魔剣異聞録~The Legendary Dark Slayer/Zero   作:月に吠えるもの

83 / 181
Mission 61 <真実の歌劇場> 後編

薄闇の中を突き切る無数の赤い光――スパーダが放った大量の幻影剣がギガピードの巨体へと殺到する。

 

――ギィエエエエエッ!!

 

幻影剣は突き刺さることはなくギガピードの体を覆う殻に衝突した途端、閃光と共に爆ぜた。

甲高い呻き声をあげるギガピードは剥がされた甲羅の中にある肉体にも次々に押し寄せる幻影剣の雨に圧倒され、もがき苦む。

 

「アバババババ~っ!」

ジェスターは今まさにスパーダの攻撃に怯むギガピードの体の上でおどけていた。

スパーダの剣技に銃撃の連射、そして幻影剣と絶え間ない猛攻が襲い掛かるも、ジェスターはそれらを転移でかわし難なくあしらっていたのである。

そればかりか余裕とばかりに軽く両手を上げ長い舌を踊らせ、からかってくるのだ。

 

――あんの、ピエロ! 馬鹿にすんじゃないわよお!

 

――何をやってるの! あんな奴、さっさと仕留めなさい! それでも悪魔なの!?

 

眉間に小さな皺を作り憮然としながらも舞台上から黙々と攻撃を仕掛けるスパーダに対し、彼を介して遠くから見物する女たちは苛立ちを隠さずに喚いている。

見ている方までジェスターに馬鹿にされているような気分であろうルイズとエレオノールがぎゃあぎゃあ喚く中、カトレアは逆にくすりと小さな苦笑を零すだけだった。

 

――ギィエエエエエッ!!

 

ジェスターには当たらずともスパーダの容赦ない攻撃はギガピードの巨体を確実に削り取っていく。

苦鳴を響かせながら激しく暴れるため、うねらせのたうつ長大な体は一階の座席などありとあらゆるものを蹴散らしていった。

銃士隊は巻き込まれないようにホールの隅で陣を張ったり、デビルハーツの力で二階ボックス席まで飛び上がって退避し、アンリエッタを守るべく身構えている。

「たあっ!」

「やあっ!」

「ていっ!」

暴れるギガピードの体からは絶えず雷光が撒き散らされ、不意に塊となっては飛んでくるために銃士隊は各々の魔剣を振るって叩き落としていく。

ウェールズもアンリエッタを庇いながら自らの魔法でギガピードの流れ弾を撃ち落としていき、銃士隊をフォローしていた。

 

「タ~リラ~リラ~ララ~ン♪ ラッタッタッタ~♪ タラッタッタッタ~♪」

激しく動き不安定なはずのギガピードの体の上でジェスターは鼻歌を口ずさみながらバタバタと忙しなく足踏みしたり、軽快なステップを踏みながら踊っていた。

耳障りにすら感じる中でもスパーダは攻撃の手をやめないが、ジェスターは踊りに合わせて銃撃も幻影剣も紙一重でかわしてしまう。当てた所で転移で逃げられるだけなのだが。

「Wow! Oops! Wait, Wait, Wait!(ウォウ! おっと! 待った、待った、待った!)」

(そろそろだな)

おどける道化の奇声がやかましく響く中、スパーダは僅かに目を細めていた。

そもそもジェスターは最初からスパーダと直接戦う意思がなく完全に逃げの一手を打っているのは明らかだ。

故に自らの能力も意識も完全に防御と回避にのみ専念して行使しており、だからこそ攻撃が当たった瞬間に無傷で逃げるという芸当が可能なのだ。

もっともそうした能力を短時間で乱用していれば相応に消耗は激しくなる。間髪入れないほどの連撃から永久に逃げ切れるものでもない。

だからこそ……。

 

「……アウチ!」

絶え間ない連撃の末に、ついにスパーダの銃弾がジェスターを捉えた。

命中した途端にまたすぐ真横へ転移されたものの、転移術の発動が刹那の差で遅れたのだ。

「Wow! Wow! Wow!? (お~っとっとっとっとっ!?)」

腹を押さえて軽くよろめくジェスターだがギガピードが激しく体を揺さぶったためにバランスを崩す。

両手を振り回し、大袈裟とも言える仕草で前後に大きくふらついていた。

 

――お! こりゃあ、チャンスだぜ!

 

――今よ! やっちゃいなさい!

 

無論、この一瞬の隙をスパーダは逃しはしない。

「グエっ」

瞬時にジェスターの間近まで転移するとその首を締め上げる程に強く掴み取ったのだ。

ひょろひょろとした体は紙のように軽く、スパーダはあっさりと高く持ち上げて吊り上げる。

もう片手には既に抜き放たれていた閻魔刀が握られ――その煌めく鋭い刃を容赦なくジェスターの腹へと一気に突き込んだ。

 

――ギィエエエエエッ!!

