機動戦士ガンダム 静かの海の守り人   作:ミズナス

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この機体解説は、物語本編には一切関係がありません。
そのため、読み飛ばしていただいても結構です。
また、コメディ風味の会話劇という体をとっておりますので、本編の雰囲気や流れを損なう恐れがあることをご了承ください。


登場機体解説① デミ・ドーガ

メカニック

「今回から、ちょくちょく『静かの海の守り人』に登場するオリジナルモビルスーツの設定解説をさせてもらうことになった、メカニックです。一応、本編でもアラン・ダレン隊長の部隊で使われているモビルスーツの設計、製造に携わったりして登場してますよ」

 

メカニック

「ただ、単なるメカニックだけで解説、ってのも()()()()ので、毎回異なるゲストに来てもらうことにしましたよ。そんなわけで、記念すべき一回目のゲストは――――」

 

アラン

「アラン・ダレンだ。よろしく頼む。……一応、俺が物語中で乗っていたのは初回の戦闘だけで、あとはマリアの機体なんだが」

 

メカニック

「まぁ、初回ですからね。主人公が出ないと締まらないでしょう。さて、デミ・ドーガの基本スペックですが……」

 

アラン

「頭頂高、全高ともに21メートル。本体重量は22トン。グリプス戦役におけるティターンズの機体、マラサイをベースに作られた試作機だ。何かの試作機だということは、この機体をベースに作られた別の機体があるんだろう?」

 

メカニック

「そうですね。本作『静かの海の守り人』の数年後に起こる一大事件、第二次ネオ・ジオン抗争……、つまりシャアの反乱で新生ネオ・ジオン側の主力量産機となるギラ・ドーガの試作機ですよ」

 

アラン

「やはり、まだ戦争は続くんだな……。こんな機体が作られる時点で、薄々気づいてはいたが」

 

メカニック

「まぁた曇りはじめた隊長は置いといて、機体の解説を続けますよ。ギラ・ドーガの型式番号はAⅯS―119なんですが、こいつの型式番号は一応AⅯS―116Xということになってます。なにせ、製造されたのが作中でアラン隊長やマリア副隊長が乗っている一機だけですからね」

 

アラン

「このデミ・ドーガのコンセプトは、()()()()()()()()()()()()()()()()じゃないか? 機械としての余分な機能をつけず、モビルスーツの汎用性と機動性という側面が強調されているような気がする」

 

メカニック

「おや、流石はアラン隊長。鋭いですね」

 

アラン

「乗っていて、一年戦争のザクⅡを思い出したんだ。全天周囲モニターやリニアシート、応答性はザクⅡよりも遥かに優れたものになったが、なんというか乗っている感覚がザクⅡのそれと似ていたんだよ。もちろん、装甲が厚くないというところも含めてな」

 

メカニック

「手厳しいですね。勘弁してくださいよ、設けられた予算や性能のハードルを超えるためには、どうしても装甲を削らざるを得なかった。軽量で操作性も抜群、おまけに装甲も硬くて武装も豊富なんてモビルスーツは連邦のガンダムだけですよ。まず数を揃えなきゃならない量産機に、それら全部を求められても困りますね。量産するということは、一定の品質や基準をクリアし続けるということ。そのハードルを高くしたら、その分だけコストがかかるってことを理解してほしいですよ」

 

アラン

「悪かった。作る側の苦悩、ってヤツだな。……だが、確かに装甲以外の性能は量産機の試作機としては考えられないほど良かったよ。俺たち警備部の仕事柄、瞬時に白兵戦へと切り替えることができる改良型フェダーイン・ライフルを使っていたが、本来はより汎用的な武装であるバズーカやビーム・マシンガンを持たせたかったんじゃないか?」

 

メカニック

「その辺りは、パイロットの自由です。我々、メカニックにできることは、乗り手の理想や運用する組織の都合に少しでも合致するモビルスーツを作ること。それをどう使うかは、もう現場の領域の話ですよ」

 

アラン

「そういう心構え、嫌いじゃないな。あと、この機体の外見についてだが……。頭部のブレード型アンテナはマラサイに似ているが、肩についていたバインダーは取り外したんだな」

 

メカニック

「いやぁ、あのよくわからないバインダーに関しては、いっそ腕部に取り付けるタイプの盾にした方がすっきりするだろうと。現に、ギラ・ドーガではそうなってますし」

 

アラン

「まぁ、肩につけるよりは腕部ラッチにでもつけた方が取り回しやすいだろうしな……。ただ、そんなことを言っても左肩のスパイクアーマーはそのままにしたのか」

 

メカニック

「それはもちろん。アレがないと、ザクの血統を継いでいるなんて言えませんからね。近接戦で活きるだの何だのと理屈を捏ねても、結局アレはロマンですよ。旧世紀の自動車がつけていた、ブランドのエンブレムみたいなものです」

 

アラン

「確かに、ハイザックやマラサイの肩にもずっとついていたからな。まさにロマンだろう」

 

メカニック

「宇宙にまで住むほど人類が科学技術と合理性を高めても、結局はそういう()()()()ってものは失くせないってことですかね」

 

アラン

「作るのも、乗るのも、そして戦うのも同じ人間だからな」

 

メカニック

「それじゃあ、いい感じに話にもオチがついたので今回はこの辺りにしましょう。アラン隊長、本編もいよいよ決戦間近って感じですが、主人公として頑張ってくださいよ」

 

アラン

「……あぁ、何とかしてみせるさ。任せてくれ」

 

メカニック

「それでは、また機体解説でお会いしましょう。さようなら」

 

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