ダンまちの世界で生きてみた。   作:排他的経済水域

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オリジナル・ストーリー1部 ~完~


第19話 VSヨグ・ファミリア

 

(なんだ?なんなんだ?あの変化は!?)

 

突然自分たちに起こった出来事にバグは驚愕していた。

あの謎の再生能力以外にもスキルや魔法があることは想定していた。

オラリオの冒険者…いや神からの恩恵を授かっている場合、基本的にスキルや魔法、ステイタス等が最適化される。

獣人なら獣化のスキル。

ドワーフなら力のステイタス

エルフなら魔法、魔力のステイタス

と種族ごとにステイタスの上がりやすい項目や魔法やスキルが発現しやすい傾向にある。

例外的にヒューマンやパルゥムは上がりやすい項目が人それぞれで器用貧乏になりやすいが、それでも奴はLv2の身でキメラを殺した男。レアな魔法やスキルを持っていることは想像できる。

だからこそ警戒し、ディル・アダマンタイト製の鎖で縛っていた。

だが奴は、それをいとも簡単に外し俺の反応できない速度で攻撃をしてきた。

しかも先程とは様子が違いすぎる、純粋なステイタスの強化?それとも何らかのスキルを発動したのか?クソガキが…!?

 

 

対してレイは怒りこそあるにすれ冷静だった。

 

『纏』の効果は

 

1 全ステイタスの大幅上昇

2 闇の性能上昇

 

このふたつだ。

ステイタスの上昇に関しては現状ではLv4のステイタスとほぼ同程度なれると以前の使用で確かめられた。要はLv1分の強化というわけだ。さらに闇の性能に関しては強度、操作性の向上が確認できた。

俺の闇は形状を固定すると強度が増す、逆に固定しなければそこまで固くはならない。

それは今までの戦闘で学んだ事だ。しかしこの形態でなら闇を固定することなく自由に形を操作しながら、十分な強度を維持できる。

それを利用し今は東京喰種の赫子のようにして闇を操っている。

この力はかなりの利便性を秘めていると改めて実感する。だが、

任意発動のスキルのためリスクが少なく見えるが、以前確認した時にかなりのリスクがあることがわかった。

 

そのリスクは

1 発動時、体力及び精神力の大幅減少

2『纏』の使用中の闇の分離不可

 

ステイタスを確認した通り、この力は俺自身の体力及び精神力をかなり消費する。しかもその消費量は使えば使うだけ減っていく。

今もガンガン体力、精神力を消費させてこの形態を維持している。

全力戦闘ならコンディションが万全でも10分程度が限界だと俺と《大賢者》は計算した。

それを今のコンディションが万全とは到底言えない状況で使っている。

 

(《大賢者》『纏』の使用可能時間を計算)

 

俺は《大賢者》を使用し時間を調べる。その結果

 

312秒

 

5分か…

長いようで短い。少なくとも短期決戦にすべきだな。

 

 

瞬間、レイがバグに向かって突っ込む

 

「チィ!」

 

舌打ちをしながら、バグが剣を使いその突撃を防ごうとする。

 

「武具・八番(籠手)

 

レイは両腕に籠手を作り、バグの剣に拳を叩き込む。

 

「グッ!」

 

レイの拳をバグは剣で受けとめるが、止めきれず肩に剣が刺さる。

何とか剣を止め、バグは渾身の力でレイの拳を弾く。

 

弾かれたレイは一旦距離を置くためか踏み込む。

 

(ここだ!)

 

バグはその踏み込みを隙とみて、レイに剣を振り抜く。

 

「武具・(四番)

 

「なっ!?」

 

バグがレイへと振り抜いた剣はレイが作り出した闇の盾によって防がれる。

 

「ふん!」

 

レイは勢いよく盾を振り剣を弾く、そして好きだらけになったバグの腹に腰に作っておいた闇の赫子で刺す。

 

「ぐはぁ!」

 

バグは腹に赫子が刺さったことで血を吐き、体を屈める。

 

「武具・二番()…おら!」

 

レイはその隙だらけの体に容赦なく槍をぶんまわしバグの体を吹き飛ばす。

 

吹き飛ばされたバグは部屋の扉を壊しながら、壁へと激突し床に落ちる。

 

バグを追い、壊れた扉の中に入る。

 

「なっ!?てめぇ。なんで!」

 

レイが出てきたことにより、部屋の中にいた男集が騒ぎ出す。

どうやらレイが拘束されていた部屋の隣にはファミリアが集結していたらしい。

 

「ちょうどいい、お前らもだ。」

 

「お前ら!そいつを殺れ!」

 

バグがメンバーに指示を出し、レイを殺すよう命令する。

部下たちは動揺し固まったがレイの姿を見て只事では無いと理解し、各々が剣、槍、斧、魔剣を持ち、レイに詰め寄ってくる。

 

「悪く思うなよ?」

「もう1回焼いてやるよ」

「お前は運がねぇな!?」

 

周りからこんな声が聞こえてくる。

レイはそれに対して、はぁー…とため息をついた後に

 

「来るならさっさと来い雑魚共」

 

最大限の煽りで対応する。

その言葉を聞き、部下たちは声を荒らげながらレイに突進してくる。

 

レイに様々の武器が炎が雷が迫る。

普通なら回避を選択するであろうその攻撃たちに対しあえてレイは迎撃を行う。

 

 

「サンダー・ボルト」

 

 

