ドレアム様の暇潰し!!異世界に我は征く! 作:プロトタイプ・ゼロ
ガルドと一悶着あった後、店で壊したお代に我らの頼んだお題をガルドになすりつけて黒ウサギと十六夜を待つ。
「そう言えば思ったのだけど、ドレアムのギフトはなんなの?」
「私も気になる」
二人が聞いてくる。我にどのようなギフトがあるかは把握してないが、さてどう説明しようか? 何しろ我は破壊と殺戮の神。夢の世界を支配する悪夢の王だ。
絆を合わせて戦う勇者を一瞬にして葬り去る力で暇潰しで魔王を滅ぼすことが出来る。暇潰しに付き合わされた魔王達は惨めではあるが。
仕方ない。適当に低級魔法でも見せて納得してもらおう。威力を極限にまで抑えた魔法でな! じゃないとこの辺り全てを地獄の更地にしてしまうからな!
「ならば見せてやろう。我の力だ……メラ」
掌を上に向け小さな炎を浮かびあげる。ふむ。ここまで抑えたメラは初めてだ。今後魔法を使って戦うことがあるかも知れぬし、いい練習となるだろう。何事も鍛錬無くして強くはなれんからな!
「発火能力ですか?」
ジンが興味津々に掌を見る。
「それに近いが少し惜しい。確かに自在に炎を出せる。しかしそれだけじゃない。灯した炎を自在に操れる。こんな風にな」
そう言って我はメラを草むらに向けて放つ。
「うきゃあ」
すると草むらから黒ウサギが声をあげて飛び出した。
「やはり隠れていたか」
「なにするんですか!」
「そして、あれを消すには自然に消える。威力は抑えてあるからそのうち消えるだろう」
「って無視して話を進めないでください、このお馬鹿様ぁ!」
どこからかハリセンを取り出した黒ウサギが我の頭を叩こうとするが瞬間移動で椅子ごと避ける。
「うぅ……避けないでくださいよぉ。それより皆様なぜここに? 箱庭を堪能してくださっていたのでは?」
「それについては、向こうにいる奴らに聞いてくれ」
そう言いながら我の瞬間移動で離れてしまったジン達の方を指さした。
それを聞いて黒ウサギはジンたちの方に行った。
「面白いな、お前のギフト」
「そうでもない。そんな事より世界の果てはどうだった? 貴様の興味を引く面白いものでもあったか?」
「おう。そりゃあ凄かったぜ」
「そうか。それは良かったな」
そんな話をしていると、
「な、なんであの短時間に”フォレス・ガロ”のリーダーと接触してしかも喧嘩を売る状況になったのですか!?」
黒ウサギが大声を出した。どうした? 狂気にでもやられたか?
「しかもゲームの日取りは明日!? それも敵のテリトリー内で戦うなんて!準備している時間もお金もありません!! 一体どういう心算があってのことです! 聞いているのですか三人とも!!」
「「ムシャクシャして腹が立ったので後先考えずに喧嘩を売った。今は反省しています」」
「黙らっしゃい!!!」
誰が言い出したのか、まるで口裏を合わせていたかのような言い訳に激怒する黒ウサギ。
「別にいいじゃねえか。見境なく選んで喧嘩売ったわけじゃないんだから許してやれよ」
「い、十六夜さんは面白ければいいと思っているかもしれませんけど、このゲームで得られるものは自己満足だけなんですよ? この“契約書類”ギアスロールを見てください」
“契約書類”とは”主催者権限”を持たない者達が“主催者”となってゲームを開催するために必要なギフトである。
そこにはゲーム内容・ルール・チップ・賞品が書かれており“主催者”のコミュニティのリーダーが署名することで成立する。黒ウサギが指す賞品の内容を十六夜が読み上げる。
「“参加者”が勝利した場合、主催者は参加者の言及する罪を認め、箱庭の法の下で正しい裁きを受けた後、コミュニティを解散する”―――まあ、確かに自己満足だ。時間をかければ立証できるものを、わざわざ取り逃がすリスクを背負ってまで短縮させるんだからな」
ちなみに飛鳥達のチップは“罪を黙認する”こと。それも、今回だけでなく今後一切について口を閉ざすことだった。
「時間さえかければ彼らの罪は暴かれます。だって肝心の子供たちは……その」
黒ウサギが言い淀む。彼女も“フォレス・ガロ”の悪評は聞いていたが、そこまで酷い状態になっているとは思っていなかった。
「そう。人質は既にこの世にいないわ。その点を責め立てれば必ず証拠は出るでしょう。だけどそれには少々時間がかかるのも事実。あの外道を裁くのにそんな時間をかけたくないの。それにね、黒ウサギ。私は道徳云々よりも、あの外道が私の活動範囲で野放しにされることも許せないの。ここで逃がせば、いつかまた狙ってくるに決まってるもの」
「ま、まあ……逃がせば厄介かもしれませんけど」
「僕もガルドを逃がしたくないと思っている。彼のような悪人は野放しにしちゃいけない」
ジンが力強く宣言したことにより、黒ウサギは諦めたようだ。
「それに、安心しろ黒ウサギ。あやつの実力は大してない。それもそこの二人だけで物足りるぐらいにはな」
「はぁ……仕方がない人達です。まあいいデス。腹立たしいのは黒ウサギも同じですし。“フォレス・ガロ”程度なら十六夜さんが一人いれば楽勝でしょう」
十六夜と飛鳥は怪訝な顔をして、
「何言ってんだよ。俺は参加しねえよ?」
「当たり前よ。貴方なんて参加させないわ」
フン、と鼻を鳴らす。
黒ウサギは慌てて二人に食ってかかった。
