魔剣異聞録~The Legendary Dark Slayer/Zero   作:月に吠えるもの

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Mission 72 <インターミッションⅢ>

 

魔法学院顧問という肩書きを得たからといってスパーダの待遇はこれまで通りのままで、大した変化はなかった。

女王アンリエッタや学院の関係者から何かしら要請を受ければそれに応える権限や義務は発生する。

コルベールら一部の教師以外は余所者のスパーダを敬遠しているので、相談を持ち掛けられるのはおろか話しかけられることすら基本的にない。

よって、特別に用がなければスパーダはいつも通りに無役で自由のままだ。

 

生徒達が一時限目の授業を行っている間、スパーダはアルヴィーズの食堂に足を運んでいた。

メイド達が掃除など仕事をしている中、テーブルの一角でビーカーやフラスコ、天秤など様々な実験器具を広げている。

全てコルベールの研究室から借りたものだ。

スパーダの周りではタバサにカトレア、そしてシエスタの三人がじっと作業を見守っていた。

 

「まずはこんなものだな」

アルコールランプの火を消して事も無げにスパーダは呟く。実験皿の上には青緑の粉末の山が出来上がっていた。

「では、今の手順でやってみるがいい」

「はい……」

脇から見ていたシエスタを促すと、腰を上げて椅子を空ける。

席に着いたシエスタは隣の席に広げられた本に目を通していた。

 

――あのメイドにできるのかしら……。

 

――ま、お手並み拝見といきましょ。

 

授業中のルイズとキュルケは講義中の教師の目を盗み、一番後ろの席でデルフを通してスパーダ達の様子を見守っていた。

教本を立ててその陰にアミュレットを置き、映し出される幻影に見入っている。

幸か不幸か、事務的に講義を続ける教師自身は気づいてはいない。

 

――タバサったら、ずいぶん真剣に読んでるみたいね。

 

タバサは置かれていた別の本の一つを手に取って読み始めていた。

スパーダはちらりとただ一瞥したのみで、シエスタの作業をカトレアと一緒に見守り続ける。

 

先日、この魔法学院の図書館に新たな書物がいくつも納本されていた。

それらは異国の錬金術や学問について記されたもので、寄贈したのがスパーダだった。

その前日にスパーダはオスマンから空き部屋を借りると丸一日閉じ籠り、十冊もの書を作ったのである。

分厚いそれらの書をたった一日で作るなど到底不可能である。

ゲリュオンの能力を最大限に解放して部屋の周りに結界を作り、外界との時空の流れを完全に分断したのだ。

ほぼ時が止まったに等しい外界に対し、結界の中では何十、何百倍もの速さで時の流れが進んでいた。

スパーダは自らの知識に加え、持ち込んだ時空神像の記憶から、元の人間界に存在する数多の錬金術師達が残した様々な記録を主に書き記していったのだ。

 

ヘルメス、サンジェルマン、ニコラ=フラメル、パラケルスス、アイザック=ニュートン、アウレオルス=ベリ、そしてアラン=ローウェル……。

 

果ては歴史に残せずとも、独自に新たな発見をした一個人の記録すらスパーダは引用し写本に書き纏めたのである。

ハルケギニアの文字に翻訳しなければならなかったのもあり、実に丸一年もの膨大な作業量になってしまったが。

ここまで長期に渡って時の流れから外れるなど、いくらゲリュオンと言えども初めての経験だったに違いない。

憑依している状態でもスパーダにはゲリュオンがかなり消耗してくたびれているのが感じられた。

しばらくの間、召喚するのは控えて休息させておいた方が良いだろう。

 

「おお、早速やっとるな」

「まあ、学院長先生」

ふらりとスパーダ達の前に姿を見せたのはオスマンだった。

「エレオノール君がおらんから、スパーダ君の助手という訳か。感心じゃな」

今日のエレオノールはアカデミーの仕事があるのでモデウス共々学院にはいない。

よって助手であるカトレアは暇を持て余しており、スパーダの錬金術の実験を見学していたのだ。

「スパーダさんのこの本、とっても面白いんですよ」

軽く心を躍らせるようにカトレアはテーブルに積まれた数冊の本を示した。

その一冊をオスマンは手に取り、パラパラとページを開いてみた。そこには植物の挿絵がいくつも描かれている。

「ほーう。この赤いハーブ、こっちの緑のハーブと混ぜるとこんな効果を発揮するのか。知らんかったわい」

目を丸くして感嘆と唸るオスマン。

挿絵には色はついていないが、文章では色について記している。

今、オスマンが見ているページはシエスタが広げている本のページとほぼ同じ内容だった。

 

