ホロと幻の美形   作:ただのRyo

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27話目。

早くも10月に突入…

体調を崩しがちな時期が近付いているので、皆様も体調には気をつけてお過ごしくださいませ〜。


四つ葉

 

「よし、そこまで!後ろの席から答案用紙を前に回してくれ。」

 

先生の試験終了の合図の声が教室内に響き渡った。

今日は定期試験最終日。この試験期間中、勉強会に参加していた皆と頑張って勉強をした甲斐もあり、僕は試験の解答に困ることはなかった。

 

「終わったああああ!!」

 

スバルが机に突っ伏しながら声を上げた。

僕は今回の首尾はどうだったかスバルに聞いてみた。

 

「どうだったスバル?」

 

「ライ…今回はスバル史上1番勉強したから手ごたえはあったよ…でも疲れたぁ…」

 

スバルは満足気な顔をしていた。

スバルが今回の勉強会で1番頑張っていたと僕は思っている。学校での勉強会が終わった後も僕に連絡を入れて熱心に質問をしてきていたからだ。

 

「お疲れ様、後は結果を待とう。」

 

「2人ともお疲れ様〜。」

 

スバルと話していると手をヒラヒラと振りながらおかゆが話しかけてきた。

おかゆは勉強会の中でも自分でしっかりと取り組んでいて時折僕に確認の質問をしていただけだったので特に心配はしていない。

 

「おかゆもお疲れ様。その様子なら問題はなかったみたいだね?」

 

「うん〜。勉強会でライ君に質問したところもバッチリ解けたから大丈夫だと思うよー。」

 

とりあえずクラスメイトの2人は問題なさそうでよかった。

 

(残る心配は勉強会に参加していたノエルとみこだけだが…)

 

そんなことを考えていると廊下を走る2つの大きな足音が近づいてきた。

すると足音が教室の前で止まり教室のドアが勢いよく開かれた。

 

「「ライ君!!」」

 

声がする方に振り返ると、たった今頭に思い浮かべていたノエルとみこがいた。

2人は走って疲れたのか息を整えていたが、2人とも笑顔で僕に向けてサムズアップをしていた。

 

その姿を見て上手くいったことを察した僕は同じく笑顔でサムズアップで返した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

試験が終わって数日が経過した。

それぞれの試験の答案用紙の返却が始まり、教室では生徒の阿鼻叫喚の声で溢れていた。

 

そして先生からスバルが名前を呼ばれスバルの番が回ってきた。

スバルが答案を先生から受け取る前は緊張しているように見えたが、受け取って点数を確認した瞬間スバルはその場で飛び跳ねていた。

 

「ライ!おかゆ!見てよこれ!」

 

スバルは僕とおかゆの元に自身の答案用紙を持ってきた。

点数を見ると全ての教科で赤点を回避し、平均点数は80点を超えていた。

 

「おお!すごいねスバルちゃん。」

 

「スバルは今回の試験勉強凄い頑張ってたからね。これくらいの点数は採れると思っていたよ。」

 

「スバルこんな点数採れたの初めてだよ…ライもおかゆも勉強会で助けてくれてあんがと!!」

 

はしゃいでいるスバルを見て僕とおかゆは微笑んだ。

友人の努力の結果が実って僕たちも嬉しい。

 

「そういえば2人は点数どうだった?」

 

「ん?ああ。」

 

「僕たちはこんな感じだよー。」

 

僕とおかゆはスバルに結果を見せた。

 

猫又おかゆ 平均90点

 

皇ライ   平均95点

 

「…お前ら化け物やん…」

 

何故かスバルに引かれてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

学校が終わったその日の夜、僕は自室のPCの起動準備を行なっていた。

このPCはトワにお願いをして選んでもらい、購入していたものだ。

 

何故僕がPCを起動しているのかというと、夕方頃にあくあから連絡が入り、このようなメッセージが届いていたからだ。

 

『今宵20時、戦場に集結。』

 

このメッセージは以前あくあとすいせい、トワ、そして僕の4人でゲームで遊ぼうと約束をした時に作成されたチャットグループにあくあから送られていた。

僕はこの文章の意味が理解できておらず、個人でトワにチャットで確認をしたところあくあが言う戦場というのはゲームのことを指すらしい。

 

