基本原作沿いに書いていくものの、終わりが思いつかないから
続きを書くにしても打ち切りになります。
筆者は無印しかやってない&やり込みもしていないので、知識に偏りがあります。ので、そういう意味でも設定に齟齬が出たら打ち切りです。
永い眠りから目が覚める。
「……っ!」
ここは……! ブリッツボール!!
試合は始まる直前。何故ここにいるのかは分からないが、今はブリッツボールに集中しよう。なんせ久々のブリッツボール。夢であれ現実であれ、下手なところは見せられない。
ちょうどこの辺りだったか……?
俺はタイミングを見計らい、シュートの体制に入る。
「やっぱり……」
俺はその現象を知っていたから冷静にシュートを決めたが、スタジアムは崩壊する。そして……。
「アーロン!」
「お前を待っていた」
「ああ」
俺は展開を知っている。知っているが故に今から出来ることをしなければ。
「ティーダ、あれを見ろ」
「ああ」
「俺たちは『シン』と呼んでいた」
「オヤジ……」
あっ。つい言葉に出てしまった。この時点では何も知らないはずなのに。
「……」
アーロンは何も言わない。
そして……シンのコケラが飛び出してきた!
「使い方は分かるな? お前も俺と同じ回帰者だろう?」
「え……?」
「詳しいことは戦いながらだ」
そうだな。俺も久々の戦闘で腕が鈍ってないか心配だった。
「アーロン! 見てないで戦えって!」
「安心しろ。危なくなったら助ける。戦闘の勘を取り戻した方がいいだろう?」
「ああ、俺が全部ぶっ倒してやるよ!」
「俺は飛空艇から消えた後、何故かブラスカ、ジェクトとの旅の途中で目が覚めた。そして・・・」
俺が戦っている間、アーロンが今までの出来事を語った。
簡潔に纏めると、アーロンは死んでいないが死人になれる。ユウナレスカとは相打ち。本当は殺せる実力があったが、殺すと俺に影響が出そうだったのと、究極召喚なしで太刀打ちできる気がしなかったようだ。
それと歴史を知っている影響からか、身体能力が犠牲になっている。確かに俺も身体が重いとは薄々感じていたが……そんな制約が存在していたとは。
「アーロン、ヴェグナガンって知ってるか?」
「……知らんな」
「ベベルの地下深くに封印されている機械兵器だ。俺もユウナから聞いただけだから分からないけど、とにかく強くて1000年前……対ザナルカンド用に開発された兵器らしい。欠点があって使えなかったらしいけど。下手に刺激して起動しても困るから頭の片隅にでも入れておいてくれ」
ヴェグナガン。遅かれ早かれシンを倒して2年後までには出てくると見積もっていた方がいいだろう。
俺はあの後、異世界に飛ばされてユウナの元へ帰ってきた。そしてまた異世界へ飛ばされた。その際、倒した魔物を幻光虫化する能力と幻光虫を取り込むことで身体を保つ能力を手に入れた。だから魔物を倒す事を怠りさえしなければ身体が消えることはないんだ。
戦闘は意外とスムーズに進んだ。とある事情により初期ステータスとなっているはずだが、一度やった出来事は何度やっても身体が覚えているようだ。ただちょっと色が違ったような? まあライブラ覚えてから確かめればいいだろう。
「……頼んだぞ、ジェクト」
「オヤジ……待ってろよ……」
初めての時とは違い、自力で這い上がりアーロンの横に立つ。
「もう一度機会がやってくるとはな……」
「アーロン……」
「覚悟は出来てるな? これはお前の……そして俺たちの物語だ」
アーロンと拳を合わせ、俺は自らオヤジ……シンに吸い込まれていった。
短めですがストックもないので。