 

転移する寸前で放っていた十数本の幻影剣はギガピードの頭部に次々と深く突き刺さり、ジェスターの体を串刺しにした瞬間に全てが一斉に閃光と共に炸裂する。

一際甲高い悲鳴を響かせたギガピードは既に限界であったようで、力なく崩れ落ち客席を次々と押し潰していった。

(こいつ……)

ギガピードの巨体がドロドロに溶けていく中、閻魔刀を軽く掲げるスパーダは妙な違和感に顔を顰める。

ジェスターの肉体を閻魔刀が刺し貫き刃一本でその体を宙に持ち上げているのだが、とても悪魔を斬ったとは思えないような異様な感触でまるで手応えというものが感じられない。

しかも噴き出てるはずの鮮血は一滴も流れず、代わりに出てきたのは色とりどりの紙吹雪だったのだ。

マリオネットやフェティッシュといった作り物の肉体を持つ悪魔に近いが、それとも似て非なる。

 

「ア~ア、ヒデエなぁ。オレ様の体がボロボロだぜ」

自分の体が貫かれているというのにジェスターは何ともないように平然としていた。

「でも、オレ様をぶっ殺すにはちとパワーが足んないネ」

ぶらんと力無く吊り下がったままニヤリと不敵な笑みを浮かべてくるジェスター。

上級悪魔の生命力なら確かにこの程度の傷を負わされたところで致命傷にはならないだろう。

「ガリアで砂漠のエルフをあしらった程度の力じゃ盛り上がらないんだよネ~。いや、マジで」

自らを貫く刃を握ってスルスルと抜け出ていったジェスターはピクリとも動かないギガピードの亡骸の上へと難なく着地する。

紙吹雪が漏れ出ている刺し傷は衣服もろとも瞬く間に塞がり、パンパンと手で汚れを払っていた。

 

――こいつ、何でそのこと知ってんのよ!?

 

「オレ様はな~んだって知ってるって言ったろ? アンタのご主人様が夏休みで里帰りしてる間からこっちはず~っと見張ってたんだゼ」

スパーダが僅かに片眉を顰めた反応に――ルイズの困惑にも応えるかのように――ジェスターは覗き込むように顔を近づけてきた。

「知らなかった? そりゃあ、アンタに見つからないようにずうぅ~~~~っと遠くからこっそり覗いてたんだもんナ」

どうやらジェスター『達』はこの一ヵ月もの間、スパーダのことを監視していたようだ。ヴァリエール領やガリアでの出来事も熟知している以上、疑いようのない事実だ。

むしろタルブで羅王アビゲイルを退けていた頃からずっと見張っていたのだろう。

スパーダに感づかれることもなく秘密裏に監視を行っていたとは、ジェスターとその一味は相当に手練れな策士であることは認めざるを得ない。

「アンタが本気出しゃあ、烈風カリンはもちろん、オレ様みたいなザコな悪魔なんて瞬殺できるのにサ。本気出してもらわないとパーティも盛り上がらないゼ?」

自分の杖でポンポンともう片手を叩いて弄びながらジェスターは溜め息交じりに嫌味を漏らしてくる。

「それとも……アンタが本気になれない理由でもあるのかナ~?」

 

――あの野郎、スパーダがマジになれないの知ってて言ってやがるな。

 

スパーダが己の剣による大技を使えばギガピードはもちろん、ジェスター本人が言うように一撃で滅することは可能だろう。

だが今の状況ではそれは控えるべきだった。こんな閉鎖空間であれだけ巨大な悪魔を一撃で倒すとなればスパーダが発揮する力そのものだけでなく余波ですらこの劇場そのものを破壊しかねずアンリエッタ達を巻き込んでしまう。

アンリエッタ達の存在が皮肉にもスパーダが力を発揮できない枷となっているのだ。

外に出るよう呼びかけようにもホールの出入口にはジェスターが張ったのであろう封印の結界で厳重に塞がれており、発動者のジェスターがこの場から消え去らない限りは脱出もできない。

閻魔刀で結界を破壊することは不可能ではないが、この手の封印結界は破壊してもすぐに修復されるので意味は無いのだ。

(何をそんなに見たがっている)

ジェスター『達』が見たいのは今のスパーダが軽く本気を出した程度の力ではないだろう。

魔界の王の一角たるアビゲイルをも退けたスパーダの悪魔としての真の力の発現を望んでいるのだ。

無論、スパーダが真の力を解放すればこのハルケギニアの安定を乱しかねないので論外だった。

 

 