ついでにトワから今回遊ぶゲームについても事前にPCを購入した日にインストールをしてもらい、一緒にプレイをしていた。

ゲーム内容は4人1組のチームで戦うバトルロワイヤル形式となっており、20組のチームによる総勢80名が1つの広大なフィールドで戦い、フィールドの建物内などにある武器である銃や物資を拾い集め、それらを使い1組の勝者を決めるのが基本ルールになっている。操作をするキャラクターの種類は豊富で、それぞれのキャラクターに特徴や能力がある。チームを組む際にもキャラクター同士のバランスと仲間内での連携も重要になってくる。

 

既に3人は僕を待っている状態で、準備も整ったので3人が会話をしている通話アプリのグループ通話に入った。

 

「すまない、待たせたね皆。」

 

「あっ!ライ先輩こんばんは!」

 

「ライ君遅いよー。」

 

「や、やっほーライ君…」

 

トワ、すいせい、そしてあくあからそれぞれ声を掛けられた。

基本的に学園内か租界で会って話すことがほとんどだったので、こういったアプリを通しての会話は何だか新鮮な感じがした。

 

3人はこのゲームでよく一緒に遊んでいるようで、Startendというチームを組んで大会にも出たことがあるらしい。その中でもあくあは特に大会内でも高成績を収めたこともあるようだ。

以前のゲームセンターでのあくあの動きを見ていた僕は納得できたが、まさかこんな可愛らしい女の子が戦場を駆け回り、敵を撃ち倒す姿があるとは普段のあくあの様子しか知らない人からすればさぞ驚かれるだろう…

 

「さて、ライ君も来たことだし早速始める?」

 

「そだねー、ライ先輩も大丈夫ですか?」

 

「ああ、皆の足を引っ張らないように頑張るよ。」

 

「ら、ライ君…あ、あてぃしが守ってあげるから!」

 

「ありがとうあくあ、頼りにしてるよ。」

 

「エヘヘ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゲームが開始され、僕たちはフィールドで物資を拾い集めていた。

僕はトワと一緒にプレイした時にも使用していたスナイパーライフルを今回もメイン武器にすることにした。

狙うのにコツがいるが、上手く当たれば一撃で敵を倒すことができるので僕は気に入っている。

 

ある程度物資が揃ったので皆で場所を移動しようとしたその時、

 

「…!銃声!!」

 

トワがいち早く銃声に気付いた。音からするにここからそう遠くはない。

 

「よーし、せっかくだしあいつら倒して物資奪おうよ!」

 

すいせいからの提案に皆が賛同した。

ここで上手く倒すことが出来れば敵の数を減らせるだけではなく、まとまった物資も獲得ができて一石二鳥だ。

 

僕達は銃声が鳴った方角に向かい、索敵を開始した。

現在は銃声がしないが、此処に向かうまでに銃声が鳴っていたので、恐らく別チーム同士が戦闘を行い、決着が着いた状態なのだろう。

 

索敵を開始して数分、敵を最初に発見したのは僕だった。

 

「皆、敵を確認した。南のビルの屋上に4人いる。」

 

「ライ君ナイス!」

 

「ほんとだ、見た感じ物資を漁っているみたいだから周りは全然警戒してないね。」

 

「あてぃしがスキルを使えば皆と一緒に屋上までワープできるけど、フルパだから勝ち切れるかちょっと怪しいかも…」

 

あくあが使用しているキャラクターのスキルは空間移動能力を所持しており、入口出口のワープホールを作成し、空間移動を可能にするスキルだ。

相手の裏をかくことができるので強力なスキルではあるが、デメリットとして連続での使用はできないため、使うなら絶好のタイミングでないと効果は薄い。

 

そうなってくるとまずは基点作りが必要だ。幸い相手はこちらに気づいていない。このアドバンテージを有効に使うためには…

 

「ライ先輩…」

 

「トワ、多分僕も同じことを考えていたよ。」

 

「「???」」

 

すいせいとあくあは何のことだか分かっていないようだった。無理もない、これは以前一緒にプレイしたトワしか知らないことだ。

 

