ダンまちの世界で生きてみた。   作:排他的経済水域

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最近UAの伸びがすごい。
普段の3倍くらい伸びるんですよね。
アニメ効果かな?


第27話 理論

ーーーーーダンジョン5階層

 

「さてと、やりますか。」

 

「よろしくお願いします。」

 

「とりあえず…」

 

六番(短剣)×2」

 

「俺との訓練はそれを使いな、今の武器が壊れても困るだろうし」

 

 

「わ、分かりました。えっとレイさんのそれもスキルの一種なんですか?」

 

 

「うーん、まぁそうだな。そういえばベルはスキルがまだないんだよな?」

 

 

「は、はい。」

 

「まぁ基本的にすぐでるものじゃないから焦らなくていいものではあるな、第一級、第二級冒険者は2〜3つくらい持ってる人が多いイメージだな。」

 

「そうなんですか…」

 

「だがスキルや魔法よりも重要なものもあるぞ?」

 

「え?」

 

「そもそもスキル、魔法の2つはその人の内面的なものが大きく影響する。俺であれば闇の権能というスキルがある。これは俺の好きな形の闇の物質を生み出すスキルだ。俺はこれで剣を作ったりしている。これを作り様々な武器で戦いつつ、雷の付与魔法(エンチャント)である《サンダー・ボルト》を使い火力を上げて戦う。」

 

「要は【様々な武器、戦い方×雷魔法による火力の底上げ】これが俺の戦闘スタイル」

 

剣姫アイズ・ヴァレンシュタインなら

【卓越した剣技×風の付与属性(エンチャント)

 

同じロキ・ファミリアの九魔姫(ナイン・ヘル)リヴェリア・リヨス・アールヴなら

【高火力、高機動の移動砲台×9つの選択肢(魔法)

 

「この3人の共通点がわかるか?」

 

「魔法を戦闘スタイルに組み込んでいることですか?」

 

「ああ、大事なのは組み込んでいるってことだ。こいつらの強みはあくまでも魔法だろう。だがそれを生かすためのしっかりとしたステイタス、それはどんな戦い方でも重要だ。俺や剣姫なら力、敏捷。九魔姫(ナイン・ヘル)なら魔力」

 

「高いステイタスがあるから強みを発揮できる。」

 

 

「そして魔法を主軸にしていない強い奴らもいる。」

 

ロキ・ファミリアの重傑(エルガルム)ガレス・ランドロックなら

 

【オラリオで屈指を争う力、耐久×それをさらに上げるスキル】

 

 

フレイヤ・ファミリアの猛者オッタルなら

 

【オラリオトップを誇るステイタス×獣化のスキル、経験に基づく絶対防御】

 

 

「こういうヤツらがスキルや技術を主軸とした戦い方をする連中だ。」

 

 

「こいつらの場合もスキルや技術の土台としてステイタスがしっかりしているから強いんだ。」

 

 

「つまり…レイさんが言いたいのはスキルや魔法を生かすためにはしっかりとステイタスが重要だと…?」

 

 

「そう、そういうこと。強い魔法、スキルももちろん大事だがそれをどう活かすかが重要ってこと。」

 

 

「それに関係するのが技と駆け引き、そしてステイタスって訳だ。だから今はとにかくステイタスを上げておけ、魔法やスキルに目覚めた時、それを活かす土壌を作っておけ。」

 

そもそもこのダンまちの世界における、強さの指標として最も正確なのはステイタスを参考とすることだろう。潜在値や魔法、スキル等の不確定要素はあるがそれでも絶対的な基準となることは間違いないだろう。

 

 「はい、わかりました。」

 

「よし、まぁしっかりと詳しいことはエイナさんに聞けば問題ないよ、知識をつけるならあの人以上はそういないし」

 

 

「は、はい…」

 

 

「よし、じゃあ行くぞ」

 

そうして3時間ほど俺とベルは打ち合った。

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

「おーい、ベル大丈夫か?」

 

「は、はい何とか」

 

打ち合いを終えたベルと俺はダンジョンから帰還、そのままヘスティア・ファミリアのホームへとベルに肩を貸しながら歩いている

 

打ち合い中、俺はlv1のステイタスまで《大賢者》を使って低下させたが、1000体以上のモンスターを倒した俺の実戦経験のある俺のほうがまだ分があるようだ。とはいえ…

 

「俺とあれだけ打ち合えれば今は十分だろう」

 

「は、はいありがとうございます。」

 

「明日はもうちょいペースを上げるからそのつもりで。」

 

「ははは、わかりました。」

 

ベルを送り届けた後、俺も宿へと戻り自分の部屋の寝台に寝転がる。

さてとやりますか、

 

「大賢者、やれ」

 

その言葉と同時に俺の意識はなくなり視界が暗闇に染まる。

 