一階に降りてきた銃士隊はスパーダと対峙するジェスターを取り囲み、次々に銃口を向けていた。

さらには各々の魔剣までも手にし、デビルハーツの力を解放し刀身に炎や雷光を纏わせていく。

「答えなさい! あなたは一体、何者なの!? 誰の回し者だというの!」

同じく降りてきたアンリエッタは目元を真っ赤に腫らしたまま激しい怒りをまき散らしながら叫んだ。

自分達の任務を邪魔し、知りたくもなかった真実を暴露され、父の仇を取り逃がす原因を生んだ悪魔……リッシュモンも憎いがこのジェスターも同じように憎かった。

「オ~、怖いネ~。せっかく大好きなウェールズのボウヤ一が緒にいるのにサ。アンタの顔、鏡で見てみる?」

どこまでも小馬鹿にした態度のジェスターにアンリエッタは思わず杖を振り上げようとするが、ウェールズに手を掴まれる。

「離してください! ウェールズ様!」

「落ち着くんだ、アンリエッタ。ここは彼に任せるんだ」

アンリエッタが発する怒りと憎しみはウェールズも血の気が引きかねないほどの殺気に満ち溢れていたが、それでも彼女を鎮めようと冷静に制していた。

スパーダですら手を焼いているのでは自分達が下手に手を出しても返り討ちにされるのは分かっている。

(あの悪魔、スパーダ殿の正体を……!)

スパーダの真実を知るウェールズにはジェスターの目的が看破できていた。

もし、ここで彼の正体が公にされればきっと大騒ぎになるだろう。たとえこの劇場内にいる人間達だけが目撃者となっても同じことだ。

アンリエッタはスパーダに大きな信頼を寄せているとはいえ、未だその本性自体は知り得ていないのだ。

 

「アア、そっか。お姫サマ達がいたらアンタもマジになれないもんナ~。こりゃあウッカリしてたゼ」

殺気漂う周りの銃士隊をちらちら眺めながら呟くジェスターはこの期に及んでも自分の頭をペチンと叩いて軽口を吐いていた。

スパーダも未だに閻魔刀の刃を突きつけたまま睨みつけているが、それでも余裕の雰囲気を失わない。

アンリエッタの顔は怒りを通り越して苛立ちと嫌悪までもが入り混じって見る見るうちに歪んでいく。

「そんなにお姫サマ達が邪魔だってんならさ……」

ジェスターが杖を高く振り上げると同時に即座に反応した銃士隊は一斉にその手目掛けて発砲する。

一斉に轟く銃声の中、ジェスターの全身を薄い光の膜が包み込み、放たれた銃弾を阻んでいた。

「オレ様が綺麗に掃除してやるゼ!」

直後、ジェスターの姿はぼやけた残像を残して消え去り、代わりに別の物が立っていた場所に転がっていた。

 

「な……!?」

「退けっ!」

呆然とするアンリエッタ達にスパーダが鋭く叫ぶ。

無数の杭が打ち込まれ心臓のように激しく鼓動する赤い光を放つ肉塊――それは魔界製の爆弾だった。

セブンヘルズの一族であるヘル=レイスも用いる代物で大きさもほぼ人間大のもので、爆発した時の威力も相当なものになる。

少なくとも周りにいる銃士隊達は全員、軽く吹き飛ぶことだろう。

「退避!」

銃士隊は慌てて爆弾から離れ、スパーダも転移を繰り返してアンリエッタとウェールズを舞台上へと避難させていた。

「えっ!?」

アンリエッタもウェールズも愕然とした。爆弾が一行を追い縋るようにすぐ目の前へと一瞬で転移してきたのだ。

スパーダも珍しくはっきりと焦ったように顔を顰める。

「せっかくのオレ様のプレゼント、受け取ってくれないなんて寂しいネ~?」

姿の見えないジェスターの声が響く中、爆弾は赤く染まりきり鼓動も膨れ上がるほどにより激しくなっていた。

 

――もう、間に合わない。

 

 

舞台の上で凄まじい爆発が巻き起こり、飾り付けられた天幕が次々に焼かれ、引き千切られ四散していった。

「陛下!」

銃士隊は主君たる女王アンリエッタ達が立っていた場所に黒煙がもうもうと立ち込めている光景に呆然としている。

「ウェールズ、様……」

「僕は大丈夫……」

その煙の中で蹲り思わず目を瞑っていたアンリエッタはそっと瞼を開いていき、映りこむ光景に唖然とした。

自分を庇うウェールズともう一人、大きな体が二人の男女のさらに上で覆い被さっているのだ。

「……無事だな」

咄嗟にアンリエッタ達を守るべく身を挺していたスパーダは二人の安否に頷くとゆっくり立ち上がり背中のリベリオンを静かに抜き放った。

「あ……!」

アンリエッタは踵を返したスパーダの背中を目の当たりにしてさらに息を呑んだ。

あれだけ近くでまともに爆発を受けた彼の背中はコートが破け、酷い火傷を負っていた。

それだけではない。爆弾の破片や刺さっていた杭が無数に食い込み血を流している。

常人ならばまともに立つことすらできないであろう重傷なのは明らかだった。

 

