Mercenary Imperial Japan 〜幕府〜 作:丸亀導師
1705年 徳川家信は徳川幕府、ひいては日本国の外交という観点において重大な決断をこの年行った。
この頃の日本という国は世界的に見て、孤立していたと言っても過言ではない。東アジアでは清と対立し正式な国交もなく、互いに互いを牽制しあい。明に至っては属国化し、南鮮は完全に自国へと編入した。
東南アジアでは対等な貿易関係のある国は、もはやオランダやスペインの植民地しかなく、その殆どの国は格下となっていた。
更に言えばオランダの海上交通は既に日本のテリトリーと言っても過言ではなく、スペインに至っては没落傾向がある。
インドに至っては多くの国に分裂し、どこもかしこも日本との対等な同盟などできる状況ではなし、まともな貿易相手国になる者たちは東にある国を見下している。
故に日本は宿敵を欲した。ロシア等はあまりにも本国が遠いことが判明しているがため、まともに取り合う相手ではない。では、どこが良いか?味方は遠方の方が良い、領土的な軋轢のない国で力もある。更には相手国の周辺は敵だらけフランスはそれにうってつけであった。
フランスにとってもこれは幸いで、もし日本がフランスと同盟を結ぶのならば、オランダの貿易が完全に終わってしまう。そのため、オランダは戦争から早期に退場する他なくなる。
同年、日本はラオス北部に武力侵攻を開始する。建前上は内戦からの自国民の保護であったが、実体としては完全な領土拡張を目指しての事だ。家信の政権では拡張後、その領土の民衆に対して日本人化。つまりは同化政策をより積極的に行い、完全に独立の野心を根絶やしにするという計画が行われた。
欧米の植民地主義と違う点があるとすれば、絶対に内部での分断政策を行わなかったところであろう。全ての恨みを買う、腹を括って統治する。
また、この年ベトナム国内で内乱となりそこへ傭兵団を派遣する。
北米大陸派遣団、シアトル近郊を国際上の日本国保有地であると宣言するとともに、日本国徳川幕府に対して一部の自治権。税金等の取り扱いに関して、意見書を送付する。
1706年 かねてよりの計画の元この年、日本とフランスの間で同盟が結ばれる。《①》
フランス王族カロリーヌ・オーギュスト・ド・ブルボンが、家信の側室として、日本へと渡航を命じられる。
同じく徳川家の親族から一人、嫁いでいくがこのとき徳川としてはしてやったり。という感情が多数をしめていたであろう。
方や王族、方や形式上でも皇帝の家臣。それが同列として迎え入れるということは、日本がフランスよりも『上』である。と、日本国の内情に詳しいものは捉えるだろう。そう、幕府はあくまでも、朝廷の下部組織であって国のもっとも大きな権威を保持しているというわけではない。
日本、シアトルの自治権を認めるも『大日本帝国』という枠組みに留まるよう命令書を送る。また、独立した軍の保有を認めつつも本国の命令無く勝手な戦闘を、防衛のみに限定する。
1707年 フランスよりカロリーヌ嬢が日本は江戸へと到着する。
カロリーヌ嬢へキリスト教から神道への改宗を行うように、このとき幕府迫る。
カロリーヌ嬢これを受けて、神道下日本正教《②》と改め信仰の許可を求めてこれを許諾される。
第一回大日本帝国共同宣言、日本本土・シアトル・明において発布される。これにより大日本帝国という、天皇を最上位とする強制力のある連邦国家が形成される。
江戸にて地震が発生する。
年末、富士山が噴火する。《③》町民や一般市民による天変地異の起こりは、家信の統治に問題があるのではないかという声を受け、学士達この自然現象に対する見解を、全国的に展開しそれを否定する。
1708年 家信とカロリーヌの間に長子である初姫が産まれる。
日本、オランダに対して最後通牒を突きつける。オランダこれに対して、対フランス戦に対して戦争の継続を不可能と断定し、スペイン継承戦争より脱落を宣言する。
アウデナールデの戦いにおける戦闘に、対仏同盟は兵站に苦慮するところによって不戦敗へと終わる。
9月オゼロ・チストエ湖畔の戦い
日:3200
露:1300
損害
日:130
露:620
日本軍による夜襲によって露軍野営地は焼き討ちされ、物資を完全に破壊された露軍は散り散りとなった。
1709年 家信とカロリーヌに第二子、春姫が産まれる。
男児が産まれぬことを憂い、家信側室を娶る。カロリーヌそれに憤慨し、皇族へそれを直訴するも文化の違い。郷に入っては郷に従えと、嗜める。
学士である新井白石を学士長と家信定める。
軍士において、階級を16階級と正式に定める。
警士において、階級を10階級と正式に定める。
学士において、階級を5階級と正式に定める。
《④》
新米・蝦夷光が初の収穫を迎える《➄》
反射炉が各地に建造される。
1710年 家信と側室の八代姫の間に待望の男児が産まれる。
新井白石等によって、寄生虫であるサナダムシの感染経路が発見される。これによって、人糞肥料に対して加熱処理を行うよう厳命がくだされる。
チェロムジャ川の戦い
日:4200
露:1200
損害
日:32
露:920
① 日仏同盟
スペイン継承戦争の終結まで続いた、中立同盟。これによって、東南アジアに植民地を保持していた国々は、戦争の力を緩めるほかなくなった。
なお、このとき日本へと送られた
カロリーヌ・オーギュスト・ド・ブルボンは、こちらの歴史では存在しない。
②神道下日本正教
どうしてもキリスト教から降りたくないカロリーヌ嬢が行った苦肉の策。基本的な部分は神道であり、他の神を否定することなく聖書の内容を絶対的な唯一神から、数多くいる神の中で偉大なる存在としての神とすることで対応した。
③地震、富士山の噴火。言わずとしれた宝永噴火と、宝永地震である。
④軍士、警士、学士の階級。
要するに現実の世界での基本的な階級区分。
なお、学士においては学者→助教→講師→准教→教授となっている。博士はまだない。
➄蝦夷光
寒さに強く、少ない水で作ることができる米の品種。なお、虫に弱いため、蝗などが本当に少ない北海道でしか適さない。
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次回はカロリーヌ視点でお送りします。