ホロと幻の美形   作:ただのRyo

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22話目。

いつの間にか20話超えてました…

それと全体UAが10000を超えました!!

いつもご愛読、最近読み始められた方も引き続き宜しくお願いします~。


襲来

 

学園での授業が終わった後、主に最近は不知建の部室ではなく生徒会室に赴いていた。

 

実は近々学園で大きなイベントである学園祭が行われる予定で、その準備に必要な予算の編成や報告書の作成のためにあやめから手伝ってほしいという要請が来たからだ。

もちろん僕も生徒会に所属しているので断る理由もなく、承諾した。

 

生徒会室に入ると机の上には書類が山積みになっており、生徒会メンバーは頭を抱えていた。

僕は書類の作成などの作業は苦ではなかったので、自分が処理する報告書はすぐ終わった。

ただ、天音さんが少し苦戦していたので天音さんの分も引き受けた。

 

「あやめ、頼まれた報告書の作成終わったよ。」

 

「ライ君ありがとう~、本当助かった余。」

 

「ライ先輩手伝ってくれてありがとうございます!」

 

「どういたしまして、お役に立てたのなら何よりだ。」

 

「ぷはぁ…トワもやっと終わったぁ…」

 

皆一通り処理を終えたようで一息ついていた。

 

「皆お疲れ様~、お茶淹れたから飲んでねぇ。」

 

ミオさんが一息入れるタイミングを見計らってお茶を淹れてくれていた。

僕はこのタイミングで出すのが得策かと思い、持参したお土産を取り出した。

 

「皆、実はキョウトから取り寄せたどら焼きを持ってきているんだが食べないか?ミオさんが淹れたお茶にも合うと思うから、よかったら受け取ってほしい。」

 

そう、先日おかゆの家に遊びに行った際にお土産として持っていったどら焼きだ。おかゆの家へのお土産だけではなく、生徒会メンバー用と不知建メンバー用にそれぞれ取り寄せておいた。

 

「どら焼き!?余どら焼き大好き!!」

 

「やったぁ!」

 

「ライ先輩ありがとうございます!」

 

「ライ君わざわざありがとうねぇ。」

 

皆喜んでくれているようだった。そのまま皆に配っていると、僕のスマホに着信が入った。相手は…フレアだ。

 

「ごめん皆、電話が入ったから少し席を外すね。」

 

皆へ了承を取り、生徒会室から出て電話に出た。

 

「もしもし?」

 

「あ、もしもしライ君?今大丈夫?」

 

「ああ、ちょうど生徒会の仕事もキリがいいところまで終わったから大丈夫だよ。」

 

「よかった、この後不知建メンバーで学園祭についてのミーティングするんだけど、ライ君も久しぶりに参加できないかなって思って連絡したんだ。」

 

「そうだったのか、確かに最近生徒会の仕事が続いていたから不知建に顔を出せていなかったからな…」

 

「きっと皆ライ君の顔見たいと思ってるよ~。でも来れそうだったらで全然大丈夫なんだけど…」

 

フレアの言葉で不知建メンバーの皆の顔を思い浮かべた。久しぶりに皆に会いたい、という気持ちが生まれてきた。

 

「分かった、不知建に寄る用事もあったし、生徒会の皆に挨拶したら部室に向かうよ。」

 

「ほんと!?じゃあ部室で待ってるね!」

 

「ああ、じゃあまた後で。」

 

フレアとの会話が終わり、電話を切った。

 

急いで仕事を終わらせて不知火建の部室に向かおう…

 

 

 

 

 

 

 

 

フレアside

 

現在部室には私とすいちゃんがいる。ノエちゃんは剣道部に顔出し、ポルカは部室に向かっている途中、みこちは…小テストの補修らしい。

 

ちょうど今ライ君に電話をし、ミーティングに参加するか確認したところ久しぶりに参加できる、と確認が取れて電話を終えた。

 

すると、すいちゃんが不安そうな顔をして声を掛けてきた。

 

「ふ、ふーたん、ライ君どうだった…?」

 

私はその不安を吹き飛ばしてあげるためにも笑顔で答えてあげた。

 

「ライ君今日は来るって!生徒会の仕事を終わらせてからみたいだけど。」

 

