ホロと幻の美形   作:ただのRyo

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33話目。

もうすぐ活動を始めて1年が経とうとしています…

飽き性な自分がここまで続けられるとは思っていませんでしたが、
いつもこの作品を楽しんでいただいている皆様のおかげだと思っています。

引き続きお楽しみいただけましたらお気に入り、評価、感想などのコメントお待ちしています!!


学園祭6

 

すいせい達と中庭から移動して、目的の演劇が行われる体育館にやってきた。

 

すいせいと腕を組みながら移動していていたためか、少し周りから目線が増えていた気がする。

主に男子生徒から睨まれていた気がするが、すいせいから気にするなと言われたので何も考えないようにしていた。

 

後ろから着いてきていたミオさんと白上さんは何も言わなかったが、終始凄い笑顔であった。

 

体育館の入り口付近に辿り着いた僕らは演劇を観るのに必要なチケットを買いに来た。

 

「そういえばライ君、観ようと思ってる演劇のタイトルってなに?」

 

隣にいたすいせいが僕に質問をしてきた。

 

「ああ、僕らが観ようとしている演劇のタイトルは…」

 

僕は入り口で貰ったパンフレットに記載されているタイトルを指で差してすいせいに見せた。

 

『ひとりぼっちの皇子様』

 

「「「ああ、なるほど…」」」

 

「?」

 

僕以外の3人がタイトルを聞いて反応を示した。

 

「皆この話を知っているのか?」

 

「うん、昔の有名なお話だから小っちゃい頃から知ってるよ。」

 

「白上はこの話割と好きではあるんですが…」

 

「なんていうか…面白いんだけど、凄く切ないストーリーなんだよねぇ…」

 

どうやら有名なお話だったらしい。

僕は知らなかったが、タイトルを観て一番興味を惹かれたのがこれだった。

 

「…皆が知っている話なら別の劇の方がいいかな?今からでも「ライ君。」…すいせい?」

 

僕の言葉の途中ですいせいが言葉を重ねてきた。

すいせいは僕の顔を真剣に見つめてきた。

 

「ライ君、さっきの私との中庭での話覚えてる?」

 

「…?」

 

中庭での話…どの話のことだろう…?

すいせいは真剣な表情を崩し、やれやれとした顔で、僕の胸を小突いてきた。

 

「もう、言ったじゃん…私は今日ライ君が行きたいところを回りたいって。」

 

「あっ…」

 

そういえば学園祭を回る際にすいせいから言われたな…

 

「まぁ私たちに合わせようとしてくれる気持ちは嬉しいし、そこがライ君の優しさだなって思うけどさ…一番はライ君が楽しんで、思い出に残るようにしてほしいんだよねー。」

 

「すいせい…」

 

「いいじゃん、ライ君が気になるのがその話ならそれで、ね?…私はライ君が楽しんでくれるなら、それだけで楽しいからさ。」

 

すいせいはそう言って微笑みかけてくれた。

すいせいには本当に敵わない…

 

「ありがとうすいせい…すいせいは本当に優しいな…」

 

「まぁね、私はライ君よりもお姉さんですから!…だからちょっとの我儘とか、甘えたいことがあったら何でも言ってよ?寛大なすいちゃんは許してあげるからさ。」

 

「うん…」

 

何だか胸が暖かくなった。

ここまですいせいが僕のことを考えてくれているのがとても嬉しい。

 

「…って、決めちゃったけどさ…ミオちゃんとフブちゃんもこれでいい?」

 

「全然いいよぉ~、ウチこの話自体は好きだし。」

 

「白上も!むしろ皇さんにこの話知ってほしいですもん!」

 

すいせいの言葉に2人が賛同してくれた。

 

「よし!じゃあ受付に行ってこのままチケット買っちゃおう!」

 

「行こ行こ~。」

 

「ほらほら、皇さんも行きましょー。」

 

「…ああ。」

 

すいせいとミオさんに先導され、背中を白上さんに押されて僕たちは受付に向かった。

 

 

 

 

 

 

受付は僕とすいせいで済ませることにして、ミオさんと白上さんは劇が始まるまでに学園祭の屋台で買い物をしてもらうことにした。

 

