そして更新遅れてすみません
リアルがかなり忙しくなってきまして…。
これからも更新速度は落ちるかもですが
しっかりと続きは書きますんで!
よろしくお願いします!
それではどうぞ楽しんでいってください
「心忘…どこから聞いていたの…?」
「ほとんど最初から聞いてたよ。お母さん」
「…ッ!」
「フラン…」
「お姉様、私は心忘の味方でいたいから」
「…そう」
フランの僕の繋いでいる手に力が入る。
僕もその手を強く握った。
一人じゃないとそう思える。
だから…僕は…。
「僕はきっとこのままだと消えてしまうんだよね。お母さん」
「ッ!…消えないわ」
「嘘だよ」
「嘘なんかじゃ」
「だってお母さん嘘を吐く時、絶対に僕の目を見ないもん」
「そんな事は…!」
「それに僕の事は一番僕が分かってる」
そう、自分の事は自分が一番分かってる。
まだ感覚的にそう感じるだけだけど、いつかはこの感覚が現実になっていくんだろうと思う。
だから分かる。
「…心忘、お前はそれでいいと思っているのか?」
僕とお母さんが喋らなくなったのを見計らったのかお嬢様が口を開きました。
そうお嬢様に改めて言われると僕は考えてしまった。
さっきまでは考えないようにしてきた事。
僕がここで得たもの。
始めて得た幸福。
それが消えてしまうことを。
「僕は…それでも…」
「それでも?仕方ないから消えるのか?自分が今まで得てきたもの全てを捨てて、裏切って?」
「!!」
それはさっき僕が思ってしまったこと。
僕が一番考えたくなかった事。
でももう誰かに言われてしまえば我慢なんてできない。
人に言われてると目を逸らすこともできない。
もう、僕の決意は決壊してしまう。
「自分の事を大事に考えろ、諦めるな。お前はまだ未来がある子供なんだ。自分の心に素直になれ、強くなる必要なんてない。弱くてもいいんだ」
お嬢様が僕に歩み寄って僕の頭を撫でました。
バン!
「ああ!レミリアの言う通りだ!諦めなければいいんだぜ!!心忘!!」
「え?魔理沙…さん?」
部屋の窓を勢いよく開け入ってきたのは魔理沙さんでした。
「ああ!私だ!」
ニカッ!といつもの太陽のような笑顔。
こっちまで笑ってしまいそうな自信満々の笑み。
「紫は悲観的過ぎるんだよ。色々な方法を試して失敗した?そんな事世の常だぜ!失敗しても失敗しても諦めずやるのが成功への元だ!それに自分だけで出来なかったんなら誰かを頼ればいいそれだけの事だぜ!諦めさえしなければいつかは届くんだから!」
大きな声で魔理沙さんは言う。
そして僕は知っている。
魔理沙さんはかなりの努力家、どんな事にも真剣でどんな事にも諦めない。
今の魔理沙さんの言葉には魔理沙さんの全てが詰まっていました。
明るくポジティブに自分だけを見つめてきた魔理沙さんだからこそ言える言葉でした。
ガチャ
「そうね、諦めるのはまだ早いわよ」
扉を開けて次は霊ねぇと咲夜さんが入ってきました。
「それに言ったはずよ?私が心忘を守るって」
「心忘はもうこの紅魔館の一員なんだからそんなすぐに諦めてもらっては困るわ」
「霊ねぇ…咲夜さん…」
「だからね?心忘はもっと素直になりなさい」
「うん、そうだね。これなら大丈夫だね心忘」
「フラン?」
フランは僕から手を離してクルッと一回そこで回りました。
「危なくて見てられなかったけど。これならもう手を握ってなくても大丈夫だね、だってこんなにも心忘を助けてくれる手に溢れてる」
僕はフランに言われて皆を見回します。
みんな僕を見て笑いかけてくれてます。
僕は照れくさくなりながらも笑いかけた。
僕はそこから踵を返後ろにいる人に手を差し伸べる。
「お母さん、これなら大丈夫だよ。一人で出来なかったなら皆でやればいい」
ね?と僕はお母さんを見る。
僕は何も出来ないかもしれないけれど、自分の事だから僕にできることがあればしたいと思ってる。
そして今していることが僕にできる事。
僕の大好きなお母さん、あの何処か掴めない感じのお母さんに戻ってほしいから。
「私とも有ろう者がこんな子供たちに諭されるとはね…。ええ、良いでしょう。私も諦めない、久方ぶりだけど表舞台に立ちましょう」
「うん!」
これで僕も頑張れる。
自分の為にこんなにもいろんな人が動いてくれる。
昔からしたら…考え…ら…あれ?
