ダービー行きコンコルド便は、体温の関係により離陸を延期いたします 作: ※(米印)
「ダービーを勝ちます!」
彼女が新バ戦後のインタビューでそう答えたのは、たった5ヶ月前。
決して、平坦な道ではなかった。思うようにいかないことだらけだった。だが、しかし、今彼女はダービーの舞台に立っている。
それがすべてだった。
「ダービー、勝ってこい」
頭を撫でた。額はほんのり暖かい。
「はい!」
1番人気は「天才」奈瀬文乃の肝煎り。下バ評では、彼女のダービー初制覇は堅いと言われている。
見方を変えれば、俺よりも3つ年上の、デビューで言えば4年早い「天才」ですら、まだ手が届いていない。それがダービーである。
それでも、俺は少しも疑わなかった。このウマ娘が、世代の頂点に立つのだと。
「最も運が良いウマ娘が勝つ」
ダービーは、そう呼ばれる。
あるいは、ほとんどのレースに当てはまるのかもしれない。前残りの馬場で追い込みが届かなかった、とか、先行争いで余計にバテてしまった、とか。運が絡まないレースなど、存在しないと言ってよい。
しかし。この世の中の「運」と呼ばれるもののほとんどは、実は必然から生み出される。枠番、バ場状態、位置取り、他ウマ娘との関係、精神状態。自分では操作しようがない、あるいはできたとしても困難極まりない無数の変数によって生み出される有利不利を、人は「運」とみなす。
そんな「運」を手繰り寄せる術の集大成が「経験則」である。
たとえばダービーポジション。第1コーナーで10番手までにいなければ勝てないというジンクスを、ファンやトレーナーはこう呼ぶ。
実際、かつてのダービーは多人数で争われており、それゆえ後方追い込み勢は直線で前をかきわけて進むか、不利を承知でまくりを仕掛けるしかなかった。ウマ娘の側も、一生に一度のダービーでは後ろのウマ娘をやすやすとは行かせない。かきわけようとすれば締め、まくろうとすれば弾く。後方勢の不利はある種必然だった。そのために、「ダービーでは前目につけろ」という経験則が生まれたのである。
新人トレーナーが勝てないのは経験の積み上げがないからであり、同様にジュニアのレースがお粗末なのも、ウマ娘側の経験が少ないからであろう。
その意味では――
たった2戦でダービーに出てきた彼女は、異質極まりない存在だった。
「ここまで2戦2勝、3戦目がダービーか……こんなキャリアでは7番人気も当然といったところだろうな」
「どうした急に」
「だが3戦目でダービーを制覇した例はある。1943年、クリフジは6バ身ちぎって圧勝した」
「いや、クリフジは11戦11勝の怪物だろう。よしんば同じレベルのウマ娘だとしても、そもそもあれはジュニア戦がない時代の話だ。今やジュニアG1すら整備されている。そんな昔と単純比較はできないだろ」
「それを言うならジュニアの整備は欧州の方が進んでいるが、去年は2戦目でダービーを取った『
「それはそうだが……『和製ラムタラ』か。お手並み拝見だな」
「府中のスタンドに、18万人の観客が詰めかけました。18万人の夢が、思いが、17人のウマ娘へと注がれています」
「さぁ体勢完了。第63回東京優駿日本ダービー、今スタートしました!」
フサイチコンコルドちゃんのイメージは
・前髪ぱっつん(史実)
・短めの黒髪
・勝負服は結構豪華(良血馬なので)
・機能美(婉曲表現)(超音速旅客機なんだから空気抵抗少ないの当たり前だよね)
・身長はダンスインザダークと比べると低く見えるけど意外とある
・産駒にバランスオブゲーム(馬主がダビスタの人)がいるんで、意外とゲームとか好きそう。てか病弱やし必然的にインドア派になるか
って感じかなぁ。
普段看病する側なせいで「護らねば……」とか思ってたのに、いざ一緒にお出かけ(デート)とかしたら普通にスタイルいいし良血だから所作がこなれてるし優雅にエスコートしてくれるしで、ギャップに死ぬトレーナーになりたい。