コピーしたKOS-MOSに憑依して戦う魔神の戦闘記録   作:真っ黒鉛筆

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 キサラギ社が生体兵器AMIDAの処分を依頼してきた。

 

 ミラージュ社がAMIDAを培養してる施設の強制調査をやるそうで、AMIDAを作ってたのがばれる前にどうにかしたいようだ。

 

 育てた生体兵器を根絶やしにする依頼をキサラギ社が頼むなんてなぁ。

 熱心に作ってた割にあっさり切り捨てるんだって一瞬だけ思った。

 ほんとに一瞬だけね。

 あんな気持ち悪いもの処分した方がいいに決まってますよ。

 

 というわけでやってきました植物プラント。

 ここの地下施設でAMIDAの培養が行われているらしい。

 さっさと培養槽を壊してAMIDAを処分しよう……あれ、ACがいるぞ?

 ACは脚部がタンク型で右手にスナイパーライフルを装備してる。

 

 どうやらキサラギ社は私以外にもレイヴンを雇っていた模様。

 まあ、2人でやれば効率良いし別にいいかな。

 

『レイヴン、あのACは敵です。迎撃してください』

 

 オペレーターがそう言うのとACからロックオンされたのは同時だった。

 すぐに横飛びでACの攻撃を躱す。

 

 私のすぐ横をスナイパーライフルの弾が通り過ぎていった。

 これもう少し反応が遅れてたら直撃してたな。

 

 まさかAMIDA以外に敵がいるとは思っていなかった。

 AMIDAを処分されたくない勢力がいるってことかな。

 もしかしたらキサラギ社の中でAMIDAをどうするのか意見が分かれているのかも。

 もしそうなら意見はきっちり統一してから依頼してほしいね。

 レイヴンとしてはいい迷惑ですわ。

 

「DRAGON・TOOTH」

 

 武装を呼び出してこっちも戦闘態勢を整える。

 相手のレイヴンの実力は分からないけど、ここは一気に攻めさせてもらう。

 

 相手に狙いを付けさせないようにジグザグに移動しつつ、ランチャーモードで攻撃する。

 

 流石ACというべきかDRAGON・TOOTHの攻撃に耐えている。

 しかし、このまま攻撃を続ければACでも持たないだろう。

 

 ACは動きながらスナイパーライフルを撃ってくる。

 その射撃は時々ヒヤッとさせるものがあった。

 少なくてもレイヴンになるためのテストで戦ったアモーよりは強いよこいつ。

 

 でも私が勝っちゃうんだなこれが。

 

『level up!』

 

 ACを倒したらレベルが上がった。

 また1人、私の糧になったってわけ。

 だから無駄死にじゃないよ。

 安心して成仏してね。

 

 

 

 KOS-MOS Ver.4(コピー魔神) Lv5

 

 格闘122

 射撃133

 技量131

 防御106

 回避151

 命中154

 

 固有能力 【コピー能力】

 

 一般能力 無し

 

 

 

 さて、ステータスも確認したし、障害も消えたし、先に進もう。

 エレベーターに乗り込んで地下へ向かい、施設の奥で培養されてるAMIDAを倒そう。

 

 地下施設内部はどういうわけか異様に暑かった。

 KOS-MOSじゃなくて人間だったら焼け死んでそうなくらい暑い。

 

 なんでこんなことになってるのかは不明だけど長居はしない方が良さそう。

 

 早く培養槽を破壊しようと考えて部屋の扉を開くとそこにはAMIDAの姿。

 

 こいつら脱走してるじゃん!

