ドレアム様の暇潰し!!異世界に我は征く!   作:プロトタイプ・ゼロ

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魔王は問題児達と自己紹介するそうですよ?

 

 

 突然空に放り出され湖に自由落下よろしく落っこちた四人と一匹は、陸に上がると同時に(ドレアムと猫を抱えた少女を除いて)悪態をつき始める。

 

「し、信じられないわ! まさか問答無用で引き摺りこんだ挙句、空に放り出すなんて!」

 

「右に同じだクソッタレ。場合によっちゃその場でゲームオーバーだぜコレ。石の中に呼び出された方がまだマシだぜ」

 

「……いえ、石の中に呼び出されては動けないでしょう?」

 

「俺は問題ない」

 

「そう。身勝手ね」

 

 意志の強そうな炎を宿した瞳を持つ金髪の少年、見るからに(ドレアムから見たら)高級そうな服を着込んだ黒髪ロングの少女が愚痴を零す。

 

 ドレアムからすればあの放り出された空と地面の距離的に、湖に落ちたこの三人と一匹が生きていることに驚きだった。

 

「此処……どこだろう?」

 

 湖に落ちて濡れてしまった猫を丁寧に吹いている少女が小さく呟く。

 

「さあな。まあ、世界の果てっぽいものが見えたし、どこぞの大亀の背中じゃねえか?」

 

 ドレアムは素直に感心した。人間とは自分の理解できない状況に陥ると戸惑うのが普通だと言うのに、この少年はその落ちている間に把握した。

 

(まだまだ人間も捨てたもんではないようだな)

 

 ドレアムが一人感心している間に、話が進んでいく。

 

「まず間違いないだろうけど、一応確認しとくぞ。もしかしてお前たちにも変な手紙が?」

 

「そうだけど……まずは『お前』って呼び方を訂正して? 私は久遠飛鳥よ。以後は気をつけて。それで……そこの猫を抱きかかえている貴女は?」

 

「……春日部耀。以下同文」

 

 少年を除き自己紹介をした久遠飛鳥と春日部耀の二人。飛鳥はどこかのお嬢様なのか威圧的に少年を見る。耀は興味が無いようだ。

 

「そう。よろしく春日部さん。野蛮で凶悪そうなそこの貴方は?」

 

「高圧的な自己紹介をありがとよ。見たまんま野蛮で凶悪な逆廻十六夜です。粗野で凶悪で快楽主義と三拍子そろった駄目人間なので、用法と用量を守った上で適切な態度で接してくれよお嬢様?」

 

「そう。取扱説明書をくれたら考えてあげるわ……十六夜君」

 

「ハハ、マジかよ。今度作っとくから覚悟しとけよ、お嬢様?」

 

 十六夜の自己紹介に少し引いた顔をする飛鳥と、挑戦的に言う十六夜。

 

 この三人を見て、ドレアムはこれから面白い生活ができそうだと、期待を胸に膨らませる。

 

「それで、そこで一言も話さない旅人のような貴方は?」

 

 そこでようやくドレアムの番が回ってきた。

 

「我が名はドレアム。特にこれと言った特技はないが、これから仲良くしようと思っている」

 

 もし配下達が聞いたら顔を青くして「ご懸想はおやめください!?」と目に入りそうなセリフを堂々と言い切る。

 

 三人(耀は興味なし)は少し引いた顔になる。

 

「お、おう。そうか……うん。厨二病なのかお前」

 

 十六夜が何か言っているような気がしたが、取り敢えず無視しておこう。ドレアムの知らない単語を使う十六夜が悪いと考える。

 

(うわぁ……なんだか扱いずらそうな人達ですねぇ。あの黒髪の少年に至っては召喚すらしてませんよ)

 

 こっそり隠れてこの状況を見ていた現況黒ウサギは、静かに頭を抱えそうになっていた。

 

 それから数分が経ち、自己紹介を済ませた四人は自分たちを呼び出した張本人が未だに現れない事に、苛立ちを募らせる。

 

「で、呼び出されたはいいけどなんで誰もいねえんだ? この状況だと、招待状に書かれていた箱庭とかいうものの説明をする人間が現れるもんじゃねえのか?」

 

「そうね。なんの説明もないままでは動きようがないもの」

 

「……この状況に対して落ち着きすぎているのもどうかと思うんだけど?」 

 

「貴様……ブーメランと言う言葉を知ってるか?」

 

(全くですと言いたいところですが……あなた達二人もですよ!?)

