じゃ~!←


最近会話文がやたらと多くなった気がします
後、人が増えると書き分けも大変ですね
分かって貰えてるでしょうか?
少し不安です
それでも読者の皆さんに読みやすいような文を頑張って書きます!


ということでここまで読んでくださってありがとうございました!
更新にバラつきが出てきておりますが!
できればこれからもよろしくお願いします!
感想、質問、ご指導もお待ちしております!
ダメダメな作者ですががんばっていきますので!



次回予告
レミリア「次回の『幻縁起』は!なんとあの人が登場!?一体どうなるというのか!心忘が等々剣を取る!?次回!『私の…
咲夜「いやいやいや!待ってくださいお嬢様」
レミリア「何よ!咲夜!人が真面目にやってるというのに!」
咲夜「誰も真面目なお嬢様を求めていません」
レミリア「何それ!?酷くない!」
咲夜「それに早く終わらせたいから真面目にやってます感が出まくりですよ」
レミリア「いいじゃない!真面目にやっているなら!」
咲夜「駄目です。お嬢様が嫌々やっているのを私たちが見て楽しんでいるので」
レミリア「外道!?」
咲夜「なので嫌々やってくれないと困ります」
レミリア「理不尽!?ねぇこれ私泣いていいところよね!」
咲夜「泣くんですか!?なら早く泣いてください!ほらほらほr…
ゴン!!
カイト「落ち着けHENTAIメイド」
レミリア「カイトー!」
カイト「はいはい、レミリアは良く頑張ってるぞ」
レミリア「そうよね!」
カイト「復活早いなー」
レミリア「カイト早くアレをやって終わらせましょう!」
カイト「はいはい」
レミリア&カイト「次回!『私の花畑にようこそ』をお楽しみに!」
咲夜「わ、私は諦めません…よ…」
カイト「それ、レミリアもやってたなー」
咲夜「ガクッ」
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