取り敢えず、暫くは休日に投稿していこうと思います。
突風の音で目が覚めた。
「ここは?」
「砂漠でしょうか・・・?」
よく見ると足元は砂にまみれており、突風も所謂砂嵐という奴らしかった。
「藤丸!気を付けろ、近くに何かいる!」
カドックがそう報告する。
レイシフトしたばかりの一行は警戒を強めるが、それは長く続かなかった。
「グルルルァァァァ!!!」
それが襲いかかってきたからである。
「なんとか倒せました・・・」
「しかし、最後に倒したやつなんか変じゃなかったかな?」
「私にはゴーレムの亜種のように見えたのだけど、カドック何かわかる?」
「騎士みたいな鎧だったな。もしかしたらこの特異点に関係あるかもしれない、覚えておこう」
「それにしても酷い砂嵐だな。マスターの二人は大丈夫か?俺達サーヴァントは大丈夫だろうが」
「私は大丈夫だよ。それはそうと、どこに進む?」
周囲を見渡すが砂嵐のせいでまともに視認することができない。
「ん?なんか、向こうの方にあるな。砂山とかじゃなさそうだが、神殿かあれ?」
士郎は生前から目が良かったため、他の人間が認知出来ないものも認知出来たらしい。
一行はその神殿らしきものに向けて歩みを進めることにした。
襲ってくる魔獣を倒しつつ、進むこと十キロほど。
時代も詳しい座標もわからない上、カルデアとの通信は断絶したままであった。
「マスター、もう十キロほど歩いてきましたが、大丈夫でしょうか?」
「うん、まだ大丈夫そうだよ」
そんな風に会話をしていると、また何かが襲ってくる。
「また来るぞ!アナスタシア!」
「ヴィイ!」
即座にカドックとアナスタシアが防御する。
「待て、こいつ魔獣じゃねえぞ!」
「これは、スフィンクス!?まずい、魔獣なんかと比べても天と地程の差があるぞ!?」
「今の攻撃で目を潰したわ!どうせ直ぐに回復するでしょうから、今のうちに逃げましょう!」
全員が一斉に走り出す。
しばらく走っていると今度は人影が見えてくる。
「おい!追っ手が来たぞ!」
「なに!?倒すぞ!」
「何やら勘違いされています!マスターどうしましょう!」
「こういうのって倒さないと話聞いてくれないから、取り敢えず峰打ちで!」
「了解です!」
相手は相当戦い慣れた集団らしく、数による有利を存分に生かして戦う。
「バルムンク!」
「グハァ!?」
「はあっ!」
「グゥ・・・!」
「こいつらまともな兵士じゃないですよ!それに、後ろからスフィンクスとよくわからない布を被ったのが来ています!」
「クッ、一旦作戦は中止だ!奪った食糧は忘れるなよ!」
相手はこちらがそれなりに戦えると知ると、即座に撤退を選択し、去っていった。
「あの方々はこの袋を運んでいたようですね」
「これ、人じゃねえか?昔、紛争地域で戦ってたときに女子供をこういう袋に入れて運んでるのを見たことあるんだがな」
士郎の言う通り中に入っていたのは一人の女性だった。
「ん、ここは?」
「あ、起きた」
「おのれ、無礼者達。私をファラオ・ニトクリスと知った上での狼藉か!」
「これ、完全に勘違いしてるやつじゃないか!」
ニトクリスは杖で地面を叩くと、複数の魔獣が現れ、襲ってきた。
「流石にサーヴァント相手はキツいね・・・!」
「ダヴィンチちゃん、大丈夫ですか!?」
「俺に任せな、I am the bone of my sword.『アイアス』!」
複数の魔獣の攻撃を士郎が防ぐが、ニトクリスの攻撃を受けたダヴィンチは少し後退する。
「これじゃジリ貧だよ!ニトクリスさん、私達は貴方のことを助けたんです!」
「このような場所で無償で人を助けるはずが無いでしょう!」
「聞く耳持たずか・・・!」
「行きなさい、スフィンクス!この者達に偉大なる太陽王の裁きを!」
少しずつマシュはスフィンクスに押されていく。
「スフィンクス!この状況で、あの神獣の相手はとても・・・!」
「いえ、どうか顔を上げて。貴方の盾はいかな神獣であろうと砕けない。そして、皆さんの正義は正しいもの。誤解から生まれた戦いなど、容易く乗り越えられるでしょう」
しかし、銀髪の男がマシュは助ける。
「何者・・・?」
「まだ名乗るほどの因果はありません。ですので、どうぞ敵とお考え下さい。」
その男はニトクリスにそう答え、立香の方を向くと、
「あなたがたがカルデアですね?私はルキウス。主のいないサーヴァントです。見るに見かねて手を出してしまいました。お節介にお思いでしょうが、そこは寛容に。私で良ければ助太刀致しましょう。我が剣存分にお使い下されば」
「正直に言って助かるな!アナスタシア、右だ!」
ルキウスも加わり、復活するスフィンクスに攻撃する。
「御免!」
ルキウスの右腕が輝き、スフィンクスを切り裂く。
すると、どうしたことだろうか。
スフィンクスが甦らないのだ。
「あれは、間違いない!ケルトの戦神ヌァザのアガートラムの輝きだ!」
「なんだと!?あのサーヴァントは神性並の神秘を武器にしているのか!?」
「そ、そんな。ファラオ・オジマンディアスの貴き神獣が・・・!」
ニトクリスはすっかり戦意を喪失していた。
「ですから、御免と。そうでもしなければ収まらないと思いましたので。そして、お聞きなさいホルス神の化身、ニトクリスよ。彼らがあなたを助けたと言うのは本当です。なにしろ私も見ていました。彼らは山の翁に連れ去られるあなたを義によって助けました。それが信じられないと言うのなら我が銀腕を再び振るう他ありませんが」
この後、ニトクリスが自身の間違いを認め、立香達を神殿に案内することになるのは、そう先の事ではなかったりする。
ニトクリスは普通に強い(確信)