ダンまちの世界で生きてみた。   作:排他的経済水域

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前回少なかったので早めに投稿です。


第30話 伝令神の派閥

食料庫(パントリー)に潜入して行ったことそれは情報収集だ。

ヘルメス・ファミリアが来るのが、いつになるかわからないがそう時間があるわけじゃない。 

少しでも闇派閥(イヴィルス)の情報、特に戦力的に変化がある場所がないか探さなければ。

しかし情報収集って言っても書類があるわけでもなく、かっちりと組織ってわけでもないからな…

今のところ集められる情報って言っても闇派閥(イヴィルス)に所属している奴らのステイタスの収集、闇派閥(イヴィルス)と繋がりのある派閥、商人のチェックくらいだろう。

 

はー頑張りますか!愚者(フェルズ)がヘルメス・ファミリアを連れてきてくれるまで。

 

 

 

 

 

 

ーダンジョン10階層ー

 

「…貴方は、誰?」

 

「なに、しがない魔術師(メイジ)さ。…以前ルルネ・ルーイに接触した人物、言えばわかってもらえるだろうか?」

 

剣を構える剣姫と黒衣の魔術師が対峙していた。

 

ルルネが証言していた依頼人(クライアント)と情報が一致していたためアイズは剣を下げる。

 

「…私に、何か?」

 

「アイズ・ヴァレンシュタイン。先に確認しておきたいのだが、君はLv6に至ったか?」

 

その質問にアイズは驚く。

自分がLv6に至ったことはまだギルドに報告していない、知っているのもロキや派閥(ファミリア)のみんなだけ…

 

どうしてそのことを、この人物は知っているの?

でも隠しておくべきことでもない…

教えても問題は、多分ない。

 

 

「はい。Lv6になりました」

 

「そうか、それならば、この先の話ができる。」

 

愚者(フェルズ)は今回レイからある条件を言われていた。

それはアイズ・ヴァレンシュタインがLv6になっていることの確認。

この条件を満たしていなければアイズではなくリヴェリア、ガレス辺りを連れてくるようにとも言われていた。

要は確実にLv6以上の戦力が必要。そう念押しされていた。

 

 

「アイズ・ヴァレンシュタイン…君に冒険者依頼(クエスト)を託したい。」

 

ーーーーーー

 

あいつはLv2、あそこのデカイのは…以外にLv1か。でも呪詛(カース)持ちと…あと厄介そうなのは…特にかな?

 

後は繋がりのある商人さえわかれば目標はほぼ達成なんだけど…

 

まわりの様子を見て《神の偽能》で相手のステイタスを盗み見る、ある程度情報が集まったので後方に下がり、荷物を漁りどこの商品かを特定しようとしていた。

 

(荷物の種類、内容である程度絞り込めるといいんだけど…そう簡単にはいかないか…)

 

当然ながらか、証文などもなくとくていは難しいだろうなと考えていた。

 

「おい、お前」

 

「は、はい!」

 

調べるのに夢中で、背後の警戒が疎かになっていた。まずいな。

 

「何をしている?」

 

「えーっと」

 

どうする?誤魔化すにしてもどう誤魔化せば…

 

「まぁいい、ここに侵入者が来る可能性があるらしい、早く配置につけ」

 

どうやら追求されないらしい。焦っている?

 

「侵入者?どこの所属のファミリアはわかっているんですか?」

 

これは重要。ヘルメス・ファミリアの派閥以外なら…悪いが助けずに放っておくのも考えなくちゃならないが…

 

「んあ?確か…ヘルメスッ!?」

 

「そうですか、ありがと」

 

その言葉と共に男の首を絞め落として気絶させる。

 

よし、来ているのはヘルメス・ファミリアで確定。

とりあえず1人戦力を削ぐ。

 

「お、おい!お前?何をしている!?」

 

(まだ居たか、でもまぁ1人くらいなら)

 

瞬時に距離を詰め、首に衝撃を与える。

予想通り、男は気絶する。

 

「なるべく殺しはしない。」

 

