ホロと幻の美形   作:ただのRyo

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皆様あけましておめでとうございます。
今年もこの作品を楽しんでいただければ幸いです。

楽しんでいただけましたらお気に入りや高評価、感想などを記載いただけるととても励みになります。

またまた番外編でございます。

今回もロスカラ本編に寄せて執筆しております。

もしもすいちゃんが黒の騎士団に加入して行政特区が成功していたら…?のお話~。


番外編4

 

行政特区日本が設立されて1か月。

ブリタニアと日本の戦いは収まりつつあった。

しかし、行政特区に賛同しないブリタニアの貴族達やテロリスト達の反乱は未だ起きており、その反乱の鎮圧を行っているのが僕ら黒の騎士団だ。

 

僕は行政特区日本設立時にギアスによって操られたユーフェミアに撃たれて重傷を負い、無理やり僕のギアスで命令を上書きした後に出血とギアス使用時の後遺症で意識を失っていた。そのまましばらくの間入院をしていたが、僕は先週退院をした。

本来であれば今週までは入院している予定ではあったが、同じ騎士団員のカレンとすいせいが僕の入院していた騎士団員用に設立された病院に何度も見舞いに来て、その度何故か喧嘩をしていたため、院内の人達に迷惑が掛かってしまうと思い早期退院することにした。

この話をゼロ…ルルーシュとC.C.に話すと、ルルーシュは頭を抱え、C.C.はお腹を抱えて笑っていた。

 

僕たち3人は戦場にいる間は互いに抜群の連携ができており、他の追随を許さない勢いで敵を薙ぎ払っていた。騎士団内で僕は作戦補佐、すいせいが戦闘隊長、カレンがゼロ直属の零番隊隊長、というそれぞれ騎士団内で重要なポジションに就いている。

しかし、カレンとすいせいはプライベートのことなどでは馬が合わないようで喧嘩をしているところをよく見かける。

ただ、お互いが嫌いというわけではないようで、学園内でも騎士団内でもよく一緒に行動している。

 

そんな2人だが今日は珍しく騎士団内で言い争いをしていて…

 

 

 

 

 

 

 

「だからあそこは私の紅蓮で先行して決着をつけた方が早かったんだってば!」

 

「そしたら私の星影(すいせい専用KMF)の出番がなくなっちゃうじゃん!」

 

「出番は関係ないでしょうが!早めに決着をつけちゃう方が被害も少なくて済むでしょ!」

 

「そ、それは…でもそれを言ったら前の戦闘の時だって私が先行して終わらせたら、カレンが敵を残しておけ、って怒ってたじゃん!」

 

「うっ…い、今はその話は関係ないでしょ!」

 

「「ぐぬぬ…」」

 

『全く、あの2人は何を言い争っているんだ…』

 

格納庫をゼロと共に通りがかると、カレンとすいせいが正面から言い争っているのを見かけて、その様子を見たゼロがため息をついた。

 

「先日のテロリスト鎮圧の際の結果に不満があったらしくて…朝からあんな様子なんだ。」

 

『あれを他の団員が見かけると心象的にマイナスだな…ライ、何とかできないか?』

 

「僕がか?」

 

「放っておけ。あのままにしておく方が面白い。」

 

どこからともなく綺麗な黄緑色の長髪の魔女であるC.C.が現れた。

彼女はあの2人の様子を見ながらとても楽しそうに笑っていた。

 

「でも…」

 

「あいつらの様子は私が見ておくさ。それにお前たちは今から騎士団内で打ち合わせがあるのだろう?そっちを優先しておけ。」

 

『確かに…あと10分程で会議が始まるな。魔女の言うことにも一理ある。』

 

「じゃあC.C.、任せてもいいかい?」

 

「ああ、さっさと行ってこい。」

 

C.C.が手をヒラヒラ振っているのを見届けてから僕とゼロは会議室に向かうことにした。

少し不安が残るがC.C.に任せておこう…

 

 

 

 

 

 

すいせいside

 

「ああ、もう!埒が明かない!」

 

「それはこっちの台詞よ!」

 