この感じ…ダメだ…もう…。
ドサッ
「心忘!?」
心忘が倒れるのと同時に近くにいた紫が彼を抱き留める。
「限界だったようね。私のせいで無理をさせ過ぎてしまったわね。ごめんなさい」
紫は心忘の頭を撫でながらそう言った。
「紫、いいかしら?」
「ええ、どうぞ。お医者様に後は任せるわ」
「なんか嫌な言い方ね、それ」
後ろから見ているだけだった永琳は一段落ついてから中に入ってきて心忘を受け取った。
何も聞かず何も言わず永琳は全ての事が終わるのを待っていた。
そう言うところは永琳の美徳だと思う。
私にできることはないかと考える。
私にしかできない事、それは何か。
私が彼から見た運命。
それは彼を忘れた未来の姿の私。
今の彼の物語を読む彼女たち。
それは余りの数奇で、でもハッキリとした運命だった。
私の能力は断片的な運命しか見えない。
だけどあの時、心忘に出会った時に見た運命はかなり鮮明に見えた。
それは彼の運命はそこに収束してしまうという事。
確定してしまっている運命。
もはやあの時の私は未来視に近い事をしていた。
だからあの時私は彼に興味が湧いた。
彼はどんな終わりをするのだろうと思ってしまった。
だけどそれは失敗だったのかもしれない。
彼が消えると思うだけで心が締め付けられる。
そう、彼は私の中で人間と言う括りではなく確実に咲夜やカイトと同じ個人に代わってしまった。
ここまで私が心を許す存在になるなんて思いもしなかった。
だからどうしても助けたい。
あの悲しい運命から助け出したい。
そのためにはどうするべきか。
私しか知らない運命をどう変えるのか。
ダメだ、わからない。
運命を操るとか言っときながら私には何もできない。
「何思いつめてるんだよ」
「カイト…?」
「そうだ。で、何思いつめてるんだ?」
「何もないわ」
「はぁ…、あんな顔してたのに良くそんな自信満々に言えるな」
「え!?顔に出てた!?」
「そりゃあもう」
失態だ。
完全に私のミス。
顔に出てたなんて…!!
「カイト…誰にも聞かれないようにこっち来て」
「ああ」
そう言って私はカイトと部屋から出て誰にも聞かれないように廊下の曲がり角まで出てきた。
ここならバレないだろう。
誰か来ても先に気づく事ができるし。
「此処なら良いわね」
私はふう、と一息ついた後話し始めた。
「私には彼の運命が見えたんだ」
「運命か…その感じだとあまり良い運命ではないようだな」
「私にはどうする事も出来ない…」
「そうかな?」
「え?」
「どうする事も出来ないなんてことはないさ。レミリアの『運命を操る程度の能力』の名の通り運命を操ってやればいい。見えたのなら変えてしまえばいい」
「でも…ダメだわ…あれはもう未来視に近いんだもの…」
「おいおい。そんな悲観すんなよ。それに口調戻ってるぞ」
「え?あ…」
私は自分が思っているよりかなり動揺しているらしい。
威厳を保つための口調ももはや出来ないほどに。
「はぁ、レミリアは変なとこで悲観的なんだよ。変えられないと思うから変えられないのさ。未来は常に変わってるんだよ。その時の人、状況、関係で変わっていく。レミリアがその運命を見た時と今の俺たちと心忘の関係や状況は変わっている。未来は…いや、運命は変えられる」
カイトは私を見据えて言う。
何処から湧いてくるのかその自信は、と思うほどの自信。
「レミリア、運命に抗おう…」
「運命に…抗う…」
その言葉は私にとっては禁忌のものだった。
運命を操る私は反対に運命に操られていると言ってもいい。
その私が運命に抗う。
でも今回は仕方がない守りたいものを守るため…運命に…私の未来に抗おう。
なんて私は単純なんだろうと思う。
カイトの言葉一つでこんなにも前向きになることができる。
でも今回限りはこの単純思考にも感謝しよう。
「…いいわ、いいでしょう!このレミリア・スカーレット!人間の言葉にそそのかされてやるわ!運命に抗いそして操って見せましょう!」
「ごめんね心忘…私気付いてたのに…」
私の前で心忘は寝ている。
永琳が見たところ今は熱が出ているだけ、だが心忘の体の中では色々な魔力や霊力ではない何かが混ぜこぜになっているらしい。
永琳でもわからないのか苦い顔をしていた。
私は不安を抱えながらも優しく心忘の頭を撫でる。
頬も紅潮して苦しそうだ。
気付いていたけど何も出来なかった。
一番近くに居たのに。
