コピーしたKOS-MOSに憑依して戦う魔神の戦闘記録   作:真っ黒鉛筆

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 プライマーの数の暴力でEDFは敗北しちゃった。

 今はEDFの本隊が撤退しようとしてるところ。

 

 こんな美味しい機会をプライマーが見逃すはずもなくEDFは追撃されている。

 このままじゃEDFの戦力はボロボロにされてしまうだろう。

 

 EDFも最悪の事態だけは避けたいようで殿を残して退却していった。

 この状況で殿とか死んでこいって言われてるようなもんだよね。

 

 殿は志願者を募って編成されたよ。

 意外にも志願者は多かった。

 でもそんなに数はいらないってことで必要最低限の人数が残ることに。

 その殿の中には知り合いの兵士達がいたから私も残ることにしたよ。

 なんだかんだ彼らとは付き合い長いし、最後まで面倒見てあげないとね。

 

「KOS-MOS……お前は残らなくてもいいんだぞ」

 

 殿に志願した隊長が私にそう言った。

 隊長も今度ばかりはかなりやばいと感じてるみたい。

 逃げてもいいんだぞって遠回しに言ってきたわ。

 

 まあ、ほんとに危険が迫ったら逃げてもいいけどね。

 今のところ逃げる予定はないかな。

 知り合いにみっともない姿は見せられないんですよ。

 

「私が戦闘に参加すれば味方の生存率が上がります」

 

「そうかもしれないが……」

 

「仲間のために戦うのは悪いことでしょうか?」

 

 私の言葉に隊長は何も言い返せなかった。

 まあ、時間をかけたら何か言葉も浮かんだかもしれない。

 でもプライマーの軍勢が近付いてきたので会話は強制的に打ち切られた。

 

 プライマーの主力である巨大蛙が列を作ってゆっくりと進んでいる。

 空にはテレポーションシップが浮かんでいてアルファ型やベータ型を投下してるね。

 

 アルファ型やベータ型は隊長達が頑張って倒してくれるはず。

 私は巨大蛙の相手をしようっと。

 

「KOS-MOS! 死ぬんじゃないぞ!」

 

 隊長の言葉に手を振って答えながらフライトユニットを起動して空に舞い上がる。

 そして巨大蛙に向かって飛ぶ。

 

 手にはすでにDRAGON・TOOTHが握られている。

 今回も巨大蛙の汚い面を吹き飛ばしてやろう。

 

 巨大蛙が私に気付いて攻撃を始めた。

 私はその攻撃をくるくる回転して回避しつつDRAGON・TOOTHで反撃する。

 KOS-MOSのステータスなら避けながら攻撃を当てることは余裕だ。

 

 巨大蛙の中にはプラズマ兵器を持った個体もいる。

 プラズマを食らったら隊長達が炭になってしまうだろう。

 そうなる前にプラズマ兵器を持った巨大蛙はさっさとやっつけよう。

 

 私はフライトユニットで戦場を縦横無尽に飛ぶ。

 そして巨大蛙に狙いを定めてDRAGON・TOOTHのトリガーを引く。

 

 DRAGON・TOOTHのビームは吸い込まれるように巨大蛙に頭に当たる。

 ビームが直撃した巨大蛙はどいつもこいつも頭がパーンと弾け飛んだ。

 分かってはいるけどDRAGON・TOOTHの攻撃力には耐えられないようだわ。

 

 巨大蛙は綺麗に横一列に並んでいるので狙いやすい。

 端から順番に始末するから神妙に待つがいい。

 

『KOS-MOS。怪物の数が多くて困ってる。エイリアンの円盤をどうにか出来ないか?』

 

 蛙狩りをやってると隊長からテレポーションシップをどうにかしてとお願いされた。

 

 まあ、この場には私以外にテレポーションシップを撃墜出来る者がいない。

 隊長が私を頼るのも当然かな。

 

「了解です。テレポーションシップを撃墜します」

 

 私は隊長の要請を快諾して、蛙狩りのついでにテレポーションシップを落とす。

 

 テレポーションシップの撃墜方法はもう知ってる。

 底の装甲が開いた瞬間に内部の転送装置を破壊すればいいのだ。

 

 というわけで次々とテレポーションシップを撃ち落としていく。

 気付けば戦場にいる半分のテレポーションシップを撃墜していた。

 

『最悪の情報です。無数の怪物とドローンがここに向かっていると……』

 

『どうやら我々が予想外の戦果を挙げたことがエイリアンを刺激したか』

 

『くそ! いよいよ年貢の納め時ってやつか!』

 

 テレポーションシップを撃ち落としていると通信で兵士達の会話が聞こえた。

 どうやらプライマーが増援を出してきたようだ。

 

 KOS-MOSのセンサーによると敵増援は北側から来てるな。

 数は数え切れないからたくさんいると思っておこう。

 

 敵増援がここに辿り着く前にテレポーションシップは全て撃墜しよう。

 テレポーションシップからも続々と巨大生物を投下されたら厄介すぎる。

 