「ライ先輩に狙撃であいつらを抜いてもらおうと思って…前一緒にした時も先輩はSR(スナイパーライフル)使ってたんだけど、全弾相手に当てることできてたからさ。」

 

「全弾!?マジで!?」

 

「…や、やっぱあてぃしが見込んだだけはあるね!」

 

基本初心者の場合は連射ができて使いやすいSMG(サブマシンガン)やAR(アサルトライフル)を使うのがセオリーだ。

確かに僕も最初はARをメインに使おうと思っていたが、SRのヒット率が異常に高く、トワからも驚かれた程だった。

 

「ならライ君に狙撃がしやすい向かいのビルに移動して狙撃で抜いてもらって、あてぃし達が抜いた敵以外を倒せばいけるね。」

 

「それでいこっか。あいつらのビルの下に移動するねー。」

 

あくあの提案にすいせいが賛同したが僕は正直不安な部分がある。

 

「…僕に任せて大丈夫か?前回は上手くいったが今回も上手くいくとは…」

 

「え?だってライ君ならやってくれるでしょ?」

 

すいせいは首を傾げながら当たり前かのように言った。

あくあとトワは笑顔で僕を見ている。皆に信頼してもらっているということは嬉しい。皆からの信頼を裏切るわけにはいかないな…

 

「わかったよ。屋上の敵の牽制は僕に任せてくれ。」

 

僕は3人にそう告げると敵の向かいのビルに移動を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(よし…まだいるな…)

 

移動が終わり、まだ敵がビルの屋上にいることが確認できた僕はSRを構えてスコープを覗き込んだ。

4人の内、屋上の入り口から遠い敵に狙いを定め引き金を引いた。

撃ち出された弾丸は狙い通りの敵にに命中し、その敵は倒れた。

残りの敵が味方が倒されたことで襲撃に気づき、すぐさま屋上の入り口を目指し走り出した。

僕はリロードをし、再度SRを構えた。残りの敵の内の2人は建物内に入ったが、1人が入り口から遠かったこともあり、まだ入り口に向かって走っているのを視認できる状態であった。

 

(逃がさない…)

 

僕は建物内に逃げようとした最後の敵を逃がすまいと狙いを定め引き金を引いた。

逃げ遅れた敵にも弾丸が命中し、敵は倒れた。

 

「皆、屋上で2人を倒した。今ならいけるよ。」

 

「さっすがライ先輩!あくたん、すいちゃん!トワは下から迎え撃つから屋上から攻め込んで!」

 

「OK!あくたんお願い!!」

 

「うん!」

 

あくあとすいせいがあくあのスキルでビルの屋上まで一瞬で移動をしているのが見えて、そのまま2人は建物内に逃げ込んだ敵を追っていった。

トワも下から向かっているので挟み撃ちができ、人数も3vs2のためこちらが圧倒的に有利だ。

数分後、銃声が聞こえたが一瞬で収まった。

 

「ライ君終わったよー。」

 

あくあ達から戦闘終了の連絡が入った。

流石はと言うべきか仕事が早い。

 

彼女達からチーム連携が上手くいったことへの喜びの声が聞こえてきて、僕も嬉しくなった。

 

「よーし、この調子で最後まで敵を倒しまくろう!」

 

「「おおーっ!」」

 

 

 

 

 

 

 

あの後も数チームと戦闘があったが、僕達のチームの連携が上手くいき、特に苦戦もすることなく僕達は最後まで生き残って、チームの初陣は勝利で収めた形となった。

 

最後に今回の招集者のあくあから皆への労いの言葉が送られた。

 

「皆今日はありがとう〜、久しぶりにすっごく楽しかったよ!」

 

「あくたーん!!今日もかっこよかったよぉー!!」

 

「ウ、ウン…」

 

「トワも楽しかったー!チーム連携めちゃくちゃ良かったし、全然負ける気しなかったし!」

 

「僕も楽しかった。あくあ、今日は誘ってくれてありがとう。」

 

今日は本当に楽しかった。今までテレビゲームなどをしてこなかった僕からするととても刺激的で、皆と喜び合えたのも楽しかった。

 

「ねぇねぇ皆、トワから提案があるんだけどさ…」

 

「ん?なになにトワちゃん?」

 