数秒後、目を開けると俺は白い世界にいた。

見渡す限りの白い地平線、周りには何も…いや一人の人形がいた。

顔はなく、俺と同じくらいの人形というよりマネキンに近いそこにはいた。

 

「大賢者、対象【アイズ・ヴァレンシュタイン】を再現」

 

 

俺の言葉に大賢者が反応したと同時に目の前のマネキンが形を変え、アイズ・ヴァレンシュタインへと変化していく。

 

頭からは金色の髪が、顔は目鼻立ちの整った顔に、体は女性らしく変化していく。

 

ベルが見たら喜びそうだな。

ふとそんなことを思ったが、この世界は大賢者に作らせた精神世界、俺以外の誰も入っては来られない。

 

時間が限られた中、修行と休息を平行して進めるための方法それがこの世界だ。

ここなら俺の知る実力者を大賢者に再現させ、好きなだけ打ち合うことができる。

 

「大賢者、タイマーを朝6時に設定」

 

 

「さぁ、いくぞ!!剣姫!」

 

その言葉と同時に俺は全力で突っ込む

それに合わせるようにマネキン…剣姫も剣を構えながら走ってくる。

 

「まずは…」

 

一番()

 

剣を作成し剣姫に向かって振り抜く。

 

それを剣姫が軽く受け止め…つつ捌き、顔目掛けてデスぺレートを刺突する。

 

どうにかかわそうと顔を曲げた瞬間、意識が飛ぶ。

 

いきなり視界が飛び、周りをよく見るとすぐそばに俺の胴体が…

 

(主死亡、即蘇生。)

 

「は!」

 

意識が飛んで…まさか死んでた?あの一瞬で?

 

 

「大賢者、俺は何をされた?」

 

(剣姫の攻撃を避けた瞬間、剣姫が攻撃方法を変更。首を切られました。)

 

「はぁー?」

 

俺が攻撃を避けた瞬間に、それを見て俺の反応できない速度に切り替えて首を切ったってことか?どんな反応速度だよマジで…

 

オラリオの第1級冒険者とそれいがいでは雲泥の差がある。

Lv1でも違えば相手にもならない。

俺はその差をスキルや魔法で埋めてどうにか戦ってきた。

でもこの精神世界ではそれを使うことは出来ない。いや使うこと自体はできるがそれに制限をかけていると言っていい。

これから先、呪詛(カース)を使う相手や己の力のみで戦わなくては行けない相手が現れるかもしれない。

だから、最低限大賢者無しでも戦うことの出来る技と駆け引き…

魔法を使うことがない戦闘スタイルを磨く必要がある。

だからこの精神世界では制限をかけてやるつもりだったんだが…

 

「大賢者、次の一戦のみ制限解除」

 

(了)

 

この1戦だけは制限なしでやってみよう。

今の俺の全力と剣姫がどれほどの差があるのか確かめるのに、絶好の場所だ。

 

「《纏》《サンダー・ボルト》」

 

闇の権能を体に纏わせ、その上に雷を纏う。

この状態での活動限界は約10分。

だが剣姫相手に10分も戦えるわけもない。

 

「だから!最初から全力で行くぞ!剣姫!」

 

全力の加速。先程とは比べものにもならない速度で剣姫へと突っ込む。

闇の権能を背中に集約、バグ線の時のように腰に触手を4本生やし、手には剣を作成。

 

その全てに雷を宿す。

 

現状の最高威力を剣姫へと打ち込む。

剣姫はそれを余裕で受け流すと、剣をレイピアのように刺突してくる。

先程のような一撃ではない、相手を崩すための何十、何百もの連撃を打ち込んでくる。

それを《大賢者》にてあげた反応速度、触手、剣を使いどうにかして防ぐ。

どうにかして作った隙を見て剣のみに雷を集約。

必殺の一撃を打ち込む

 

雷鳴(ブロンテス)!!」

 

剣に集約させていた雷を一気に剣姫へと降り注がせる。

 

はいった!そう確信するが、剣姫は上へと跳躍、俺の一撃を回避する。

 

「はぁ!?」

 

嘘だろ!クッソ!触手で少しでも動きを阻害すべきだった。

 

圧倒的な戦闘経験不足。ベルと同様自分にもそれがあることを改めて実感する。だが…

 

「剣姫もシャクティさんも避けたってことは当たったらまずいってことだよなぁ!!」

 

自分の必殺技、雷鳴(ブロンテス)の威力を改めて実感する。

俺の技は通じる。ならそれを高めて届かせてやる!

 

「続けるぞ剣姫!俺の糧になりやがれ!!」

 

戦闘での興奮。それによって変化した荒々しい口調と共に剣姫に全力で挑む。それを見て剣姫が…《大賢者》に作られた人形の剣姫が微かに笑ったように見えた。

 

 

 

 




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