「こんなダメなお姉ちゃんを許して…くれないわよね…」
いやきっと心忘は許してくれる。
私を責めてはくれない。
責めてくれればいっそ楽になるのだがそれは許されない。
私は私でこの気持ちにけりをつけるしかないのだ。
「取敢えず私にできることは心忘の近くにいる事…」
それは永琳に言われた事だ。
熱が出ている時は一人だ不安に駆られるらしい。
私が出来る事は近くに居てあげることでその不安を取り除いてあげる事。
二人で行った川の事を思い出す。
あれは私の心忘との思い出づくりの為に無理やり連れて行った。
思い出が増えれば忘れることもなくなると思ったから。
心忘はずっと私の傍に居てくれるという確信が欲しかったから。
「心忘…全部が終わったら…また二人であの川に行こっか…」
寝ている心忘には届かないかもしれない。
だけどいつかはこの言葉が本当の事になるように願って口に出す。
惨めな私は待つ事しかできないけど。
いつも私は享受するだけ。
その結果を意味を。
あの時から与えられてしか私は生きていけなかった。
そんな私が欲しがろうとするとは思いもよらなかった。
私は全てを受け入れ拒まない。
それは幻想郷のあり方と変わらない。
それが博霊の巫女だから。
だけど今は心忘が…欲しい。
心忘と生きた日々を無くしたくなくて、これからの心忘との日々を失いたくなくて。
もう周りで誰か大切な人が…家族が居なくなってしまうのは余りにも耐えられない。
「お母さん…心忘を守って…」
私の願いは静かに部屋に響き渡った。
「パチュリー!!」
「うぇ!?何!!魔理沙!?」
「お?アリスもいるじゃん」
「どうしたの魔理沙」
パチュリーは私をみるなり不愉快そうな顔をする。
そんな顔をしなくてもいい気がするんだぜ。
「心忘の事について調べてるんだろ?」
「そうよ。アリスはたまたま本を借りに来たから事情を説明したわ」
「心忘が危ない状況なんでしょう?なら私も手を貸すわ」
「アリス…お前良いやつだったんだな」
「前から良いやつよ!!何それ酷くない!?」
「ははは、冗談だぜ」
「結構本気だったわよね!?」
アリスはきー!!と言わんばかりに私に反発する。
そうキャンキャン吠えられても何も怖くないんだぜ、てかそんな事よりもだ。
「パチュリー何か分かったのか?」
「分かったというより再認識したって所かしら」
「再認識?」
「そう、再認識。心忘の能力はね類を見ない強力なものと言う事よ」
「強力ねぇ、まああの紫の結界を壊せるぐらいなんだから凄いのは納得なんだが」
「それでその能力についての対策を考えていたんだけど…」
「見つからないと」
アリスの言葉を私が受け継いで話すと二人はそうだと言わんばかりに頷いた。
「んーそうだな。じゃあ考え方を…いや論点を変えてみたらいいんじゃないか?」
「論点?」
「そうだぜ。私たちは能力に拘り過ぎなんだと思うだぜ、それに心忘の今の状態から見るに能力の暴走と言うより…そう、もっと違う何かのような気がするんだ」
「何か?」
「ああ、そう…だな、例えるなら…『呪い』のような…」
私は首を捻りながら言う。
それを聞いてパチュリーは思い至ったと言わんばかりに走って本棚から一冊の本を出してきた。
「おいおい、どうしたんだパチュリー?」
「そうよ!呪いよ!能力と言う括りで考えてきたから答えが見えなかったんだわ!」
パチュリーは興奮しているのか本をパラパラと捲りながら叫ぶように言う。
「呪い…人から忘れ去られる…それも飛び切り強力な……あった…!!」
「何があったの?」
「これを見て」
パチュリーは一つのページをバッと広げ指を指した。
「『忘却の檻』…?何だこれ?」
「これはね、一種の拷問魔法なの」
「拷問…?いきなり物騒になったわね」
「ええ、私たちはさっき魔理沙が言ったように能力と言う括りにとらわれ過ぎていた。それは心忘の中からこの状態が起きたというのを前提にしているの」
「どういう事だ?」
パチュリーの言っていることに私と魔理沙は頭を捻る。
心忘の中から起きたってどういうことだ?
「私たちは自分で魔力を作り出すことが出来るわよね?」
「そうだな」
「心忘の忘れられるという状態も心忘自身が作り出していると私たちは思っている」
「当たり前じゃないの?それは心忘の能力なんだから」
「そこが違うの。これが人為的に誰かが心忘をこういう状況にしたのなら?」
「「ッ!」」
そういう事か!
