キヴォトスの家はすぐ壊れる   作:金髪先生

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ブルアカのシロコ可愛すぎだろ!!


第1話

 雨が降っている。いつもは透き通るような青が見える空は、今はどんよりとした雲に覆われている。

 今日は久しぶりの休日だった。特に行くところもないから外にぶらっと出かけようと思ってたのだが。

「……めんどくさいから今日はいいか」

 気持ちを切り替えて家でゴロゴロモードになった俺は、早速布団を敷いて横になろうと――

 玄関ドアがノックされる。

「宅配なんて頼んでたっけなぁ」

 インターホン鳴らせば良いのに。壊れてたっけ? なんてどうでもいいことを考えながら玄関に向かう。そして俺はゴム弾の入ったハンドピストルを手にとる。キヴォトスは治安がよろしくないので用心するに越したことはない。

 俺は慎重に覗き窓を見ると……。

「シロコ…………??」

 ずぶ濡れになった砂狼シロコがそこにいた。

 

◇◇◇

 

 とりあえずシロコを家にあげて暖房を入れた。

「家が爆発したから泊めてほしいと……」

「……ん。急にごめん」

 どうしたら家が爆発するんだろうか。

「近くで銃撃戦があって手榴弾が家に飛んできた」

 どうやら俺は顔に出やすいらしい。シロコが説明してくれた。

「とりあえず怪我はない? あ、あとタオル。ごめんね。着るもの探したんだけど、スーツくらいしか持ってなくて」

「ん。ありがとう先生。怪我は特にしてないよ」

「怪我してないのなら良かった。お風呂は湧いてないけどシャワーならすぐに浴びれるよ。洗濯はこっちでしちゃうから。その間着替えられるもの探してくるね」

「シャワーで充分だよ。……本当に何から何までありがとう」

「困っている生徒いたら助ける。先生の仕事だから気にしないで」

 俺が言うとシロコは微笑みながら浴室に向かった。

 

◇◇◇

 

 落ち着け俺。素で先生ムーヴしてしまったが大丈夫かこれ? びしょ濡れJKと屋根の下で2人きりだぞ?? しかもナチュラルに風呂案内して洗濯もしておくよとかアレか? っていうか今日泊めるって言っちゃったけどヤバくないか?? 抑えきれるか俺?? めっちゃいい匂いしたんだが?? 恋人いない歴=年齢の俺が女の子と。しかも教え子と!! かぁ〜〜〜!! 事案ですよコレ!! いきなり刺激が強すぎません?? 耐えてくれよ俺の理性……!!

 とりあえず温かい飲み物を用意するためにお湯沸かす。風邪引いたら大変だしな……。ついでに素数も数える。落ち着け落ち着け……。

 まずやることを整理しよう。

 

・洗濯

・シャツの用意

・飯の用意

・不健全な物の掃除及び隠蔽

・寝床の用意

・素数

 

 おk。把握した。

 飯は今日は出前を取るか。ピザとか寿司とか。雨降っている中で出前を頼むのは気が引ける致し方ない。

 不健全な物の隠蔽もシロコが家に上がる前にある程度マッハで片付けた。再度確認したが……特に無いな!ヨシ!

 そしてシャツだが……。

 俺がクローゼットを開けると。

 

 デカデカと神秘と書かれた青いシャツ。ご立派な水晶埴輪(文字通り)が3本プリントされたシャツ。ヒフミから貰ったペロロ様シャツ、etc……。

「はぁ……こんなことならばマトモなシャツを1枚2枚買ってくれば良かった……」

 何を隠そう俺はネタシャツコレクターなのである。

 旅行に行ってお土産屋を覗くと真っ先に、ご当地Tシャツコーナーを覗くくらい好きだ。こないだレッドウィンター連邦学園を仕事で訪れたが、その時にぶらりとよった土産屋購入した白ひげシャツはお気に入りだ。かわいい。

 しかし今はそんな趣味の俺が嫌いだ。だから彼女が出来ないんだ。きっとそうだ……。

 とりあえず一番無難な神秘シャツにした。いや待て。下はどうする?

 シャツだけ纏ったシロコを一瞬想像する……。

「フンッ!!」

 己に喝を入れ煩悩を払う。そうだ……どっかに下だけジャージがあった気がする。よしよしその調子だ。

 俺は着替えを用意すると意を決して脱衣所に向かうことにそた……。

 

◇◇◇

 

 「……………………はぁ」

 

 私はシャワーを浴びながら考えていた。

 

 家が壊れたと言ったが嘘だ。近くで銃撃戦は確かにあったが煩かったからすぐに黙らせた。

 休みの日なのに雨が降っていて退屈だった私は、ふと先生の家に遊びに行くことを思いついた。今思えばなぜそんなことを思いついたのかは分からない。アビドスの職員室で先生の住所がチラッと見たのを覚えていた。私は悪くない。先生のセキュリティが甘いのがいけない。

 そしていざ先生の家の前に来たのは良かったけど。チャイムを鳴らそうとした時、頭が真っ白になった。何で私はここに来たんだっけ? 先生は迷惑じゃないかな……。そう思うと胸の奥がズキズキと疼いて苦しかった。顔が熱くなり頭がぼーっとした。

 ドアをノックしてそれで出てこなかったら帰ろう。そう思い私は弱々しくドアを叩いたのに……

 

「……シロコ??」

 

 彼は気づいた。気づいてくれた。気づいてしまった。

 ドアが開いて先生と目があった時、安心感に包まれて。

「家が……その爆発して……」

 自分でも嘘を吐いた事に驚いた。なんで。どうして?私は遊びに来ただけなのに。素直に遊びに来たと言えば良かったのに。

 先生は少し待っててと言った後。ドアの奥に戻っていった。

(なんで嘘なんか……)

 やっぱり私、どこかおかしい。そう思って帰ろう。踵を返そうとした時、思ったよりも早くドアが開いた。

「……とりあえず上がって? 風邪、引いちゃうからね」

「うん……」

 結局私は流されるように先生の家にお邪魔することになってしまった。

 

 (……これからどうしようかな)

 とっさに吐いた嘘の事。正直に言ったほうがいいのかもしれない。いや言ったほうがお互いのためだ。でも、もう少しこのままでいたい。なんでか分からないけど。

 

「…………ん」

 

 このモヤモヤもシャワーで流れてくれないかな。

 

 

 




続くかどうか分からんけど、頑張って続き書きます……
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