その鹿毛、芦毛好きにつき   作:ガラクタ山のヌシ

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何と無く思いついたので


奇跡的に出てきた第七話

ここは天下に名高いトレセン学園、その栗東寮の一室。

ジャスタウェイが机に向かって何やらぶつくさ言っている。

 

「ふんふんふ〜ん♪次の観察はどの娘にしましょうかねぇ〜。見られると言う行為にかなり敏感な子も中にはいますし…とするならば、やはり更なる遠距離からの観察のため、双眼鏡は今使っているものよりも更に高性能なものをタキオンさんに新たに作ってもらう必要が…いやでもそうするとお小遣いが…」

 

とっておきの鮭の燻製を頬張りながら、いつもの如く何やら計画を立てている様子。

まったくブレない。

ドドドドドドドド…。

そんな彼女のところに、何やら足音が近づいて来る。

 

「ジャッスぅ〜〜!!タキオンに面白そうなクスリもらったから一緒に飲もうぜ〜〜♪」

「おやシップ。べつに構いませんが…」

 

判断が早い。

とはいえ、タキオン印のクスリならばある意味で安心できる。

少なくとも自身のトレーナー以外に飲ませることを躊躇わずにあっけらかんと渡したのなら、それほど実害の出ない類のものなのだろう。

彼女とて、トレーナーがついた以上、退学処分になることは避けたいはず。

何より、あのタキオンの寄りかかりっぷりを見るに、トレーナーという協力者は失うには惜しいとは思っているだろうことは想像に難く無い。

 

「それで?どんな効果なんです?」

「説明聞く前に飛び出して来たからしらね。まぁ、なんとかなんだろ!!」

「…そうですね!!」

 

ジャスタウェイは少しの間思考を巡らせるも、まぁいっかと適当に投げて渡された試験管からキュポンっとコルク栓を引き抜く。

瞬間、ドドメ色の煙が立ち上り、天井に消えた。

が、二人はそんなことを気にした風でも無く呷る。

さすがはマブダチ。似たもの同士。

五分とたたず二人の体から何やらモヤのようなものが立ち込め…。

 

それから十分後…。

 

「…お?」

「おや?」

 

モヤも晴れ、室内の様子が見える。

そこにはちんまりとした姿の二人が。

 

「…………」

「…………」

 

しばしの沈黙。

 

「…おいジャス」

「…ええシップ」

 

頷き合う二人。

 

そして…。

 

「ヒャッハ〜〜!!イタズラし放題じゃあ〜〜〜!!」

「フッヒッヒ〜〜!!どこへなりと着いていきますよ〜〜♪シップ〜〜!!」

 

ここで説明しておくと、ジャスタウェイの行動原理は主に二つ。

ひとつは芦毛ちゃんたちのため。

そしてもうひとつはゴルシのため。

もちろん世間一般的な倫理観も一応は持っているっぽいが、まぁそれはそれ。

であれば、ゴルシの提案に乗るのはジャスタウェイにとって水が上から下に流れるが如く当たり前のこと。

そして、それからふたりは童心にかえり、悪戯の限りを尽くした。

某芦毛のお嬢様が減量中にこっそり食べようとしていた秘密のスイーツを山分けし、先日トレーナーに親を紹介した几帳面なウマ娘の貯金箱に1円玉と5円玉を合計十枚ほど投入し、某理事長秘書が実はウマ娘?というありもしない噂を流し、某ガブガブいたずらっ子にはトレーナーにかまってもらえる方法と称して比較的安全な落とし穴をいっしょに掘ってみたり、某名門出身の新人トレーナーに誘われ、学園内のパルクール施設に同行したりなんかもした。

幼女であることをフルに活用し数々のイタズラをやってのけ、遊びに遊んで三時間ほどが経過し…。

目の前で薬の効果が切れたのを目撃した女帝によって案の定と言うべきか、こっぴどく叱られた二人なのだった。 

 




思いついちゃったモンは仕方ないよね!!
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