地の文勇者 -説明口調な勇者譚-   作:K.R.

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EP23.「伝説の靴下」

 

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ジョンソン「いやぁーゴブリン達は数が多くて手強かったなぁー? おかげでもうヘトヘトだぞ……。と俺はソファに腰掛け一人口にする」

 

ワルオ「宿で数日休めりゃ、このくらい平気だろ。椅子に座り冷静にジョンソンへ言ってのける」

 

サリー「コブゴブリン達との戦いが終わったあの後、まさかわたし達揃って村にあるこの宿屋で休息をとることになるなんて思わなかったわね」

 

カイン「兎も角、皆ご苦労様だったね。少しだけでも良いからここで疲れを癒して行こう」

 

ジョンソン「おう! と俺はカインに力強く返事するぞ!」

 

ワルオ「悪くねぇ村だ。しばらく滞在して行くか、ふあぁ〜あ……、思わず俺の口から欠伸が出てきたな。口元を右手で覆ってやる」

 

ガチャッ!

 

イブブ「おお、お前さん達! わしが宿屋客室の扉を開けた途端、目に入るのは傷を癒しているジョンソン達の様子! あまり下手に動くと身体に障るぞい?」

 

カイン「ん? あ、村長! この宿屋まで……わざわざ僕たちの顔を見にきてくれたんだ!」

 

イブブ「ふおっふおっふお! せっかくの客人じゃ、丁重にせねばならないんでのう。生えている口髭に指を触れ引っ張ると同時にカイン達四人に向けて話すわし」

 

イブブ「それと、今日は村を襲う不届者を退治してくれた礼をしたくてきたのじゃよ。」

 

カイン「え? れ、礼? いやぁ別に良いよ! 僕達あの時の戦いで、そんなに力になれてないし……」

 

カイン「アイツらは村長の火炎放射があったからこそ撃退できたんだ。むしろ村長にお礼を言いたいくらいだって!」

 

イブブ「……じゃが、隙を突いて火を放てられたのも、お主と、お主の仲間三人がゴブリン達と戦ってくれたからじゃ。もしもお主達がいなければ、今頃とっくにわしは、わしらのいるこの村は奴等に蹂躙されていたじゃろう……」

 

イブブ「と、神妙な面持ちになりてここまで戦闘時の状況を振り返ってみたが、さてと、お礼をそろそろ渡すとするかのう」

 

ジョンソン「お、お礼! もしや、もしや伝説の剣……か!? それとも伝説の刀!? 元勇者がこの村に住んでいるらしいんだ、絶対にとんでもないものをくれるに違いないぞッ! 村長の言葉を聞くなり、忽ち興奮とワクワク感が最高潮に達する俺!!」

 

カイン「伝説の武器も装備も無いだろ! ていうか剣と刀はつまるところほぼ同じ武器! どちらかと言うとありそうなのは剣でしょ!」

 

ワルオ「くはははは……、俺ァ"魔眼"が欲しいな。赤く血のような眼を、どうせならよお! 男は強さを求める、そういうもんだろ? カインへ同意を促すぜ」

 

カイン「この人に至ってはもうモノですら無い! 高望みしすぎだよ二人とも!」

 

イブブ「待たせてすまんのぉ。ほれ、コレが謝礼の品だぞい。わしは懐から布袋を出してカイン達へ差し出す」

 

ジョンソン「お、お? こ、このアイテムは……もしや、そ、村長! アンタもしかして……! と、俺は村長が掌に乗せて見せてきた袋を凝視するぞ!」

 

カイン「ゴクリ! いや、ま、まさかそんなに希少な物を……!?」

 

ジョンソン「って、わ、わわっ!? 何だこのニオイは!? うぐ!? は、鼻をつんざく強烈さ! 袋に顔を近付けたのを俺は、こ、後悔した……!」

 

ワルオ「ぬおっ……! やめろ俺に近付けるな……! 臭え!! 俺もジョンソンと同じく村長の持つ袋に忌避感を抱く!」

 

サリー「ち、ちょっと………村長が見せてきた袋、これは尋常じゃない臭さよ……! わたしは顔を背けて鼻を摘む! い、今とてもファ⚪︎リーズかけたい気分だわ……!」

 

カイン「え、ええ!? くさい!? どういう事!?」

 

イブブ「ああ、カインはまだ気付かんようだの。しかし驚くのも無理はないのう……何故ならば」

 

イブブ「これは、かの伝説の勇者………がいつも履いていた靴下じゃぞ」

 

カイン「いや、汚ったねえぇぇぇぇぇぇっ!?」

 

 

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