 

 誰だよAMIDAを逃がした奴は。

 面倒臭いことになってるじゃないか。

 

 AMIDAは私を見つけると一目散に襲いかかってくる。

 戦意旺盛なのは生体兵器としては良いことなのかもしれないけど、私的には勘弁して。

 

 DRAGON・TOOTHを連射してビームでAMIDAを焼く。

 

 次々と爆発していくAMIDA。

 爆発すると室内温度が急上昇してる気がする。

 

 このままじゃKOS-MOSでも持たないかもしれないし急ごう。

 

 部屋の奥にたくさん置かれてある培養槽をDRAGON・TOOTHのセイバーモードで破壊していく。

 

 培養槽から小さいAMIDAが流れ出てくるが私は見てないぞ。

 

 全ての培養槽を破壊したらすぐにエレベーターに戻って地上に戻った。

 

 こうしてキサラギ社の植物プラントからAMIDAは駆逐されたとさ、めでたしめでたし。

 

 

◇   ◇   ◇   ◇   ◇

 

 

 

 ナービス社は山岳地帯にあった大きな窪地を整備して巨大なダム湖を作ったことがあるらしい。

 

 このダム湖にある浄水施設からベイロードシティに水が供給されてるんだって。

 ナービス社にとっては生命線の1つだよね。

 そんなわけだから警備も厳重な施設となっております。

 

 そんなナービス社にとって大事な浄水施設の強奪をミラージュ社が計画してて、ついさっき私に依頼が舞い込んだよ。

 

 今回の作戦はいつもみたいにヘリで近付いたら浄水施設に設置された対空砲に撃たれてやられちゃうので地下から侵入することに。

 

 実はベイロードシティと浄水施設を繋ぐ上水道は地下にあるのだ。

 ここはACが活動出来るくらいの広さがあるけど、当然ACが入ればナービス社は気付く。

 でも人間1人が入るくらいなら誤魔化せる。

 ということで人間サイズのKOS-MOSである私の出番。

 

 上水道を通って浄水施設内に潜り込む。

 あとは施設内のガードメカや砲台を壊せば依頼達成ってわけ。

 

 施設内のガードメカは2種類。

 固定砲台タイプと自走タイプだ。

 

「G・SHOT」

 

 私は両手にG・SHOTを転送してからガードメカを破壊するために走り出した。

 まずは自走タイプのガードメカから倒すかな。

 

 自走タイプのガードメカはマシンガンで攻撃するけど私に掠りもしない。

 KOS-MOSの俊足を活かして走り回りながらG・SHOTを連射する。

 

 ACにも有効打になり得るG・SHOTの銃撃で自走タイプのガードメカは次々とスクラップになる。

 

 3分もかからずに自走タイプのガードメカは全滅した。

 

 残りは壁に張り付いてる固定砲台タイプのガードメカだけだ。

 こいつは動かないけどレーザーには注意しないといけない。

 見てから回避はまず無理なので相手に狙いを付けさせないように走る。

 

 幸いにもガードメカはKOS-MOSのような高速で動く小さな物体に対処出来ない。

 まあ、想定している敵はACやMTなんだから当然と言えば当然だな。

 

 こうして私は固定砲台タイプのガードメカも一蹴した。

 さて、次は地上の砲台を片付けてしまおう。

 

 エレベーターに乗って地上に出るとそこにはずらりと並んだ対空砲の姿。

 対空砲はその性質上、地上の物体への攻撃が出来ない。

 

 なので私は次々と対空砲を破壊。

 これに関してはただの作業なので言うことは何も無いです。

 

『敵増援を確認しました。ACが2機です』

 

 施設をほぼ制圧した辺りでオペレーターからそんな言葉が出てきた。

 北側を見ると上空からヘリにぶら下がったACがやってくる。

 わざわざ敵の降下を待つ必要は無いし、先手を打たせてもらおうかな。

 

「X・BUSTER発射」

 

 私の腹部から放たれた極太ビームがヘリとAC2機を包み込んだ。

 そして盛大な爆発を引き起こす。

 

『level up!』

 

 レベルも上がったし、レイヴンは倒せたかな……ん?