「……Father!(……お父さま!)」

「下がってろ」

悲痛な叫びを漏らしたアンリエッタは思わずスパーダに縋ろうとするが、本人に押し留められた。

スパーダは平然と片手で一気にリベリオンを袈裟に振り上げ、巻き起こされた剣風が辺りの黒煙が一気に消し払われる。

「ありゃりゃ、仕留め損なっちまったか。ザンネン、ザンネン」

ジェスターはまたもホールの天井で逆さになって吊り下がっており、自分の杖で――ありもしない――耳を弄っていた。

「それじゃあ、もう少しばかりプレゼント! ドッカーンッ!!」

杖を半壊した舞台へ向けるとジェスターの正面に魔法陣が浮かび上がりだした。

その中から次々と大量の光球が吐き出され、舞台にいるアンリエッタ達へと殺到していく。

 

『Don't get so cocky. sucker.(調子に乗るな。小僧)』

地の底から聞こえるような恐ろしい響き――スパーダが発した声はアンリエッタが今までに聞いたことのないような威圧感を発していた。

スパーダは赤黒いオーラを宿したリベリオンを無造作に振るって光球を叩き落とす。

振っては返し、振っては返し――猛烈な勢いで押し寄せる攻撃を難なく退けていた。

「Oops!(おっと!)」

少しするとスパーダが剣を振るう度に身に纏うオーラと同じ小さな衝撃波が放たれ、逆に光球を掻き消してジェスターへと突き進んでいった。

「アウチ!」

ジェスターは当然、すぐ真横へ転移して避けるが転移が終わった瞬間に移動先を狙って放たれていた衝撃波が直撃する。

『オオオオオオオオオオオオッ!!』

咆哮を上げ、スパーダは剣を振るうスピードをさらに加速させて嵐のような怒涛の勢いで衝撃波を放ち続けた。

怯んだジェスターは転移する暇もなく次々にスパーダの一撃を受けては体から紙吹雪を飛び散らせていく。

 

目にも止まらぬ速さで大剣を振るう剣士の後姿にアンリエッタとウェールズは呆然とした。

彼は明らかに怒っている。その怒りは既に全身から炎のように揺らめくオーラとなって形になっているのだ。

いつも冷静で、冷徹な態度のスパーダしか知らないアンリエッタには彼がはっきりと感情を爆発させ怒りを露わにしている姿が新鮮に思えた。

これだけ手痛い傷を負っているはずなのに、それを物ともしない発憤には驚くばかりだ。

「え……?」

スパーダの勇姿に目を奪われていたアンリエッタは突如、目を丸くした。

気付けば剣を振るい続ける彼の姿にもう一つ、別の影が薄っすらと浮かび上がっていくのだ。

銀髪の貴族である人間の男に重なるそれは――二つの大きな角を左右に生やし、折りたたんだ翼をマントのように背中に有する黒い異形の剣士――

明らかに人間ではないそれはまさしく悪魔とも呼ぶべきもので、スパーダと全く同じ動きで剣を振るうのである。

さらに目を疑う光景が続いて映りこむ。自分達を庇って負わされたはずの痛々しい傷跡――皮膚に食い込む破片は次々に剥がれ、傷口や爛れが見る見るうちに絵の具で塗りつぶしていくかのように塞がっていくのだ。

さらに破かれた服までもが同じように元に戻っていき、瞬く間に新品同然になっていた。

目の前で起こった出来事にアンリエッタは理解できないとばかりに目を見開いたままへたり込んでしまう。

 

「大丈夫だよ、アンリエッタ……」

そこへウェールズがアンリエッタの両肩を優しく抱いて囁いてくる。

我に返ったアンリエッタは肩越しに彼の方を見つめた。

「彼を恐れることはない……何も恐れる必要はないんだよ」

アンリエッタとは対照的にウェールズは落ち着き払ったままスパーダの背中を真っ直ぐに見守っている。

その眼差しには一切の恐怖も戸惑いも無い、強い信頼の念が込められていた。

(この人は……悪魔なの……?)

不思議なことにアンリエッタの心の中に戸惑いはあっても、恐怖は一切芽生えなかった。

邪悪な嘲笑を浮かべる小悪魔・ジェスターはおろか、タルブの戦いで目にした全てを破壊し尽くそうとした巨大な悪魔ともまた異なる悪魔の姿……。

今のアンリエッタがはっきりと受け入れられるのは……目の前にいる彼が己が傷つくことすら構わずに自分達を守ろうとしているという現実である。

 