その詠唱と共に腕を軽く振るう。

瞬間。視界が光に包まれ、凄まじい轟音と共にバグ含め、部下全員が吹き飛ばされる。

 

「な、なんだ!今のは?」

 

数秒たったあとバグが周りの状況を確認した。

 

 

 

「ギャァァァー!」

 

「腕がぁぁぁぁぁ!?」

 

「いてぇ!痛てぇよ!?」

 

そこは地獄だった。

ある者は体を雷に焼かれた痛みに絶叫を上げ

ある者はレイの近くにいた事で雷に腕を消し飛ばされ、失った事実を受け入れられない者。

ある者は全身に火傷を負い、痛みに悶えている。

 

バグ自身は距離が離れていたことで傷は浅かったがそれでも左腕には火傷がありまともに使うことは厳しそうだ。

 

「くそ、なんてバカげた魔法だ。」

 

「ああ、そうだな。これは俺も予想外だ」

 

この状況を一瞬で作りだした魔法に対しそんな言葉を吐くが、その言葉に対して予想外にも魔法の使い手自身が反応している。

 

そんな反応にバグは驚くがレイはそのまま話を続ける。

 

「ここまでの威力になるのは俺も想像していなかった。一応最大火力に設定したから前にいた奴らは焼き殺すことになるとは考えいたが…1番後ろにいたアンタにまで熱が届くとはな」

 

「ハッ!俺もこんな怪物に手を出したことに後悔しているよ」

 

淡々と魔法について語るレイに恐怖を覚えながらバグはレイとの会話を始める。

 

「ああ、そうだ始めたのはお前達だ。俺は自分にかかった火の粉を払い除けただけだしな」

 

「チッ!どこまでも冷静だな?案外慈悲でもくれると思っていたのだが」

 

「慈悲?それはお前らの行動を見て与える奴がいるかって話だな。少なくとも俺は与えない。それに…

俺は自分のやりたいようにやる。そのためのこの力だ。それを邪魔するやつは誰とでもやってやる。力に屈したら男に生まれた意味がねぇ」

 

自分が好きなセリフを最後に混ぜながらレイは自分の意思を語る。

 

「そうか、そうだな、ならば全力で抵抗してやるよ!」

 

そう言いながらバグは剣を構える。

 

「ああ、次で終わりだ。」

 

それに対しレイも籠手を構える。

 

数秒たったあとバグが剣を構えレイに突進する。

レイもそれとほぼ同時にバグに向かい突進を開始、2人の距離が縮む。

4M、3M、段々と2人の距離は縮み、ついに2Mとなる。そして2Mになった瞬間バグが腰から火傷でほとんど使えない左手で短剣を取りだした。

 

(魔剣!?まだ持っていたのか)

 

取り出された短剣を見てレイは内心で驚く。そのうえで突進続ける。

 

レイは今かなり追い詰められている。ただでさえ多数対1

『纏』の使用による体力、精神力の消費

先程の魔法(サンダー・ボルト)の使用による精神力の消耗。

 

最初にあった300秒は今や100秒を切っている。

この機会を逃せば俺は負ける。そんな確信がレイにはあった。

 

「喰らえ!」

 

負傷している左手で魔剣を振り、今まで1番の豪炎がレイに向かって放たれる。

 

四番()で防ぐことは可能だ。だがそれをすれば動きが阻害され、バグに対して隙が生まれてしまう。なら…

 

レイはあえて豪炎に突っ込む。

 

「なっ!」

 

通常であれば喰らえばひとたまりもない豪炎。しかしレイはそれを一瞬で突破し拳をバグに向ける。

 

「化物が!?」

 

(うるせぇ、実際、熱いし痛いわ)

 

心の中でそんな文句を言いながらレイは拳をバグに叩き込む。

バグは剣で拳を弾こうとするが、剣ごとレイは拳を叩き込む。

 

「グハァ!」

 

渾身の一撃がバグの腹に当たる。

 

「まだ…だ」

 

だがそんな攻撃を受けてもバグは意識が残っており、レイへの抵抗を続けようとする。レイはそんなバグに最後の言葉を告げ、とどめを刺す。

 

「いいや、終わりだ。」

 

「サンダー・ボルト」

 

籠手にのみ、雷を集約。レーザーのようになりバグの腹を貫く。

 

戦闘が終わり、周りが静寂に包まれる。だがその静寂は直ぐに終わりを迎える。

 

「バグが殺られた!逃げろ!」

 

そんな声を部下のひとりがあげる。その声を皮切りにまだ動ける部下は逃げようと走り出す。

 

「逃がすわけ…「そこまでだ!」

 

レイが部下たちが逃げようとするのを阻止しようとすると、この建物の入口であろう扉が勢いよく開く。

 

「全員動くな!逃げようとする者には容赦はないと思え!」

 

開いた扉からはガネーシャ・ファミリアの衛兵たちがどんどん入ってきて部下たちが拘束される。

 

俺は『纏』を解きながら、バグの死体を抱え、リーダーらしき人物の元に向かう。

 

いやリーダーらしきでは無い、俺はこいつがこの軍団のリーダーであることを知っている。だが、一応初対面だ。お決まりのやつをやっておこう。

 

「あんた、誰だ?」

 

俺のそんなぶっきらぼうな質問にリーダーは眉を顰めるが、すぐに真面目な顔に戻り、俺の目を見てこういった。

 

「私はシャクティ・ヴァルマ。ガネーシャ・ファミリアの団長だ。」

 

 

 

 

 

 




次回!レイ投獄!? ディエル・スタンバイ!

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