今私にも理解することが出来た。
アリスも理解したのかかなり険しい顔をしている。
「人為的に『呪い』で心忘をあの状態にしたのならと言うことか」
「そう、心忘になぜこの呪いを掛けたのかまでは分からないけれどね」
「で、それがこの『忘却の檻』になるの?」
「ええ、『忘却の檻』を掛けられた側はその人に関するものから全て忘れられるという一級の呪い。昔、何処の国かは載ってないけれど魔女狩りの拷問に使われていたようね」
「魔力を使って魔女狩りとは、滑稽ね」
「だけどその『呪い』かなり強力な物なんだろう?誰にでも扱えるものなのか?」
「それが扱えるのよ。モノさえ揃えればね」
「モノ?」
パチュリーは言いたくないのか本の一節を指さす。
そこには『この魔術を行使するには「人の生き血」、「生きた心臓」、「生きた魂」、「術を掛けられるものの肉親の全て」を必要とする』と書いてあった。
「なっ!?」
「これって…」
「この『呪い』を使った奴はかなり狂っているわ」
私は言葉を失う。
この呪いを掛けられたということは心忘は…。
「今はこの呪いを使った奴の事は置いておきましょう。今はこの呪いを解くことが大切」
「…そうだな。それでどうすればこの呪いは解けるんだ?」
「この呪いを特には術者を見つけてあるものを取り返さないといけない」
「あるもの?」
「そう、あるもの。それはね…」
パチュリーは一息つた後言った。
「心忘の魂よ」
15話終了
今回はイケメン心忘君回です
そしてクライマックスに向けて全速疾走中です
今回で新事実が!!ってなりましたね
気に入らなかった方もいるかもですが私はこのまま進み続けますよ!
そしてですね
最初のプロローグが今回に繋がるわけです
あれはレミリアが見た運命そのものなんですよね
これからの未来がああなるかどうかは彼、彼女たち次第です
読者様はどんな結末を望むんでしょうか?
私気になります!
次回予告
レミリア「更新…」
カイト「落ち着けレミリア!また前の二の舞になるぞ!」
レミリア「くっ…」
作者「ざまぁ!!wwww」
カイト「お前は反省しろ」
作者「ぶべらっ!?」
レミリア「ふぅ…さてあのコーナーするの?」
カイト「まあ前回勝手に決めたんだからやらなくちゃいかんだろう」
レミリア「でも今回誰呼ぶのよ」
カイト「そうだな…こいつなんかどうだ?いらっしゃーい!」
魔理沙「呼ばれてやってきたぜ!」
レミリア「何故に魔理沙?」
カイト「今回の一番の勤労者だろう」
レミリア「そうかしら?」
魔理沙「そうだぜ!!で?ここでは何すんだ?」
カイト「あーそうだなぁ。魔理沙から見ての心忘の印象を聞かせてくれ」
魔理沙「心忘の?そうだな。やっぱり可愛い弟分だな」
レミリア「まあ、でしょうね」
カイト「だろうな」
魔理沙「なんだ反応薄いぜ?」
レミリア「想像通り過ぎたものでね。つい」
カイト「じゃあ心忘にこうなってもらいたいってのはあるか?」
魔理沙「こうなってもらいたいかー。まず金髪にしたいぜ!」
レミリア「金髪?」
魔理沙「そうだぜ!他には魔法使いの格好させて私の家に住むんだぜ!」
カイト「そんなことしたら霊夢が怖いぞ」
魔理沙「だからできないんだよ…。くっそー霊夢のやつ心忘独り占めしやがってー」
レミリア「まあそれは霊夢の特権でしょうね」
カイト「心忘独り占め特権か…。そうだなこれは霊夢だけの物だろうな」
魔理沙「いつか金髪にして見せるんだぜ!」
カイト「相変わらず後先考えないよなお前は」
レミリア「それが魔理沙の良いところでもあるのだから完全に悪いとは言えないのよね」
カイト「難儀だな。さて今回はこれで〆るか?」
魔理沙「それが良いと思うぜ。あんまり聞かれても困るしな」
レミリア「それが本音か…。じゃあ誰やるの?」
カイト「俺と魔理沙やろう」
魔理沙「OKだぜ!」
カイト&魔理沙「次回!『反撃開始だ』をお楽しみに!」
レミリア「あれ?もしかして一番まともに次回予告やったんじゃない!?」
カイト「作者がしっかり更新してたら完璧だったんだが」
作者「面目ない…」
いや本当にすんません…