数分と続いたスパーダの猛攻はようやく収まり、怒りの一撃を受け続けていたジェスターの体は手足や胴体までもが無残に千切れ、紙吹雪が内臓のように溢れ出ていた。

「ペッペッ……さすがにキレちまったか? でも、これでマジのアンタが見れたって訳だネ」

だがこれだけ凄惨な姿になりながらもジェスターは相変わらずおどけた態度を崩さない。

そればかりか千切れた手足も体もひとりでにくっついて元に戻り、五体満足になったのである。

リベリオンを下げたまま立ち尽くすスパーダはジェスターを睨みつけていた。

擬態である人間の姿と、彼の本性である悪魔の姿とが交互にぼんやりと移り変わっていく。

「それじゃあもう少しばかり……」

不敵な笑みを浮かべるジェスターが再び杖を構えようとしたその時だった。

「――オッ? アバババババッ!?」

突如、真下から稲妻の嵐が迸り、ジェスターを包み込んだのである。

雷光が全身に駆け巡り、長い舌を出し小刻みに踊るように全身を震わせてジェスターは痺れている。

 

「遊びは終わりだ。道化め」

ジェスターがいる天井のすぐ下、そこはリッシュモンが逃げ去っていった隠し通路の穴がある場所だった。

ギガピードが暴れていた中で塞いでいたシャンデリアは吹き飛ばされており、その穴の中から雷光と共に影が飛び出てきたのである。

「隊長!」

「アニエス!」

宙で身を翻し瓦礫の上に颯爽と着地した純白のマントの姿に銃士隊とアンリエッタは歓声を上げた。

「貴様は邪魔だ! 失せろ!」

屈んだまま愛用のランチャーを既に片手で構えていたアニエスは引き金を引き絞り、雷光を纏う砲弾をジェスター目掛けて放った。

「フンギャッ!」

鋭い雷鳴と爆音の入り混じった轟音が響き、天井を吹き飛ばした爆風の中からジェスターが紙のようにヒラヒラと落下してくる。

ベシャッ、と生々しい音を立てて頭から地上に激突したものの痛そうに頭を擦りながらすぐに起き上がっていた。

落ちた場所はアニエスのすぐ目の前で、立ち上がった彼女は即座に抜身のままのアラストルの剣先を鼻先に突きつける。

「アリャリャリャ、疾風迅雷……鬼隊長のアニエスちゃんまで来ちまったか~」

「黙れ。貴様の声は耳に障る。悪魔め」

ぐい、と剣先を押し付けると長いジェスターの鷲鼻が下へと折れ曲がる。

ホールの隅に散っていた他の銃士隊も次々に剣を手に集まり、尻餅をついたままのジェスターを背後・左右から取り囲んだ。

「ン~……残念だけどサ。もうカーテンコールのお時間サ」

ニヤリと深い嘲笑を浮かべたジェスターの姿はまたも忽然と姿を消し、銃士隊は慌てて周囲や天井を見回す。

アニエスは即座に背後の舞台の手前に立つジェスターの姿を見つけていた。

「さすがに二対一じゃあ、オレ様とってもピンチだからネ~……退散させてもらっちゃうヨ」

肩越しに舞台の方を振り返るジェスターに三人は嫌悪に満ち溢れた顔でしっかりと睨みつけていた。

この邪悪な道化師の存在は決して一行の記憶からは消えないことだろう。それほどまでに目にも耳にも障る不快と嫌悪だけが深く刻み込まれたのだ。

「お待なさい!」

「バッハハ~イ!! ノホホホホホ!」

地面から噴き上がる光の柱に包まれ、体ごと杖を持つ手を大きく左右に振り動かしたジェスターは小さな煙を弾けさせて消えてしまう。

最後の最後まで全てを嘲ったままの道化師の笑いはいつまでも木霊し続けていた。

 

 

全ての騒動が終わった後の劇場は不気味なほどに静まり返っていた。

たった二体の悪魔達が暴れただけで壮麗と謳われたタニアリージュ・ロワイヤル座のホールは見るも無残に成り果てていた。

「陛下。ご無事で何よりでございます」

舞台に上がってきたアニエスはアンリエッタの前に跪く。

「ご命令通り、逃亡を図ったリッシュモンを迎え撃ちましたが捕縛は叶わず……この手で始末致しました」

元々、作戦開始前にリッシュモンが接触しようとしたアルビオンの密使より押収した劇場の見取り図から隠し通路の存在は知り得ていた。

その入口であったリッシュモンの特等席に細工をして逃げ道を塞ぐことで追い詰めようとしていたが、万が一にも逃げられた時の保険としてアニエスは隠し通路で待機し、リッシュモンを捕まえる計画になっていたのだ。

結果的に逃亡を防ぐことに成功したアニエスはそのリッシュモンが通ってきた抜け道を逆走してここまでやってきたのである。

魔剣アラストルの力を借りて抜け穴の壁を蹴り昇ったり剣を突き刺すなどしながら上がってきた時にはちょうどジェスターが真上でスパーダの乱舞による洗礼を受けている真っ最中だった。

「そう……ですか。ありがとう、アニエス。あなたには苦労をかけてしまいましたね……」

気の抜けたような乾いた笑みを浮かべるアンリエッタ。

父の仇であった憎きリッシュモンは死んだ。なのに、その心は晴れはしない。

直接、自分自身の手で殺してやりたかったから? 死に様を直接見届けてやりたかったから?

