おかえりを言いたかった   作:名無之助

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ガミラス戦役

 西暦2249年12月 地球人類初の異星人との戦争が終結して50年の節目の年、あるドキュメンタリー映画が製作された。

 

 この番組では、映画公開に先立ち、映画の製作の動機と、映画内で紹介される戦死した将兵の情報の一部を独占放送いたします。

 

 映画の題名は、おかえりを言いたかった

 

 監督は名無乃助氏

 

 戦争当時の戦死した国連宇宙海軍将兵の家族に焦点を当て、ガミラス戦役、ガトランティス戦役などの2249年までに起きた幾つかの戦役を戦役毎に章として区切り製作されたドキュメンタリー映画である。

 

 以下、対象とされた戦死将兵の氏名、年齢、階級、戦死時の詳細と、なぜ対象となったのかを紹介したいと思います。

 ーー

 

 氏名 村中・早苗(24)三等宙尉

 

 国連宇宙海軍

 

 極東管区連合艦隊

 

 乗艦 駆逐艦ツバキ 船務長

 

 ガミラスとの初接触時に戦死

 

 詳細

 ガミラスとの初接触時に巡洋艦ムラサメの僚艦として護衛任務についた駆逐艦ツバキの船務長だった。

 

 ムラサメが撃沈された直後に乗艦も攻撃を受け轟沈、戦死

 

 取材対象は兄である村中・光一氏 医師

 

ーー

 

 氏名 クリス・k・ランバート(51)少将

 

 国連宇宙海軍

 

 欧州管区連合艦隊 海王星方面防衛隊

 

 乗艦 戦艦クイーン・エリザベス 艦隊司令

 

 海王星でのガミラス艦隊との遭遇戦にて戦死

 

 詳細

 海王星軌道のスペースコロニーや衛星から疎開中の開拓団などの民間人の船団護衛任務についていた際にガミラス艦隊と遭遇、戦闘となり、船団の盾となる形で艦隊は全滅、乗艦は船団へ攻撃しようとした敵巡洋艦に体当たりし轟沈、戦死 船団は追撃を受けたが、半数が離脱に成功した。

 

 取材対象 当時11歳だった息子のライアン・K・ランバート氏 現地球連邦防衛宇宙軍中将

ーー

 

 氏名 レイモンド・レスター(48) 少佐

 

 国連宇宙海軍 

 

 北米管区第三艦隊 

 

 乗艦 駆逐艦ドレイク 艦長

 

 第一次火星沖海戦にて戦死

 

 詳細

 友軍艦隊の撤退支援に志願、駆逐戦隊を指揮し、ガミラス駆逐艦2隻を同士討ちを利用し撃破後、機関部被弾により操舵不能になり、敵巡洋艦と衝突し敵巡洋艦と相打ちの形で轟沈し戦死。

 

 取材対象は当時10歳だった少佐の娘であるキャサリン・アイハラ氏 看護師

 

ーー

 

 氏名 ミリアリア・ハーリング(19) 二等海兵

 

 国連宇宙海軍

 

 北米管区第一艦隊

 

 乗艦 戦艦ワシントン 給養員(調理担当)

 

 第一次火星沖海戦にて戦死

 

 詳細

 第一次火星沖海戦にて、指揮系統分断を狙う敵艦隊の攻撃により、旗艦であった乗艦が攻撃され最初の被弾時に被弾箇所付近にいた為、ビームの直撃を受け蒸発、戦死 乗艦もその後轟沈。

 

 取材対象は父親であるバリー・ハーリング氏 現在95歳 地球連邦防衛宇宙軍退役大佐

 

 ーー

 

 氏名 アルベール・ホイットニー(43)中佐

 

 国連宇宙海軍

 

 北米管区第二艦隊→国連宇宙海軍連合艦隊

 

 乗艦 巡洋艦サンプソン 艦長

 

 第二次火星沖海戦にて戦死

 

 詳細

 沖田提督指揮の元敵艦隊に対し損害を与えていたが、戦況が不利になり始めた頃に沖田提督に座乗艦に迫る敵艦を見つけ攻撃するも回避され、反撃を受け轟沈 戦死 第一次火星沖海戦での北米管区第二艦隊唯一の生き残りであった。