「だ、駄目ですよ! 御二人はコミュニティの仲間なんですからちゃんと協力しないと」
「そういうことじゃねえよ黒ウサギ」
十六夜が真剣な顔で黒ウサギを制した。
「いいか? この喧嘩は、こいつらが売って、奴らが買った。なのに俺が手を出すのは無粋だって言ってるんだよ。俺が売って奴らが買ったんじゃねぇんだからよ」
「あら、わかってるじゃない」
ふむ。十六夜は武人としての心を持っているのかもしれない。見た感じ強そうには見えぬが、その風貌は計り知れない。いつも浮かべている軽薄そうな笑みはその実力を敢えて隠すためか、それとも実力を持つからこその自身か。まぁ、実力というのはその人を見ただけでは分からない。是非ともこいつと戦ってみたい。
「……もう疲れました。ああもう、好きにしてください」
四人の召喚とその時の騒動、さらに十六夜を追いかけたりと丸一日振り回され続けて疲弊した黒ウサギはもう言い返す気力もなかった。
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あれから我らは黒ウサギの提案で各々の持つギフトを鑑定してもらうことになった。
そこで、ノーネームと交流があったコミュニティを訪ねることになった。
その名は、
「“サウザンドアイズ”?」
「YES! サウザンドアイズは特殊な“瞳”のギフトを持つ者達の群体コミュニティ。箱庭の東西南北・上層下層の全てに精通する超巨大商業コミュニティです。幸いこの近くに支店がありますし」
「そのギフトを鑑定すると何かメリットがあるのか?」
「自分の力の正しい形を把握していた方が、引き出せる力はより大きくなります。皆さんも自分の力の出所は気になるでしょう?」
同意を求める黒ウサギに、十六夜、飛鳥、耀の三人は複雑な表情で返した。我は自分の持つ力はだいたい把握しているため堂々としているが。
道中、黒ウサギを除く四人は町並みを興味深そうに眺めていた。我から見れば新しい物ばかりだな。なにしろ我の世界にはない物だからだ。
日が暮れて月と街灯ランプに照らされている並木道を、飛鳥は興味深そうに眺めて呟く。
「桜の木ではないわよね? 花弁の形が違うし、真夏になっても咲き続けているはずがないもの」
「いや、まだ初夏になったばかりだぞ。気合の入った桜が残っていてもおかしくないだろ」
「……? 今は秋だったと思うけど」
「我の世界にはそのサクラ?と言うのがそもそもないのだが」
ん?っと噛み合わない四人は(一人は自分の世界にはない木について)顔を見合わせて首を傾げる。
事情を知る黒ウサギは笑って説明する。
「皆さんはそれぞれ違う世界から召還されているのデス。元いた時間軸以外にも歴史や文化、生態系など所々違う箇所があるはずですよ」
「へぇ? パラレルワールドってやつか?」
平行世界か……これは面倒だ。我自身夢の世界を支配しているからこそわかる。あれらの世界は一回で説明するのは難しい。
「近しいですね。正しくは立体交差並行世界論というものなのですけども……今からコレの説明を始めますと一日二日では説明しきれないので、またの機会ということに」
十六夜の疑問を黒ウサギは曖昧に濁して振り返る。どうやら着いたらしい。
“サウザンドアイズ”の旗は、蒼い生地に互いが向かい合う二人の女神像が記されている。
店の前では、看板を下げる割烹着の女性店員の姿があって、黒ウサギは慌ててストップを、
「まっ」
「待った無しです御客様。うちは時間外営業はやっていません」
……ストップをかける事も出来なかった。と言うより、我らを見て店を閉め始めたから最初から無理だったのだがな。
黒ウサギは悔しそうに店員を睨みつける。
飛鳥も意を同じくする。
「なんて商売っ気のない店なのかしら」
「ま、全くです!閉店時間の五分前に客を締め出すなんて!」
「文句があるならどうぞ他所へ。あなた方は今後一切の出入りを禁じます。出禁です」
「出禁!?これだけで出禁とか御客様舐めすぎでございますよ!?」
キャーキャーと喚く黒ウサギに、店員は冷めたような目と侮蔑を込めた声で対応する。
「なるほど、“箱庭の貴族”であるウサギのお客様を無下にするのは失礼ですね。中で入店許可を伺いますので、コミュニティの名前をよろしいでしょうか?」
「……う」
一転して言葉に詰まる黒ウサギ。しかし十六夜は何の躊躇いもなく名乗る。
「俺たちは“ノーネーム”ってコミュニティなんだが」
「ほほう。ではどこの“ノーネーム”様でしょう。よかったら旗印を確認させていただいてもよろしいでしょうか?」
十六夜たちは知る由もなかったが“サウザンドアイズ”の商店は“ノーネーム”の入店を断っている。
全員の視線が黒ウサギに集中する。
彼女は心の底から悔しそうな顔をして、小声で呟いた。
「その……あの……私たちに、旗はありま」
「いぃぃぃやほおぉぉぉぉ! 久しぶりだ黒ウサギイィィィ!」
「きゃああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!」
黒ウサギが店内から爆走してきた着物風の服を着た真っ白い髪の少女に抱きつかれ、少女と共に街道の向こうにある浅い水路まで吹き飛び、ボチャン、と転がり落ちた。
……なんだアレは?