どちらもアンリエッタが望んだものだった。だがどちらも果たすことはできなかった。だからといってそれでアニエスを責めることなどできはしない。

そもそもそれをした所で本当に自分が満たされていたのかどうかなど分からないのだ。この短い時間の中で本当に多くの出来事が立て続けに起こってしまって、正直頭は混乱している。

事実、死んだリッシュモンのことなど次第にどうでも良くなっていた。今、アンリエッタの心を大きく支配するのは自分が信じていたはずの者への不安だけである。

 

「スパーダ殿……あなたは……」

振り向いた先にはアンリエッタが心より信頼を寄せる異国の貴族がずっと黙ったまま腕を組んでこちらの成り行きを見つめていた。

アンリエッタも客席側から見届ける銃士隊の隊員達も困惑を隠しきれずにスパーダに注目している。

既に重なっていた悪魔の姿は跡形もないものの、彼がこの場にいる人間達とは全く異なる存在であることが証明されてしまった。

アンリエッタにしてみればそれが嘘であり夢であると思いたかった。遠い異国よりやってきた理想の貴族の体現者が、人間ではなかったなどと――

「魔剣士スパーダよ。幾多に渡り我ら人間に救いの手を差し伸べてくれたあなたに深く感謝を申し上げる」

戸惑うままのアンリエッタだったがそこへウェールズが前へ進み出ると恭しく頭を垂れる。

「ウェールズ様……」

「……彼は悪魔ではないよ。アンリエッタ」

肩に手を添えてくるウェールズは困惑するアンリエッタ達とは対照的に落ち着き払っていた。

「今までもずっと、彼は多くの人々に救済をもたらしてきたんだ。それは本当の悪魔には決してできないことだよ。彼があの悪魔と同じなら、とっくに僕達は命を落としているんだから。僕も君も、そしてここにいる者達全てが彼に救われた……この現実こそ彼が悪魔ではない証明さ」

かつてアルビオンでウェールズは自分を狙うレコン・キスタの暗殺者とスパーダの戦いを見届けていた。

魔に魅入られ外法によって人であることまで捨てた敵をスパーダは自らの本当の姿を垣間見させることで一蹴したのだ。

自分達を救済した悪魔の力と貢献を目の当たりにしているウェールズはスパーダを全く恐れてなどいない。

「ルイズは……このことを知っているのですか?」

誇らしげに語るウェールズにアンリエッタは再びスパーダを見つめ、切り出した。

「当然だ。ついでに言えば、家族の方もな」

たった今もスパーダの視界を通して遥か遠くヴァリエールの地から見届けている事実など、アンリエッタは知る由もない。

 

「もっとも、彼女の母親には一度拒絶されたがな。いや、今も変わらんかもしれん。あそこまで本気で敵視されるのはこちらも驚いた」

ルイズの母……ヴァリエール公爵夫人が厳格な人物であることはアンリエッタもよく知っている。

実際にどのような出来事があったのかを知らなくとも、悪魔であるスパーダが拒絶されたという事実がアンリエッタの心に更なる不安を湧き上がらせる。

「だがそれは至極当然のことだ。悪魔はこの世に大いなる災いをもたらす存在だからな。お前達が恐怖を抱くことは何も不思議なことではない」

自嘲気味にそう語ったスパーダはアンリエッタの後ろでずっと黙っているアニエスの方へ視線を移した。

困惑する銃士隊達とは異なり、彼女もウェールズと同じように落ち着いたまま腕を組んでいるのだ。

「お前はどうだ? デビルハンター。私がこの先危険だと思うなら、今この場で狩ってみるか」

「見くびるなよ。害獣とそうでないものの区別くらいできる」

スパーダの皮肉にアニエスは毅然としたままきっぱりと言い放つ。

「私が狩る悪魔は、この世に災いをもたらす連中だけだ。少なくとも、今のお前は私が狩るには値しない」

デビルハンターである彼女にとってこの世に災いをもたらす悪魔は討ち滅ぼすべき敵だ。

だが何も無思慮に滅するべきだと盲目的に考えているわけではない。アニエスにも相手が有害か無害であるかを見極める見識はあるつもりだった。

「それにこいつがお前は無害だと言ってるのだからな。それを信じてみただけだ」

横に突き立てている魔剣アラストルの柄を軽く叩いてアニエスは小さく笑みを綻ばせる。

アラストルはタルブの戦いでスパーダの強大な悪魔の力に呼応して妙に興奮していたのが使い手のアニエスにも伝わっていた。

悪意ある悪魔の存在を感知しては使い手に知らせてくれるアラストルのいつもと異なる感応と事実にアニエスは内心驚いたものの、稲妻の魔剣はさらにこう呼びかけてきたのである。

