ウマ娘短編集   作:(TADA)

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メジロパーマー短編です


どうせお前もメジロになる(メジロパーマー編)

 「なぁ、パーマー」

 「ん? どうかした、トレーナー」

俺はミーティング室で自分が担当するウマ娘『メジロパーマー』に話しかける。するとパーマーは紅茶を用意しながら俺のほうを振り向いた。

 「俺さ、パーマーの担当になったじゃん」

 「うん」

 「それが他のトレーナー達にも知られたんだけどさ」

そこまで俺が言うとパーマーが少し悲しそうな表情になった。

 「あ~、なんか言われちゃった? メジロの落ちこぼれ担当とか何やってんだ的な」

 「いや、そんなこと言われたら相手に顔面パンチする自信あるけどそうじゃない」

 「そ、そっかぁ」

何が嬉しかったのかパーマーはしっぽをばっさばっさと振っているが、俺は気にせずに言葉を続ける。

 「いやさ、マックイーンとライアンとドーベルとアルダンとブライトの担当から妙に優しくされてさ。なんか『お前もメジロ担当か。なんでも相談しろよ!』って言われてさ。今更だけどメジロって何かやばいの?」

俺の質問にパーマーは苦笑する。

 「う~ん、やばいってことはないと思うよ。名門だからいろいろ言われるかもしれないけど」

 「あ~、そうだよなぁ。パーマーは話しやすいからつい忘れるけどメジロって名門だもんなぁ。パーマーも頑張ってギャルになろうとしてるけど節々に現れるお嬢様さを隠しきれてないもんなぁ」

 「え? ちょっと……え? 私ギャルになりきれてない?」

 「え、うん。でもヘリオスとかはむしろ『ギャルお嬢様とか可愛すぎてやばたにえん!』とか言ってたが」

俺の言葉に顔を真っ赤にして手で顔をおおうパーマー。その仕草もお嬢様っぽい。

とりあえずその姿を写真に撮って俺、パーマー、ダイタクヘリオス、ゴールドシチー、トーセンジョーダンのグループチャットに貼っておく。あとついでにウマ娘大好きウマ娘のアグネスデジタルにも送っておく。

遠くでデジタルが『尊すぎて爆散する!!』と言い残して爆散した音が聞こえ、パーマーが真っ赤になった顔を扇ぎながら外を確認する。

 「何かあったのかな?」

 「オタクが一人尊死しただけだから気にするな」

 「そっか……え? 死んだ?」

 「比喩表現」

 「あ、そうだよね。実際に死んでるわけないよね」

納得したように頷いているパーマーだが、霊障に悩まされるマンハッタンカフェトレーナー、何故か無人島にいくヒシアケボノトレーナー、ウマ娘の超脚力のドロップキックを頻繁にくらうゴールドシップトレーナーなど命がやばいトレーナーはそこそこいるのだが、これはトレーナー間のみの情報なのでわざわざ口にださない。

そしてパーマーは紅茶をいれると席に戻ってくる。

 「それで、他のみんなのトレーナーから優しくされたって話だよね」

 「ああ、それそれ。やっぱりメジロの家に(担当する)挨拶にいったほうがいい?」

 「(結婚を前提に担当する)挨拶!?」

何故か顔を真っ赤にして立ち上がるパーマー。それを俺は不思議そうに首を傾げると、パーマーは呼吸を整えながら椅子に座りなおす。

 「落ち着け、落ち着け私。トレーナーに他意はない。そう、トレーナーが言っているのは本当にただの挨拶だから」

 「大丈夫か?」

 「かお!? ちか!?」

 「パーマー!?」

俺がパーマーの顔を覗き込むとパーマーは奇声をあげながら椅子ごと倒れこみそうになる。俺はそれを慌てて抱き留める。

無言の空間。パーマーは顔を真っ赤にして、俺は『おお、パーマーやっぱイケメン』などと思っているとミーティング室の扉が開く。

 「パーマー!! 今週の日曜日トレーナーとおばあ様に挨拶にいくんだけどパーマーと、パーマーのトレーナーさんも一緒に」

そして元気よく入ってきたのはパーマーと同期で同じメジロであるメジロライアン。メジロライアンは俺とパーマーをみると顔を真っ赤にしながら慌てて扉を閉める。

 「お、お邪魔しました!!」

 「ライアン!! 待って!! 勘違いだから!!」

 「お、おばあ様にはパーマーにもいい人(トレーナー)がみつかったって言っておくから安心して!!」

 「だから勘違いなんだってばぁ!!」

パーマーが慌てた様子で扉を開けるが、すでにライアンは走り去っていた。

顔を真っ赤にしながら椅子に戻るパーマー。

 「ごめん、トレーナー」

 「何が?」

 「トレーナー、メジロになるかも」

 「どういうこと?」

俺の問いかけにパーマーは心を落ち着けるように大きく深呼吸してから説明を始める。

 「メジロって名門って話をしたじゃん?」

 「ああ、俺も中央のトレーナーだからメジロが名門なのは知ってる」

 「うん、それでメジロの家には『腕のよいトレーナーは全力で婿にとれ』って家訓があって」

 「んんん?」

 「マックイーン達のトレーナーももうおばあ様に認められているから多分メジロになる」

 「……ひょっとして他のメジロのトレーナーが妙に優しかったのは」

顔を真っ赤にしながらパーマーは口を開く。

 「たぶん、私の色々な意味でのパートナーになると思われたんだと思う」

無言の空間。

 「いや、でもまだ俺が腕がいいトレーナーって決まったわけじゃないだろ。俺だって新人だし」

 (言えない!! もうすでにおばあ様にも『素敵な人』だって説明したなんて言えない!!)

 「パーマー?」

 「うん!? 大丈夫大丈夫!! 最悪メジロから一緒に逃げよう!?」

 「何を言っているんだ」

 「トレーナーと一緒だったらボロアパート暮らしでもきっと楽しいよ!!」

 「何を言っているんだ」




メジロパーマー
ギャルになろうとしているけど育ちの良さを隠しきれていないオタクに優しいギャル(未熟

パーマートレーナー
他のメジロのトレーナーがすごく親身になって相談してくれるので困惑

ダイタクヘリオス、ゴールドシチー、トーセンジョーダン
パーマーのギャル友でありギャル師匠達。パマトレとも普通に仲が良い

アグネスデジタル
彼女のもとには各トレーナーから尊いウマ娘画像が送られてきて、そのたびに尊死する



初めての方は始めまして。いつもお読みいただいている方はいつもありがとうございます。

この作品は作者が思いついたウマ娘の短編を投げていく作品です。基本的に不定期更新で推しウマ娘の作品になると思いますがよろしくお願いいたします

そして第一弾はメジロパーマー。最初はひくきなかったんですが試し読みできる五話までのストーリーを読んだところ「は?好き」となったのでガチャったところ10連一発できてくれたパーマーお嬢様

パーマーはオタクに優しいギャル(確信
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