 そんなわけで私はテレポーションシップの撃墜を優先することにした。

 巨大蛙はまだ残っているけど、まあそいつらは後回しだな。

 

『隊長、弾薬が残り僅かです』

 

『こっちもだ。もうほとんど残ってねえ』

 

『……どうやら生存の望みは無さそうだな』

 

 あらら……どうも兵士達の武器がもうすぐ弾切れになるみたい。

 私は神様パワーのおかげで無補給でも戦えるけど、彼らはそういうわけにはいかないか。

 

 とりあえずテレポーションシップを全部撃ち落としたら隊長達のもとへ戻ろう。

 間違いなく援護が必要だろうしね。

 

『こちら戦略情報部です。これより情報部がサポートします』

 

 戦闘中に戦略情報部の人から通信が入った。

 どうやら何らかのサポートをしてくれるらしい。

 わざわざサポートしてくれる理由は不明だけどね。

 

『安全な場所から何が出来る!』

 

 情報部の人にキレる隊長。

 まあ、気持ちは分かる。

 余裕ないし、イライラしちゃうよね。

 

『グリムリーパーを援軍として送りました。間もなく到着するはずです』

 

『……感謝しなければならないようだな』

 

 黒いフェンサーで構成された死神部隊のグリムリーパーが来てくれるそうだ。

 それならグリムリーパーが来てくれるまで頑張るとするかな。

 

『こちらグリムリーパー隊。戦闘中の部隊を発見。これより救援に向かう』

 

 いや、救援早いな!

 グリムリーパーってかなり近くまで来てたんだね。

 

 これなら隊長達は大丈夫かな。

 それじゃ私は残った敵を片付けようっと。

 

 

 

◇   ◇   ◇   ◇   ◇

 

 

 

 私と隊長達がEDF本隊の殿をやってから1週間が経った。

 

 この1週間でEDFは各国の軍隊と協力してプライマーの主力部隊と交戦。

 何故か分からないけど勝利したらしいよ。

 

 ……いや、本当にどんな手品を使ったんだろうね?

 結果的にプライマーの戦力を7割撃滅したんだって。

 

 話を聞くと新型のコンバットフレーム120機を投入したそうだけどさ。

 プライマーって5000くらいの戦力がいたんじゃなかったの?

 巨大蛙(最近あの蛙にコロニストって名前が付いたよ)が5000体でしょ?

 それに付け加えて巨大生物が一緒に出てくるわけだし。

 どうやっても勝ち目が見えないんですけど?

 

 でも勝ったのは間違いないからなぁ。

 ……まあ、劣勢を覆して勝利を手にした人類凄いってことにしておくか。

 それよりも今は目の前の問題に集中しよう。

 

『基地の射程圏内に飛び込むぞ!』

 

『歩兵は重戦車とコンバットフレームの陰に隠れて前進せよ!』

 

『犠牲を払っても基地を破壊しようってわけだ……気に入ったぜ!』

 

 私は戦場の真っ只中にいますよ。

 何故ならプライマーの歩く前線基地に攻撃してる最中だから。

 

 今回の作戦は前線基地の砲台を地上部隊が無力化。

 その後は空軍による爆撃で前線基地を破壊するというもの。

 

 プライマーの主力部隊を倒したから調子に乗ってこんな作戦を立てたのかな?

 勢いで勝てたらいいけど実際はどうだろうね。

 

 私の心配を余所にEDFの重戦車とコンバットフレームが攻撃を開始。

 まずは前線基地の周辺にいるコロニストを攻撃する。

 この攻撃によってコロニストは10体くらい死んだ。

 

 コロニストも手にした銃やプラズマ兵器で反撃してきた。

 EDF側にも相応の被害が出る。

 これ以上被害を増やさないためにもコロニストはさっさと倒そう。

 

 私はビルの上に陣取るとDRAGON・TOOTHでコロニストを撃つ。

 とりあえず被害の大きいプラズマ兵器を撃ってるコロニストから狙い撃つよ。

 

 コロニストをバシバシ攻撃してるとこっちに前線基地から砲撃が飛んできた。

 私を狙ったのか偶然こっちに砲撃が飛んできたのかは不明。

 

 砲撃でビルは倒壊してしまうが、私はフライトユニットで飛んで難を逃れた。

 

『ドローンです! 基地からドローンが出てきます!』

 

『歩兵はドローンを攻撃しろ!』

 

 飛んでいると前線基地から戦闘ドローンが出てくるのが見えた。

 

 ドローンも放置しておくと味方の被害が拡大するので早く片付けよう。

 

「G・SHOT」

 

 武装をDRAGON・TOOTHからG・SHOTに変更。

 数の多い相手にはG・SHOTの方が有効だからね。

 

 両手に構えた2つのG・SHOTが轟音を立てながら弾を発射する。

 ドローンは大量にいるので目を瞑っても当たりそうだ。

 