「すみません、ひとりぼっちの皇子様のチケット4枚ください。」

 

「はーい、チケットどうぞでござ…あっ!」

 

「?…あっ、君は…」

 

受付に辿り着いた僕らはチケットを購入しようと受付の人に声を掛けた。

するとそこには、以前ラプラスの命令で僕を襲撃した侍風な忍者のような格好をした少女がいた。

 

「す、皇先輩でござるか?」

 

「ああ、君は確かholoXの…」

 

「あっ、あの時は名前を名乗ってなかったでござるな。コホン、holoXの用心棒、風真いろはと申すでござる。」

 

いろはと名乗った少女はその後丁寧に頭を下げて挨拶をしてくれた。

 

「改めて、皇ライだ。ところで風真さんは何故ここで受付を?」

 

「いろはでいいでござるよ。実はholoXのメンバーの出し物で劇をするのでござるよー。」

 

なるほど、そういうことだったのか。

しかし、そうなると気になることがあった。

 

「劇はメンバーだけでやるのか?それだと少し大変なような気がするが…」

 

「あっ、そこはラプ殿の秘策があるから大丈夫でござるよ?そういえば皇先輩は「ライ君、チケット買えたー?」すすすすす、すいせい先輩!?」

 

いろはと話をしていたら、僕の後ろで待っていたすいせいがひょっこりと顔を出してきた。

 

「ん?…あっ、いろはだー。」

 

「すすすすいせい先輩!ごごごごご無沙汰しているでございますでござる!!」

 

「おうおう、落ち着けー、日本語おかしくなってるよー?」

 

「すいせいはいろはと知り合いだったのか?」

 

「うん、とは言っても、この前のラプラスの一件があった以降で知り合いになったから付き合いはまだ浅いんだけどねー。」

 

「ああ…すいせい先輩と話せるなんて…holoXに入っててよかったでござる…」

 

すいせいが出てきてからいろはの反応が変わった。まるですいせいのファンのように見える。

いや、前おかゆに聞いたが、すいせいはこの学園の生徒から男女問わずかなりの人気を誇っているようだ。

ファンクラブもあるらしく、もしかしたらいろはもそこに…?

 

「ていうかいろは、他のメンバーはどこにいるの?」

 

感激しているいろはに対してすいせいが疑問を投げかけた。

 

「…はっ!ほ、他のメンバーは劇が始まるまではアジトで待機してるでござる。」

 

いろはは我に帰ったようで、何とか落ち着いたみたいだ。

そして何か思い出したように、手をポンと叩いた。

 

「そうでござる!ラプ殿が皇先輩に会いたいって言ってたんでござった!」

 

「ラプラスが?」

 

「何か言いたいことがあったようでござるが…内容までは風真は聞いてないでござる。」

 

ラプラスが僕に何を伝えたいんだろう…?

ラプラスとはあの事件以来あっていないが、トワが厳重注意を行ったことはトワから聞いている。

 

「…またライ君に酷いことするつもり?」

 

すいせいが少し不機嫌な顔になった。

以前のことを思い出して警戒をしてしまっているのであろうが、そのすいせいの反応を見て慌てふためいているいろはの様子を見て僕は苦笑してしまった。

 

「すいせい、僕はもう前のことは気にしていないよ?」

 

「でも…」

 

すいせいは納得がいかない様子であった。

すいせいが僕のことを心配してくれるのは嬉しい。

 

「あの後トワがちゃんと注意してくれたみたいだし、それに…何かあればまたすいせいが守ってくれるって信じてるから。」

 

「!…分かった、ライ君がそこまで言うなら…」

 

渋々、といったような感じですいせいは納得してくれた。

男としては女の子に守ってもらうのはどうかと思ったが、すいせいを信頼しているからこその頼みだ。

 

「そ、それじゃあ、ラプ殿の元まで案内させていただくでござる!」

 

僕達はいろはの案内で再びholoXの総帥と相まみえることとなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ちょっと次の話が内容長めになる予定です。

あと作者が気にしている内容のアンケートを取らせていただくので是非ご回答のご協力を…

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