沈んだら 帰って来れた 我が故郷   作:∩(´∀`∩) ワッショーイ

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油断してたら熱中症でぶっ倒れるというとんでもねぇ事態で更新がかなり遅れてしまった上に、途中から文章が少し適当になってしまいました。申し訳ないです……
2022 6/9 たった1日とはいえランキングに乗り戦々恐々しておりました(ガクッ)
こんな稚拙なものでも読んで下さる皆様本当にありがとうございます!これからもなんとか頑張っていく所存です!


七話

恥を忍んで宗次朗に案内を頼むと、宗次朗が車を停めている駐車場はまさかの真逆の方角だったという衝撃的な事実が発覚した今日この頃。

………さっきから顔が熱くてしょうがない、多分モール内にいた時よりと比べたらマシにはなってても、今も真っ赤になってることは間違いないと思う。

 

「おい」

「っ…な、なに?」

「さっきから真っ赤だけど大丈夫か?」

「///……見ないでよ!!」

「あだだだ……ってうぉぉぉぉぉぉ!?やめろや今運転中なんだよ!?事故ったらどうすんだよ!?」

 

あまりにも唐突に告げられた顔真っ赤発言につい羞恥心が爆発し隣に座っている宗次朗の肩を掴んでグワングワン揺らしたものの、大声で怒鳴られそういえば今運転中だったということを思い出した。

 

「あ、ご、ごめん……」

「恥ずかしいのはわかるが運転中はやめてくれ……いやマジで」

「ホントごめん……」

「頼むぞ……」

 

片手で額の汗を拭いながら何度も釘を刺す宗次郎に私は何も言えなかった。

確かに運転中にあんなことをすれば普通に事故る可能性が高くなるし反省しかない……

 

 

暫くお互い無言で車内には掛けられたナビがCDから読み込んだ歌が流れる時間が続き、じっと外を眺めているとやがて見慣れた住宅街に入った。

助手席の窓から流れる景色には、楽しそうに歩く柴犬らしき犬を微笑ましい表情で見ながらリードを持ち一緒に歩く老人、お母さんらしき女性に手を引かれ歩く笑顔の女の子など、かつて私が向こうの世界で守り抜いたそんな日常の一幕が映っていた。

 

そしてふと思う、そういえばあの時助けた彼って今どうしてるんだろう……と。確か奴らから俺達の海を取り戻すッ!とか意気込んでたけど、まず士官学校に入れただろうか……見るからに熱血系だったが。

 

「着いたぞ」

「……あ、ありがとう」

「またなんかあったら呼べよ。じゃ━━ちょっと待て……ほいこれ、改めて俺の番号渡しとくからなんかあったら電話しろ」

「何から何までごめんね」

「気にすんな。んじゃ、今度こそじゃあな」

「うん、バイバイ」

 

どうやら過去の出来事を思い出している間に少し時間が経っていたらしい。私がシートベルトを外し助手席から降りると、宗次郎は思い出したように電話番号をメモ用紙に書き出し、書き終えたそれを私に渡すとそのまま風のように去って行った。

お母さん達から渡されなかったから、多分だけど前の携帯はお釈迦になってるだろうことはわかるし、かと言ってアイツらの番号とか覚えてるかって言われたらそうでもないしで改めて番号教えてくれたのは僥倖だったかもと思う。

 

「ただいま〜」

「おかえり」

 

玄関扉を開けて中に入り、靴を脱いでから洗面所に向かい手を洗う。最後にうがいを3回ほどしてからリビングに入ると、ショップで選んだ私の新しい携帯が箱に入った状態で机に置かれていた。

 

「これありがとね」

「ん?あーそんなの礼もいらないわよ」

「そう?でもありがとう」

 

キッチンで何か作業をしながら煎餅を齧っているお母さんにお礼を言えば、礼はいらないと返されたがやはりお礼は必要だと思う。金銭的な面とか、労力的な面とかの色んな意味で。

 

「じゃあちょっと設定してくるわ」

「そのまま上にいてもいいけど、夕飯前には降りてくるのよ」

「わかってるって」

「本当?前はそう言いながら何回呼んでも降りてこなかった癖に」

「一体何時の話してんのよ!?反抗期くらいとっくに終わってるって!」

 

確かに降りなかったのは本当だけど反抗期だったししょうがないじゃない……というかあの時はちゃんと返事はしてたし買い物とかも渋々とはいえ行った━━━いや、もうこの話やめよう……

とにかく私は階段を駆け上がって自分の部屋に入り、椅子を手前に引き座り込んでから前の携帯に入れていたアプリを片っ端からダウンロードし、必要事項等の入力を行う。

 

「期待とかしてなかったけど、やっぱり全部最初っからなのよね………」

 

諸々の設定を入力しながらボヤき、顔を上げて画面から目を逸らす。今しがた期待してなかったとは言ったが、実は輪廻転生なんて奇跡が起きた身だし、ほんの少しだけ前世のデータが残ってたりするんじゃないかと思っていたのだが、どれもこれも初期設定から始まりほんの少しだけだが落胆した。

まぁこれも当たり前のことだから怒ったりはしないが。同じ端末や同じアカウントで再度ログインするならいざ知らず、全く新しい端末と新規のアカウントでやろうものならこうなるのが当然の結果だ。

 

「めんどくさいけどやらないといけないし……あー、もう!さっさと終わらせちゃおっと!」

 

そう声に出して決意を新たにした私ではあったが、数分もすればまたウンザリしてくる。さっきからずっと入力を繰り返したおかげであと少しのところまで来たとはいえ、やはりめんどくさくテンションがガタ落ちすることには変わりない。

それに途中からコピペも駆使していたのだが、微妙に入力する情報が違ったり、別々のパスワードを考える必要があって手動入力よりかはちょっとマシ程度しか改善されないのが気分の低下に拍車をかけてた気がする。知らんけど。

 

「あー………やっと終わった……」

 

結局あの後5分ほど打ち込み続けてようやくダウンロードした全てのアプリが使えるようになったが、早速使おうという気分にもならない。脱力しながら椅子にもたれかかっていると、どこからか寝正月という単語が聞こえてきた━━━気がした。まだ正月まで半年以上あるってのにね。

 

……そういえば向こうではこんな何気ない時間に幸せを見出してたっけ。考えないようにしてたけど、いつ死ぬか分からない人生(艦生?)だったからふとした時に涙が零れたりして、それを見た提督さんが焦って……ふふ、そういえば慌ててる彼ってとても新鮮で可愛いなんて話もしたなぁ。それにこんなところは面白かったなんて教えたら翔鶴姉達も笑って、それで、それで……

 

「………ダメだなぁ……やっぱり皆とさよならなんてしたくないや……」

 

震える声が口から溢れる。

会えないからって割り切ろうとする度に、会いたいという思いが強くなってしまう。家族とも、皆とも、離れたくない……そう思ってしまう。

あぁ、なんだ……

 

「先輩に━━加賀さんに弱いって言われたあの日から、何も変わってないじゃない……私って」

 

気づけば、私の手にはスマホではなく仕舞った筈の指輪が握られていた……




次回から(多分)いよいよ働きますねぇ……
ではまた次回でお会いしましょう!(尚、次回更新が何時になるかはわかりません)












番外編は、もうちっと先ですかね
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