 

――奴を恐れるな。我を信じろ。

 

故にアニエスはこれまで何も聞かずにスパーダがどのような悪魔であるかをしっかり見届けることに決めて、今日まで過ごしてきたのである。

「お前は陛下を守り抜いた……無害どころではないことを、お前自身が身を持って証明しただろうが」

そして今、アニエスは自分自身の目と肌でスパーダの本質を見極めることができたのだ。彼は有害な悪魔などではない、と。

「リッシュモンのように悪魔の心を持つ人間は大勢いる。それとは逆に悪魔でありながら、人間と同じ心を持つ者もいるかもしれない。……そういうことなのだろう?」

「さてな。悪魔の腹の底など知れたものではないぞ」

「露悪趣味も大概にするんだな」

アニエスもスパーダも小さな苦笑を浮かべ合った。

 

「……スパーダ殿。一つだけ教えてくれませんか?」

剣士同士が互いに認め合い、軽口まで叩き合う中でアンリエッタは真っ直ぐにスパーダの目を見つめ、意を決したように口を開いた。

「どうして、悪魔であるはずのあなたが人間に手を差し伸べてくれるのですか?」

どのような理念や信念を抱いているのか……どうしてもスパーダの本心を知りたかったのだ。

だがスパーダから返ってきたのはアンリエッタには全く予想できないものだった。

「人を助けるのに理由がいるのか?」

「えっ……」

即座に返されたその言葉にアンリエッタは言葉を失う。

「私の前で傷つき、苦しむ者がいたから微力を尽くしてみた。それだけのことに過ぎん。特別な理由など何もない」

スパーダの発言にウェールズもアニエスですら面食らった様子で目を丸くしていた。

「要はただのいきあたりばったりだ。それがたまたまお前達には善行として映っているだけだ」

何の理屈も建前も抜きな、純粋な本能と衝動――ある意味、それこそ最も人間らしい行動と呼ぶべきものだった。

 

「とはいえ……悪魔の戯言をどのように感じ、受け止めるかはお前達次第だがな。今この現実を受け入れるか、未来と過去を恐れて拒絶するか……」

ちらりとスパーダは舞台下にいる大勢の銃士隊達へと視線を流した。

彼女達はただただどうすれば良いのか分からず狼狽するばかりだった。

「いくら善行を積み重ねた所で、その未来でも生涯変わらずにいられるかなど何も保証できん。ひょっとしたらお前達の恐れる本当の悪魔となり敵対しているかもしれん」

両手を横に広げて小さく肩を竦めながらスパーダはさらに自嘲していた。

「私ができるのは『今』を示すことだけだ。下種の勘ぐりで疑われようと、偽善だと罵られようとも、それしかお前達の敵ではないと証明する手立てはないからな」

言葉ではなく行動すること――いくら口先だけで「自分は敵ではない」と説得しようとも形に表さなければ誰も信じようとはしないだろう。

スパーダは口よりも行動で意志を示すことをアンリエッタには身に染みて理解していた。

「世に仇なす悪魔は滅すべし――その原理原則に従うというならそれでもいい。邪魔だというなら私はお前達の前から消えよう」

手を下ろすスパーダは深く溜め息をつき、はっきりと呟く。

 

「But I'm never become a human.(所詮、私は悪魔に過ぎんのだからな)」

最大限とも言える自嘲の言葉だった。

如何に多くの善行を築いていようとも、多くの人間が恐れる悪魔である事実は変わらない。

彼を恐れずに受け入れる者がいたとしてもそれは少数に過ぎない。大多数の人間達は「たとえ今は大人しくしていても、いつ自分達に災いをもたらすか知れたものではない」という猜疑心を拭い去ることはできず、やがて増大した恐怖から衝動に駆られて彼を拒絶しようとするだろう。

だが、それでも――

 

「いえ……いいえ……違いますわ……スパーダ殿」

小さく頭を振るアンリエッタは真っ直ぐにスパーダの瞳を見返した。

「あなたはウェールズ様も、ルイズも……そして、あのタルブでの戦いでハルケギニアそのものを救ってくれたではありませんか。これまであなたが成し遂げてきた功績こそ、あなたが人間であることの証です」

歩み寄ったアンリエッタはスパーダの片手をそっと両手で握る。手袋越しでも自分達と同じ温かさを感じることができた。

「そして今も……傷つくことすら構わずわたくし達を悪魔の魔手から救ってくださいました。これだけのことを自ら成そうとする方が人間ではないと誰が言えるのです?」

今もアンリエッタの脳裏には自分達を身を挺して庇ったスパーダの姿が焼き付いていた。彼は自分達人間を理不尽にも生贄にしようとした悪魔にはっきりと怒りを露わにしてくれたのだ。

