その鹿毛、芦毛好きにつき   作:ガラクタ山のヌシ

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なんか続いた第三話。


二人はなかよし〜。

それは、爽やかな朝に突如として舞い降りた…。

否、思いっきり全力疾走しながらやって来た。

 

「おや?」

 

ジャスタウェイが気がつけば、いつも寝ている寮のベッドでは無く、簀巻きにされて何者かに担がれていた。

 

「お、ジャスぅ〜♪目ェ覚ましたかぁ〜♪」

 

満面の笑みを浮かべ、自身を担ぐのは彼女の盟友ゴールドシップ。通称ゴルシ。

 

「おやシップ、おはようございます」

 

現状確認の前にまずは挨拶をば。

挨拶は大事だ。

御成敗式目にも書いてある。たぶん。

というより、なぜジャスタウェイはここまで落ち着き払っていられるのか、その理由は…。

 

「な〜んだよ!!ノリ悪りぃなぁ」

「慣れてますので」

 

そう、慣れである。

このジャスタウェイ、伊達に幼い頃よりゴルシの盟友をしてはいない。

彼女の急な思いつきに時には便乗し、時にはツッコミを入れ、また時には共に悪ノリする仲だ。

その度に生徒会…特に副会長殿の雷が落ちるのは、まぁご愛嬌。

某メジロのお嬢様ならば「何故ですの!?」と困惑するところを、彼女は軽々乗り越えるのだ。

 

「それで、今日はどこまで?」

 

顔に当たる芦毛の感触を満喫しながらジャスタウェイは盟友にそう問いかける。

なんやかんやで、こうして大好き(直球)な盟友に振り回されるのも彼女のささやかな楽しみなのである。

 

「おう!!聞いて驚け〜!?今日はなぁ〜?」

 

で、やって来たのがフランス。

あの凱旋門賞で有名なフランスである。

 

「まさか飛行機のチケット二人分取ってあったとは…」

 

まさに計画的犯行。

流石のジャスタウェイも思わず脱帽である。 

せいぜい新鮮なマグロ丼が食べたいからと漁船に乗せられるくらいかと思ったが、いやはや。

まさにジャスタウェイの予想の斜め上。

盟友の行動力に感嘆の声をもらす。

 

「こっちだこっち〜♪」

 

ついて行くと辿り着いたのは郊外の自然豊かな森である。

ジャスタウェイが街中で芦毛のフランスウマ娘を探そうと思っていたのは多分関係ない。はずだ。

 

「今日はここを冒険しようぜぇ〜♪」

 

言うなり、ウッキウキで霧の立ち込める森の中へ。

 

幼い時分を思い出し、クスリと笑って二人一緒にズンドコズンドコ入って行くと、ゴルシは興が乗ったのか

 

「お宝の気配がするぜぇ〜♪」

 

と元気に駆け出す。

 

「どれどれ〜?」

 

と、それに合わせていっしょに駆け出すのは流石といったところか。

 

それから一時間が過ぎ、二時間が経過して森を堪能した二人はゴルシ発案のキャンプをすることに。

 

薪を集め、魚を釣り、どこからか取り出したテントを張って、焚き火を挟んで二人は夜空を見上げる。

 

「シップ…ありがとう」

「ああん?ゴルシちゃんはただここに来たかったから来たってだけだぜ?」

 

そっけない物言いだがプイと顔を背けているところを見るに、照れているのだろうとジャスタウェイは直感する。

 

「わたしが最近トレーニング上手くいってないの、知ってたんですよね?」

「知らね。寝る」

 

そう言うなり、寝袋にさっさと入って寝入るゴルシ。

 

「星、綺麗ですねぇ…」

 

ポツリとそうこぼすと、寝たはずのゴルシのウマ耳がピクリと反応する。

 

「…シップの芦毛の次の次くらいにですよ?」

 

ジャスタウェイがフォローするようにそう言うと、今度は寝息が聞こえて来る。

 

普段のにぎやかさとのギャップに、少し寂しい感じもしたが…。

結局、ジャスタウェイもゴルシの隣で横になった。

 

なお、後日女帝様にお叱りを受けたのは余談である。




これからも気まぐれ投稿になるかと思いますが、ゆったりと待っててくれると嬉しいです。
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