私とカレンは何十分も言い争いを続けたが、どちらも折れる気配がなかった。

別にカレンのことは嫌いではない。むしろ騎士団の中ではライ君と同じくらい信頼しているし、KMFの操縦技術や体術のレベルの高さには素直に尊敬している。

 

でも私にも譲れないものがある。今騎士団の中で私は戦闘隊長のポジションに就いているが、本当は憧れであるライ君の作戦補佐のポジションを狙っている。

そのためには自身の作戦で成果を上げて、ゼロや幹部達に認めてもらわないといけない。

最初は作戦や戦略の立て方は右も左も分からなかったが、今は一人でも考えることができる。

 

最近はゼロに直談判に行き、この作戦でいかなければ星影で暴れまくる、と脅してみようかと考えはしたが、ライ君に嫌われたくないので流石に辞めた。

 

ライ君は私が立てた戦略の考え方を褒めてくれるが、彼やゼロの戦略に比べるとまだまだなので、彼らの作戦の戦闘の記録や映像を確認して、戦略や考え方をどんどん盗んで自分のものにしている。

 

1日でも早くライ君の隣に立てるようになりたい。

彼の負担を減らしてあげられるようになりたい。

 

カレンも私と同じ気持ちを持っているので、ライバルのような関係になっているが、やはりカレンには負けたくない。

 

その想いが強い所為もあってこのような言い争いになってしまったが、正直収まりようがない。

どう収拾を付けようかとは思っているが…

 

「お前たちは何をやっているんだ?」

 

「え?」

 

「ん?」

 

私たちの間に割り込んできた声に反応すると見知った人物がいた。

 

「C.C.じゃない。何か用?」

 

「お前たちの言い争いが目に余るという報告が上がってな。いつまで言い争っている。」

 

「「だってすいせい(カレン)が!」」

 

「分かった分かった。静かにしろ。」

 

C.C.はうんざりそうな顔をしていた。

正直私とカレンはC.C.が苦手だ。

上から目線な態度が気に入らないし、かなりわがままな性格というのもあるが…

何故かC.C.はライ君の保護者面をよくする。騎士団内で行動しているのをよく見かけるし、租界でも一緒にいるということをライ君から聞いている。

やはり好きな人に自分以外の女の影があるのは何かモヤモヤしてしまう…

 

「言い争いの原因は聞こえてきたから分かっている、前回の作戦の件だろ?だったらあれで決着をつけてこい。」

 

C.C.はそう言いながら格納庫の奥を指差した。

それは誰も乗っていない色々な配線が繋がれたKMFの2人分のコクピットだった。

 

「あれは…シミュレーションマシン?」

 

「あれで思いっきり戦え。シミュレーションで戦う分なら誰の迷惑にもならないだろ。」

 

「私はいいわよすいせい。」

 

そう言うカレンは自信ありげに挑発的な顔をしてきた。

ここで引いたら女ではない…なら答えは一つ。

 

「私もいいよ。ボッコボコにしてあげるから。」

 

「後悔しないことね!」

 

「勝負内容は攻撃を一度でも当てた方が勝ち。これを2本先取だ。」

 

「「OK!!」」

 

カレンがコクピットに向かって走り出したので私も追いかけた。

 

「ねぇすいせい、1つ賭けをしない?」

 

「賭け?」

 

カレンから賭け事を持ち出されるのは珍しい。何をかけるつもりだろ…?

 

「勝った方がライとデートする権利を手に入れる、っていうのはどう?」

 

「!乗ったぁ!!」

 

絶対に負けられない戦いが始まろうしていた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くっ…」

 

「ここまでやって引き分け…?」

 

結果は1本目がカレン、2本目が私の勝ち。

決着をつけるための3本目が長引き、お互いのKMFのエナジーフィラーが同時に切れるという引き分けに終わってしまった。

 

「ちょっと休憩…」

 

「私も…汗かきまくちゃった…」

 

シミュレーションとはいえ、KMFのコクピット内ということもあり熱がこもってしまい、体力的にも精神的にもお互いの限界が来た。

疲労感が凄いが何故かスッキリした気分になった。あれだけ全力でお互いにぶつかったからもうモヤモヤもない。

 