それだけではない。偽りのウェールズにそそのかされたあの悪夢の夜――そこでも彼は手厳しい言葉を投げかけつつも、同時にささやかな希望をもたらしてくれた。

思い起こされる彼の記憶が、アンリエッタの心から不安を消し去りこれまで以上に父のように尊敬する男への親愛の念を膨れ上がらせていた。

 

「魔剣士スパーダ……あなたの正義と慈しみが示される限り、わたくしはあなたを信じますわ」

アンリエッタは彼の手を取りながら目を瞑り、祈りを捧げていた。その光景を目にする銃士隊は嘆息する。

「どうかこれからも、あなたの力をか弱きわたくし達にお貸しください……」

「……人は変わるものだ。悪魔もまた変わるかもしれんぞ? それでも良いのか」

「わたくしは、今のあなたを信じましょう。それが未来を築くことになりましょうから……」

『今』があるからこそ『未来』になる。

あり得るかもしれない、ありもしない無限の可能性を恐れてありのままの現実を認めず、信じずにいれば恐れていた最悪の未来が現実になってしまうのだ。

人を信じることは、理屈ではないのだから。

 

自らの意志を示したアンリエッタを見下ろすスパーダは何も答えずただ小さく頷き返していた。

全ての成り行きを見守っていた唯一の観客である銃士隊達の顔から負の感情は消え失せ、彼女達は舞台に立つ若き女王が認めた男に敬礼を送った。

 

 

ブルドンネ街入口の駅を通りがかる人々は皆、そこに預けられているものに目を引かれていた。

普段は馬が泊められているのだが、その馬達ですらいつも以上に緊張した様子で強張っている。

純白の鱗を持つ精悍な風竜に、青白い炎を纏う青ざめた巨馬――

普段はお目にかかれないこの二頭の幻獣の存在は注目の的となっていた。

 

その片割れの巨馬――スパーダが預けたまま待機しているゲリュオンの傍には金髪の少年が興味深そうに眺めながら佇んでいる。

「おっと!」

かざした右手でそっと触れようとした所、ゲリュオンは低い唸り声を上げて首を激しく左右に振るいだした。

その拍子に鬣の炎が撒き散らされ、ジュリオは咄嗟に退いてかわしていた。

「やっぱり相手が強すぎる悪魔じゃさすがに無理か……」

『自分に触れる者は許さない』――明らかな敵意と警告の込められた威嚇であることがはっきりと感じられるのが分かる。

この巨馬の主は今、チクトンネ街の劇場にいることがジュリオには分かっている。そして、そこで彼が何をしているのかもだ。

 

未だ威嚇を続けるゲリュオンから離れたジュリオは自分の風竜であるアズーロの元へと向かっていく。

彼がこの街でするべき仕事は既に終えたところだ。後は本国のロマリアへと一直線に帰国するのみである。

訪問した教会や寺院はどこも特に不正を行っているといったやましいことはしていなかった。

もっとも、その中の一つは不正とは言えないが大きな隠し事をしているのは明白だったものの大目に見ることにしたが。

 

「やあ、お帰り」

振り返りながらジュリオは誰ともなく呟いた。

周りには誰も人の姿がないものの、足元に視線を落とすと自分の影を見つめだす。

本来、ジュリオと同じ姿をしているはずの影は頭が二又に分かれた全く異なる姿となっていた。

『フゥー……死ぬかと思ったゼ。さすがに二対一じゃマズかったネ』

声はジュリオの脳裏に響くのみで、周りには一切届いていない。

影は微動だにしないジュリオに対して独りでに動き出し、肩を竦めた仕草をしている。

「そりゃあ大変だったね。でもどうせ君は依り代がある限り、死にゃあしないんだろ?」

『それでも腹をぶち抜かれりゃあ、結構痛いんだゼ?』

顔の部分には赤と青の目、細く大きな弧を描く口と、困惑したような表情のシルエットが浮かびだし、それを見たジュリオもまた苦笑した。

 

「そうかい。でもこれで彼もアンリエッタ女王にはっきり認知されたって訳だ。進展としてはまずまずかな」

『ジュリオちゃん。今度はアンタが直接見物してみるんだナ。オレ様を介して見たって面白くもねえだろ?』

腰に両手を当てる仕草をする影にジュリオは薄い笑みを浮かべた。

「なに、彼はいずれアルビオンへ向かうんだ。そこで改めて見させてもらえばいいさ」

影の目と同じ月眼は妖しく煌めく。

自分と同じ姿に影が戻っていくのを見届けると、アズーロに乗り込み大空へと羽ばたいていった。

「またお会いしようか。魔剣士スパーダ……」

作品の良かったところはどこですか?

  • 登場人物
  • 世界観
  • 読みやすさ
  • 話の展開
  • 戦闘シーン
  • 主人公の描写・設定
  • 悪魔の描写
  • 脚色したオリジナル描写・設定
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。