機動戦士ガンダム 静かの海の守り人   作:ミズナス

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この機体解説は、物語本編には一切関係がありません。
そのため、読み飛ばしていただいても結構です。
また、コメディ風味の会話劇という体をとっておりますので、本編の雰囲気や流れを損なう恐れがあることをご了承ください。


機体解説:ドルニエ

エインズ

「さぁ、今回もオリジナル機体解説を元気にやっていくよ! それじゃあシャーラさん、機体の基本データをよろしく!」

 

シャーラ

「……相変わらず、テンション高いわね。えーと、今回紹介するのは型式番号Me―01Eのドルニエね。頭頂高は約24メートルで、本体重量はおよそ29トン。ジェネレーター出力は3500kw……、かなりデカくない?」

 

エインズ

「昔のジムやザクに比べたら、ね。宇宙世紀も百年になるとモビルスーツの進化はかなり煮詰まってきて、どの機体も巨大になったり、やたらと特殊な機能や武装をてんこ盛りにしたり……。所謂、()()()()()を遂げたんだ」

 

エインズ

「その結果、モビルスーツ一機ごとにかかるコストも当然ながら跳ね上がってね。膨れ上がる軍事費をどうにかしたいってことで、海軍戦略研究所(サナリィ)がモビルスーツの小型化を推し進めていくんだけど……。この辺りはまぁ、ややこしい話だから割愛するよ」

 

 

シャーラ

「ふーん。ってことは、このドルニエにもそういう変わった武装が積まれたりしてるワケ?」

 

エインズ

「一応ね。ただ、さっき言った恐竜的進化を遂げたモビルスーツのなかだと、まだ控えめな方だよ。主な武装は、ギラ・ズールと同様のビーム・マシンガン。このビーム・マシンガンには、アンダーバレル装着型の単発式ビームショットガンも付いているね」

 

エインズ

「あと、頭頂高の半分ほどもある大きなシールドに内蔵された36ミリのバルカン・ファランクスに、お決まりのビームサーベル。……そして、試作型のファンネルミサイル。通称は『プファイル』だって」

 

シャーラ

「ファンネルミサイル? ファンネルってニュータイプだけが扱える、あのオールレンジ武装のことでしょ?」

 

エインズ

「シャーラさんも、実は結構詳しいんじゃないか……。そう、そのファンネルだよ。ただ、ファンネルミサイルの場合、そのひとつひとつがミサイルになっているんだ」

 

シャーラ

「はぁ? ちょこまかと動いてビームを撃つ代わりに、オールレンジで敵を捉えて突っ込んでくるミサイルってこと? ……最悪」

 

エインズ

「やっぱり、パイロットの視点だとそういう感想になるんだ」

 

シャーラ

「当たり前でしょ。相手がどれだけのニュータイプ能力を持っているかで怖さも変わるけど、一度捕捉されたら何かに当たるかこっちが撃ち落とすまで、延々と追いかけ回してくるミサイルなんて、最悪なんてものじゃない」

 

シャーラ

「それも、ファンネルみたいな速度でビュンビュンと飛び回って、とんでもなく遠い所から的確に飛ばしてくんのよ。こっちの機体もサイコミュを積んでなきゃ、回避するどころか見つけることすら難しいんじゃない?」

 

エインズ

「……やっぱり、シャーラさんはすごいなぁ。なんか、モビルスーツのパイロットって感じがする」

 

シャーラ

「……ッ! こっちばっか見るな!」

 

エインズ

「褒めたら叩かれた……、なんで……。と、とにかくそういう厄介極まりない武装を積んでいるから、恐ろしい機体であることは確かなんだけど。このモビルスーツ自体は、マフティーってテロ組織に供与されるメッサーという機体の試作型なんだ」

 

シャーラ

「……なにそれ。つまりはテロリストに渡す機体を、違うテロリストで試してるってこと? どんだけ面の皮が厚いのよ、アナハイム・エレクトロニクス」

 

エインズ

「まぁ、僕もそう思うよ。このドルニエも、そしてドルニエに改良を加えて作り出されたメッサーも、製造元を突き止められないように敢えて歪なデザインにしているんだって」

 

シャーラ

「たしかに、エアインテークとか脚部のデザインは連邦のモビルスーツっぽいのに、頭部とか肩のスパイクアーマーは思いっきりジオンっぽいわ。なんていうかちぐはぐで……、気色悪い機体ね」

 

エインズ

「連邦とかジオンとか、そういう既存の流れの外にある機体……、って感じがするよ。異端の思想を掲げるテロリストらしい機体といえばその通りだけど、不気味なのはたしかだね」

 

シャーラ

「まぁ、宇宙世紀も百年だし。いつまでもジオンがどうとか言ってられないでしょ。アタシもアンタも、一年戦争のときは生まれてすらないじゃん」

 

エインズ

「そうかもね。……でも、人類にとってはいつまでも地球が母なる星であるように。忘れがたい過去とか、そういうのってあると思うんだ。ジオンの名前が忘れられても、地球と宇宙の対立まで忘れられるわけじゃないし」

 

シャーラ

「……アンタでも、そういう不安ってあるんだ」

 

エインズ

「そりゃあ、もちろん。五年後、十年後に世界や自分の周りがどうなっているかなんて、不安で考えたくないときもあるよ。けど……」

 

シャーラ

「……けど?」

 

エインズ

「けど、シャーラさんがいてくれるなら、それで大丈夫。記念館の裏で僕に言ってくれたみたいに、僕もシャーラさんがいるなら大丈夫だよ」

 

シャーラ

「────ッ! 機体解説でもイチャつこうとしてくんな!」

 

エインズ

「ま、また殴られた……。でも、ガンダムの主人公は殴られて一人前だから、これで僕もガンダム主人公かな」

 

シャーラ

「アンタも、いい性格してるわ……」

 

エインズ

「とりあえず、今回の機体解説はこれまで。次回はいよいよ、主人公機であるガンダム・ユリシスの解説だよ!」

 

シャーラ

「それじゃあ、また」

 

 

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