ダンまちの世界で生きてみた。   作:排他的経済水域

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めちゃくちゃ久しぶりの更新です!
新しい学校が忙しくて書けませんでした!!ごめんなさい!


第37話異端

順調に足を進め、レイと愚者(フェルズ)は下層の未到達領域。異端児(ゼノス)の達の住処の前まで来ていた。

 

「ここでいいのか?愚者(フェルズ)

 

通路の変哲のない岩石、その奥に異端児(ゼノス)たちの住処があるらしい。

 

「ああ、間違いない…ここだ」

 

「なるほどな…そりゃ見つからないわけだ…」

 

本当にその奥に通路があるのか、言われた今ですら認識出来ない、自然に存在する地形そのものだな…実際自然生成されたものだけど…

 

「ああ、私も覚えているだけで、判別できるわけではない。」

 

賢者ですらわからない未到達領域か…そりゃあ誰にも見つからない。

 

「じゃあ…壊していいんだよな?」

 

一応愚者(フェルズ)に確認を取る。

 

「ああ、人が来る前にやってしまってくれ」

 

「ん」

 

了承を得て、拳を岩石に向かって構える。

 

「ふん!」

 

全力ではないが、岩石を壊しうる力を調節し、拳を振るう。

的確に打たれたそれは岩石を砕く。

 

「おおー」

 

砕かれた岩石の奥には薄暗い通路があった。

 

「さあ、行くぞ」

 

 

「おう」

 

奥の通路へと進む愚者(フェルズ)

一歩遅れてその背中についていく。

数秒後、岩石がもとに戻っていくのが、遠目に見えた。

 

「暗いな…」

 

元の通路の光が届いていた通路だったが、岩石がもとに戻り、光が届かなくなってからかなり暗くなってしまった。

 

そう思いながら、数分歩き広間についた。広すぎて奥が見えないがここが住処ってことでいいのかな?

 

 

(大賢者…超感覚(ハイパーセンス)で暗視+聴覚強化)

 

(了)

 

超感覚(ハイパーセンス)を大賢者で調節する。

 

(自分で調節すると、変に聞こえたり、遠くが見えすぎたりしちまうからな…超感覚(ハイパーセンス)の調節は大賢者に任せていいとしても、自分で調節もできるようにしなければなぁ…てか暗すぎないか?住んでいるやつがいるとは…)

 

 

「おい愚者(フェルズ)ここで本当にいいのか?」

 

考え事をしながら歩いていたせいかいつの間にか、後ろに行ってしまった愚者(フェルズ)に声をかける。

  

ん?返事がない、

愚者(フェルズ)?」

 

今度は後ろに振り向く…ローブをかぶった骸骨はそこにいなかった。

 

「…あれ…っつ!!」

 

振り向いていた俺に後ろから大剣が振り下ろされた

それにギリギリで気づけたため、跳躍し回避する。

 

 

後方に下がりながら、大剣が振り下ろされた方向を見る。

そこには緑の鱗を纏った竜人…リザードマンがいた。

 

(リドだよな?なんで攻撃を…)

 

リドの背後には石竜のグロス、蜘蛛のラーニェがいた。

 

(全員殺気立ってる?)

 

異端児(ゼノス)達は決して友好的な態度ではなかった、それどころむしろ敵対的な態度すら感じる。

 

「お前ら…やる気か?」

 

言葉が通じるはず、それなのに返ってくるのは言葉ではなく、鋭利な刃のみ…

 

「…」 

 

訪れる思考

《サンダー・ボルト》で牽制すれば…否、それは向こうに怪我をさせる恐れがある。

 

全力で回避すれば…否、もう間に合う距離ではない。

 

【闇の権能】や《インペリアル》による防御は…否防いだところで防ぎきれず被害は出る。

 

俺の目まぐるしい思考に《大賢者》が答えを出す。

そして剣が届くギリギリで俺が選んだ選択は…

 

無防備に立ち、目を閉じることだった。

 

そのまま振り下ろされる剣…それが俺の後頭部をかすり、吹き飛ばされる。

 

受け身を取らず、受けたため衝撃により壁に激突。

 

「くはぁっっ!!」

 

内臓が少し傷ついたためか、口から血を吹き出す。

 

「はぁはぁ…」

 

どうにかして立ち上がろうとするが、頭からの出血のせいか上手く立ち上がることが出来ない。

 

腕も使い、倒れそうになりながらどうにかして立ち上がる。

やっと前を向いた先にあったのは、石竜の爪だった。

 

(告、反撃可能)

 

《大賢者》から声が聞こえた。しかしそれを意識的に無視。

そのまま爪を腹で受ける。

 

腹から内臓と骨が壊れる音がした。

 

俺はそのまま攻撃を受けづつけた。何度も何度も

10度ほど受けたあとだろうか…俺は死ぬ1歩手前の状態で床に倒れていた。

内蔵ボロボロ、俺は20本は折れている。

片目を潰れた。しかし意識は《大賢者》に保たせていた。

 

(告、何故反撃しないのですか?)

