目次の内容を少し変えました。
ここまで読んでいただいている方にはあまり関係がないことですが念のために…
すいちゃんのミドグラLIVE本当に良かった…
すごい技術が詰め込まれていたので気になる方は見て損はないので是非。
すいせいside
あれから私はライ君を保健室に連れて行き、フレアに電話をして事の顛末を伝えた。
「そう、ライ君が目を覚さないから起きるまではこのまま一緒にいたいの…」
『そっかぁ、すいちゃんもライ君も色々大変だったね…ミーティングは別日でも大丈夫だから、今日はすいちゃんが一緒にいてあげて?』
「うん、ありがとうふーたん。じゃあまた…」
私はふーたんとの会話を終えて電話を切った。
姉街にも念のため帰りが遅くなることを連絡しておいた。
保健室の外で電話をしていたので、再び保健室に中に入った。
ライ君は保健室のベッドで眠りについており、保健室の先生に容態を診てもらっていた。
「ちょこ先生、ライ君はどう?」
「あらすいせい様。特にライ様の様子変わりはないわね〜。」
彼女は癒月ちょこ。この保健室の主で悪魔だ。見た目もスタイルも良く、性格も穏やかなため生徒からもかなりの人気を誇っている。
ただ仕事中に居眠りして他の先生に怒られている姿をよく見かける…
ちょこ先生はライ君の頭を触りながら診断結果を教えてくれた。
「呼吸の乱れもないし、外傷もあるわけじゃないからそのうち目を覚ますと思うんだけど…」
「そっか…」
その話を聞いたあと保健室の机にライ君から預かっていた紙袋を置き、ベッドの横にある椅子に座って目の前で眠っているライ君に目線を移した。
(異常はない…それでも起きないのは何でなんだろう…?)
静かに眠っているライ君に疑問を思っているとちょこ先生に話しかけられた。
「それにしてもすいせい様が男の子を保健室に連れて来た時はびっくりしたけれど…大切な人なの?」
「…うん、不知建の皆とか私が大切に思っている人達と同じくらいにね…」
「うふふ、すいせい様が言うなんて余程大切な人なのね。ライ様が目を覚ますまで保健室は自由に使ってていいからね?」
「ありがとうちょこ先生。」
「さて、ふぁぁ…ちょっとちょこは眠いから眠るわ…」
ちょこ先生はそう言うと保健室の空いているベッドに潜り込みすぐに寝てしまった。
私はちょこ先生が眠る姿を見て相変わらずだなと溜息をつくと、
「ううっ…」
眠っているライ君から呻き声のような声が発せられた。
「ライ君!?どうしたの!?」
私は椅子から立ち上がりライ君の様子を見た。
額から冷や汗が浮かんでいる…うなされているみたいだ…
「行かないでくれ…」
とても小さな声でライ君の口から言葉が漏れていた。
その言葉に続いてライ君の腕が何かを求めるかのように宙に伸びた。
「ライ君っ…」
私は安心をさせるためにライ君の手を両手で掴んだ…
ライside
「ここは…?」
僕は気付くと学園の廊下に立っていた。
(僕は確かラプラスという少女に拘束されていたはずだが…?)
覚えているのはラプラスという少女が僕に近づき、黄金の瞳で覗かれてから…ここからが思い出せない…
よく周りを見渡すと自分がいる位置が生徒室の近くの廊下であることに気が付いた。
とりあえずここにいても何も始まらない。僕は生徒会室に赴くことにした。
生徒会室前に辿り着くと中から声が聞こえてきて、誰かがいるのが分かった。
僕はいつも通り生徒会室に入室した。
「でさぁ…ん?」
僕が生徒会室に入ると会話が止まった。僕はいつもの皆がいると思い顔を見渡すと驚くべき光景が広がっていた。
確かにあやめ、ミオさん、トワ、天音さんの4人がいた。
しかし皆の髪色と瞳の色が黒だった。ミオさんはいつもの黒色のままであったが、ミオさんの特徴でもある大きな耳と尻尾、これらが無くなっていた…
あやめも角、トワの細長い尻尾、天音さんの天使の羽、それぞれ皆の特徴でもあった部分が無くなっていた、それが無いのが当たり前かのように…
「?えっと…君は?」
黒髪のあやめが僕に声をかけてきた。
「あやめ?何で髪色が黒に?それに皆も…」
「ん?君は私のこと知ってるの?」
「…え?」
「あやめちゃんー。あやめちゃん生徒会長なんだから、生徒があやめちゃんのこと知っててもおかしくないでしょ?」
「あっ、それもそっか!」
トワにそう言われたあやめは納得していた。
そして僕の方を向き直し会話を続けた。
「えっと、君は日本人…じゃないよね?あまり見たことがない見た目をしているから海外からの転入生かな?」
「でも海外からの転入生の話とかあったっけ?」
「確かに見たことがない綺麗な銀髪だねぇ。瞳もウチらと違って碧いし…」
「でも日本語上手でしたね?僕英語苦手だから凄いなぁ…」
皆が僕にそれぞれの感想を漏らしていた。
(皆僕に関する記憶がないのか…?)