 

『やってくれる……このまま引き下がるわけにはいかん』

 

 爆炎の中からACが1機飛び出してきた。

 どうやら僚機が盾になってX・BUSTERでは倒しきれなかったみたい。

 でも見た感じある程度ダメージはあるね。

 これなら倒すのは難しくないだろう。

 

 ACはパルスライフルを撃ちつつミサイルを放つ。

 遠慮無しの攻撃を回避しながらこっちも攻撃を行う。

 

「M・SHOT」

 

 M・SHOTは異空間から大量のマイクロミサイルを発射する武装だよ。

 躱せるもんなら躱してみるといい。

 

『ミサイルだと!?』

 

 ACは胸部のミサイル迎撃機能で何発かのミサイルを撃ち落とした。

 更に巧みな操縦でミサイルを避けていくが、ついに1発のミサイルに被弾してしまう。

 そこから他のミサイルも次々にACに直撃していく。

 

『馬鹿な、こんな呆気なく……』

 

 その言葉を残してACは爆散した。

 

『level up!』

 

 おっと、またレベルが上がったな。

 私が倒した2人のレイヴンはなかなかの猛者だったのか。

 初手でX・BUSTERを使ったのがかなり良かったみたいだわ。

 悪いね、性能差で圧倒しちゃって。

 私、そういうの好きなんだ。

 

 

 

 KOS-MOS Ver.4(コピー魔神) Lv7

 

 格闘127

 射撃140

 技量137

 防御111

 回避156

 命中160

 

 固有能力 【コピー能力】

 

 一般能力 無し

 

 

 

 ステータスも順調に伸びてるようで結構。

 この調子でどんどん強くなろう。

 

『作戦領域内の安全を確認しました。これより回収に向かいます』

 

 よし、今回の依頼は完了っと。

 これでナービス社はミラージュ社に水源を押さえられちゃったわけだ。

 

 今後にどう響くのかは分かんないけど、レイヴンとしての仕事は増えそうかな。

 

 

 

◇   ◇   ◇   ◇   ◇

 

 

 

 クレスト社からACと模擬戦してほしいと依頼があった。

 名指しだし、報酬の金額は高いしで、ちょっと身構えちゃう。

 

 対戦場所の演習場で待ってると、床の扉が開いてそこからACが現れた。

 

『お手柔らかにな』

 

 そう言って登場したのは黒いACだった。

 右腕にライフル、左腕にはレーザーブレード、そして両肩にグレネードランチャーを装備してる。

 

 このAC前に見たことがあるな。

 ベイロードシティでMT相手に無双してた奴だ。

 気になって調べたんだけど確かACの名前はデュアルフェイスだっけ。

 

『それでは始めましょう』

 

 デュアルフェイスのオペレーターから開始の合図。

 

 デュアルフェイスはブースターを噴かせながらジャンプして空中からグレネードランチャーで攻撃してくる。

 

 グレネードの爆風でKOS-MOSの青い髪が靡く。

 

 こっちもG・SHOTを呼び出してデュアルフェイスに火線を集中する。

 しかし、デュアルフェイスはこちらの攻撃を上手い具合に躱す。

 

「M・SHOT」

 

 ならば火力を追加でドン!

 

 大量のミサイルをデュアルフェイスにお見舞いだ。

 デュアルフェイスも全てのミサイルは捌き切れないようで被弾していく。

 

 でも動きに乱れは無い。

 冷静に私をグレネードランチャーで撃ってくる。

 

 負けじとG・SHOTで応戦しつつ、デュアルフェイスに狙いを定めさせないように動き回るけど、相手の射撃はかなり正確だわ。

 

 あー空中から絶え間なくグレネードランチャーを撃ってくるのが厄介すぎる。

 KOS-MOSにも結構ダメージの蓄積があるんですけど。

 ここまでダメージを受けたのってアーマードコア世界に来て初めてじゃない?

 

 デュアルフェイスには結構ダメージを与えてるけど、あっちはまだ戦えそう。

 ……まさかどっちかがやられるまで戦い続けるとかじゃないよね?

 

『そこまでです。戦闘を中断してください』

 

 戦闘開始から3分が経過したらデュアルフェイスのオペレーターから待ったの声。

 私もデュアルフェイスも射撃を止めてその場で停止する。

 

『……調整前の機体とはいえ、彼とここまで戦えるとは。認識を改める必要がありますね』

 

 デュアルフェイスのオペレーターから驚嘆の声が出た。

 たぶんデュアルフェイスなら余裕で倒せるとでも思ってたんだろうな。

 向こうからすれば格下が予想外に健闘してびっくりってところか。

 

『今日はただの調整です。この辺で切り上げましょう。レイヴン、協力に感謝します』

 

 対戦が終わるとデュアルフェイスは私に後ろ姿を見せながら撤収していく。

 

 私も帰るかって踵を返そうとして……ある疑問が生まれた。

 疑問とはデュアルフェイスの強さについてだ。

 

 私が今まで倒したレイヴンはKOS-MOSの性能で圧倒出来た。

 でもデュアルフェイス相手には互角の勝負をしてしまった。

 

 私も全力じゃなかったとはいえ、なんか気になるんだよなぁ。

 もしかしてあいつの強さには何かカラクリがあるんじゃないの?