スパーダが学院に寄贈した写本は基本的に貴族しか利用できない図書館にあるため、平民達には手を出すこともできない。

シエスタが参考にしているのは寄贈された本ではなく、スパーダが直接彼女に手渡した別のものだ。

薬草を調合して錬成薬を作ったりと、平民であっても手軽に行える簡単な錬金術の書である。

たった今行っている実験がまさにそれだった。

 

――あの赤いハーブって、ただの食材って訳じゃなかったのねぇ。

 

――全然知らなかった……。

 

元の人間界においてアメリカ大陸の中西部の山中に自生している薬草には体力を回復させ強い治癒能力を発揮する効能があり、傷薬として使われている。

同種の赤い薬草は単体では血止めの効能しか持たないが、それらを組み合わせれば治癒効果が幾倍にも増すということが近年判明していた。

それらのハーブはこのハルケギニアでも自生していることが以前、植物図鑑を読んでいたことで分かっていたのでその調合方法や各種効能についても記したのだ。

シエスタは緑のハーブと赤のハーブを鉢の中で乳棒を使って一心に磨り潰している最中だった。

 

「ふむふむ。色んなマジックアイテムがあるんじゃのう。ワシらでも知らんものばっかしじゃ」

タバサが読んでいる本を覗き込むオスマンは、顎髭を擦りながら頷いていた。

 

燃やすと強い光と熱を発する『マグネシア』、放電現象を引き起こす毒素『アンチモン』……。

 

どれも同じく平民のシエスタであってもその気になれば作ることができるものだった。

実際、今彼女が読んでいるのとは別のページにそれらを利用したマジックアイテムの製法も記されていた。

 

スパーダの錬金術の写本は学院の生徒はもちろん、教師達も参考書として利用することが許されている。

むしろオスマンはそれを強く望んでいた。

女王アンリエッタはメイジと魔法の教育だけでなく、マジックアイテムの扱いなどに関しての教育も強めるよう要請していたのだ。

先日の魔法学院襲撃の一件では実際にマジックアイテムが、メイジの魔法以上に大いに活躍したことは記憶に新しい。

個人の能力に左右されず、マジックアイテムを有効に扱う授業も積極的に行わなければならないことが、明白になったのだ。

「コルベール君が読んでたら涎を垂らしてしまいそうじゃわい」

「そういえばコルベールは、今度中庭で新しい実験をするとか言っていたな。タルブで何か新発見でもしたらしい」

「まあ。楽しみですね」

どこ吹く風のように呟くスパーダに対し、カトレアはくすくすと笑った。

 

スパーダの写本が寄贈されて一番強く反応したのがコルベールだった。

子供のように大はしゃぎして、いの一番に図書館に直行し丸一日籠って読み耽るほどである。

だが、他の大半の教師達の反応は薄かった。

シュヴルーズはまだしも、スパーダを敬遠している者達は誰も写本を手に取ろうともしない。

平民上がりの余所者が記した書物など信用ならない――否、「誰がお前が書いたものなど触るものか」という毛嫌いが見え隠れしていた。

読む読まないのは人の自由ではあるが、オスマン自身は溜め息を漏らしたものだ。

「そこまで嫌うこともなかろうに」と。

 

 

錬金術の実験は昼食の準備が始まる直前に終わった。

シエスタはスパーダの手本と教本通りに作業を行い、二つのハーブを調合した粉薬を作ることに成功したのだ。

初歩中の初歩の錬金術だったが、スパーダは「まずまずだな」と評してくれた。

「どうもありがとうございました。スパーダさん」

深くお辞儀をするシエスタにスパーダは満足げに頷きかける。

「気が向いたら、私かコルベールかモデウスに声をかけるといい」

そう言い残すと踵を返して食堂を後にしていく。

杖を軽く掲げるタバサの横では今回使った実験器具が宙を浮かび、共に後に続いていった。

「また後でね。シエスタさん」

カトレアは本を胸に抱えながら微笑みかけると、二人を追っていった。

 