そして僕はあることを思い出してきた。
以前の学校の人達の反応を…
僕に向けてくる奇異な物を見るような視線、僕はその視線がとても苦手だった。
「…すまない、迷惑をかけた。」
僕はそう言い生徒会室から駆け出した。
「あっ!ちょっと君!!」
あやめに声を掛けられたが、それを振り払い廊下を駆け抜けた。
学園の廊下を走っていると、教室の中にいる生徒、廊下を歩いている生徒の姿がいくつか見えた。
だがその姿はいつもの多種多様な姿の生徒ではなく、皆黒目黒髪の日本人の人間の姿になっていた。
その生徒たちからも僕の見た目の珍しさからか、僕に視線を向けていた。
僕はその視線に耐えられず目を瞑り、ある場所に向かって走り出した。
僕が目指したのは不知建の部室だった。
ここにいる皆はいつも通りの皆でいてくれていることを信じてやってきた。
(頼む…)
僕は部室の扉に立ち、心を落ち着かせて扉を開けた。
そこにいたのはみこ、ポルカ、ノエル、フレアで、やはり皆も他の生徒と同じように黒髪で普通の人間になっていた。
「お!入部希望者!?」
部室に入ってきた僕に声を掛けたのはフレアだった。
やはり彼女からも僕の記憶が消えているようで、入部希望者と勘違いしているようだった。
(やっぱりダメか…)
僕は皆の記憶が消えていることにショックを覚えたが、返事を返した。
「…ああ、ちょっと前から気になっていたんだ。」
「ほんと!?」
フレアは瞳を輝かせていた。いつもの綺麗な橙色ではないが黒色の瞳が輝いていた。
「おお、初めて見るイケメン君だね〜。」
「確かに…あっ!でも団長は勿論フレア一筋だかんね!」
「はいはいありがとねー。」
「遂にノエたんとすいちゃんに後輩ができるんだにぇ〜。」
みこの言葉であることに気づいた。
この部室にいるはずのすいせいがいない…
「部員はもう1人いるのかい?」
「うん、今日は日直だから教室にいるはずだけど…えっ!?」
僕はみこの言葉を聞き、すいせいがいる教室に走って向かった。
(すいせい…)
自分でもよく分からないがとてもすいせいに会いたいという気持ちが生まれていた。
この学園で1番よく接してくれた彼女がいないという不安に駆られているのかもしれない…
そうしているうちにすいせいの3年生の教室の近くに着いた。
すると教室の後ろから1人の生徒が出てきた。その生徒はいつも通りの綺麗な水色の髪色のすいせいだった。
「すいせい!!」
思わず大きな声ですいせいに呼び掛けた。すいせいは僕の声でこちらに振り返ると、静かに微笑み歩き出して行った。
「!ま、待ってくれ!」
僕はすいせいを追いかけるために走った。しかし、走っているはずなのにすいせいとの距離が全く埋まらない。そればかりかどんどん距離が空いてしまっている…
全速力で走っているが状況は何も変わらなかった。
すいせいを追うことに夢中で気がついていなかったが、周りの景色がどんどん黒く塗り潰されていく…
「行かないでくれ…」
すいせいに手を伸ばしたが虚しくも届かない…
そして僕の目の前も黒く塗りつぶされていき、意識が闇に落ちた。
すいせいside
ライ君がうなされ始めてからしばらく経ったあと、呻き声が止まった。
私はその様子を見て安心し、一旦手を離した。
するとその途端ライ君は目を覚まし、飛び起きた。
「わぁ!?ライ君!?」
「はぁ…はぁ…すい…せい…?」
いきなりライ君が飛び起きたことに私はびっくりしてしまった。
起きて私を見たライ君はいつもより落ち着きがないように見えた。まるでずっと探し求めていた物を見つけたかのような顔をして。
「大丈夫ライ君?水でも買ってこよ…!?」
起きたライ君の側に近づき、声を掛けたら予想していないことが起きた。
そう…
ライ君に抱き締められた…
「すいせい!…よかった…」
「ら、ライ君!?どうしたの!?」
いきなりライ君に抱き締められたことが衝撃的すぎて思考がストップしてしまった。
起きたばかりで混乱しているのだろうか…?
