問題児たちとチートが異世界で会うそうですよ?   作:しろい凛キチ

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今回は早く書き上げられたのですよ。
今回のは少し短めですが楽しんでいただけたら幸いです。


別れ

今日、俺と蓮太郎は東京エリアの第一区に行くための準備をしていた。今日は目覚しい戦果を上げた蓮太郎への聖天子様直々の叙勲式があるのだ。

 

『ほら蓮太郎、ネクタイがまがってるよ。直すからじっとしてて』

 

『悪いな。こういうのは慣れてねぇんだ』

 

『こういうのにも慣れなきゃ』

 

そして俺達は手早く準備を済ませ、聖天子様が待っている第一区へ向かった。

 

そして、いよいよ叙勲式。俺は観客側へ周り蓮太郎の晴れ舞台を見る。

蓮太郎と聖天子様は何度か言葉を交わしたあと、叙勲式へと移った。

 

『あなたのような有為の人材があの場にいてくれたことを私は誇りに思います。里見さん、あなたはこれからも東京エリアのために尽力してくださいますね?』

 

『はい、この命に替えても』

 

蓮太郎はその場に跪き、言葉を発する。

それに対し、聖天子様は大きく両手を振り上げると、厳かに告げた。

 

『お集まりの皆様、お聞きになられたでしょうか?ここにいる英雄はこれからも東京エリアのために戦ってくれることを誓いました。――ゾディアック "天蠍宮(スコーピオン)"の撃破、並びにIP序列元百三十四位蛭子(ひるこ)影胤(かげたね)、蛭子小比奈(こひな)ペアの撃破。以上のことから、私とIISOは協議の結果、今回の戦果を"特一級戦果"と見なし、里見蓮太郎と藍原延珠ペアをIP序列千番に昇格することを決めました』

 

『『『『『うおぉぉぉぉぉぉお!!』』』』』

 

観衆はどっと喜びに沸き、聖天子様は蓮太郎に視線を移しながら微笑む。

 

『里見蓮太郎、あなたはこの決定を受けますか?』

 

『はい、喜んで』

 

こうして、蓮太郎の叙勲式はつつがなく終わりを迎えた。

 

その後蓮太郎は菫の元へ行き、その間俺は延珠ちゃんと翠とで遊びならがら待っていた。

やがて蓮太郎は作り笑いをしてこちらへ来た。

 

『翠、延珠ちゃんと一緒にあっちで遊んできていいよ』

 

俺は翠にそう告げ、蓮太郎の元へ向かった。

 

『検査の結果、どうだったの?』

 

『ああ………………』

 

蓮太郎は無言で延珠ちゃんの診断カルテを見せてくれた。それを見た俺は驚きを隠せなかった。

 

 

「藍原延珠診断カルテ

 

担当医 室戸菫

 

・藍原延珠、ガストレアウィルスによる体内浸食率四二.八%

 

・形象崩壊予測値まで残り七.二%

 

・担当医コメント――超危険域。ショックを受けないように本人には低い数字を告げてあります。規定により、本人への告知はプロモーターの任意とします。」

 

 

俺は意を決し、蓮太郎に告げる。

 

『ねぇ蓮太郎……もしこの体内浸食率を低くできるっていったら、君は何でもする覚悟はあるかい?』

 

『…………ああ、そんな手段があるなら俺は何だってやってやる』

 

『そっか………………延珠ちゃん、ちょっとこっちおいで』

 

俺は延珠ちゃんを呼び頭を撫でる。

 

『今からちょっとしたおまじないみたいなのするからじっとしててね。…………"完全治癒(アスクレピオス)"』

 

すると、延珠ちゃんの周りを薄い緑色の光が包んだ。

 

『これで体内浸食率が十九.三%くらいまで下がったはずだよ』

 

『お前は……一体何者なんだ?』

 

蓮太郎は驚いた様子で俺を見る。

 

『黙っててごめん。実は俺、この世界の人間じゃないんだ。俺は神からこの世界に来るよう言われただけだったんだ』

 

『そう…………だったのか』

 

『ごめん。ホントはもっと早く言わなきゃいけなかったのに』

 

『いや、いいんだ。お前が何者であろうと、お前と過ごしたこの数日間はとても大切な思い出になったんだ。だから謝んないでくれ』

 

そんな話をしていると、次第に体が薄れてきた。

 

『もう行っちまうのか?』

 

『ああ、もともとこの世界には影胤を倒すためにやってきたんだ。その役目が終わった今となっては、ここにいる理由がないからね』

 

『元気でな』

 

『そっちこそ。延珠ちゃんや木更さんと仲良くね』

 

そして俺と翠は光に呑まれ、この世界から姿を消した。




これにて、ブラック・ブレット編の終了となったわけですが、いかがだったでしょうか?

感想・ご指摘等お待ちしております。
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