 コンバットフレームもドローンに攻撃しているね。

 なので味方の射線に入らないように注意しながら飛行するよ。

 味方も誤射はしたくないだろうし、私も誤射されたくないからね。

 

『重戦車隊は敵基地の砲台を無力化しろ!』

 

『コンバットフレーム隊、損耗率10%を越えました!』

 

『歩兵は何をしてる! 早くドローンを片付けろ!』

 

 ドローンの攻撃をしながら味方の通信にも耳を傾ける。

 味方は少しずつ被害を出しつつもどうにか戦えているみたい。

 

 私はコンバットフレームや歩兵と一緒にドローン退治に勤しむ。

 

 ちなみにドローンの撃墜比率は7:3くらい。

 当然、私が7でそれ以外が3である。

 

 私がドローン相手に無双している合間に重戦車が前線基地の砲台を攻撃する。

 前線基地の砲台は普通に破壊出来ることが確認済だからね。

 重戦車の砲撃でどんどん前線基地の砲台が破壊されていく。

 それに伴って前線基地からの砲撃が段々と減ってきた。

 

『これだけ破壊すれば充分だ。爆撃機は攻撃を開始せよ』

 

『こちらスワロー2。待ちくたびれたぞ。突入する!』

 

 前線基地の砲台がほとんど破壊されたところで爆撃機が爆弾を投下。

 前線基地は激しい爆炎に飲み込まれた。

 爆風がこっちにまで伝わるくらい強烈な爆発だったよ。

 

 で、これで仕留めたかと思うじゃん?

 でもあの前線基地は歪曲フィールドと自己修復装甲を持ってるはず。

 こんな攻撃じゃ倒しきれないんじゃないかなぁ。

 

『……基地が動いてるぞ!』

 

『また歩き出しやがった!』

 

 私の予想通り、前線基地は健在。

 やっぱりあの防御を突破するのは難しかったか。

 

 前線基地は多数の脚を出して立ち上がった。

 地面に埋まっていた部分には無傷の砲台がずらりと並んでいる。

 

 砲台から一斉に放たれるレーザーやビームで味方はたちまち窮地に陥る。

 あ、私は歪曲フィールドと自己修復装甲の能力を持ってるからノーダメージだよ。

 

『こちらスワロー3。基地を攻撃する』

 

 爆撃機がまた爆撃をするが効果は薄い。

 重戦車やコンバットフレームが攻撃をしてみるがこれも駄目。

 やっぱり防御力が桁違いに高いな。

 

『まるで効いていないぞ!?』

 

『あの金色の装甲を破るのは無理だ!』

 

『やっぱり無理だったんだこんな作戦!』

 

 兵士達の間に「今回も駄目なんじゃ」っていう雰囲気が漂い始めたぞ。

 私も今回の作戦は失敗に終わるんじゃないかなって思ったりしてる。

 

 うーん……なんか突破口があればいいんだけどなぁ。

 でもそんな都合の良いもんがあるわけ……ん?

 

 なんか前線基地の真下からぞろぞろ現れてくるのがいる。

 よく見なくてもあれはアルファ型ですな。

 もしかしてあの前線基地って真下からアルファ型を投下してるんじゃないの?

 

 もしそうなら前線基地の真下には転送装置があるってことだよね。

 今までの経験から推測すると、そこって前線基地の弱点じゃないかな。

 これはちょっと試してみる価値あるかも。

 

 そんなわけでフライトユニットを使って一気に前線基地の真下に移動。

 前線基地に底に何があるのか確かめてみた。

 

 前線基地の底にはテレポーションシップと同じ丸い転送装置が見えますねぇ。

 

 これはもしかしなくても弱点でしょ。

 弱点じゃなくても攻撃の通じる部分と見たよ。

 

 相手がいつまでも無防備な部分を晒していくはずもないし短期決戦だ。

 ここはKOS-MOSの必殺技であるD・TENERITASで攻撃しよう。

 D・TENERITASを当てれば前線基地も無傷じゃいられないだろう。

 

「相転移砲スタンバイ」

 

 胸部の衣服状のパーツが展開してD・TENERITASの発射準備が整う。

 よっしゃ、D・TENERITAS発射だ!

 

「D・TENERITAS」

 

 撃ち出された巨大な球体が前線基地の転送装置に当たる。

 すると前線基地の底は大きく抉れてしまう。

 

 そして巻き起こる大爆発。

 あんなに堅牢だった前線基地は一撃で崩壊しちゃった。

 これには私も思わずびっくり。

 ついでに爆発に巻き込まれて二度びっくり。

 

 まあ、爆発のダメージは歪曲フィールドと自己修復装甲でどうにか相殺。

 でも久しぶりにダメージをもらった。

 そのくらい凄い爆発だった。

 

『やったぞ! 我々の勝利だ!』

 

 司令部の人が勝利宣言をすると兵士達は、わーわー叫んで喜んだ。

 

 暫くの間、通信は兵士達の喜びの声でいっぱいだった。

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