これは俺が俺に課したひとつの制約。

 

【ベル・クラネルはお人好しだ】

 

これはベルに会った人間、見た人間。全てが思うことだろう。

あいつは天性のお人好し。

荒くれ者の冒険者には似合わない人間性をしている。

だからこそ、あいつの仲間になりたいやつが人殺しを許容してもいいのか?仕方ない時はそれはある。

だがあくまで殺しを許容すべきではない。

ベルと喋り過ごした中で俺はそう感じた。

だから殺しは極力避ける。殺したいわけじゃないしな。

 

「さて、表に出るか」

 

荷物を集めていたルームから出て食料庫(パントリー)に戻る。

 

「早く集まれ貴様ら!冒険者共が来るぞ!」

 

「なぜ、侵入を許した!?」

 

戻った食料庫(パントリー)では闇派閥(イヴィルス)が騒がしく動いていた。もうすぐ来るらしいな。

 

食人花(ヴィオラス)だけではあの侵入者共に歯が立たん。しかし剣姫は分断した」

 

その声を発したのは白髪の男。

他のものとは違い、白装束を着ずに上裸。そしてモンスターの頭の骨を被っている。間違いないこいつが白髪鬼(ヴェンデッタ)オリヴァス・アクトか…

 

「仕事をしろ、闇派閥(イヴィルス)。【彼女】を守る礎となれ」

 

その言葉と共に、白装束の男たちは白刃を構える。

 

食料庫(パントリー)の入口から冒険者が見えた。

空色の髪…アスフィで間違いないな。となると…ヘルメス・ファミリア側での戦力低下はなし。俺の動きは変えずにいいな。

 

だが…予想よりロキ・ファミリアの援軍(ベートとレフィーヤ)が遅い。まだ着くのには時間がかかるか…

 

酒場での1件以降、あの場にいた全てのロキ・ファミリアにはマーカーをつけて位置がわかるようにしてある。地図(マップ)を見るに着くのは想定より遅い。

 

「侵入者共を生きて帰すなぁ!!!」

 

教祖の怒号が飛ぶ。その声を呼応し白装束の男たちはヘルメス・ファミリアに向かっていく。

周りの壁からは食人花(ヴィオラス)がどんどん湧き出てくる。

 

(わぉー、地獄絵図だな、こりゃあ)

 

とりあえず…白装束共が走り出した瞬間。後方にいたレイは最前線の1歩手前まで行く。

 

ヘルメス・ファミリアにはバレない位置取り、しかし闇派閥(イヴィルス)の連中にも俺が裏切っているとは分からないようギリギリの距離を維持する。

 

《闇の権能》にてナイフを作成。色は白へと変えておく。

 

「殺せぇ!!!!」

 

怒号とともに進む白装束へナイフを滑り込ませる。

斬るべき箇所は腕又は足、動きを鈍らせる。

とにかくヘルメス・ファミリアに向かう戦力を少しでも減らす。

 

それと…

《闇の権能》で姿を元に戻す。

白装束も覆い、普段の服装に近い姿に戻す。

 

その姿で最前線へ。後ろから白装束の男…Lv2の男を頭を地面へとたたき落とす。

 

「なっ!」

 

驚くエルフの男。確か名前は…忘れたな。まぁいいや。

 

「き、貴様ァァ!!」

 

たたき落とした男は服の中に仕込んだ爆薬を起動。

自滅する。

 

(狙い通り。)

 

爆発が起きる瞬間、瞬時に後退。

後退しながら、服装と顔を戻す。

 

これで俺の場所はもう分からない。

 

「自爆っっ!!?アスフィ!こいつら死兵だ!」

 

「全員後退!距離を離しながら、戦いなさい!」

 

おっ!いいね。さすがは万能者(ペルセウス)判断が的確だな。

 

さて自爆した男は死んじまったかな…悪いな…ほんとに…

 

「なるべく殺しはしない」

 

この言葉は忘れてない。

 

ただ優先順位は存在する。

ヘルメス・ファミリア>闇派閥(イヴィルス)

 

それだけの事だ、俺は英雄(ベル・クラネル)にはなれない。

あの底抜けの善人にはなれない。だから手段は選ばない。

だが許して欲しい。

あんたの犠牲を必ず次の成功へと生かすから。

 

さて、続けるか…

 

その覚悟とともにナイフをまた創り出す。

 

 

(敵が仲間割れをした?)

