コピーしたKOS-MOSに憑依して戦う魔神の戦闘記録 作:真っ黒鉛筆
空を飛ぶ巨大生物が確認された。
EDFは新種をアルファ型やベータ型よりも危険性が高いと判断。
早速、駆除するために私を含めた人員を送った。
新種ってなんじゃろなと思いながら現場に向かうとブンブン羽音が聞こえる。
空を見上げれば巨大な蜂が飛び回っていた。
蟻、蜘蛛ときて今度は蜂か。
プライマーは虫が大好きなんだな。
私は好きじゃないから勘弁してほしいけどね。
とりあえず初手はG・SHOTでいいかな。
今までの経験からこれが効かない巨大生物はいないし。
両手にG・SHOTを転送して新種に向けて発射。
G・SHOTの弾丸が命中した個体はあっさりと撃墜出来た。
これは楽勝かなって思っていると巨大蜂の群れが一斉にこっちに向かってきた。
どうやら仲間がやられてご立腹の様子。
アルファ型やベータ型よりも凶暴な気がするね。
巨大蜂は尻をこっちに向けるとでかい針を飛ばしてきた。
でかい針は建物や道路にブスリと突き刺さった。
近くで見ると物凄く太い。
こんなの人間が食らったら串刺しになっちゃうな。
『こちら戦略情報部です。現時点をもって空飛ぶ怪物を飛行型侵略生物と呼称します。飛行型は極めて強力な針を射出してきます。戦闘の際は注意してください』
戦闘中に戦略情報部から通信がきた。
今戦ってる巨大蜂は飛行型と呼ぶことにしたらしい。
アルファ、ベータってきたから次はガンマって命名されるのかと思ったら違った。
アルファとかベータじゃ分かり難いって言われたのかな?
まあ、今回の命名は分かりやすいから私は好きだよ。
『こちらレンジャー1。誰か援護の出来る奴はいないか? いるなら早く来てくれ』
おや、援護してほしい部隊がいるようだ。
ここは特に持ち場の決まっていない私の出番かな。
通信の送られてきた方向に向かおう。
フライトユニットで飛びながらレンジャー1のいる場所まで移動する。
移動中は巨大蜂改め飛行型が襲いかかってきたのでG・SHOTで応戦。
襲ってきた飛行型は全部駆除したよ。
レンジャー1は四方から飛行型に攻撃されてる。
このままじゃ犠牲者が出てしまうだろうし、飛行型を手早く倒そう。
「X・BUSTER発射」
レンジャー1の真上で飛んでる飛行型にX・BUSTERを拡散モードで発射。
これで飛行型の半分くらいを撃墜出来た。
「大丈夫ですか? 援護に来ました」
レンジャー1の隊員達の前に着地した私はG・SHOTを連射する。
飛行型はG・SHOTの弾幕の前にどんどん数を減らしていく。
「ウイングダイバーか。援護に来てくれてありがとう」
レンジャー1の隊長が私に感謝の言葉を言いながら射撃する。
それに合わせるように他の隊員もアサルトライフルを撃つ。
残りの飛行型は私とレンジャー1の隊員で仲良く殺した。
こうしてレンジャー1は命拾いしたのであった。
レンジャー1を助けた私は戦場を飛び回り、飛行型の駆除していった。
飛行型の駆除が完了したのは1時間後のことだった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
エルギヌスっていう名前だけ知ってる巨大生物がいる。
いつか会う日が来るだろうと思っていたけど、どうやらそれは今日らしい。
現場に到着するとピカピカ光ってるでっかいトカゲの親戚みたいなのが寝てた。
あれがエルギヌスかぁ……いや、あれって怪獣じゃん。
プライマーは虫好きだと思ってたけど特撮も好きだったか。
事前にあった説明によるとエルギヌスは瀕死らしい。
なんか空爆したら動かなくなったんだって。
で、止めを刺すためにもう一度空爆するそうだ。
空爆で殺しきれなくても大丈夫なように地上部隊も配備。
EMCっていう強力なレーザーを撃てる戦車も持ち出して万全の構えだ。
EMCの配置が終わった頃に空爆は再開された。
爆撃機からこれでもかってくらい爆弾が投下される。
凄まじい爆発がエルギヌスを包み込む。
これでエルギヌスも木っ端微塵だなと思っていたら爆炎の中から無傷のエルギヌスが登場。
え、まさか空爆って効いてなかったりするの?