「お疲れ~、シエスタ」

三人を見送って立ち尽くすシエスタの元に何人かのメイド達が集まって来た。

「それが例の傷薬?」

「うん」

教本と一緒にシエスタが抱える小瓶の中には今回の実験で作ったばかりの薬が詰まっている。

直接飲んでも、傷口にすり込んでも効き目があると本には記されていた。

食堂で行われていた実験を他のメイドらは通りがかりで覗き見たりしていた。

スパーダ達から特に咎められることもなかったので、実験の内容は彼女達にもある程度把握されていたのだ。

 

「びっくりしたよね~。あんなに血が出てたのにすぐ止まっちゃったんだもん」

メイド達の驚きにはシエスタも頷くしかなかった。

実演としてタバサが自身を実験台にして躊躇なく手首を切ったのだから当然だ。

鮮血が噴き出すその傷にハーブの薬を使ってみたら一瞬で血が止まり、傷口も数分もかからず跡形も無く塞がってしまったのである。

「あたし達にも作れるのかしら?」

「できるはずよ。だって、魔法を使って作る訳じゃないもの」

「魔法を使わないマジックアイテムなんて、ちょっと信じられないわ……」

だがその効果を目の当たりにした以上、認めざるを得ないだろう。

シエスタに渡された本には、それらがさらに載っているはずである。

 

「今度また、スパーダさんと一緒にまた何か作ってみるわ。それまではちゃんとこれを読んでおかないと」

手にする教本を開き、最初の一ページ目に視線を落とす。

その真ん中に記されている短い文章をじっと見つめていた。

 

『この書を読むからには、大いなる業には大いなる責任が伴うことを心に留めるがいい』

 

『道を踏み外し、身を亡ぼすか否かは、その心次第だ。それを決して忘れてはならない』

 

それはスパーダからの忠告だった。

シエスタは真剣な眼差しでその一文に見入っていた。

この本には色々な錬金術が……中には危険な実験やマジックアイテムまで記されているのを、スパーダ自身が教えてくれたのだ。

(スパーダさんは、わたしのことを信じてくれているんだわ……)

この書を手渡されたのは、本当に唐突なことだった。

スパーダの書物が学院に寄贈されたことが告げられた日のさらに前日、シエスタと鉢合わせしたスパーダはいきなりこの教本を差し出すと共にこう告げたのだ。

 

――暇が出来た時に、その本に記されていることを教えよう。

 

個人指導で異国の錬金術を伝授してくれると聞かされた時には本当に驚いたものだ。

その理由がシエスタには分かっていた。

 

魔法学院がアルビオンからの賊に襲われたあの時、シエスタもまた勇気を振り絞り無我夢中で戦った。

平民でありながら魔法を使うメイジを相手に立ち向かった行為は他のメイド達やマルト―にも大絶賛されたものだ。

そして、誰よりもシエスタを称賛してくれたのはスパーダだった。

 

カトレアが談義の中でシエスタの勇敢な行動を語ると、彼はとても興味深そうに聞き入っていた。

あの時のシエスタはもういっぱいいっぱいだったのでで、自分が具体的に何をしたのか上手く思い出せなかった。

だがカトレアとティファニアを守ったという事実にスパーダだけでなくルイズからも感謝されたのだ。

 

スパーダに至っては何故か嬉しそうに笑みを零していたほどだ。

彼が自分にあんな表情を見せるなど初めてのことだった。

それを目にした時、シエスタは彼が自分をはっきりと認めてくれたことに心の底から喜んだ。

 

……だからこそ、スパーダはシエスタに異国の錬金術を授けようとしている。

スパーダも認めてくれた火事場の馬鹿力。それは自分の身に宿る、悪魔の力があったからこそのものだった。

今回は状況が状況なだけに誰にも気づかれることはなかった。だが、今後もその力を使えばいずれシエスタの秘密がばれてしまいかねない。

彼がシエスタのことを気遣ってくれているのが、はっきりと感じることができた。

 

