中学生達がヤンデレになるまでの過程の話   作:佐藤サイトウ

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今日は朝まで。


四日目 午前中。 

「えーなになに。「美姫。愛しとーよ」」

「「気色悪いですね。死んでください。今まで生きてきたことを森羅万象に詫び、そして己が生を受けたという過ちを恥じてください。死んでください」と。私は思いました」

突然、手紙の様なものを美姫から手渡され読み上げさせられた。

なるほど、どうやら恋文というやつらしい。

「ラブレターじゃん。良かったね」

「もう一度それに対しての感想を復唱しましょうか?」

「かわいそうだからいいや」

ふうむ。

「で、なに。付き合うの?この、須弥君、って人と」

長々と手紙三枚分愛が書かれ、愛しとーよ、という言葉でしめられたこの文章。

最後に、須弥より。ウィズラブ。と書かれているので、恐らくこの須弥という男が告白を行ったのだろう。

「いくらあなたでも、それ以上ふざけるならキスしますよ」

「分かった、わかt……いやそれ逆にふざけたくなってくるけど」

「御冗談を」

流された。

やはり無表情だな。何を考えているか、相変わらず検討が付かない。

「さてじゃあ、君はこの件について一体僕にどう手伝ってほしいのか。聞かせてもらってもいいかな?」

「はい。私の要望としてはこのような意気地の無い気色の悪い殿方と付き合うなど論外」

ラブレター一つでそこまで言わんでも。

……まあ、確かにこの手紙が気色悪いのは否定しきれないけれど。

「ですので、恒久的な関係性の排除を強く求めます」

「ほうほう」

「ここで、雄家さんに頼みがあります」

「へいへい」

「かの人物の前へ私と共に出向き「こいつ、俺と付き合ってるんで。これ以上ちょっかいださないでもろて。もし手出したら俺がお前ぶっ飛ばしちゃうよ~ん」と、言ってほしいのです。それもなるべく頭の悪いチンピラのふりをして」

「ノウノウ」

おかしいだろ。

「ご理解いただけましたか。ありがとうございます。では日時なのですが……」

「いや、knowknow、じゃなくてNo、No」

手早く計画をまとめ上げようとする美姫に待ったをかける。

「はて、何か不満がおありで?」

ありありだわ。

「付き合ってるフリをして、とかでしょそこは。なんでセリフまで限定されてるんだよ。そこに深い理由でもなきゃそんな提案には乗れないね。まあ、あったらいいけど」

「理由ですか。まあ、敢えて上げるとすれば趣味と道楽です」

「僕をおもちゃだと思ってる?」

「ははは、冗談ですよ。そこまで求めません。この手紙を彼の机の中に入れておいてくれればいいんです」

と、僕に手紙を渡す。

「んだよ冗談か。びっくりしたよ」

「ええ、四割冗談でした」

「六割マジだったんかい」

真面目な顔して何考えてんだこの人。仮にも学園一の才女がこんなんで良いのか。

「はあ、まあそんぐらいならいいけどさ」

 

 

「それでは、くれぐれも中を見ないように、よろしくお願いします」

「うーい」

朝、校門の会場を告げるチャイムと同時に、彼女は去っていった。

そして、彼女の姿が消えることを確認して、僕は手紙を読んだ。

 

 

二週間、内容の残酷さがトラウマになって眠れなくなった。

 

 

 




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