「エルギヌスが起き上がったぞ!」
「空爆に耐えやがった!」
「耐えたどころか傷1つないぞ!」
「あいつは動けなかったんじゃない! 寝てただけだぁ!」
ゆっくりと起き上がったエルギヌスはこっちを見た。
なんていうか寝起きで不機嫌みたいな雰囲気あるね。
私の気のせいかな?
『EMCは攻撃を開始せよ』
『了解! EMC、照射開始!』
プランAが駄目ならプランBをすればいいじゃない。
ってことで10輌のEMCから一斉に極太レーザーが放たれる。
私も便乗してX・BUSTERを発射しておこうっと。
少しでもダメージを与えないとね。
エルギヌスはEMCのレーザー攻撃(それと私のビーム攻撃)に怯んでいる。
お、もしかしてこのまま倒せるんじゃ?
とか思ってたらエルギヌスが激しく発光し始めた。
私知ってる。
こういう時は口から何か吐き出すんでしょ。
そんな私の予想通り、エルギヌスは口から雷を放射した。
まるで光線みたいな雷がEMCに襲いかかる。
エルギヌスの雷に炙られたEMC数輌は動かなくなった。
お高いだろう兵器が一瞬でスクラップになっちゃったぞ。
このままEMCが全滅したら勝てなくなる。
ここは私がエルギヌスの注意を引きつけよう。
フライトユニットで飛びながらDRAGON・TOOTHでエルギヌスの目を攻撃する。
エルギヌスは両手で目元を押さえたから私の攻撃は効いてるみたい。
この調子で攻撃を続けよう。
『よし、EMCの攻撃は効いてるぞ!』
『どうだ怪物め! EMCの力思い知ったか!』
『EMC万歳だぜ!』
EMCに乗ってる兵士達の声が通信で聞こえる。
戦闘前はほんとにEMCの攻撃はエルギヌスに効くのか不安そうだったのにね。
エルギヌスに攻撃が通じると分かった途端に強気な発言である。
「見ろ! 怪物がふらついてるぞ!」
「もう少しで怪物を倒せるぞ!」
EMCと私の攻撃でエルギヌスはほんとに瀕死状態になったらしい。
空爆は通じなかったのにレーザーやビームは普通に通じるんだね。
もしかしたらエルギヌスは光学兵器の類に弱いのかもしれない。
エルギヌスは苦し紛れの雷を吐いた。
でも私の目潰しが効いてるのかEMCには当たらなかった。
EMCはお返しとばかりにレーザーを撃ち込む。
私もX・BUSTERで攻撃しておく。
この攻撃が決め手になったようでエルギヌスはその巨体を地面に横たえた。
こうしてエルギヌスは討伐されたのだった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
プライマーが世界各地に大規模な部隊を送り込んでいるらしい。
どうやらプライマーは本気になったようだ。
EDFも各国の軍隊と協力してプライマーに立ち向かう模様。
もしかしなくても総力戦である。
私のホームグラウンドにもプライマーの軍勢が攻めてきた。
なのでEDFの兵士達と一緒にこれを迎撃するよ。
決戦の舞台は広い平原地帯。
見晴らしが良いから遠くにプライマーの連中がいるのがよく分かるね。
KOS-MOSのセンサーもビンビンと反応しっぱなしですよ。
プライマーの軍勢の巨大蛙200体を中核とした構成となっている。
ちなみに普段はこんなに巨大蛙は出てこない。