――読んでおくだけなら損はしない。後はシエスタの自由だ。

 

そうもスパーダは言ったが、シエスタは快く彼からの指導を受け入れた。断る理由などあるはずもなかった。

 

(もっと、がんばろう)

悪魔の力に頼らずとも、他者を救い守る術を彼は自ら教えようとしてくれている。

それに応えるためにもこれからも敬愛する恩師の下で多くを学ぶことを、シエスタは心に決めるのだった。

「さ、今は仕事の方をがんばらないと!」

本を閉じてシエスタは気持ちを切り替える。

今日はスパーダの好物のストロベリー・サンデーを作ってあげることにして。

 

 

就寝時間になった頃、ルイズは自室のベッドの上に寝そべっていた。

ランプの淡い光に照らされながら、枕の上に広げられた大きな薄い冊子に見入っている。

そこには何種類もの銃の挿絵が描き込まれていた。それらの絵の下には注釈もあり、読んでいる内にルイズの表情は次第に険しくなっていく。

「これ一つで2000エキュー!? ボッてんじゃないのぉ!?」

思わず部屋中に響き渡るほど大声を上げてしまった。

『ドレイク』と記されている銃身が二つあるその変わった銃の値段は、立派な庭付きの家が買えるものだったのだ。

 

「俺ぁ銃の相場はよく分かんねーけどよ。このマキャヴェリって奴ぁ、ゼッテー変人だろうぜ」

傍らに置かれたアミュレットのデルフは鼻で笑うように嘲る。

 

スパーダの元には時折、ゲルマニアで名を馳せる武器職人、ペリ卿――と名乗っている知人の悪魔マキャヴェリという人物から冊子が届けられている。

破壊の箱(パンドラ)やルーチェとオンブラの拳銃を作った武器職人であるその人物は数々の銃を作っているそうで、スパーダに買わせようとレゾネを送ってくるらしい。

ちょうどこの日も新しいラインナップが載った冊子が届いていたが、スパーダはまだ手をつけていなかった。

彼はまだ図書館にいる。デルフによればギーシュとモンモランシーも一緒のようで、スパーダの写本を読んでいるらしい。

スパーダが戻るまで預かっていたレゾネにルイズは少し興味が湧いてしまい、数ページしかないその薄い冊子を開いてみたのである。

 

今回届いたのは散弾銃(ショットガン)のラインナップらしいのだが、ルイズには意味が分からない用語ばかり書いてあるのでちんぷんかんぷんだった。

「一体、どうしたらこんなに値段に差が出るっていうのよ……」

溜め息交じりにルイズはぼやいた。

『ドレイク』と同じく二つの銃身を持つ『スパルタン(SPALTAN)』というショットガンは600エキューとかなり値段に差があるのだ。

「さあねぇ。変人の考えるこたぁ、分かんねーわな」

デザインに違いはあるものの、この値段の差というものがルイズはもちろん、デルフにすら理解できない。

 

他にもレゾネには色々なショットガンが載っていた。

挿絵を見た限りではマスケット銃のように大きそうなものから拳銃のように小さなもの、果ては変わった形と千差万別だった。

 

イナーシャ・オペレーション……というよく分からないが反動を軽減できるカラクリがある『ライオット』は800エキュー。

 

レバーアクションなる機構で素早く撃てて、銃身とストックを切り詰めてずいぶんとコンパクトにされているらしい『スカルシェイカー』が1000エキュー。

 

ケーキ生地みたいな分厚い筒を装着している『ストライカー』で1600エキュー。

 

二つどころか三つの銃身を持つ『ハイドラ』に至っては3000エキュー。

これに関しては種類にバリエーションがあるらしく、銃身を水平に並べたものや三角、またはその逆さに束ねたものと微妙な違いがあるようだ。

それぞれがα・β・γという風に分けられているらしい。

 

いずれにしろルイズの感覚では法外な値段としか受け取れない代物ばかりだった。

あの破壊の箱を作っただけあって相当な腕前の職人なのだろうというのは分かる。破壊の箱ならば、それくらいの値を付けてもいいかもしれない。

それでもルイズには、普通の銃にここまでの値を付けようとする意図が理解できなかった。

「……馬っ鹿みたい」

呆れ果ててレゾネを閉じたルイズはそれをポイと放り投げる。

そのまま体を起こしてベッドから降りると鏡台へと向かい、ブラシで髪を梳かし始める。

 