「賭け事も今回はなしだね…」

 

「正直3戦目の途中からそのことが頭から抜けていたわ…」

 

コクピットから出て、カレンと汗を流すためにシャワー室に向かうことにした。

 

「カレン…ごめんね?」

 

「…私もごめん。ちょっとムキになりすぎちゃった。」

 

シャワー室に向かう途中で今回のことについてお互いに謝罪した。

今までもぶつかり合った後は必ず謝罪はしていた。こうやって私たちは仲を深めていっている。

 

「さっ、シャワー浴びたら租界でお昼ご飯食べに行きましょ!」

 

「いいね!すいちゃん焼肉がいい!」

 

「おっ、2人とも仲直りは終わったか?」

 

2人でご飯を食べに行くことに決めていると、黒の騎士団の副指令の扇さんとすれ違った。

 

「あっ、扇さん。」

 

「あれ?私たちの言い争いの件知ってたの?」

 

「ああ、会議前ライから話を聞いてな。」

 

「えっ、ライ君も知ってたの…?」

 

「会議が終わるまで心配していたぞ?会議が終わった後C.C.がライに無事に上手くいったと聞かされて安心していたが。その後2人で租界に行っていたぞ。」

 

「そっか…ライに心配かけさせちゃってたんだ…えっ?」

 

「ん?」

 

「扇さん…ライ君誰と租界に行ったって…?」

 

「誰って…C.C.とだが…」

 

一瞬私とカレンの思考が止まった。

 

 

 

 

 

 

「「…あの魔女ぉぉ!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

C.C.side

 

「C.C.、よくこんなお店知っていたね?」

 

「ここは神楽耶から教えてもらった行きつけの茶屋でな。お前が好きな和菓子を多く取り揃えてある。」

 

「すごく楽しみだよ。連れてきてくれてありがとう。」

 

「礼には及ばん。お前の退院祝いを兼ねて私からの祝いだ。」

 

私はライを会議が終わった後この茶屋に連れ出した。

ここは会員制の茶屋で誰でも自由に入れる場所ではないため、仮にあの小娘共がここを特定できたとしても中に入ることはできない。

 

「でも意外だな、C.C.がピザ以外の食べ物に興味を示すなんて。」

 

「お前の影響かもな…」

 

「?」

 

ライは不思議そうに首を傾げていた。

その様子が何故か面白く笑ってしまった。

 

「ライ、お前といると退屈しないよ。」

 

「それは…よかったのかな?」

 

「もちろん、お前はルルーシュと違って、私に付き合ってくれるしな。」

 

「僕もC.C,と一緒にいるのは楽しいよ?」

 

ライの言葉に私は満足した。

テーブルに肘をつけ頬杖をしながらライを見つめた。

 

行政特区でこいつを失うことにならなくてよかった。

もしライを失っていたことを考えてしまうと、騎士団員やルルーシュ、カレンやすいせいなどもどうなってしまっていたか分からない。

 

魔女として数百年生きてきたが、こいつより面白い人間は見かけたことがない。

カレンとすいせいがライのことを好いているのは知っているが、渡してしまうのはまだ惜しい。

 

「さぁ、和菓子が運ばれてきたぞ?」

 

「おお…」

 

和菓子が好物なライは目を輝かせていた。

この表情を知るものはまだ少ない。

恐らくあの小娘たちも知らないであろう。

 

「まだあいつらには早いかな…」

 

「ん?何がだい?」

 

「…なんでもないさ。」

 

私はライに向かって魔女らしく悪戯っぽく微笑んで見せた。

 

(いつかライが私の願いを聞いた時、その願いを叶えてくれるだろうか…いや、このことは今は忘れておこう…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





ほっとんどギアスのみのお話になってしまいました(笑)

ゼロのことはそこまで尊敬していなそうなすいちゃん。

ライ君のKMFは月下で、すいちゃんのKMFは星影。

作者に絵の才能があれば描きたかったのですが力不足を痛感…

カレンとすいちゃんは仲良くなれそうな気がしています。

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