いつもは巨大蛙なんて20体くらいしか現れないよ。
プライマーはこの戦いに巨大蛙をいつもの10倍投入してるわけだ。
戦闘はまずお互いの砲兵による砲撃から始まった。
どっちも戦ってる人数が多いので砲撃すれば誰かには当たる。
EDFもプライマーも少なくない数が砲撃の被害に遭った。
EDFは空爆も実施したので巨大蛙は結構な数が吹き飛んだ。
その代償として戦闘ドローンに爆撃機が何機か撃ち落とされたけどね。
私と兵士達は戦車やコンバットフレームの陰に隠れながら前進。
敵を射程に収めると攻撃を開始した。
プライマーは大量のアルファ型を前面に押し出してきた。
巨大蛙はアルファ型の後ろから攻撃している。
前衛、後衛がしっかりしてる嫌な布陣だ。
アルファ型は味方に任せて私は巨大蛙をやっつけよう。
「DRAGON・TOOTH」
異空間からDRAGON・TOOTHを呼び出してランチャーモードで起動。
そして巨大蛙の頭を吹き飛ばす作業が始まる。
こっちに気付いた巨大蛙は私に向かって発砲してきた。
たくさんの巨大蛙がいれば弾幕も自然と厚くなる。
くるくる回転しながら回避してたけど次第に被弾が目立ってきた。
……まあ、巨大蛙の銃程度の火力なら被弾しても平気なんですけどね。
私にはテレポーションシップからコピーした歪曲フィールドと自己修復装甲があるし。
ちょっとしたダメージなんてすぐに回復しちゃうもんね。
そんなわけで巨大蛙を一方的に殴り続ける。
巨大蛙も怯まずに反撃してくるけどこういうのを無駄な努力って言うんですね。
巨大蛙は全員諦めて私の経験値になっちまえ。
『戦車隊は前進しろ! 歩兵の盾になるんだ!』
『こちらコンバットフレーム隊! 現在、我が方は優勢!』
『歩兵部隊は怪物を戦車に近付けさせるな!』
『ウイングダイバーは上空より地上部隊を援護せよ!』
今のところ戦況は人類側が有利に戦えてるかな。
戦車やコンバットフレームが健闘してるし、兵士達も頑張ってる。
でもプライマーがその気になればこの戦況は一気にひっくり返るんだよなぁ。
あいつらの基本戦術は数の暴力。
押して駄目ならもっと強い力で押せばいいじゃないを地で行くのがプライマーなのだ。
『こちらスカウト! 怪物です! 数え切れません!』
あ、やっぱり敵の増援が来た。
地平線の彼方からベータ型と巨大蛙の混合軍の登場だ。
有利だった戦況はプライマー側に傾いちゃったぞ。
このままじゃEDFの戦力が押し潰されちゃう。
不味いですわこれは。
『踏み止まれ! 秘密兵器のレールガンさえ到着すれば戦況は一気に変わる!』
おや、秘密兵器とな?
そんな話聞いてないんですけど?
というか秘密兵器遅刻してるのか。
ちゃんと5分前行動してくれないかな。
そういうのって社会人なら常識でしょ?
『遮蔽物の無い平原こそレールガンが最も力を発揮出来る場所だ。この場所に誘い込まれた時点で奴らの負けだ』
いや、司令部の人してやったりみたいな話してるけど、そのレールガンまだ現場に来てないから。
どんなに凄い兵器でも現場に無けりゃ無意味なんですけど。
『援軍としてグリムリーパーを派遣しました。間もなく到着するはずです』
どうやら援軍が来るらしい。
現場は人手不足だしありがたいけど……グリムリーパーって何のこと?
