7話です!
今回からオリキャラ登場ですよ!
では楽しんでいってください!
霊ねぇにおぶってもらって2、30分飛んでいると目の前に湖に囲まれた赤い館が見えてきました。
あれが紅魔館でしょうか?
赤い。
その一言に尽きます。
館の上にある時計ですら真っ赤に染め上げられていて目が痛くなりそうです。
「紅魔館が見えてきたわね」
「やっぱりあれが紅魔館ですか?」
「そうよ。幼女吸血鬼姉妹が住む館」
「あ、それって本当に本当なんですね」
「疑ってたのね」
「いやだって僕が思っている吸血鬼のイメージからだと想像もつかないんですよ」
「まぁそうねぇ。でも見れば吸血鬼って言うのはよく分かるわ。そして最初に言っておく事があるわ」
「はい?」
後ろからでしっかりとは確認できないですけど霊ねぇは神妙な面持ちになり僕に言いました。
「絶対に私から離れないでね。きっと心忘じゃあの重圧に耐えられない」
「重圧…ですか?」
「そうよ、やっぱり500年生きた吸血鬼だけあってあいつが放つ『妖力』って言っていいのかしら?それが尋常じゃないのよ。心忘がそれに当てられたらどうなるかわからないから私から離れないで」
「霊ねぇと一緒にいれば大丈夫なの?」
「私が軽く結界を張るからその中にいれば大丈夫。だけどそんな広範囲で張る事もできないし、準備もしっかり出来てないから私の周りに張るしかないの」
「霊ねぇ結界なんて張れるの?なんか本当に巫女さんみたいだね」
「本当に巫女よ!」
そんな話をしていると前を慧音さんと一緒に飛んでいた魔理沙さんが速度を落として僕たちの隣に並ぶように来ました。
慧音さんも魔理沙さんに合わすように魔理沙さんとは反対側にまわります。
「心忘、私からも一つ忠告しておくぜ」
「魔理沙さんもですか?」
「ああ、そうだ」
「他に忠告することあったっけ?」
「あるぜ、と言うよりこれからも守らなくちゃいけないことだ」
「なんですか?守らないといけない事って」
「一人になるな」
「それって私とあまり変わらなくない?」
霊ねぇは怪訝そうに魔理沙さんを見ます。
一人になるな、ですか。
霊ねぇの言うとおりそれはさっき霊ねぇが言った事を拡大解釈するような事ではないでしょうか?
「そうでもないぜ。私が言っているのは一人になろうとするなって意味だぜ」
一人になろうとするな、どういう事でしょうか?
「きっと心忘はこれから幻想郷の有力者たちに会うこともあると思う、その存在感はもはや圧倒的だ。その時に恐怖して逃げ出したくなると私は思うんだ」
「あーそういうことね」
霊ねぇは理解したみたいですけど僕はいまいち要領を得ません。
恐怖してしまうって言うのは分かります。
紫さんに会ったときは恐怖より驚きが勝っていましたが今度はどうなるか分かりません。
紫さんのスキマを見たときと同じように体が竦んでしまうかもしれません、はたまた叫びながら走り逃げるかもしれません。
でも僕は霊ねぇや魔理沙さんがいてくれるなら大丈夫のような、そんな安心感を持っています。
「大丈夫よ。どんな事になろうと心忘は私が守るから」
「私もいるぜ!」
「霊ねぇに魔理沙さん…」
「そろそろ着くぞ。私が先に言って話してくる」
慧音さんが僕たちに振り返ってそう言いました。
慧音さんが先に紅魔館の方へ降りて行きます。
霊ねぇと魔理沙さんもそれに続くようにゆっくりと降下していきました。
僕たちが降りたときに慧音さんは緑の中華服を着たオレンジがかった髪の色をしている女の人と話しています。
またもや美人さんです。
幻想郷には本当に美人さんしかいないと認識した方がいいのでしょうか?
そんな事を考えていると話が終わったのか慧音さんは僕たちに手招きしてきました。
「話は終わったの?」
「ああ、美鈴これがその子だ。名前は心忘と言う」
「は、はじめまして心忘です」
「これはこれはご丁寧にどうもです。私は『紅 美鈴』、紅魔館で門番をやってるものです。美鈴でいいですよ」
美鈴さんは僕が挨拶をしたら丁寧に挨拶を返してくれました。
ニコッと笑って言います。
その笑顔はまるで太陽みたいでした。
「話は通ったの?」
「ん?ああ、大丈夫だろう。まあまだこの館の主には話していないからな」
「そうか、なら中に入ろうぜ!美鈴構わないんだろう?」
「貴女を入れるのはいささかどころかかなり抵抗がありますが…仕方ないですね。いいですよ」
「サンキュー!」
そう言って魔理沙さんは我先にと門を潜って行きました。
なんか前で「門から入るのは久々だなー」なんて言っている気がしましたが、僕は聞こえていません。
「そういえば珍しく寝ていないのね?」
「いやー!さっきまで寝てたんですけどね。咲夜さんにこうグサッと」
「もはや事後だったか」
「なんの話ですか?」
「心忘が此処に通う事になれば嫌でも分ることよ」
何でしょう?