「姫様は、スパーダを教師にしたいのかしら……」

「あいつは教壇に立って講義なんてするガラじゃねーけどな」

それは確かにそうだ。何しろスパーダは口数が少ない。喋る時は喋るが、公然と大衆の前で話す印象はない。

どちらかと言うと、男子達に剣を教えたのと同じように実技の指導を直接教え込むようなイメージだ。

「あの本をわざわざ用意したのもブラッディパレスを作ったのと同じで、ここの連中が自由に学んで良いってことだろうぜ」

「でもあのメイドには直々に教えてるわよ」

一対一での指導であれば、ルイズ自身も経験したことがあるものだ。

それが生徒達でもコルベールでもなく、平民のしかもメイドを相手に直々に自分の知識を教え込むというのは普通では考えられない。

 

「ま、あれはちょいとばかし特別だからな。あのメイドの娘っ子は他の誰にもできなかったことをやってのけたんだしなぁ」

シエスタはルイズにとってもカトレアを救ってくれた恩人なのだ。

カトレア本人は親身に接するし、ルイズも彼女には心から感謝していた。

エレオノールも態度にこそ直接出さないものの、ルイズと同じ気持ちのようだった。

彼女の活躍は、平民でしかもメイドだからと誰も文句を言う資格のないものなのだ。

 

「平民でも、使い方次第……か」

マジックアイテムを活用して、平民もメイジと同じように使いこなす――

それがアンリエッタが、そして先王も目指していた政策。

スパーダはそれも汲んだ上で、シエスタに異国の錬金術を叩き込もうとしているのだ。

あのメイドがこの先、どのような存在になるかなどルイズには想像もつかない。

 

(あんな力でぶっ飛ばされたら、ひとたまりもないわね……)

ふとスパーダと一緒に見た時空神像での記憶が脳裏を過ぎる。

フライパンを振り回して格上のメイジを幾度も叩き伏せた勇姿には正直、唖然とした。

魔剣士スパーダに遠く及ばないとはいえ、悪魔の力というものは畏怖すべきものであることを改めて思い知った。

故に、あの力は人前で易々と発揮できるものではないのだ。

 

「誰? スパーダ?」

ふと、ドアをノックする音が小さく響く。

声をかけても返事はない。スパーダであればそのまま入って来るはずであるが、それもない。

気になったルイズは立ち上がり、ドアの方へ向かって開けてみる。

「どうしたの? タバサ」

そこにいたのはタバサだった。彼女も寝る寸前だったのか、寝間着を着こんでナイトキャップまで被っている。

「……明日、予定はある?」

「え? 別にないけど……何か用なの?」

タバサがルイズ本人に用事があるなど、珍しいことだった。

呆気に取られるルイズにタバサは手に握っていたものをそっと差し出してきた。

「これ」

それはどうやら一通の手紙らしい。

タバサの意図はよく分からないが、とりあえず読んで欲しいということのようだ。

その手紙を受け取り、中を開いてみる。

「なにこれ?」

紙の上端にはガリア王家の紋章が刻まれていた。

紙面の真ん中には、無機質な一文だけが淡々と記されているだけである。

 

『ルイズ・ド・ラ・ヴァリエール、キュルケ・フォン・ツェルプストー及び、魔剣士スパーダの三名をヴェルサルテイル宮殿に招致させよ』

 




今回の話に出てきた錬金術師・アウレオルス=ベリは同カプコンのゲーム・DEMENTOより引用した人物です。

今回ルイズが見ていたレゾネのショットガンは、バイオハザードシリーズより引用しています。
(スパルタンのみ、DMC1~3に登場した無銘のショットガンという設定です)

作品の良かったところはどこですか?

  • 登場人物
  • 世界観
  • 読みやすさ
  • 話の展開
  • 戦闘シーン
  • 主人公の描写・設定
  • 悪魔の描写
  • 脚色したオリジナル描写・設定
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