 例えば何か特殊能力を持ってるとか。

 

 もしあのレイヴンが特殊能力持ちだとするとコピー能力の出番じゃん。

 今のKOS-MOSには何の能力も無い状態だからぜひ欲しい。

 

 ……よし、やってみるか!

 

 私はデュアルフェイスを見ながらコピー能力を発動した。

 

 さて、結果はどうなってるかな。

 

 

 

 KOS-MOS Ver.4(コピー魔神) Lv7

 

 格闘127

 射撃140

 技量137

 防御111

 回避156

 命中160

 

 固有能力 【コピー能力】

 

 一般能力 【強化人間Lv5】

 

 

 

 やっぱりな。

 あのレイヴンには特殊能力があった。

 

 手に入れた能力は強化人間。

 

 強化人間っていう名前からして人間にしか効果の無さそうな感じがするけど、能力を取得出来たってことはアンドロイドのKOS-MOSでも問題無く使えるってことだね。

 

 強化人間はステータスの回避・命中に補正がかかり、センサー機能や運動性能が強化されるらしい。

 

 うむ、手に入れた能力に満足ですわ。

 あのレイヴン……確か、ジノーヴィーって名前だったよね。

 

 彼には3日くらい感謝しておこうっと。

 

 

 

◇   ◇   ◇   ◇   ◇

 

 

 

 ミラージュ社からOAEの高官を殺すように依頼された。

 たぶんOAEがネチネチやってた嫌がらせ行為がミラージュ社に露見したんじゃないかな。

 嫌がらせをやってた私にわざわざ依頼するってことは、ミラージュ社はOAEが私を雇ってたことも知ってるっぽい。

 

 依頼自体は簡単だった。

 OAE高官が乗ってるヘリを待ち伏せして撃墜するだけ。

 これだけで報酬がもらえるんだからちょろい。

 

 で、このミラージュ社の依頼が終わって数日後にレイヴンズアークからメールが届いた。

 

 メールの内容は前に模擬戦したことのあるアモーと再戦してくれってものだった。

 勝った方には賞金が出るそうだからやってみよう。

 

 というわけでアモーとの対戦当日。

 

 対戦場所は私がレイヴンになるためにアモーと戦った平地。

 風の吹く中、私とアモーが対峙する。

 

『貴様……前のようにはいかんぞ』

 

 アモーはやる気満々だ。

 

 前回は弱すぎてあっという間に私が勝っちゃったけど今回はどうだろうか?

 再戦を申し込むってことは勝算有りってことなんだろうけど。

 これで前と同じだったら笑えるわ。

 

『ready……go!!』

 

 開始の合図と同時にG・SHOTを撃つ。

 

 アモーのACであるバースボム改めエンドボムは私の射撃を避けながらロケット弾を発射してきた。

 

 なるほど前回よりは動きが良い。

 射撃の精度も上がってる。

 再戦を挑むくらいには強くなってきたんだね。

 私に負けたのがそんなに悔しかったのかな?

 

 でも今の私には強化人間っていう能力がある。

 能力で補強されたKOS-MOSの敵じゃないのよ。

 

 G・SHOTの弾が吸い寄せられるようにエンドボムに殺到する。

 対してエンドボムのロケット兵器は全然当たらない。

 強化人間の効果でステータスの回避・命中に補正がかかってるからね。

 

『こんなはずが……』

 

 エンドボムは前回と同じく1分足らずで行動不能になった。

 

 アモーには悪いが負けてやることは出来ないから。

 

 次はもっと強くなってこいよ。

 

 ……まあ、その時は私ももっと強くなってるだろうけど。

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