嫌でも分る事って。
本当に嫌な予感しかしません。
僕たちはそんな談笑をしながら紅魔館の中に入っていきました。
内装も真っ赤です。
正直此処までくると趣味悪いレベルじゃないですね。
そうこうしていると大きな扉の前にやってきました。
「お嬢様お客人を連れて来ましたー!」
美鈴さんは僕たちに待っているようにと言って中に入っていきました。
『いやー。可愛い子が来ましたよ!お嬢様!真面目そうでいい感じです』
『へぇ、それは楽しみね。で、美鈴その子はもう扉の奥にいるのかしら?』
『え?はい!いますよ~。すぐに話が出来る方がいいと思ったので!』
『主の了解も得ず勝手に入れたのね?』
『あれ?駄目でした…か…?』
『駄目でしょう!!』
『ひぃ!ごめんなさーい!』
『許さないわ、罰が必要ね。神槍『スピア・ザ・グングニル』!!!』
『ギャース!』
物凄い轟音とともに中は静かになりました。
と言うより外から丸聞こえなんですけど…いいんですかこれで…?
「終わったようね。入りましょうか」
「え?」
「そうだな、入るか」
「え?」
「と言う事でお邪魔するぜー!」
「え?」
そういって僕以外の三人は中に入っていきました。
「それでいいんですかーーー!?」
僕の声は紅魔館に木霊したに違いありません。
今思うと迷惑極まりなかったです。
反省。
少女たち説明中…
「そういうことでレミリア!心忘を雇いなさい!」
「なんで霊夢が上からなのかは置いとくとして、本当にいいの?結構ハードだと思うけど」
霊ねぇの横暴にレミリアさんは頭を悩ませるように尋ねました。
本当に吸血鬼のようです。
霊ねぇの言ったとおり一目で分ります。
大きな黒い翼に鋭い牙そして吸血鬼と言わしめるような威圧感。
どれもが想像通りの吸血鬼でした。
容姿を除いて、ですが。
「構わないわ。これから幻想郷で生きていくならそれなりに体力は必要だろうし」
「そう、咲夜」
「ここに」
いきなりレミリアさんの横に銀髪の人が現れました。
忍者のようにもはや最初からそこにいたように。
僕は何度も目を擦りましたが現実は変わりません。
不思議です。
不思議すぎて思考が追いつかないです。
「彼、貴女から見てどう?」
「はい、私は彼が少し若すぎるような気がします」
「本音は?」
「幼女もいいけどショタもいいわね!」
「はぁ…」
レミリアさんが頭を抱えています。
と言うよりどっかで見たような光景ですね。
そして咲夜さんと言う人はあまり怖い人ではないと言う事が分りました。
「それでどうなのよ」
霊ねぇが痺れを切らしてレミリアさんに言いました。
そんなに睨んじゃ駄目でしょう…。
「構わないわ。咲夜いいって事で構わないのよね?」
「彼なら大歓迎です!」
「はぁ…」
レミリアさんの心労は絶えません。
がんばってください!
「じゃあ手続きはこっちでしておくから、明日咲夜を迎えに行かせるわ」
「そこまでしてもらっていいの?」
「そんな子供に博麗神社から此処まで来いって言うのは酷どころか不可能よ」
「それもそうね。ありがとう」
「いいわよ。咲夜いいわね?」
「心忘!これから私の事は咲ねぇと呼びなさい!これはメイド長命令よ!」
「え?え?」
「…はぁ」
僕は咲夜さんに詰め寄られどうしようと助けを求め周りを見ました。
みんな目を逸らします。
そんな!
霊ねぇ!
バッと霊ねぇに顔を向けましたが。
バッと顔を逸らされました。
わずかこの間0.5秒です。
助けてくれるってい言ったのに!
「さぁ!呼びなさい!呼ぶのよ!」
ハァハァと言いながら咲夜さんは詰め寄ってきます。
僕は寄られるたびに一歩下がります。
一歩一歩と僕は下がっていき一歩一歩と咲夜さんは詰め寄ってきます。
その時でした。
一歩下がった瞬間に重力と言うのでしょうか?
押しつぶされるような感覚に見舞われました。
「うあっ…」
「しまった!結界の外に!」
「あっ…」
押し寄せてくる感覚は恐怖、悪寒、絶望と言った負の感覚のようなもの。
それが僕に容赦なく圧し掛かってきます。
「心忘!!」
「うああぁあああぁぁああぁぁぁあ!!!!!!!」
僕は耐えられずその場で蹲りそして一気に意識が遠のきました。
「う…ん…」
僕が目覚めたのは博麗神社の昨日寝た場所でした。
外は真っ暗で夜になっています。
隣を見ると霊ねぇがすやすやと寝ていました。
「ゆ…め…?」
さっきまでのは全て夢だったのでしょうか?