「本当!?」

 

その答えにすいちゃんの顔が明るくなり、嬉しそうだった。

 

「よかったねすいちゃん。」

 

「うん…嬉しい。」

 

最近ライ君が部室に来れてなかったこともあり、すいちゃんは寂しそうだった。

すいちゃんだけではなく、不知建の皆、もちろん私もだがライ君がいないことに寂しさを覚えていた。

でも今日は部室に顔を出すと彼は約束をしてくれた。忙しい中でも私たちの関りを大切にしてくれる彼の優しさを感じられて嬉しい。

 

「でもすいちゃん、ライ君の連絡先知ってるなら連絡でもしてみればよかったんじゃない?」

 

「だ、だって、何て連絡したらいいか分からなくて…」

 

「うーん、ライ君なら何て送っても返事してくれそうだけどなー。」

 

「それは…そうかもだけど…」

 

そう言いながらすいちゃんは頭を俯いていた。

この頃のすいちゃんはとても可愛い。もちろん元からも可愛いけど、恋をしてからもっと可愛くなった気がする。

 

「まぁそれはともあれ、ライ君に学園祭一緒に回れるか聞くんでしょ?」

 

「うん、でももう回る人が決まってたらどうしよう…」

 

「もう…すいちゃん考えすぎー。」

 

先程可愛くなったと言ったが、ちょっと弱くなったとも感じる。気持ちはわからなくもないけど…

 

「じゃあさ、今から聞いてみなよ?生徒会室まで迎えに行ってさ。」

 

「ええ!?」

 

「ええ!?、じゃありません。ほら、行った行った。」

 

私はすいちゃんの背中を押して、部室から追いやろうとした。

入り口の前まで押すと、すいちゃんの耳元で囁いてあげた。

 

「大丈夫、すいちゃんなら上手くいくよ。」

 

「!フレア…」

 

すいちゃんは顔だけ私を見ていたが、そのまま前を向き直し、深呼吸をしていた。

 

「ふぅ…よし!行ってくる!」

 

「いってらっしゃい!」

 

すいちゃんは部室を飛び出し、生徒会室の方向へ走り出した。

 

「すいちゃん、頑張って…」

 

 

 

 

 

 

 

 

ライside

 

フレアとの電話を終えた後、あやめ達に不知建に顔を出さないといけなくなったことを伝えると、仕事も落ち着いたし、今日は行っても構わない、と頬に餡子を付けたあやめが言ってくれたので僕は不知建の部室に向かうこととなった。

 

久しぶりの不知建での活動にわくわくしている自分がいて、部室に向かう足取りが軽かった。

フレア…ノエル…ポルカ…みこ…そしてすいせい…皆の顔を思い浮かべて僕は部室への道を辿っていた。

 

部室に向かうための階段が目に入り、階段を上ろうとした時、階段の上から聞き覚えがある声に呼び掛けられた。

 

「ライ君!!」

 

「…すいせい?」

 

フレアと一緒に部室で待っているはずのすいせいがいた。

すいせいの様子からすると、先ほどまで走っていたようで肩で息をしていた。

何故走ってこちらに来ていたのかは気になったが、それでも久しぶりにすいせいに会えたことの方が嬉しかった。

 

「久しぶりだねすいせい、会えて嬉しいよ。」

 

「!!…私もライ君に会えて嬉しい。」

 

すいせいも同じ気持ちだったようだ。僕は嬉しくなり笑顔を浮かべた。

そんな中すいせいは呼吸を整え、僕の目を真っすぐと見つめた。

 

「ライ君…お願いがあるの。」

 

「お願い?」

 

僕が繰り返した言葉にすいせいは頷いた。

 

「学園祭の日…私と!」

 

すいせいの言葉を聞いている途中、僕が通ってきた廊下からの視線に気づいた。

 

(この視線…以前スバル達と勉強会で解散した時に感じたものと同じ…?)