無理に引き剥がす訳にもいかなく、少し様子を見た。
するとライ君は落ち着いたのか私から離れ、顔が真っ青になっていた。
「す、すまないすいせい!僕はとんでもないことを…」
「あっ…ううん、大丈夫だよ?」
ライ君がとても申し訳なさそうに私に謝罪をしてきた。
別に私は嫌では…気にしていなかったので、謝罪を受け入れた。
(でも本当にドキドキしたぁ…)
ライside
(最悪だ…僕はすいせいに対して何ということを…)
僕は夢の中のすいせいを追い求めることに夢中になってしまい、現実のすいせいを抱き締めてしまった。
…いや、仮に夢の中だとしても何故抱きしめる必要があるんだ…
正直今の僕は起きたばかりということと、夢の中の出来事がショックな内容であったこともあり、頭が上手く機能していない。
(いつものようにすいせいと話すことができない…)
「すいせい…その…僕は!」
謝らないといけない、という気持ちがあるが、夢の中の皆のように僕に対する接し方が変わってしまったらどうしよう、という気持ちが生まれてしまい、うまく言葉に出来なくなってしまっている。
(僕はなんて情けないんだ…)
僕は何もできないままベッドの上で俯いてしまっていた。
そんな僕を見兼ねたのかすいせいは僕に近づき声を掛けてくれた。
「ねえライ君?今から屋上に行かない?」
「…え?」
「ちょっと空気吸いに行こうよ。ね?」
「…分かった。」
すいせいの提案に従い、僕とすいせいは保健室を後にし、学園の屋上に向かうことにした。
「うーん…やっぱ屋上は気持ちいい!」
すいせいは屋上で大きな伸びをしていた。
外は夕暮れで、周りの景色が夕日で照らされてとても綺麗だった。
屋上で吹く風は心地よく、少し僕の心を落ち着かせてくれた。
今ならちゃんと話せることができると思いすいせいに話しかけた。
「すいせい、僕はラプラスに眠らされてから夢を見ていたんだ。」
「夢?」
僕は覚えている夢の内容をすいせいに伝えた。
「そっか…それはライ君にとってなかなかきつい夢だね…」
「多分それで僕はあんなことをしてしまったんだと思う…すいせい、本当にすまなかった。」
改めてすいせいに謝罪をした。
するとすいせいは僕の方へ振り返り声を掛けてきた。
「ライ君、1つだけ質問していい?」
「なんだい?」
「どうしてライ君は夢の中で私を追い求めたの?」
すいせいは真剣な顔で僕の顔を真っ直ぐ見つめてきた。
(何故すいせいを追い求めたのか…その答えは決まっている。)
「それは、すいせいがこの学園の中で1番大事な人だからだ。」
そう言い、僕もすいせいの目を真っ直ぐ見つめ返した。
「不知建の皆、生徒会の皆、クラスの皆、学園で僕によくしてくれる人達、この皆も勿論大事な人達だ。でもすいせいはこの学園に来てから過ごす時間も長くて、君と過ごす時間は刺激的で楽しくて、そして…何より契約者だからな。」
「!…やっぱり覚えててくれたんだ…」
すいせいは真剣な顔から優しい笑顔を浮かべてくれた。
「私は抱きしめられたことは本当に気にしてないけど、ライ君は気になっているようだったから改めて許します!」
「…ありがとう、すいせい。」
僕はすいせいの言葉で安心した。
何だか喉につっかえていたものが取れた感覚になった。
するとすいせいが僕に歩み寄って来た。
「…ライ君、1個だけお願いがあるんだけど聞いてくれる?」
「…僕にできることなら何でも言ってくれ。」
夕日が沈みかけてきており、沈む前の最後の光がすいせいに注がれ、すいせいを輝かせた。
「学園祭の日、私と一緒に回ってください!!」
…学園祭当日が楽しみだ…
話が長くなり過ぎましたが一旦ここで区切ります。
話の構成は頭に浮かんでいますが、文字に起こすのに苦戦の日々…
文章読みづらい?
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読みやすい
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普通
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読みにくい