それを、十六夜達は目を丸くし、店員は痛む頭を抱えた。
「……おい店員。この店にはドッキリサービスがあるのか?なら俺も別バージョンで是非」
「ありません」
「なんなら有料でも」
「やりません」
このアホな会話に頭が痛くなってきた。
「ここは濡れた黒ウサギを我らを水に濡らした罰と思って笑う所ではないか?」
「確かに。因果応報」
我の言葉に耀がすぐさま反応する
耀、根に持ってたのか?
視線をもどすと黒ウサギが何やら言い合ってるみたいだった。
「し、白夜叉様!? どうして貴女がこんな下層に!?」
「そろそろ黒ウサギが来る予感がしておったからに決まっておるだろに! フフ、フホホフホホ! やっぱりウサギは触り心地が違うのう! ほれ、ここが良いかここが良いか!」
「し、白夜叉様! ちょ、ちょっと離れてください!」
「なんだあの変態は」
黒ウサギは胸に顔を埋めている白夜叉を引き剥がすと、頭を掴んで店に向かって投げつける。
クルクルと縦回転した少女を、十六夜が足で受け止めた。
「てい……か〜ら〜の〜パスだドレアム!!」
「いらん!」
十六夜から飛んできた白夜叉の頭を掴むと勢いよく地面に投げ捨てる。
「ゴバァ! お、おんしら、飛んできた初対面の美少女を足で受け止め、そこから地面に叩きつけるとは何様のつもりだ!」
「十六夜様だぜ。以後よろしく和装ロリ」
「ドレアム様だ」
ヤハハと笑いながら自己紹介する十六夜。
距離を取って自己紹介をするドレアム。
一連の流れの中で呆気に取られていた飛鳥は、思い出したように白夜叉と呼ばれていた少女に話しかけた。
「貴女はこの店の人?」
「おお、そうだとも。この“サウザンドアイズ”の幹部様で白夜叉さまだよご令嬢。仕事の依頼ならおんしのその年齢のわりに発育がいい胸をワンタッチ生揉みで引き受けるぞ」
「オーナー。それでは売り上げが伸びません。ボスが怒ります」
どこまでも冷静な声で女性店員が釘を刺す。
ちょうどその時、黒ウサギが濡れた服を絞りながら水路から上がってきた。
「うう……まさか私まで濡れる事になるなんて」
「自業自得という言葉を知ってるな?」
濡れても気にしていなかった白夜叉は、店先で黒ウサギ達を見回してにやりと笑った。
「ふふん。お前達が黒ウサギの新しい同士か。異世界の人間が私の元に来たということは……」
不敵な笑顔を浮かべる白夜叉に視線が集まり、
「遂に黒ウサギが私のペットに」
「なりません! どういう起承転結があってそんなことになるんですか!」
ウサ耳を逆立てて黒ウサギが怒る。
「まぁ、冗談はさておき話があるのじゃろ。話があるなら店内で聞こう」
何処まで本気かわからない白夜叉は笑って店へ招く。
「よろしいのですか? 彼らは旗も持たない“ノーネーム”のはず。規定では」
しかし、女性店員が眉を寄せながら水を差す。
「“ノーネーム”だとわかっていながら名を尋ねる、性悪店員に対する侘びだ。身元は私が保証するし、ボスに睨まれても私が責任を取る。いいから入れてやれ」
む、っと拗ねるような顔をする女性店員。彼女にしてみればルールを守っただけなのだから気を悪くするのは仕方なかろう。女性店員に睨まれながら五人は暖簾をくぐった。
「貴様は自らの仕事をしただけだと言うのに悪い事をしたな」
心を込めた我の謝罪に最初は唖然としたものの、その後女性店員は薄く微笑みを浮かべた。
「早く入ってください」
どうやら噂に聞くツンデレのようだ。
魔王軍に参加させるキャラ
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ベムラー(ULTRAMAN)
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ギルドナ(アナザーエデン)
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ゴクウブラック(ドラゴンボール超)
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魔勇者アンルシア(ドラゴンクエストX)
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ブラックマジシャンガール(遊戯王)
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魔人ブウ御飯吸収(ドラゴンボール)
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サイラス(アナザーエデン)
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ダークザギ(ウルトラマン)