 

 取材対象は当時13歳の一人娘であるレイア・コートニー氏 美容師

 

 ーー

 

 氏名 沖田・総一(37)三等宙佐

 

 国連宇宙海軍

 

 国連宇宙海軍連合艦隊

 

 乗艦 駆逐艦 テルヅキ 艦長

 

 第二次火星沖海戦にて戦死

 

 詳細

 第二次火星沖海戦にて、沖田提督指揮の元敵艦隊に優勢な戦況だったのが徐々に不利になり始めた頃に、沖田提督座乗の旗艦キリシマに攻撃しようと近づく敵駆逐艦の攻撃から旗艦を守り大破、そのまま敵駆逐艦に体当たりし轟沈、戦死

 

 取材対象はその数週間後に産まれた娘である沖田・小春氏 医師

 

 ーー

 

 氏名 沖田・一三(57)宙将

 

 国連宇宙海軍

 

 乗艦 宇宙戦艦ヤマト 艦長

 

 イスカンダルからの帰還時に遊星爆弾症候群により病死、作戦行動中の病死との位置付けで戦死扱いとなる。

 

 詳細

 国連宇宙海軍連合艦隊司令長官として第二次火星沖海戦を勝利に導き、その後冥王星海戦をへて彼の宇宙戦艦ヤマト艦長となり、第二次冥王星海戦を勝利し、その後もガミラスの名将、エルク・ドメル大将を破るなどの戦果を挙げ、イスカンダルからのコスモリバースシステムを地球へ持ち帰り、帰還直前に遊星爆弾症候群が悪化し病死する。作戦行動中の病死として戦死扱いとなる。

 

 取材対象は同上の沖田・小春氏

 

 ーー

 

 氏名 ヴァルケ・シュルツ(48)大佐

 

 大ガミラス帝国軍

 

 座乗艦 戦艦シュバリエル 冥王星前線基地司令

 

 グリーゼ581でのヤマトとの戦闘で戦死

 

 詳細

 冥王星前線基地司令として、幾度も地球軍と交戦し、戦果をあげていたが、ヤマトとの第二次冥王星海戦に敗北、その後グリーゼ581で新型宇宙魚雷を使用してヤマトを追い詰めたが、ヤマトの戦略により魚雷が無効化され、追撃するも太陽フレアに巻き込まれ戦死

 

 取材対象は当時13歳だった娘のヒルデ・シュルツ氏 メイド喫茶経営

 

 ーー

 

 氏名 オムニー・ライム(32)少佐

 

 大ガミラス帝国軍

 

 ガミラス本土防衛軍

 

 ヤマトのガミラス本星侵攻時にヤマトに撃沈された艦の残骸の下敷きになり戦死

 

 詳細

 ヤマトがガミラス本星へ侵攻した際に、指揮下の部隊を率いて市民の避難誘導にあたるが、誘導中に撃沈され墜落してきた友軍艦に巻き込まれ戦死

 

 取材対象は当時12歳のカインリー・シュルツ氏 メイド喫茶調理スタッフ

 

 ーー

 

 ここまで拝見しますと…結構若い方も亡くなっているのですね。

 

 どのような経緯でこの映画を作ろうと思ったのですか?

 

 名無乃助【そうですね、戦争映画とかはよく戦場の物語などは描かれてるのですが、では、戦死した将兵の遺族は?残された遺族はどうなるのかと、いつも思っていたのです。そんな折にですね、知り合いの喫茶店のオーナーが…そのいわゆる遺族でして、亡くなったお父様にですね、なくなる前にちょっと喧嘩して、会話をしないまま、そのまま分かれてしまった話をされまして、次に帰ってきたら絶対おかえりを言って、謝りたかったと…それを聞いて、製作を始めたわけです」

 

 なるほど……確かに、家族に焦点を当てた戦争題材の映画はあまり見ませんもんね…今から公開が楽しみです。

 

 ここまでご視聴ありがとうございます。

 

 番組の最後に、プレゼントの紹介です。

 

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