 

 全く持って緊張感のない四人組。そのうち二人が放った言葉に、黒ウサギは心の中でついツッコミを入れてしまう。

 

 黒ウサギ的にはもっと慌ててくれていれば、なんの躊躇いもなく場に出て説明しに行けるのだが、四人のうち三人の殺意の篭もった目にうっかり出ていくタイミングを逃してしまった。

 

 そんな時、呆れた様子を見せた十六夜がため息を吐きながら黒ウサギの方を睨む。

 

「仕方がねえな。こうなったら、そこに隠れている奴にでも話を聞くか?」

 

 物陰に隠れていた黒ウサギは、まるで心臓を捕まれたかように飛び跳ねてしまう。

 

「なんだ、あなたも気づいていたの?」

 

「当然。かくれんぼじゃ負けなしだぜ?そっちの二人も気づいてたんだろ?」

 

「風上に立たれたら嫌でもわかる」

 

「隠れているにしては気配を隠しきれていない。あんなのは自分から見つけてくださいと言っているようなものだな」

 

「……へえ?面白いなお前ら」

 

 軽薄そうに笑っている十六夜の目は笑っていない。

 

 突然の理不尽な行為を受けた三人と一匹は殺意を込めた目で黒ウサギを睨みつける。その様子に大量の冷や汗を掻きながら草むらから出てくる。

 

「や、やだなあ皆様。そんな狼みたいに怖い顔で見られると黒ウサギは死んじゃいますよ? ええ、ええ、古来より孤独と狼はウサギの天敵でございます。そんな黒ウサギの脆弱な心臓に免じてここは一つ穏便に御話を聞いていただけたらうれしいでございますヨ?」

 

「断る」

 

「却下」

 

「お断りします」

 

「ならば我が引導を渡し、冥界を見せてやろうか?」

 

「あっは、取りつくシマもないですね♪ って、最後の方だけ物凄く怖いこと言われたんですけど!? まだ死にたくないので両手に不思議なエネルギーを溜めないでください!!」

 

 バンザーイ、と降参のポーズをとる黒ウサギは、すぐさま涙目になると後退りする。

 

 しかし、その目は冷静に四人を値踏みしていた。

 

 だが、それはいつの間にか黒ウサギの隣に来ていた耀によって突然終わらされた。

 

「えい」

 

「フギャ!?」

 

 耀は不思議そうな顔をしながら、未だに耀の存在に気づいていない黒ウサギの耳を思いっきり引っ張った。

 

「ちょ、ちょっとお待ちを! 触るまでなら黙って受け入れますが、まさか初対面で遠慮無用に黒ウサギの素敵耳を引き抜きに掛かるとは、どういう了見ですか!?」

 

「好奇心の為せる業」

 

「自由にも程があります!」

 

「へえ? このウサ耳って本物なのか?」

 

 今度は薄く笑っている十六夜が右から掴む。

 

「じゃあ私も」

 

 面白そうなおもちゃを見つけたかのような顔をした飛鳥は左から。

 

 その二人に揉みくちゃにされながら、最後の手段としてドレアムの方を向く。

 

「……ふむふむ。このような湖にも魚は存在しているのか。なんとも美味しそうな魚達だ。城に帰って配下達にも見せてやりたいものだ」

 

……こちらの状況に全く持って興味を抱いていなかった。ある意味最強の問題児だと黒ウサギは確信した。

魔王軍に参加させるキャラ

  • ベムラー(ULTRAMAN)
  • ギルドナ(アナザーエデン)
  • ゴクウブラック(ドラゴンボール超)
  • 魔勇者アンルシア(ドラゴンクエストX)
  • ブラックマジシャンガール(遊戯王)
  • 魔人ブウ御飯吸収(ドラゴンボール)
  • サイラス(アナザーエデン)
  • ダークザギ(ウルトラマン)
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