 

視線を感じる方に振り返ると2人の人物の姿が見えた。

 

1人はシャチのような黒いフードを頭に被り、フードと同じマスクを付けた少女。

もう1人は刀を背負った侍のような…忍者のような恰好をした少女。

よく見ると2人はそれぞれ耳にインカムのような内線機を付けていた。

 

「あ、いたいた、標的見つけたよー。」

 

「ラプ殿、どうするでござるか?」

 

2人は誰かと通信をしているようだった。

先ほどのフードの少女が言った標的…2人の視線が僕に向いていることから導き出される答えは…

 

「標的というのは僕のことかな?」

 

「うん、そうだよー。皇ライせんぱぁい。」

 

「風真たちの総帥の命令でござる、いざ尋常に…」

 

フードの少女は腰を落とし姿勢を低く構え、侍少女は背負った刀を鞘ごと取り出し構えた。

 

「「勝負!!」」

 

2人は真っ直ぐ僕に詰め寄ってきた。

 

(まずいな…不知建の皆の用のどら焼きが…仕方ない…)

 

僕は階段の上にいるすいせいに声を掛けた。

 

「すいせい!これを預かっていてくれ!」

 

そのまますいせいにどら焼きが入った紙袋を投げ渡した。

 

「えっ!?わ、わぁ!!」

 

すいせいは何とか紙袋を胸元でキャッチしてくれた。その姿を見届けた僕は正面の2人に向き合った。

 

フードの少女は拳を構えて、侍少女は鞘に収められた刀でそれぞれ殴りつけてきた。

連続で攻撃が繰り出されているが、僕はそれを次々と躱していった。

 

(この2人なかなか動きが素早い…でも見切れないことはないな。)

 

動きは素早いが攻撃パターンが一定で、ある程度予測はできるため、彼女らの攻撃は僕には当たらなかった。

しばらく攻撃が続いていたが、なかなか攻撃が当たらないため、2人の動きが止まった。

 

「もーう、何で当たらないのー!」

 

「悪いけど、君たちの動きはもう見切ったよ。」

 

「この短期間で風真達の動きを見切ったでござるか!?」

 

攻撃が当たらなければどうということもない。しかし、こちらは攻撃する理由がないので攻撃はしていない。そのため決着がつくこともないので、このまま攻防が続くのは少し面倒だ。

 

(このまま距離を置くのが得策か…だったら!)

 

僕は2人に背を向けて思いっきり廊下を走り出した。先程までの動きを見るとスピードではこちらに分があると判断し、追いつかれないようなスピードで距離を空けることにした。

 

「ええ!?はっや!!」

 

「ま、待つでござるー!」

 

2人は追いかけて来るが、予想通り僕との距離の差を埋めることはできていないようだった。

僕はそのままスピードを緩めず、廊下の先の階段を勢いよく登り、彼女らを撒くことにした。

 

 

 

 

 

 

 

???side

 

「あーあ、取り逃しちゃった。」

 

「あそこまで手強いとは…無念でござる!」

 

標的を取り逃がした…組織内で掃除屋と用心棒と呼ばれている2人がミッションに失敗するのは初めてだった。

 

皇ライ…総帥から受けたミッションは彼を捕縛すること…

このミッションに失敗すると給料を半年分カットすると総帥に言われた瞬間から、今回はどんな手段を使ってでも完遂すると仲間と誓った。

 

彼の姿を見失いはしたが、特に問題はない。

 

「沙花叉、位置は特定できたでござるか?」

 

「もちろんだよいろはちゃん、シャチの特性舐めないでよねー。」

 

沙花叉と呼ばれた少女はシャチが持っている特性の超音波で情報の交信が行えており、標的がどこに逃げたのかも既に把握済みであった。

 

「こよちゃん。標的の彼、そっちの実験室の近くに行ったから準備お願いー。」

 

『はぁい!まっかせてー!』

 

インカムで仲間に連絡を取り、捕縛の準備を進めていく。

 

総帥の嫉妬で出されたミッションなので、彼には申し訳ない気持ちはあるが、こちらにも色々事情があるため仕方がない。

 

「さ、風真たちも後を追うでござるよ。」

 

「あーん、待ってよいろはちゃーん。」

 

我々も引き続き標的の後を追い出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いつもよりちょっとだけ長めになっちゃいました…

話は次にも続きます〜。

それにしても戦闘描写って難しすぎやしませんか…?

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