 

そんな中、高台で指揮をしていたアスフィはひとり混乱していた。

どういうこと?先程の男。

あれはヘルメス・ファミリアの団員ではなかった。しかし闇派閥(イヴィルス)を攻撃し、自爆させ我々に自爆の存在を知らしめた。

あれがなければ、1人2人は団員がやられていたのかもしれない。

そう思うと冷や汗が出てくる。しかし…

 

食人花(ヴィオラス)

 

白髪鬼(ヴェンデッタ)の声に反応し食人花(ヴィオラス)が向かってくる。

 

「前衛!守りに専念しなさい。中衛、後衛は魔剣、魔法で応戦。白装束の男たちも近づけないように。」

 

いや、今はほっておくべきこと。このままで戦線は崩壊する。

 

(あの、悪趣味な白い男…恐く、調教師(テイマー)あの男を無力化出来れば、生存できる可能性がぐんと上がる。)

 

前線に余裕はない。私が直接やる。

 

アスフィはそのまま加速。

器用に白装束を切りつけながら、白い男に迫る!

 

食人花(ヴィオラス)に大人しくやられていればいいものを…」

 

男は地面から大量の触手を生やし、迎撃をする。

 

「やれ」

 

「くっ!」

 

アスフィはそれを見て緊急回避。どうにか触手を避ける。

 

「いい動きをするな、万能者(ペルセウス)

 

「だが、死ね」

 

回避不可能なタイミングでの触手攻撃がアスフィに迫る。

アスフィは舌打ちと共に靴を撫で、飛翔する。

 

「ほう、やはり空中に飛ぶか。」

 

白い男は予測していたように触手を空中へとはしらせる。

 

(やはり?予測されていた?だが、この状況なら!)

 

アスフィはその触手を全て迎撃、爆炸薬(バースト・オイル)を落下させ、大爆発を起こす。

 

「ちっ!!」

 

男は触手を盾にし、爆発をどうにか回避。だがそれにはどうしても隙が生まれる。

 

「もらいました。」

 

アスフィはその隙を逃がさない。背後に飛翔、その加速を乗せた短剣の一突をくりだす。

 

 

だが

 

「なっ…!」

 

短剣を素手で掴まれ、止められる。

 

「ぬんっ!」

 

短剣を掴まれたまま、アスフィの腹に拳が叩き込まれる。

直後。グシャリ、と

アスフィの胴体から、おぞましい音が鳴る。

 

 

「アスフィ!?」

 

その様子を遠方で見ていたルルネの悲鳴が響く。

 

「冒険者のしぶとさは昔から知っている。もう甘さなど見せぬ。確実に息の根を止めてやろう。」

 

アスフィへと拳が届こうとする。

 

ヘルメス・ファミリアの誰もが助けようと行動する。しかし誰も届かない。

 

そう彼以外は。

 

拳が届くその瞬間、雷鳴が轟き、白髪鬼(ヴェンデッタ)へと雷を纏った蹴りが繰り出される。

 

「くそ、予定外だ。」

 

雷を纏った青年は助け出したアスフィを抱き抱えながら、エリクサーをかける。

 

「誰だ!?お前は?」

 

いきなりの邪魔者に白髪鬼(ヴェンデッタ)は怒りながら、蹴りを繰り出した青年に問う。

 

「俺はレイ。お前の相手をしに来た者だ。覚悟しとけクソ白髪野郎。」

 

その問いにレイは真っ向から答えた。

 

 

 

 

 

 




なるべく早く更新するとは言ったから頑張ったけど、結局結構時間かかっちゃった(ノ≧ڡ≦)☆

更新日とか決めた方がいい?

  • 毎日書くに決まってんだろ、ボケ
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