「この4人で新しいチーム作ろうよ!絶対この4人なら大会とか出てもいい線いけると思うんだ!」

 

「「!!」」

 

「チーム?以前3人で組んでたチームみたいなものかい?」

 

「そうです!ライ先輩本当に初めてとは思えないくらい上手いし!状況判断とかも的確だしオーダーとかに向いてますよ!」

 

「確かに今までトワがメインでオーダー出してたからライ君が加わるともっと動き良くなりそうだね!正直このチームなら負ける気しないもん!」

 

皆が新しいチームの結成に盛り上がりを見せていた。

この3人はとても仲が良い、それでいて雰囲気も優しく感じられた。そんなチームの輪に加えてもらえるのはとても光栄だ。

 

「僕でよければ是非。もっと皆と遊んでみたいしね。」

 

「決まり!最強チームの結成だね!!」

 

「あ、でも…」

 

「ん?どしたのトワ?」

 

「チーム名どうする?前はStartendにしてたけどそのままにする?」

 

「うーん、ライ君が新しくチームに入ったから折角だし変えたいかも…」

 

「どうするあくたん?」

 

「あてぃし!?えーっとえっと…あっ!そうだ!」

 

あくあは慌てふためいていたが、何か思いついたように明るい表情を見せた。

 

「ここは一番新人のライ君に決めてもらおうよ!」

 

「えっ、僕が考えるのか?」

 

「ここのチームでは先輩の言うことは絶対だからねぇ…期待しているよ新人君。」

 

…何だかあくあが出会った最初の頃に比べると遠慮がなくなってきている気がする…

スバル曰く、あくあは仲良くなった人には積極的に絡んでくれると言っていたので仲が良くなったことを喜ぶべきなのだろうが…

 

「いやー楽しみだねぇ。」

 

「ライ先輩のセンスに期待しちゃうなぁ。」

 

すいせいとトワもあくあに便乗してきた。

これでは下手な名前は付けられないな…

 

「うーん…」

 

僕は目を閉じて考え始めた。

 

(4人のチーム…4…4の数字が象徴なワード…あっ…)

 

僕は頭の中を駆け巡らせた結果、ある植物の名前が思い浮かんだ。

 

「クアドリフォリオ…省略してQ4なんていうのはどうだろう?イタリア語で四葉のクローバーって意味なんだが…」

 

「Q4…いいね!」

 

「四葉のクローバーか…4人チームにぴったりだし、お洒落っぽくていいじゃん!」

 

「やっぱライ先輩センスえぐいわぁ…」

 

3人の反応を聴く限り、3人とも好感触のようで安心した。

 

「えー、ではStartend改めQ4!このチームでこれから頑張っていこう!」

 

「「おーっ!!」」「おー」

 

時刻を見ると日付をが変わる前の時間になっていた。あくあの音頭を皮切りに今夜は解散することになった。

 

「それじゃああてぃし明日早いからもう寝るね!皆おやすみ~。」

 

「トワもお風呂入ってからそろそろ寝なきゃ。またね~。」

 

「ああ、おやすみ。」

 

そしてあくあとトワは通話グループから抜けていった。僕もアプリを閉じようとしたがまだグループにすいせいがいることに気づいた。

 

「すいせい?まだ寝ないのかい?」

 

「あはは、実は夕方ちょっと寝ちゃってたからまだ眠くないんだよねー。」

 

なるほど、確かに昼寝をすると夜はなかなか寝付けないということはよくある。

 

(そういえばテスト期間中の間すいせいとあまり話せていなかったな…)

 

勉強会に一緒に参加はしていたが、お互いが忙しかったためいつも通りの会話ができていなかった気がする。

すいせいはまだ眠くないということだったのである提案をした。

 

「すいせい、まだ眠くないならこのまま少し話さないか?」

 

「!!うん!話そ話そ!!」

 

すいせいから了承の返事が返ってきた。

僕とすいせいは眠りにつくまでの間しばらく話した…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




久しぶりの投稿と、長文になってしまい申し訳ないです…

この頃忙しかったのもあり更新頻度が落ちてしまっていましたが、以前の頻度に戻したいので是非お待ちください…

話に出ているゲームはA〇EXを基にしていますが、戦闘表現難しすぎますね…

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