沈んだら 帰って来れた 我が故郷   作:∩(´∀`∩) ワッショーイ

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どうも、最近暑かったり涼しかったりしますよね。涼しい時はいいけど暑い時はモチベも上がりません……


六話

「で、何から話せばいい?」

 

とりあえず詳しい話をしようとちょうど近くにあったフードコートに向かい、それぞれが注文した品がキチンとテーブルの上にあることを確認したで宗次朗にそう問う。

 

「何からも何も……全部に決まってるだろ。死んだ筈のお前が生き返ってることとか、瑞鶴になってることもな」

「っ!ンンッ、全部って……えぇ……」

 

まるで当たり前だろ?とでも言うかのような絶妙なウザさに一瞬眉がピクっと反応したけど、さっきまでとは違ってその表情は真剣そのものだったから咳払いをして抑えた。

 

「というか、そもそもの話なんだけど。なんで私が秋一って分かったわけ?」

 

冬馬には気づかれたとはいえ面影ないって言ってたから普通分からない筈だと思うんだけど……

出来るだけ表情に出さずにそう考えていると、悩ましい顔をしていた宗次朗がおもむろに告げた。

 

「あー、なんつーかね、雰囲気?」

「雰囲気?」

「ほら、お前の雰囲気ってなんか独特なんだよな、普段からおっとりしてるのに地味にピリピリしてたりするっつーか、うん」

「………一応聞くけど昔からそうだった?」

「おう」

 

宗次朗の言葉を聞き私は天を仰いだ。自分自身そんな独特な雰囲気をしてるなんて思ってなかった……

 

「ま、まぁ確かに俺らからすればわかりやすいけど、関わりが薄い奴なら気づかないだろうし別にいいんじゃね?」

「そ、そうなの……」

 

励ましてくれたものの、やはりまだ落胆しながらカバンからiP〇dを取り出し、お母さんに宗次朗に会ったから暫く話してから戻ると伝え、ついでに先帰っていてとも連絡を入れる。報連相は大事。

 

「とりま、なんでそんなことになってるのかから話してくんね?ぶっちゃけ気になってしょうがないし」

「あー、この説明するのももう三回目ね……うーん、死んで艦これの世界でズイ (ง˘ω˘)วに転生してズイ (ง˘ω˘)วズイして今度は海で死んでズイ (ง˘ω˘)วのままこっちに戻って来た━━━━って感じなんだけど」

「………」

 

正直もう二回もしっかりと説明している事もあって、三回もするとなると流石に面倒に感じ、ついでにアイツらの中では一番落ち着いてる宗次朗なら怒らないと思って適当に説明したんだけど、なんか様子がおかしい……?

 

「はァ……あのな、それで俺が理解出来ると思ったら大間違いなんだが?」

「あ、いや〜その……えと」

 

と思ったら眉間に手を置きながら溜め息を吐き、私は久しぶりに見るその姿にかなり慌てた。

だって宗次朗にとってその仕草は怒りを抑えている証拠だもの、それも激怒レベルの怒りを……

 

「ご、ごめん……何回も同じ説明するとなるとつい面倒くさくなっちゃって……」

「あーもういいよ、なんとなくそんな気がしてたし」

 

いくら端の方の席とはいえ流石に公共の場で大声を出す訳にはいかないから静かながら必死に弁明すると、なんとか許しを貰えたが、言外にお前ってそういう奴だもんなって言われてるようで心にグサッと来た。

 

「どうした?」

「き、気にしないで……」

「そうか、じゃあさっきのよりももうちょいわかりやすい説明頼めるか?流石に意味不明過ぎて理解出来ん」

 

一応心配して声をかけてくれたが、私が大丈夫と伝えるとすぐに説明要求してくる当たりコイツやっぱり昔から何も変わってない。

その事にジト目でうどんを啜る宗次朗を見たが、有無を言わさぬ目に私は━━━

 

「ア、ハイ」

 

━━━これ以外の返答を持たず、諦めて引っ張り出したポテトを一本口に運んでから説明を始めたのであった。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

「なるほどな、お前も苦労してたんだな……」

 

一部省いたりして少しだけ短くした説明を聞いた宗次朗はまるで同情するかのような表情を浮かべていた。

あまりにも疲れたような目をしてるので、ついそっちはどうだったのかと聞けばそこからは怒涛の言葉の連続。

やれあの上司はクソだの組織として運営出来てることが奇跡だのと前世の俺が味わったブラックを超えるブラックを味わった様子……

 

「お互い大変だったってことで、乾杯……」

 

気がついたら私は烏龍茶の入ったコップを掲げそう口にしていた。宗次朗も乗るように半分ほど減ったコーラの入ったコップを持ち上げ、二人して静かに乾杯した。

精神的に疲れた時に飲む烏龍茶はとても美味しかったです。

 

「……もうこんな時間か、ちょっと喋り過ぎたな」

 

腕時計を確認した宗次朗の呟きを聞き、私もiP〇dで時間を見ると、もう二時間近く経っていて思わず目を丸くした。

まさかそんなに話していたとは思ってなかった……

 

「着いてこい、せっかくだし家まで送ってやるよ」

 

電車とバス乗り継いでいくらくらいかかるかな〜と頭の中で計算していていたところに降りかかった救済的提案に私は一瞬固まり叫んだ。

 

「え、いいの!?」

「今日は休みだしな。……それに女乗せたからといって咎める相手もいねぇし」

「あっ(察)」

「察するな……感じろッ!」

 

怒鳴られた、理不尽。でもそれよりも……私は背中に宇宙を背負った猫の顔をしながは宗次朗の肩をチョイチョイと小突いた。

 

「な、なんだよ!」

 

動揺しているのか少々食い気味で反応して来た宗次朗に指先だけで周りを示す。

まぁそこには当然の如く突然の大声に驚きながらこっちを見ている他のお客さん達がいる訳で……

 

「あ……」

 

怒りからか真っ赤に染まっていた宗次朗の顔が青を通り越して土色になるまで二秒もかからなかった。

……かく言う私も時折聞こえてくる「あの人って瑞鶴っぽくね?」やら「すげぇめっちゃ似てる……」などのヒソヒソ話にむず痒くなってるのだが……

 

「は、早く行こ。提督さ……宗次朗」

「あ、あぁ」

 

スゥ………またやっちゃった………ッ!!!恥っず!!!さっきも恥ずかしかったけど今注目されてるから余計に恥ずいんだけど!?

というかお父さんといい宗次朗といい向こうの人に似てる人多いって!!!

 

「理不尽に怒られた気がする……」

「なんか言った!?」

「いえなんでも……」

 

暫く宗次朗の手を引いてツカツカと歩いたが、途中で気づいた。

見てはないけどめちゃくちゃ熱いから多分真っ赤になってる顔を見られないように我武者羅に歩いてたけど、宗次朗が車どこに停めてるのか知らないやと。

かと言って今更わからないから教えてくれと言えるものか?そんなもの五航戦としてのプライドにかけて許されない……

 

「ねぇ宗次朗……」

「な、なんだ?」

「車って、どこに停めてる?」

「は?」

 

……訳ない。

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