『グリムリーパー!? 奴らが来るのかよ!?』
『誰だそいつらは?』
『死神部隊だよ。前の紛争じゃ歩兵だけでコンバットフレーム隊を壊滅させた』
『歩兵がコンバットフレームを!? ほんとかよ!?』
通信を聞く限り、なんか凄く強い歩兵部隊みたい。
これは戦力として期待してもいいんじゃないかな。
でも噂のグリムリーパーが到着する前に前線の部隊がピンチかも。
『エイリアンが左右に展開しています!』
『エイリアンめ、悪知恵が働きやがる!』
プライマーの軍勢が左右に分かれ始めた。
これ左右から挟撃する気でしょ。
今の戦力で挟撃されたらほんとにEDFの部隊が壊滅しちゃう。
このままじゃ不味いので私が頑張ろう。
左右のどっちかを片付ければEDFも援軍到着まで持ちこたえられるでしょきっと。
というわけで私は右側の敵を排除することに決めた。
フライトユニットの出力全開で戦場を横断する。
途中で巨大蛙やドローンから攻撃されたけど無視して飛ぶ。
で、戦場の右側に到着した私は空中からX・BUSTERを拡散モードで発射。
巨大蛙と巨大生物の群れにそれなりの打撃を与えた。
今回は余裕が無いので少し雑だが、このまま火力で押し切ろう。
続けてX・BUSTERで巨大蛙と巨大生物に攻撃をする。
ビームの雨で巨大蛙と巨大生物は次々とミンチになっていく。
運の良い生き残りは私に向かって反撃を始めた。
よし、これで右側の敵戦力は完全に釘付けに出来たぞ。
『グリムリーパー隊、殲滅目標を確認した』
おっと、ようやくグリムリーパーに到着だ。
どうやらグリムリーパーは戦場の左側に到着したらしい。
KOS-MOSの望遠機能でじっと見ると黒いフェンサーが暴れてるのが見える。
グリムリーパーはフェンサーで構成された部隊のようだね。
グリムリーパーは確かに強い。
これなら左側の敵は任せちゃってもいいかな。
私は目の前の敵に集中しようっと。
『こちら戦略情報部です。エイリアンの大規模な降下を確認しました。その数は5000を越えています。これは地球降下作戦の主力部隊と推測されます』
ひたすらX・BUSTERを撃つ作業をしていると戦略情報部からの通信を傍受。
巨大蛙200体でヒイヒイ言ってるのに5000かぁ。
これは人類の敗色が濃厚になってきましたね……いや、そんなわけないか。
この世界は地球防衛軍5というゲームが原作の世界。
なら負けそうでも最後は逆転勝利するんだろう。
うん、きっとそうに違いない。
『エイリアン接近! 大群です!』
また敵の増援が来たらしい。
見れば巨大蛙が列を作って団体で押し寄せてきてる。
今度の巨大蛙はプラズマ兵器持ちが多いみたい。
遠くからこれでもかってくらいプラズマを放ってくる。
これにはEDFの戦車やコンバットフレームも大ダメージ。
大破して擱座してしまう機体もちらほら見えるね。
そろそろ撤退も視野に入れた方がいいんじゃないの?
このままじゃ壊滅的な打撃を受けることになっちゃうよ?
『イプシロン自走レールガン。目標地点に到着。これより突入する』
やっと来たか秘密兵器のレールガン。
戦況は人類不利だからこれで役立たずだったらほんと許さないからな。
さて、秘密兵器の威力はどの程度かと見守る。
レールガンが一斉に発射され、巨大蛙に当たった。
すると巨大蛙の上半身が吹き飛んだぞ。
おー、やれば出来るじゃん。
私はレールガンのこと信じてたよ。
『すげえ……なんて威力だ。敵を貫通してる』
『こんな兵器を開発してたのかよ』
『エイリアンが来なかったらこれを人間に使うつもりだったのか……』
兵士達がレールガンの威力にビビってる。
間近で巨大蛙や巨大生物が消し飛んだらそんな反応にもなるよね。
『よし、このまま一気にエイリアンを殲滅しろ!』
レールガンの登場で戦況は人類側の有利になった。
巨大蛙も巨大生物もレールガンによって駆除。
空を飛んでいたドローンは私と兵士達の活躍によって殲滅出来た。
これで人類の勝利だと思っていたらKOS-MOSのセンサーに反応が。
これまで倒してきた数倍の規模の敵が近付いてる。
どうやら私達が頑張って倒したのはプライマーにとっては先発隊に過ぎなかったようだわ。
うーん、これ本当に人類に勝ち目あるの?
ちょっとだけ不安になるわ。
ちょっとだけね。