でも、今の自分の心がそうではないと言っています。
「夢じゃないぜ?」
「え?」
僕が声のした方を向くと綺麗な白い髪をした男の人が博麗神社の縁側に座っていました。
上を向いて月を眺めているんですが、僕の行動が全部読まれているようなそんな錯覚に陥るぐらいその人の存在は大きかったんです。
「俺の名前はカイト、よろしくな」
「え?あ、はい。僕は博麗心忘です」
その人のあまりにも邪気のない挨拶に僕は素で返してしまいました。
「自分の状況分るか?」
「えっと…紅魔館まで行ってそれから…」
「そう、それからお前はレミリアの気に当てられて気絶してしまったんだ。そこからは大変だったぞ、霊夢が咲夜を攻撃するわ、咲夜は咲夜でそれに応戦するわ、慧音が暴走した二人に説教するわでな」
ハハハとカイトさんは笑いながらそんな事を言います。
それ笑い事じゃない気がするんですが…。
「それでお前はどうする?」
「え?」
「これからお前はあの重圧の中で仕事をしなくちゃならん訳だ、それは霊夢が何とかするかも知れんが結界が今回みたいになくなるかもしれん。そんな中お前は出来るのか?」
「僕は…正直怖いです」
「そうか」
「…けど」
僕は振り返って霊ねぇを見る。
さっきは寝ぼけていて気づかなかったけど僕が気絶してから付きっ切りで看病してくれたんだろうと思う。
あんなに傷だらけになっているのにです。
そして僕は霊ねぇの為にするって決めたから此処でやめる訳にはいきません。
だから…。
「僕はやってみたいと思います」
「そうか」
カイトさんは「じゃあ」と言って僕の額に人差し指と中指で小突きました。
トンと叩いた瞬間僕の何かが変わった気がしました。
「これで大丈夫だ」
「え?」
「おまじないみたいな物さ。それで明日から結界がなくても大丈夫だ。先輩からのささやかな贈り物さ」
そう言ってカイトさんは縁側から立ち上がると階段に向かって歩いていきました。
カイトさんは「また明日」と言いながら後ろを向きながら片手で上げて階段を下りていきました。
なんか色々とついて行けないです。
何もかもがいきなりで何もかもが一瞬でした。
「一体なんだったんですか…」
僕は叩かれた額をさすりながらカイトさんが去っていった方を少しの間見ていました。
「相変わらずお節介ね」
「性分なものでね。今更どうにもならん」
「あの子は何て?」
「やるってさ。明日から騒がしくなるなレミリア」
「そうね。出来れば楽しい方面で騒がしくなってほしいわ」
「違いない」
月に照らされた二人は微笑みながら明日を夢見る少年の事で語り合う。
そこはなんとなく幻想的でなんとなくありふれている光景だった。
いかがでしたか?
オリキャラのカイトは最後だけでしたけどね(汗)
そして念願のレミリア様本編登場です!
出番少なかった気がしてなりませんが良しとしましょう!
まあこれから主人公は紅魔館通うんで二人とも出てくることも増えるでしょう
今回で仕事探しは終わりです
そして次からがパチュリーの日記と同じ時間軸になります
やっとですね…時間進行が遅くて申し訳ない…
1話一日の方が読みやすくていいでしょうか?
本当に難しいです(汗)
でも私は止まりませんよ!←
ここまで読んでくださってありがとうございました!
できればこれからもよろしくお願いします!
感想、質問、ご指導もお待ちしております!
ダメダメな作者ですががんばっていきますので!
レミリア「…………」
咲夜「お嬢様っ!テープ回ってますよ!」
レミリア「本編出たのに…」
咲夜「か、かっこよかったですよ!お嬢様は」
レミリア「なんで私は此処にいるのよ…」
カイト「運命だろ?運命を操るお前が運命を信じられないとか駄目だろ~」
レミリア「カイト楽しんでるのよね!絶対に!」
カイト「はっはー!楽しいね!と言う事で咲夜後は任した!」
咲夜「カ、カイト!?貴方お嬢様をこんな状態で置いてくなんて…!」
レミリア「ふ、ふふ、ふ」
咲夜「お、お嬢、様?」
レミリア「ハハハハハハハ!カイトぉ!死ねぇ!!!運命『ミゼラブルフェイト』!!!!」
咲夜「お嬢様が壊れたぁ!」
ドゴォ!!
カイト「ぶべら!?」
咲夜「カイトが死んだ!?」
レミリア「この人でなしぃぃぃ!アハハハハハハ!!」
パチュリー「落ち着きなさい」
ゴン!!
レミリア「グハッ!?パチュリー貴様ぁ…ガク」
咲夜「お嬢様ぁぁぁぁぁ」
パチュリー「咲夜、あれをやってちゃっちゃと終わらせましょう」
咲夜「え、あ、はい。そうですね」
パチュリー「案外貴女も楽しんでるわよね…」
咲夜「はい?(ニコニコ)」
パチュリー「なんでもないわ…やりましょう」
咲夜「はい♪」
パチュリー&咲夜「次回『俺の名をその胸に刻め…』をお楽しみに」
レミリア「私は…まだ…諦めない…ガク」
パチュリー「もう諦めなさいよ」