 

大賢者から声がした。てかこいつ喋れたのかよ…

 

(あいつらは俺の敵じゃない。)

 

(否、明確に敵意を持って主を攻撃してきています。反撃すべきです。)

 

(そうだな。俺は歓迎されてない。それは事実だな。)

 

(では…)

 

(でも反撃はなし。少なくとも1回は殺されてもいい。どうせ復元できる。)

 

(…)

 

(そう怒るなよ…)

 

(理由の説明を求めます)

 

(あいつらは…異端児(ゼノス)は人間に虐げられてきた。意識的にも無意識的にもな…特に仲間を失っても反撃することがままならない、あいつらの気持ちも理解出来る。そんな時期に来た異端の存在…それが俺だ。わかるな?)

 

(…)

 

(あいつらは多分知りたいだよ…俺が敵でないことを。だから反撃はしない、)

 

(防御しない理由は?)

 

(なんとなくだけど…今は罰が欲しいんだ。救えなかった罰が)

 

(?)

 

(この前の食料庫の戦いでも、バグとの戦いでも…俺は何人か殺しちまっている。)

 

(否、直接的な原因は)

 

(ああ、わかってる…でも、俺がこの世界に来たから起きた事ってのは確かだ。ほんとは死ななかったやつが、死んだ。それは変わらない。)

 

(あいつらの人生をめちゃくちゃにしたのは俺なんだ)

 

自罰的…傍から見ればそうだろう。しかしレイにとっては自分が原因だと自覚している。自分が…異世界人が原因なのだ。ならば自分は居なくなるべきなんだろう。しかし…自分はもう世界に関わりすぎた。

世界を、周りの人を守りたい…そう考えてしまっている。

これは俺の欲望(エゴ)だ。

だから罰が欲しかった。

 

(だから俺の欲望(エゴ)に付き合ってくれ、頼む)

 

(了)

 

その一言と共に《大賢者》の声は消えた。

そして背中から少し変化があった。

か細い変化…しかし確かな変化が

 

閉じていた片目を開ける。倒れながら見えた景色は半分が地面…半分の空には竜人が写っていた。

 

「殺すなら優しく頼むぜ?リド」

 

刃を振り下ろされると思った俺は最後にひと声かける。

どうせ死ぬことは無いが…首を落としたことは多分ない…もしかしたら魔法が発動しないかもしれない。

だから遺言…いや呪いを残しておく。

 

刃を振り下ろそうとしている竜人の顔が少し歪んだ気がした。多分気の所為だろう。

 

 

「そこまでだ!!!」

 

刃が俺の首元の直前で止まる。

この声は…

 

「もういいだろう?グロス、ラーニェ!」

 

愚者(フェルズ)?か?

 

「いいや!まだだ!!まだ納得出来ん少なくともこいつを1度殺す!」

 

「しかし…」

 

女の声がする…確か蜘蛛人のやつだったよな?

 

「俺っちからも止めされせてくれ!!グロス、ラーニェ」

 

「…わかった。マリィの血を使え…」

 

剣が下げられ、代わりに血を飲まされた。

マリィ…マーメイドの生き血…つまり

 

飲んで数秒後、俺の傷は全て治り…片目を治った。

 

全快かよ…すげえな生き血。

 

すぐ立ち上がり自分の状態を確認して驚く。

 

驚いたあと隣にいた竜人…リドの方を向く。

 

リドは顎をかきながら、何かを考えるようにした後…土下座した。

 

「悪かった!!ほんとに死にかけにしちまって!」

 

え?

 

初手で謝罪が来ると思っていなかった俺は驚いたが、すぐリドを立ち上がらせる。

 

「平気だから、顔を上げてくれ」

 

「なら良かった…とはならねぇが…改めて…おっほん!!」

 

「俺っちがリドだ!ここの頭領をみたいなもんをやらせてもらってる!」

 

「俺はレイだ…アメミヤ・レイ。よろしく」

 

挨拶の後手を差し出す。

 

リドはそれに少し驚くが…すぐに俺の手を取った。

ゴツゴツした鱗の手…しかし確かな温かみがある。

 

これが俺の…俺と異端児(ゼノス)達の最初の…最悪で最高な出会いだ。

 

 

 

 

 




新情報
大賢者さん喋れる。
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